贈高式顔(昔別是何処) 杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 269
(高式顔に贈る)

758年乾元元年 杜甫47歳

華州と洛陽との間とおもわれる。時期的には華州に左遷される途中である。友人の高適の甥で詩人であった。安史軍に捕縛され軟禁状態の折に語り合った友人である。二人とも不安を持った旅の途中である。 しばしの安らぎの時を過ごしたことと思う。


贈高式顔
昔別是何処、相逢皆老夫。
君とむかしどこでお別れをしたのであったか、今お会いしてみるとお互いに老人になっている。
故人還寂寞、削跡共艱虞。
旧知の友である君も近頃は雲行が悪く寂しそうであり、貶官放逐の目におうて、かかる自分とともに難儀心配をしておられるようだ。
自失論文友、空知売酒壚。
君のおじさんの高適詹事とは詩文を交わし合う親友であったが、先日、彼と別れてからは、自分に心にのこっているのは嘗て彼と一緒に飲んだ酒屋の有様だけになっているのだ。(語り始めると悔しいことだらけなので)
平生飛動意、見爾不能無。

いま君をみるにあたっては、日頃から持っている英気盛んな意興がおこらないわけにはゆかなくなってきた。

(高式顔に贈る)
昔【むかし】 別れしは是【こ】れ何れの処なりしぞ、相【あ】い逢えば皆な老夫【ろうふ】なり。
故人は還(ま)た寂寞【せきばく】、跡を削られて 共に艱虞【かんぐ】。
論文【ろんぶん】の友を失いし自(よ)り、空しく知る 売酒【ばいしゅ】の壚【ろ】。
平生【へいぜい】 飛動【ひどう】の意【い】、爾【なんじ】を見ては無きこと能【あた】わず。



現代語訳と訳註
(本文)
贈高式顔
昔別是何処、相逢皆老夫。
故人還寂寞、削跡共艱虞。
自失論文友、空知売酒壚。
平生飛動意、見爾不能無。


(下し文) (高式顔に贈る)
昔【むかし】 別れしは是【こ】れ何れの処なりしぞ、相【あ】い逢えば皆な老夫【ろうふ】なり。
故人は還(ま)た寂寞【せきばく】、跡を削られて 共に艱虞【かんぐ】。
論文【ろんぶん】の友を失いし自(よ)り、空しく知る 売酒【ばいしゅ】の壚【ろ】。
平生【へいぜい】 飛動【ひどう】の意【い】、爾【なんじ】を見ては無きこと能【あた】わず。


(現代語訳)
君とむかしどこでお別れをしたのであったか、今お会いしてみるとお互いに老人になっている。
旧知の友である君も近頃は雲行が悪く寂しそうであり、貶官放逐の目におうて、かかる自分とともに難儀心配をしておられるようだ。
君のおじさんの高適詹事とは詩文を交わし合う親友であったが、先日、彼と別れてからは、自分に心にのこっているのは嘗て彼と一緒に飲んだ酒屋の有様だけになっているのだ。(語り始めると悔しいことだらけなので)
いま君をみるにあたっては、日頃から持っている英気盛んな意興がおこらないわけにはゆかなくなってきた。


(訳注)
昔別是何処、相逢皆老夫。
君とむかしどこでお別れをしたのであったか、今お会いしてみるとお互いに老人になっている。
老夫 老人。○故人 式顔をさす。


故人還寂寞、削跡共艱虞。
旧知の友である君も近頃は雲行が悪く寂しそうであり、貶官放逐の目におうて、かかる自分とともに難儀心配をしておられるようだ。
寂寞 さびしい、互いに左遷と、漂泊・轉蓬の旅であり、おちぶれてさびしいさまをいう。○削跡 朝廷の入門の名札をそこから削ってなくさせられる、放逐されることをいう。此の句によれば式顔もまた高適の左遷、杜甫の貶められたときに同じように貶められたものであろう。○難虞 なんぎ、しんばい。


自失論文友、空知売酒壚。
君のおじさんの高適詹事とは詩文を交わし合う親友であったが、先日、彼と別れてからは、自分に心にのこっているのは嘗て彼と一緒に飲んだ酒屋の有様だけになっているのだ。(語り始めると悔しいことだらけなので)
論文友 高適をいう、失友とは高適が左遷され、揚州から別にさせんされたをいう。

寄高三十五詹事  杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 268

売酒墟 晋の王戎が帯康・院籍等の死後にむかし彼等と酎飲した貴公の墟を過ぎて嵯歎したことが「世説」にみえる。墟はへっつい、そのうえに酒具をならべる処。作者は壮年時代に高速・李白等と宋・梁の地に遊び論文酎飲、狩猟馳駆をしたことが五古杜甫『遣懐』「昔我遊宋中、惟梁孝王都。名今陳留亜、劇則貝魏倶。邑中九万家、高棟照通衢。舟車半天下、主客多歓娯。白刃讎不義、黄金傾有無。殺人紅塵裏、報答在斯須。憶与高李輩、論交入酒壚。両公壮藻思、得我色敷腴。気酣登吹台、懐古視平蕪。芒碭雲一去、雁鶩空相呼。」
(昔  我  宋中(そうちゅう)に遊ぶ、惟(こ)れ梁(りょう)の孝王の都なり。名は今  陳留(ちんりゅう)に亜(つ)ぎ、劇(げき)は則ち貝魏(ばいぎ)に倶(ひと)し。邑中(ゆうちゅう)  九万家(か)、高棟(こうとう)は通衢(つうく)を照らす。主客は歓娯(かんご)多し、舟車(しゅうしゃ)は天下に半(なか)ばし。白刃(はくじん)  不義に讎(あだ)し、黄金(おうごん)  有無(うむ)を傾く。人を紅塵(こうじん)の裏(うち)に殺し、報答(ほうとう)  斯須(ししゅ)に在り。憶(おも)う  高李(こうり)が輩(はい)と、交(こう)を論じて酒壚(しゅろ)に入る。両公  藻思(そうし)壮(さか)んなり、我を得て  色(いろ)敷腴(ふゆ)たり。気酣(たけなわ)にして吹台(すいだい)に登り、古(いにしえ)を懐(おも)うて平蕪(へいぶ)を視(み)る。芒碭(ぼうとう)  雲は一去(いちきょ)し、雁鶩(がんぼく)  空(むな)しく相呼ぶ)にみえる。


平生飛動意、見爾不能無。
いま君をみるにあたっては、日頃から持っている英気盛んな意興がおこらないわけにはゆかなくなってきた。
飛動意 かつは活発にうごきたいとおもうこころ。往年の英気盛んかりしこころもちをさす。○ 式顔をさす。○ 上の「意」の字をうけ、不レ能レ無レ意とつづく。

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