至日遣興,奉寄北省舊閣老、兩院故人二首 其二kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 281

冬至の日にむねのおもいをやるため門下・中書両省の旧官や両省の院にいる知りあいの人々に寄せた詩。758年 乾元元年11月華州での作。


至日遣興,奉寄北省舊閣老、兩院故人二首
其二
冬至の日にむねのおもいをやるため門下・中書両省の旧官や両省の院にいる知りあいの人々に寄せた詩 その二。
憶昨逍遙供奉班,去年今日侍龍顏。
おもいだしてみる、前年自分はゆったりと供奉の列にあって、去年のきょうは竜顔に待機していた。
麒麟不動爐煙上,孔雀徐開扇影還。
そのときは宮中で麟鱗の香炉がじっとすわってそれから香の煙がたちのぼっている、そこで、しずしずと孔雀の団扇が左右にひらかれてそれぞれの位置へとつき天顔があらわれた。
玉几由來天北極,朱衣只在殿中間。
だがことしは朝廷とは隔たっている、天子の御座の脇息はもとより天の北極の位にはかわらないが、百官に著席をうながす朱衣の属官のすがたはただ長安の御殿のまんなかに在るのでここではみられないのである。
孤城此日堪腸斷,愁對寒雲雪滿山。

こういうことでこの華州の孤城では今日は自分の腸が十分ちぎれそうであり、愁えながらに冬空の雲にうちむかえば遠山には雪がいっぱいかぶさってみえる。

(至日興を遣り 北省の旧閣老・両院の故人に寄せ奉る 二首)
憶う昨【さく】逍遙【しょうよう】たり供奉【くぶ】の班、去年今日【こんじつ】竜顔【りょうがん】に侍す。
麒麟【きりん】動かず炉煙【ろえん】上り、孔雀 徐【おもむろ】に開きて扇影【せんえい】還【めぐ】る。
玉几【ぎょくき】は由来【ゆらい】天の北極、朱衣【しゅい】は只在り殿の中間【ちゅうかん】。
孤城 此の日腸【はらわた】断ゆるに堪えたり、愁えて寒雲に対すれば雪山に満つ。



現代語訳と訳註
(本文) 至日遣興,奉寄北省舊閣老、兩院故人二首
其二

憶昨逍遙供奉班,去年今日侍龍顏。
麒麟不動爐煙上,孔雀徐開扇影還。
玉几由來天北極,朱衣只在殿中間。
孤城此日堪腸斷,愁對寒雲雪滿山。


(下し文)
(至日興を遣り 北省の旧閣老・両院の故人に寄せ奉る 二首)
憶う昨【さく】逍遙【しょうよう】たり供奉【くぶ】の班、去年今日【こんじつ】竜顔【りょうがん】に侍す。
麒麟【きりん】動かず炉煙【ろえん】上り、孔雀 徐【おもむろ】に開きて扇影【せんえい】還【めぐ】る。
玉几【ぎょくき】は由来【ゆらい】天の北極、朱衣【しゅい】は只在り殿の中間【ちゅうかん】。
孤城 此の日腸【はらわた】断ゆるに堪えたり、愁えて寒雲に対すれば雪山に満つ。


(現代語訳)
冬至の日にむねのおもいをやるため門下・中書両省の旧官や両省の院にいる知りあいの人々に寄せた詩 その二。
おもいだしてみる、前年自分はゆったりと供奉の列にあって、去年のきょうは竜顔に待機していた。
そのときは宮中で麟鱗の香炉がじっとすわってそれから香の煙がたちのぼっている、そこで、しずしずと孔雀の団扇が左右にひらかれてそれぞれの位置へとつき天顔があらわれた。
だがことしは朝廷とは隔たっている、天子の御座の脇息はもとより天の北極の位にはかわらないが、百官に著席をうながす朱衣の属官のすがたはただ長安の御殿のまんなかに在るのでここではみられないのである。
こういうことでこの華州の孤城では今日は自分の腸が十分ちぎれそうであり、愁えながらに冬空の雲にうちむかえば遠山には雪がいっぱいかぶさってみえる。


(訳注)其二
憶昨逍遙供奉班,去年今日侍龍顏。

おもいだしてみる、前年自分はゆったりと供奉の列にあって、去年のきょうは竜顔に待機していた。
 前時をさす、ぼんやりいう。○逍遙 ゆったりぶらつく。○供奉班 近侍の列位。拾遺の官は供奉・諷諌をつかさどる。○去年今日 至徳二載の冬至の日。○竜顔 天子のおかお。


麒麟不動爐煙上,孔雀徐開扇影還。
そのときは宮中で麟鱗の香炉がじっとすわってそれから香の煙がたちのぼっている、そこで、しずしずと孔雀の団扇が左右にひらかれてそれぞれの位置へとつき天顔があらわれた。
麟麟 きりん形、たけ九尺、金めっきの香炉。○不動 すわりのよいさま。○炉煙 香炉のけむり。○孔雀 孔雀の羽をもってつくった団扇をいう、唐の大朝会のおりにはこのうちわ百五十六本を左右に分かち、天子が初めて御座に升りたもうと左右より扇を合わせ、升りおわりたまうとまた扇を左右に開いた。○徐開 左右から合わせた扇をしずかにはなす。○ 左右にうごくさまをいう。


玉几由來天北極,朱衣只在殿中間。
だがことしは朝廷とは隔たっている、天子の御座の脇息はもとより天の北極の位にはかわらないが、百官に著席をうながす朱衣の属官のすがたはただ長安の御殿のまんなかに在るのでここではみられないのである。
○玉几 天子のおよりになる玉の脇息。○天北極 天子の位は天上星宿界においては北極星の座に此する、因ってかくいう。○朱衣 御史大夫の従官のきるきもの、このものは朝会のおり、かけごえして百官を班位に威かしめる。作者の服とみる説があるが今は取らぬ。○只在 只今徒在の意、此の二字は上旬の「由来」とともに想像を加えてのべた語である。○殿中間 ごてんのなかほど。


孤城此日堪腸斷,愁對寒雲雪滿山。
こういうことでこの華州の孤城では今日は自分の腸が十分ちぎれそうであり、愁えながらに冬ぞらの雲にうちむかえば遠山には雪がいっぱいかぶさってみえる。
孤城 孤立した城、華州のしろをさす。○寒雲 冬ぞらの雲。○ 長安の方位にあたってみえる諸山。



至日遣興,奉寄北省舊閣老、兩院故人二首

其二

憶昨逍遙供奉班,去年今日侍龍顏。

麒麟不動爐煙上,孔雀徐開扇影還。

玉几由來天北極,朱衣只在殿中間。

   孤城此日堪腸斷,愁對寒雲雪滿山。

(至日興を遣り 北省の旧閣老・両院の故人に寄せ奉る 二首)
憶う昨【さく】逍遙【しょうよう】たり供奉【くぶ】の班、去年今日【こんじつ】竜顔【りょうがん】に侍す。
麒麟【きりん】動かず炉煙【ろえん】上り、孔雀 徐【おもむろ】に開きて扇影【せんえい】還【めぐ】る。
玉几【ぎょくき】は由来【ゆらい】天の北極、朱衣【しゅい】は只在り殿の中間【ちゅうかん】。
孤城 此の日腸【はらわた】断ゆるに堪えたり、愁えて寒雲に対すれば雪山に満つ。


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