太平寺泉眼 杜甫 <284-#3> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1316 杜甫詩 700- 403


     
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 李商隠詩李商隠/韓愈韓退之(韓愈)・柳宗元・李煜・王安石・蘇東坡 
 

2011/7/11

李商隠 1 錦瑟 
 

2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全約150首(1~185回)

 
 

2012/1/11

唐宋詩 Ⅰ李商隠 187 行次西郊作一百韻  白文  現代語訳 (全文) 
     



太平寺泉眼 杜甫
招提憑高岡,疏散連草莽。出泉枯柳根,汲引歲月古。
石間見海眼,天畔縈水府。廣深丈尺間,宴息敢輕侮。

青白二小蛇,幽姿可時睹。如絲氣或上,爛漫為雲雨。
山頭到山下,鑿井不盡土。取供十方僧,香美勝牛乳。

北風起寒文,弱藻舒翠縷。明涵客衣淨,細蕩林影趣。
何當宅下流,餘潤通藥圃。三春濕黃精,一食生毛羽。


太平寺泉眼 杜甫
招提憑高岡,疏散連草莽。
太平寺に来て高い丘に寄り添ってある修行場にひかれていった、筋に別れ散らばって草むらが連なっている。
出泉枯柳根,汲引歲月古。
こんこんとわき出る泉が枯れた柳の根っこの方にある、この泉で水をくみ上げるのは歳月も古くからされているという。
石間見海眼,天畔縈水府。
岩場の間から垣間見えるそれは「海眼」というべきものである。天海のほとりになるのか水神の住むところとして栄えている。
廣深丈尺間,宴息敢輕侮。

ひろくてふかく身の丈以上あるだろう、これだと、落ち着いて安らかになることができるだろうし、おそれながら相手を軽くみてあなどらさせてもらうこともできるだろう。
青白二小蛇,幽姿可時睹。
その泉から青と白の二匹のヘビがいるように流れ出し、奥深く身を隠した姿は時によってみることが出来る。
如絲氣或上,爛漫為雲雨。
素の奥ゆかしさは糸のようであり時にはその当たりに木としてただよい、時には空に昇っていく。そして乱れ散り雲となり、雨となるのである。
山頭到山下,鑿井不盡土。
山は山頂から下って谷の底名で岩場である。井戸を掘るにしてはことごとく土が出てこないので難しいだろう。
取供十方僧,香美勝牛乳。

だからこの泉は十方の大徳ある僧に施し供えるものであり、芳しく美しいものであり、釈迦の弟子が捜して見つけた牛乳の泉に勝るものである。

北風起寒文,弱藻舒翠縷。
既に冬が到来したのか北風が吹き水面に波紋をえがく、弱弱しい水藻はみどりの細い糸すじを伸ばし描いている。
明涵客衣淨,細蕩林影趣。
張れた明るい日には旅の衣をこの泉の水にたっぷり浸してきれいにするし、木々の小枝が揺れ動き林の影は趣きを深めるのだ。
何當宅下流,餘潤通藥圃。
この泉の流れの下流の方にでも草庵を建てて、この泉のうるおいの余りをいただいて薬草の田んぼに水を通したいものだ。
三春濕黃精,一食生毛羽。
その湿田で黄精がたくさん取れると三年は寿命が延び、糸旅食べれば、羽が生えて仙人になるというのだ。


招提【しょうだい】は 高き岡に憑【よ】り、疏散として 草莽【そうもう】に連なる。
泉の出ずるは 枯れし柳の根もと、汲み引かれて 歳月古し。
石間に 海眼を見,天畔は 縈水の府。
廣く深くして尺間を丈し,宴息して敢えて輕侮す。
青白 二つの小蛇,幽姿は時に睹す可し。
絲の如く氣し或いは上る,爛漫 為に雲雨なり。
山頭より 山下に到り、井を鑿【うが】つに 尽【ことごと】くは土ならず。
取りて 十方の僧に 供すれば、その香美なること 牛の乳に勝れり。
北風に寒文を起す,弱藻は翠縷を舒す。
明涵 客衣の淨,細蕩は林影の趣。
何(いず)れか当に 下流に宅し、余れる潤いもて 薬圃に通ぜしむべき。
三春に 黄精を湿し、一食すれば 毛羽を生ぜん。

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現代語訳と訳註
(本文)

北風起寒文,弱藻舒翠縷。
明涵客衣淨,細蕩林影趣。
何當宅下流,餘潤通藥圃。
三春濕黃精,一食生毛羽。


(下し文)
北風に寒文を起す,弱藻は翠縷を舒す。
明涵 客衣の淨,細蕩は林影の趣。
何(いず)れか当に 下流に宅し、余れる潤いもて 薬圃に通ぜしむべき。
三春に 黄精を湿し、一食すれば 毛羽を生ぜん。


(現代語訳)
既に冬が到来したのか北風が吹き水面に波紋をえがく、弱弱しい水藻はみどりの細い糸すじを伸ばし描いている。
張れた明るい日には旅の衣をこの泉の水にたっぷり浸してきれいにするし、木々の小枝が揺れ動き林の影は趣きを深めるのだ。
この泉の流れの下流の方にでも草庵を建てて、この泉のうるおいの余りをいただいて薬草の田んぼに水を通したいものだ。
その湿田で黄精がたくさん取れると三年は寿命が延び、糸旅食べれば、羽が生えて仙人になるというのだ。


(訳注)
北風起寒文,弱藻舒翠縷。
既に冬が到来したのか北風が吹き水面に波紋をえがく、弱弱しい水藻はみどりの細い糸すじを伸ばし描いている。
翠縷 水藻のみどりの細い糸すじ。


明涵客衣淨,細蕩林影趣。
張れた明るい日には旅の衣をこの泉の水にたっぷり浸してきれいにするし、木々の小枝が揺れ動き林の影は趣きを深めるのだ。
 【ひたす】 たっぷりと水につける。ざぶりと水に入れる。庾信詩 山月没,客衣单。蕩


何當宅下流,餘潤通藥圃。
この泉の流れの下流の方にでも草庵を建てて、この泉のうるおいの余りをいただいて薬草の田んぼに水を通したいものだ。


三春濕黃精,一食生毛羽。
その湿田で黄精がたくさん取れると三年は寿命が延び、糸旅食べれば、羽が生えて仙人になるというのだ。
黄精 ユリ科カギクルマバナルコユリの根茎で、中国では古くから滋養強壮に用い方れてきた生薬で、根茎を蒸して天日干しにするという工程を何度もくり返して使う。隠遁と薬草、隠遁と仙人、隠遁と不老長寿、ここは隠遁に対しての憧れとこの地が隠遁には適した場所であることを強調するものである。