路逢嚢陽楊少府入城戯呈楊四員外綰  杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 282

洛陽へゆく路で楊少府が華州城へ入りこもうとするのにであった。そこでたわむれに楊綰にこの詩をおくった。杜甫が華州へ赴任したときに綰に茯苓【ふくれい】という薬草をやるという約束をしておいたのだった。この詩は758年乾元元年冬の暮、作者が華州からでかけて洛陽へゆこうとしたとき作ったもので、華州よりは東方で楊少府とであい、それに楊綰へのことづてをたのんだのである。


路逢襄揚楊少府入城,戲呈楊四員外綰
洛陽へゆく路で楊少府が華州城へ入りこもうとするのにであった。そこでたわむれに楊綰にこの詩をおくった。
*原注「甫赴華州日、許寄員外茯苓。」
*杜甫が華州へ赴任したときに綰に茯苓【ふくれい】という薬草をやるという約束をしておいたのだった。
寄語楊員外,山寒少茯苓。
わたしは楊綰に対することづてをする。いまの時期、華州の山は冬の寒さで茯苓はすくない。
歸來稍暄暖,當為斸青冥。
だから自分がまた華州へもどって次第に暖かになり、山の高地の空気の色と松樹の色がととのってくるところへいくのだ。
翻動神仙窟,封題鳥獸形。
そして、地面をきれものでつきさし、竜蛇のいる様ないわやをひっくりかえし、はりあてた鳥獣の形をした茯苓は、それを下絵にしてその上に上書きをしよう。
兼將老藤杖,扶汝醉初醒。

またそのうえに約束はしていないがふるい藤づるでこしらえた杖をもそえて、あなたの酔いざめのよろめきをたすけさせることにしようとおもっている

現代語訳と訳註
(本文)

路逢襄揚楊少府入城,戲呈楊四員外綰
*原注「甫赴華州日、許寄員外茯苓。」
寄語楊員外,山寒少茯苓。
歸來稍暄暖,當為斸青冥。
翻動神仙窟,封題鳥獸形。
兼將老藤杖,扶汝醉初醒。

(下し文)
(路に襄陽の楊少府が城に入るに逢い、戯れに楊四員外綰【わん】に呈す)
*(甫 華州に赴く日、員外に茯苓を寄せるを許う。)
語を寄す楊員外、山寒くして茯苓【ふくれい】少【すくな】し。
帰来【きらい】稍【ようや】く喧暖【けんだん】ならば、当【まさ】に為めに青冥【せいめい】に斸【き】りて。
竜蛇【りょうだ】の窟【いわや】を翻勤【はんどう】し、鳥獣の形に封題【ほうだい】し。
兼ねて老 藤杖【とうじょう】を将て、汝が酔いの初めて醒【さ】むるを扶【たす】くべし。

(現代語訳)
洛陽へゆく路で楊少府が華州城へ入りこもうとするのにであった。そこでたわむれに楊綰にこの詩をおくった。
*杜甫が華州へ赴任したときに綰に茯苓【ふくれい】という薬草をやるという約束をしておいたのだった。

わたしは楊綰に対することづてをする。いまの時期、華州の山は冬の寒さで茯苓はすくない。
だから自分がまた華州へもどって次第に暖かになり、山の高地の空気の色と松樹の色がととのってくるところへいくのだ。
そして、地面をきれものでつきさし、竜蛇のいる様ないわやをひっくりかえし、はりあてた鳥獣の形をした茯苓は、それを下絵にしてその上に上書きをしよう。
またそのうえに約束はしていないがふるい藤づるでこしらえた杖をもそえて、あなたの酔いざめのよろめきをたすけさせることにしようとおもっている。


(訳注)
路逢襄揚楊少府入城,戲呈楊四員外綰

洛陽へゆく路で楊少府が華州城へ入りこもうとするのにであった。そこでたわむれに楊綰にこの詩をおくった。
○路 華州より洛陽へゆく路。○嚢陽楊少府 嚢陽の人で葦州の尉官であろう、名は詳かでない、少府は尉の敬称。○入城 城は葦州の城。○楊四員外綰 楊締、字は公権、葦陰の人、粛宗の位に即くや、賊中より鳳翔の行在に赴き起居舎人・知別語に除せられ、司勲員外郎・職方郎中を歴た。司勲員外郎ゆえ員外という。綰は時に聾州にあったのであろう。


*原注「甫赴華州日、許寄員外茯苓。」
杜甫が華州へ赴任したときに綰に茯苓【ふくれい】という薬草をやるという約束をしておいたのだった。
茯苓 千年の松の樹の下に生ずるといわれる薬草、まつほどという。


寄語楊員外,山寒少茯苓。
わたしは楊綰に対することづてをする。いまの時期、華州の山は冬の寒さで茯苓はすくない。
寄語 このことばをあなたにいっておく。○楊員外 綰。○山寒 山は華州の山、華山をいう。この「山寒」以下結句までは全部ことづての語である。


歸來稍暄暖,當為斸青冥。
だから自分がまた華州へもどって次第に暖かになり、山の高地の空気の色と松樹の色がととのってくるところへいくのだ。
帰来 今は洛陽へでかける路であるゆえ華州へもどって来たときということ。○暄暖 あたたか。○当為 当の字は尾句までかかる。為とは汝が為めにの義。○ 刀を地にさし草根をきることをいう。○青冥 山の高地の空気の色と松樹の色がととのってくることをいうもの。


翻動神仙窟,封題鳥獸形。
そして、地面をきれものでつきさし、竜蛇のいる様ないわやをひっくりかえし、はりあてた鳥獣の形をした茯苓は、それを下絵にしてその上に上書きをしよう。
翻動 ひっくりかえす。○竜蛇窟 竜蛇のすむような深いいわや、裸苔の在るところをいう。○封題 封じて上書きをする。○鳥獣形 巌苔のことで、小鳥の大きさになるのに十数年かかるもの。皮が黒くして皺があり、内は堅く白く、形の鳥獣亀髄のようなものが味、香りが良い、とされる。


兼將老藤杖,扶汝醉初醒。
またそのうえに約束はしていないがふるい藤づるでこしらえた杖をもそえて、あなたの酔いざめのよろめきをたすけさせることにしようとおもっている。
老藤枝 老いた藤づるの杖、これも華州の産物。○扶からだをささえさせる。○酔初醒 酔いをたすけさせることをいう。押韻のために醒めることまでをいったもの。綿は酒好きの人とみえる、結語は戯れの意を帯びる。


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路逢襄揚楊少府入城,戲呈楊四員外綰

*原注「甫赴華州日、許寄員外茯苓。」


寄語楊員外,山寒少茯苓。

歸來稍暄暖,當為青冥。

翻動神仙窟,封題鳥獸形。

兼將老藤杖,扶汝醉初醒。



(路に襄陽の楊少府が城に入るに逢い、戯れに楊四員外綰【わん】に呈す)

*(甫 華州に赴く日、員外に茯苓を寄せるを許う。)

語を寄す楊員外、山寒くして苓【ふくれい】少【すくな】し。

帰来【きらい】稍【ようや】く喧暖【けんだん】ならば、当【まさ】に為めに青冥【せいめい】に【き】りて。

竜蛇【りょうだ】の窟【いわや】を翻勤【はんどう】し、鳥獣の形に封題【ほうだい】し。

兼ねて老 藤杖【とうじょう】を将て、汝が酔いの初めて醒【さ】むるを扶【たす】くべし。

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