山寺 杜甫 <289> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1334 杜甫詩 700- 409
秦州にあって瑞応寺にあそんでよんだ詩。乾元二年の作。


     
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《『山寺』 杜甫700の289首目、杜甫ブログ409回目》
山寺
(山寺 瑞応寺)
野寺殘僧少,山園細路高。
山上の野寺には在籍の僧が少なそうだ。その野寺の畑や庭に至るにほそい路が高いところまでついている。
麝香眠石竹,鸚鵡啄金桃。
寺の庭には麝香鹿が石竹花のそばで眠っているし、鸚鵡は金桃の枝うえでなにか餌を嘴でつついている。
亂水通人過,懸崖置屋牢。
渓の乱れて流れる水流ではあるが人がわたっていくことができそうなくらいまだゆとりはありそうだ、通路の懸崖に堅牢な家屋が建てられている。
上方重閣晚,百裡見秋毫。

山頂の方で寺の樓閣の二階から日ぐれに見渡してみる、百里四方はるか先までよくみえ秋から生える羽毛まではっきりとみえるようだ。
秦州0002k50
 

現代語訳と訳註
(本文)

山寺
野寺殘僧少,山園細路高。
麝香眠石竹,鸚鵡啄金桃。
亂水通人過,懸崖置屋牢。
上方重閣晚,百裡見秋毫。


(下し文) (山寺)
野寺に残る僧 少なく、山園に細い路 高し。
麝香【じゃっこう】石竹に眠り、鸚鵡【おうむ】金桃【きんとう】に啄【ついば】む。
乱水 人を通し 過ぎる、懸崖【けんがい】屋を置く牢【かた】し。
上方 重閣【ちょうかく】の晩、百里 秋毫【しゅうごう】を見る。


(現代語訳)
(山寺 瑞応寺)
山上の野寺には在籍の僧が少なそうだ。その野寺の畑や庭に至るにほそい路が高いところまでついている。
寺の庭には麝香鹿が石竹花のそばで眠っているし、鸚鵡は金桃の枝うえでなにか餌を嘴でつついている。
渓の乱れて流れる水流ではあるが人がわたっていくことができそうなくらいまだゆとりはありそうだ、通路の懸崖に堅牢な家屋が建てられている。
山頂の方で寺の樓閣の二階から日ぐれに見渡してみる、百里四方はるか先までよくみえ秋から生える羽毛まではっきりとみえるようだ。


(訳注)
山寺

・山寺 瑞応寺のこと。「清一統志」に瑞応寺は秦州東南麦積山上にあり、初め、石巌と名づけたが、後秦の桃典が重修して名を改めたものであり、隋の塔記が尚お存するという。東柯谷の背山であろうと思う。


野寺殘僧少,山園細路高。
山上の野寺には在籍の僧が少なそうだ。その野寺の畑や庭に至るにほそい路が高いところまでついている。
野寺 題の山寺、瑞応寺のこと。


麝香眠石竹,鸚鵡啄金桃。
寺の庭には麝香鹿が石竹花のそばで眠っているし、鸚鵡は金桃の枝うえでなにか餌を嘴でつついている。
麝香 鹿の一種。雄のジャコウジカの腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥した香料、生薬の一種である。○石竹 植物の名。ナデシコ科ナデシコ属の観賞目的で花壇、鉢物及び切り花用に栽培される多年草。○鸚鵡 おうむ、秦州地方に多く産する鳥で、主にオーストラリア、マレーシアで生息するオウムとは異なる。○啄金桃 樹上に啄むことをいう。金桃は桃の種名で別名黄桃、また銀桃もある。この晩秋に桃の実はないので、秋の日の長閑さをいう。。


亂水通人過,懸崖置屋牢。
渓の乱れて流れる水流ではあるが人がわたっていくことができそうなくらいまだゆとりはありそうだ、通路の懸崖に堅牢な家屋が建てられている。
乱水 谷川の静かに流れる水ではなく、蛇行して岩にあたって飛び散る様子をいう。みだれて流れる水。○ 堅牢なこと。


上方重閣晚,百裡見秋毫。
山頂の方で寺の樓閣の二階から日ぐれに見渡してみる、百里四方はるか先までよくみえ秋から生える羽毛まではっきりとみえるようだ。
上方 山寺の意、或はいう、方丈が山頂にあることをいうと。○重閣 寺の楼閣の二階。○百里 百里四方はるか先までよくみえることをいう。詩でいう百里で遠くまで見えること。○秋毫 獣毛は秋になるとはそくなる。 ○秋毫 毫は細い毛。動物の毛は秋に殊に細くなるので、きわめで微細なものを秋毫という。

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