曲江對雨 杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 247
曲江にて雨に対して作る。乾元元年三月上巳節の作であろう。三月最初の巳の日であったが、三月三日に固定された。

曲江對雨
曲江池の辺で雨に逢う
城上春雲覆苑牆,江亭晚色靜年芳。
城楼の上に春の雲が芙蓉苑の土塀に覆いかぶさっている、わたしが座ってやすんでいる曲江池ほとりの四阿には夕暮れかかって閑静な中、花や草のかおりがただよう。
林花著雨燕支濕,水荇牽風翠帶長。
芙蓉苑の林の花は雨にあたり「えんじ」の色がうるおい濃くなる、水の草の「あさざ」は風に引っ張られて翠色の帯のように長くのびている。
龍武新軍深駐輦,芙蓉別殿謾焚香。
このとき玄宗上皇は新に置かれた竜武軍に衛れて大極殿の奥にふかく輦をとどめられており、それなのにこの芙蓉苑の別殿離宮では昔と同じようにただみだりに香を焚いてお待ちしている。
何時詔此金錢會,暫醉佳人錦瑟旁?
上巳節には前代の玄宗の時代にはさかんなものであったが、いつ今の粛宗から詔が仰せられて、金銭を拾わせるというような御会を催され、教坊の美人のかなでる錦瑟のかたわらで、しばし酔うことができることであろうか。


(曲江にて雨に対す)
城上の春雲苑牆【えんしょう】を覆う、江亭晩色年芳【ねんほう】静かなり。
林花雨を著【つ】けて燕支【えんし】湿い、水荇【すいこう】風に牽【ひ】かれて翠帯【すいたい】長し。
竜武の新軍に深く輦【れん】を駐【とど】め、芙蓉の別殿に漫【まん】に香を焚く。
何の時か詔【みことのり】して此の金銭の会あって、暫く酔わん佳人【けいじん】錦瑟【きんしつ】の傍【かたわら】。

宮島(7)

現代語訳と訳註
(本文) 曲江對雨

城上春雲覆苑牆,江亭晚色靜年芳。
林花著雨燕支濕,水荇牽風翠帶長。
龍武新軍深駐輦,芙蓉別殿謾焚香。
何時詔此金錢會,暫醉佳人錦瑟旁?


(下し文) (曲江にて雨に対す)
城上の春雲苑牆【えんしょう】を覆う、江亭晩色年芳【ねんほう】静かなり。
林花雨を著【つ】けて燕支【えんし】湿い、水荇【すいこう】風に牽【ひ】かれて翠帯【すいたい】長し。
竜武の新軍に深く輦【れん】を駐【とど】め、芙蓉の別殿に漫【まん】に香を焚く。
何の時か詔【みことのり】して此の金銭の会あって、暫く酔わん佳人【けいじん】錦瑟【きんしつ】の傍【かたわら】


(現代語訳) 曲江對雨
曲江池の辺で雨に逢う
城楼の上に春の雲が芙蓉苑の土塀に覆いかぶさっている、わたしが座ってやすんでいる曲江池ほとりの四阿には夕暮れかかって閑静な中、花や草のかおりがただよう。
芙蓉苑の林の花は雨にあたり「えんじ」の色がうるおい濃くなる、水の草の「あさざ」は風に引っ張られて翠色の帯のように長くのびている。
このとき玄宗上皇は新に置かれた竜武軍に衛れて大極殿の奥にふかく輦をとどめられており、それなのにこの芙蓉苑の別殿離宮では昔と同じようにただみだりに香を焚いてお待ちしている。
上巳節には前代の玄宗の時代にはさかんなものであったが、いつ今の粛宗から詔が仰せられて、金銭を拾わせるというような御会を催され、教坊の美人のかなでる錦瑟のかたわらで、しばし酔うことができることであろうか。

 
(訳注)
曲江對雨

曲江池の辺で雨に逢う


城上春雲覆苑牆,江亭晚色靜年芳。
城楼の上に春の雲が芙蓉苑の土塀に覆いかぶさっている、わたしが座ってやすんでいる曲江池ほとりの四阿には夕暮れかかって閑静な中、花や草のかおりがただよう。
城上 曲江芙蓉苑の離宮の城楼のうえ。○苑牆 芙蓉苑のかき、土塀。○江亭 曲江のほとりの亭、作者の坐している四阿。○晩色 夕暮れがたのようす。黄昏時の景色。○ 閑静。〇年芳 一年のうちのかんばしいもの、花草の類をさす。


林花著雨燕支濕,水荇牽風翠帶長。
芙蓉苑の林の花は雨にあたり「えんじ」の色がうるおい濃くなる、水の草の「あさざ」は風に引っ張られて翠色の帯のように長くのびている。
燕支 べに。燕脂、臙脂色(濃紅藍)。○水荇 水草の名。あきざ。杜甫『醉歌行』「春光潭沱秦東亭,渚蒲牙白水荇青。」翠帯 みどり色のおびのように見える草木の枝や茎。


龍武新軍深駐輦,芙蓉別殿謾焚香。
このとき玄宗上皇は新に置かれた竜武軍に衛られて大極殿の奥にふかく輦をとどめられており、この芙蓉苑の別殿離宮では昔と同じようにただみだりに香を焚いてお待ちしている。
竜武新軍 新たにおかれた竜武軍、竜武はその軍隊の名、禁中護衛の兵。○深駐輩 肇は手でひく車、粛宗は玄宗上皇を大極殿の奥に軟禁したので、深く輦をとどむという。杜甫は、玄宗の使いで鳳翔に来ていた房琯を擁護したこともあり、玄宗に肩入れをする以外に方法はなかったのだろう。○芙蓉別殿 芙蓉苑にある離宮。○謾焚香 留守居の官女などが香を焚く、謾とは玄宗の出遊もないのにいたずらにということ。


何時詔此金錢會,暫醉佳人錦瑟旁?
上巳節には前代の玄宗の時代にはさかんなものであったが、いつ今の粛宗から詔が仰せられて、金銭を拾わせるというような御会を催され、教坊の美人のかなでる錦瑟のかたわらで、しばし酔うことができることであろうか。
 粛宗の御命令をいう。○金銭会 上巳節に3月3日に固定された。中国では川で身を清めて不浄払いをする風習であったひな祭りにつながるが、曲江の山草において臣僚に宴を賜わることがあり、又、東天門に宴して、余興として楼下に金銭を撒いて臣下をしてこれを拾わせたことがあるのから、昔の頽廃した金銭会をいう。○佳人 ここの妓女のことを美人、教坊の民妓をいう。○錦瑟 錦の模様ある瑟。こない人を待ち続けることをたとえる妓女の常套語。玄宗をいくら待っても来ない人を待つかつては楊貴妃が待っていたが、今は妓女が待っている。
李商隠 1 錦瑟
荘周(さうしう:そうしゅう=荘子)が夢で、蝶(ちょう)になり、自分が夢で蝶になっているのか、蝶が夢で自分になっているのか、と迷い。(そのように、あなたの生死について迷い)。
蜀の望帝の春を思う心は、血を吐いて悲しげになく杜鵑(ホトトギス)に魂を托(たく)した。(そのように、血を吐きながらなく思いである)。
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