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“同谷紀行(6)” 法鏡寺 杜甫 <325>#1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1541 杜甫詩 700- 478 

詩 題:“同谷紀行(6)” 法鏡寺 759年10月
掲 載; 杜甫700の325首目-#1
杜甫ブログ;478回目 同谷紀行の第六首。
法鏡寺のさまをのべる。1/2。


法鏡寺
身危適他州,勉強終勞苦。
身の危険を覚悟の上で他の州の方へゆくのであるが、苦を厭わないことに努めようとはするが、結構きつい旅である。
神傷山行深,愁破崖寺古。
自分の精神は山道を余りに深く入るのでしんぱいになってくる、愁いのこころがうち破られたのは突然に崖のところに古寺がみえてきたのだ。
嬋娟碧蘚淨,蕭槭寒籜聚。
みれば寺前に青ごけがしきつめてあるのであでやかで美しい感じになっている、こちらでは竹の皮が寒風に吹きよせられてさびしい様子である。
回回山根水,冉冉松上雨。
山の下をながれる水は回りうねって音をたてて流れる、そうしていると松の上からはぽつりぽつり次第に雨がふりそそいでくる。

洩雲蒙清晨,初日翳複吐。
朱甍半光炯,戸牖粲可數。
拄策忘前期,出蘿已亭午。
冥冥子規叫,微徑不複取。


(法鏡寺)
身危【あやう】くして他州に適【ゆ】く、勉強するも終【つい】に労苦なり。
神は傷む山行の深きに、愁いは破る崖寺の古りたるに。
嬋娟【せんけん】として碧蘚【へきせん】浄く、粛槭【しょうしゅく】として寒籜【かんたく】聚【あつ】まる。
回回たり山根の水、冉冉【ぜんぜん】たり松上の雨。
#2
洩雲【せつうん】清晨【せいしん】に蒙【おおう】う、初日翳【おお】われて復た吐かる。
朱甍【しゅぼう】半ば光炯【こうけい】、戶牖粲【ゆうさん】として数う可し。
策に拄えられて前期を忘る、蘿【ら】を出づれば己に亭午【ていご】なり。
冥冥【めいめい】 子規【しき】叫ぶ,微徑【びけい】複た取らず。

秦州成州00


現代語訳と訳註
(本文)
法鏡寺
身危適他州,勉強終勞苦。
神傷山行深,愁破崖寺古。
嬋娟碧蘚淨,蕭槭寒籜聚。
回回山根水,冉冉松上雨。


(下し文)
身危【あやう】くして他州に適【ゆ】く、勉強するも終【つい】に労苦なり。
神は傷む山行の深きに、愁いは破る崖寺の古りたるに。
嬋娟【せんけん】として碧蘚【へきせん】浄く、粛槭【しょうしゅく】として寒籜【かんたく】聚【あつ】まる。
回回たり山根の水、冉冉【ぜんぜん】たり松上の雨。


(現代語訳)
身の危険を覚悟の上で他の州の方へゆくのであるが、苦を厭わないことに努めようとはするが、結構きつい旅である。
自分の精神は山道を余りに深く入るのでしんぱいになってくる、愁いのこころがうち破られたのは突然に崖のところに古寺がみえてきたのだ。
みれば寺前に青ごけがしきつめてあるのであでやかで美しい感じになっている、こちらでは竹の皮が寒風に吹きよせられてさびしい様子である。
山の下をながれる水は回りうねって音をたてて流れる、そうしていると松の上からはぽつりぽつり次第に雨がふりそそいでくる。


(訳注)
法鏡寺

○法鏡寺 寺の名、所在は不明であるが、秦州にあるのであろうという。
1.發秦州→ 2.赤穀→ 3.鐵堂峽→ 4.鹽井→ 5.寒峡→ 6.法鏡寺→ 7.青陽峡→ 8.龍門鎮→ 9.石龕→ 10.積草嶺→ 11.泥功山→ 12.鳳凰台


身危適他州,勉強終勞苦。
身の危険を覚悟の上で他の州の方へゆくのであるが、苦を厭わないことに努めようとはするが、結構きつい旅である。
○他州 隴右道秦州から同道成州へ行くのである。黄河流域から長江流域に変わる。
○勉強 苦を厭わないことに努めること。


神傷山行深,愁破崖寺古。
自分の精神は山道を余りに深く入るのでしんぱいになってくる、愁いのこころがうち破られたのは突然に崖のところに古寺がみえてきたのだ。
○神 精神。
○愁破 なぐさめられること。愁いのこころがうち破られること。
○崖寺 法鏡寺をさす。山が深くなるから心配だったが、崖のところに古寺が急に表れたので愁いをやわらげたのだ。


嬋娟碧蘚淨,蕭槭寒籜聚。
みれば寺前に青ごけがしきつめてあるのであでやかで美しい感じになっている、こちらでは竹の皮が寒風に吹きよせられてさびしい様子である。
○嬋娟/嬋妍 容姿のあでやかで美しいさま。
○蘚 ぜにごけ。
○蕭槭 さびしいさま。
○籜 竹のかわ。


回回山根水,冉冉松上雨。
山の下をながれる水は回りうねって音をたてて流れる、そうしていると松の上からはぽつりぽつり次第に雨がふりそそいでくる。
回回 紆回のさま。
冉冉 次第に生じるさま。
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