臘日 杜甫 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 232

唐は大寒の後の辰の日を臘日とした、日はそれぞれの時代により同じではない。もともと狩猟により獣を取って先祖を祭ることにより始まったといわれる。此の日には官民ともに宴飲をし、唐の宮廷において近臣に食と物品を賜わった。
杜甫は757年冬、至徳二年十二月己に長安にあって賜物をうけたことによって此の詩を作る。



臘日
臘日常年暖尚遙,今年臘日凍全消。
例年、いつも臘日は暖かさまではなかなか遙かな感じなのだが、ことしの臘日という日は、すっかり氷が消え失せてしまっている。
侵陵雪色還萱草,漏泄春光有柳條。
それはもう萱草までもが雪の色を侵して無くし葉をあらわしている、柳のしだれた小枝のめぐみが春の光をもらしている。
縱酒欲謀良夜醉,還家初散紫宸朝。
わたしはやっといましがた紫辰殿の朝参から退散して自宅へもどったのだ、きままに酒を十分飲み、夜遅くまでの酔み続ける工夫をしようとおもう。
口脂面藥隨恩澤,翠管銀罌下九霄。

我が君のお恵みをこうむるのには随うままにしている、そして口脂面薬を翠管銀嬰にいれて九重の高きそらから賜物さえ下がったことでもある。


臘日【ろうじつ】 常年 暖 尚 遙かなり、今年 臘日【ろうじつ】 凍 全く消す。
雪色を侵陵するも還た萱草【けんそう】、春光を漏洩【ろうえい】するは柳条【りゅうじょう】有り。
縦酒【しょうしゅ】 謀らんと欲す良夜【りょうや】の酔、還家 初めて散ず紫宸【ししん】の朝。
口脂【こうし】面薬【めんやく】恩沢【おんたく】に随う。
翠管【すいかん】銀罌【ぎんおう】九霄【きゅうしょう】より下る。


宮島(7)

現代語訳と訳註
(本文) 臘日

臘日常年暖尚遙,今年臘日凍全消。
侵陵雪色還萱草,漏泄春光有柳條。
縱酒欲謀良夜醉,還家初散紫宸朝。
口脂面藥隨恩澤,翠管銀罌下九霄。


(下し文)
臘日【ろうじつ】 常年 暖 尚 遙かなり、今年 臘日【ろうじつ】 凍 全く消す。
雪色を侵陵するも還た萱草【けんそう】、春光を漏洩【ろうえい】するは柳条【りゅうじょう】有り。
縦酒【しょうしゅ】 謀らんと欲す良夜【りょうや】の酔、還家 初めて散ず紫宸【ししん】の朝。
口脂【こうし】面薬【めんやく】恩沢【おんたく】に随う。
翠管【すいかん】銀罌【ぎんおう】九霄【きゅうしょう】より下る。


(現代語訳)
例年、いつも臘日は暖かさまではなかなか遙かな感じなのだが、ことしの臘日という日は、すっかり氷が消え失せてしまっている。
それはもう萱草までもが雪の色を侵して無くし葉をあらわしている、柳のしだれた小枝のめぐみが春の光をもらしている。
わたしはやっといましがた紫辰殿の朝参から退散して自宅へもどったのだ、きままに酒を十分飲み、夜遅くまでの酔み続ける工夫をしようとおもう。
我が君のお恵みをこうむるのには随うままにしている、そして口脂面薬を翠管銀嬰にいれて九重の高きそらから賜物さえ下がったことでもある。


(訳注) 臘日
臘日常年暖尚遙,今年臘日凍全消。
例年、いつも臘日は暖かさまではなかなか遙かな感じなのだが、ことしの臘日という日は、すっかり氷が消え失せてしまっている。
常年 例年、平生の年。○ それまでに距離がある。○ 水のこおること。


侵陵雪色還萱草,漏泄春光有柳條。
それはもう萱草までもが雪の色を侵して無くし葉をあらわしている、柳のしだれた小枝のめぐみが春の光をもらしている。
侵陵 侵し凌ぐ、負けず打ち勝つこと。○還 萱草もまたの義。○萱草 浮き忘れ草、かんそう。○漏洩 もらす。○柳条 やなぎのこえだ、ここはえだそのものではなく若芽のめぐみをいう。


縱酒欲謀良夜醉,還家初散紫宸朝。
わたしはやっといましがた紫辰殿の朝参から退散して自宅へもどったのだ、きままに酒を十分飲み、夜遅くまでの酔み続ける工夫をしようとおもう。
縦酒 酒をほしいままにのむ。○良夜 祝祭日の夜ゆえよきよるという。○還豪 家にかえる。○ 退散する。○紫后朝 紫辰は宮殿の名、朝は朝廷の朝礼の集まりをいう。○この二句は倒句でよむ。


口脂面藥隨恩澤,翠管銀罌下九霄。
我が君のお恵みをこうむるのには随うままにしている、そして口脂面薬を翠管銀嬰にいれて九重の高きそらから賜物さえ下がったことでもある。
口脂面薬 口につけるあぶら、顔面にぬるくすり、これは凍傷を防ぐもの。○ まにまにということ。おかげをこうむる。○恩沢 天子のおめぐみ。○翠管銀罌 翠管は翠色で飾った象牙の筒、これは口脂を盛るもの。銀罌はぎんのいれもの、これは面薬を盛るもの。〇九霄 九重のあおぞら、宮中をさしていう。王朝、朝廷宮殿は天、大空、霽、仙界、雲中、天仲などつかう。
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