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“同谷” 乾元中寓居同谷県作歌七首 其六 杜甫1000<337>#6 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1595 杜甫詩1500- 496 


詩 題:“同谷” 乾元中寓居同谷県作歌七首 其六 作759年11月
掲 載; 杜甫1000の337首目-#6
杜甫ブログ1500-496回目



この詩にシリーズは「順番数値」をキーワードにして詠っている。
(1)自分。客居貧苦のさまをいう。
乾元中寓居同谷縣作歌 七首 其一
有客有客字子美,白頭亂發垂過耳。
歲拾橡栗隨狙公,天寒日暮山谷裡。
中原無書歸不得,手腳凍皴皮肉死。』
嗚呼一歌兮歌已哀,悲風為我從天來。』


(2)二人称の歌。
乾元中寓居同谷県作歌七首 其二
長鑱長鑱白木柄,我生托子以為命。
黃獨無苗山雪盛,短衣數挽不掩脛。
此時與子空歸來,男呻女吟四壁靜。』
嗚呼二歌兮歌始放,閭裡為我色惆悵。』


(3)三人称弟をおもってつくる。
乾元中寓居同谷県作歌七首 其三
有弟有弟在遠方,三人各瘦何人強?
生別展轉不相見,胡塵暗天道路長。
東飛駕鵝後鶖鶬,安得送我置汝旁?』
嗚呼三歌兮歌三發,汝歸何處收兄骨?』


(4)妹をおもう作。
乾元中寓居同谷県作歌七首 其四
有妹有妹在鐘離,良人早歿諸孤癡。
長淮浪高蛟龍怒,十年不見來何時?
扁舟欲往箭滿眼,杳杳南國多旌旗。』
嗚呼四歌兮歌四奏,林猿為我啼清晝。』


(5)冬の窮谷の情景に浸り、隠棲の思いと帰郷の思いをのべることでどうもこの地は違うようだという。。
乾元中寓居同谷県作歌七首 其五
四山多風溪水急,寒雨颯颯枯樹濕。
黃蒿古城雲不開,白狐跳樑黃狐立。
我生何為在窮穀?中夜起坐萬感集。』
嗚呼五歌兮歌正長,魂招不來歸故鄉。』


(6)冬のこの地は隠遁の地にはふさわしくない。山湫の竜もそう思っている。(此の詩は五行思想をもじってお遊びしている)
乾元中寓居同谷県作歌七首 其六
南有龍兮在山湫,古木巃嵷枝相樛。
ここの南方の山に竜がいる。そこは「窪地」で湿地になっているところだ。古木がいかめしくしげりあい、枝がたがいに垂れさがっているところである。
木葉黃落龍正蟄,蝮蛇東來水上游。
木の葉は黄ばんで落ちたので竜は今まさに冬眠をしたのだ、そこへまむしや蛇が東の方からやってきて「窪地」の水の上にあそんでいるのだ。
我行怪此安敢出,拔劍欲斬且複休。』
わたしはそこへ出掛けてはみたがこんなふしぎな様子を目にしてどうしてその場に出られるというのか、剣をぬいてそのへびを斬ろうかとも思ったのだがそれはまたやめたのである。』
嗚呼六歌兮歌思遲,溪壑為我回春姿。』

ああ、この歌は第六の歌であるから、六にまつわる歌となるとやくはでてこないものだ。このような渓谷がわたしのために早く春のすがたを回復してくれることだ。(それならわたしも竜もその地にでかけることができるだろう。)』


『乾元中寓居同谷県作歌七首 其六』現代語訳と訳註
(本文)

南有龍兮在山湫,古木巃嵷枝相樛。
木葉黃落龍正蟄,蝮蛇東來水上游。
我行怪此安敢出,拔劍欲斬且複休。』
嗚呼六歌兮歌思遲,溪壑為我回春姿。』


(下し文)
(乾元中同谷県に寓居し歌を作る 七首)
南に竜有り 山湫に在り、古木 巃嵷 枝 相膠す。
木葉 黄落し 竜正に蟄す、蝮蛇 東来し 水上に沸す。
我行いて此を怪しむ安んぞ敢て出でん、剣を抜き斬らんと欲して且つ復た休す。』
鳴呼 六歌す 歌思遅し、渓壑 我が為めに春姿を廻えさん。』

(現代語訳) (乾元中同谷県に寓居し歌を作る 七首)
ここの南方の山に竜がいる。そこは「窪地」で湿地になっているところだ。古木がいかめしくしげりあい、枝がたがいに垂れさがっているところである。
木の葉は黄ばんで落ちたので竜は今まさに冬眠をしたのだ、そこへまむしや蛇が東の方からやってきて「窪地」の水の上にあそんでいるのだ。
わたしはそこへ出掛けてはみたがこんなふしぎな様子を目にしてどうしてその場に出られるというのか、剣をぬいてそのへびを斬ろうかとも思ったのだがそれはまたやめたのである。』
ああ、この歌は第六の歌であるから、六にまつわる歌となるとやくはでてこないものだ。このような渓谷がわたしのために早く春のすがたを回復してくれることだ。(それならわたしも竜もその地にでかけることができるだろう。)』


(訳注) 乾元中寓居同谷県作歌七首 其六

南有龍兮在山湫,古木巃嵷枝相樛。
ここの南方の山に竜がいる。そこは「窪地」で湿地になっているところだ。古木がいかめしくしげりあい、枝がたがいに垂れさがっているところである。
○南 同谷県東南の万丈澤をさすと.いう、澤のことは次第に見える。
○山湫 竜のすむふち。・湫 湿気が多くて水草などが生えている所。低湿地。
○巃嵷 いかめしくしげりあうさま。
○樛 枝のまがり垂下するさま。


木葉黃落龍正蟄,蝮蛇東來水上游。
木の葉は黄ばんで落ちたので竜は今まさに冬眠をしたのだ、そこへまむしや蛇が東の方からやってきて「窪地」の水の上にあそんでいるのだ。
○黄落 きばんでおちる。
○蟄 穴ごもりする冬眠する。
○蝮蛇 まむし、竜は君に此し蛇は盗賊に此するという、しかし竜を自己に此し蛇を他の小人に比したものかも知れない、「万丈滞」の竜は自己らしいからである。蛇は干支の順は六番目である。
○訪 道の音借であろう、あそぶ。


我行怪此安敢出,拔劍欲斬且複休。』
わたしはそこへ出掛けてはみたがこんなふしぎな様子を目にしてどうしてその場に出られるというのか、剣をぬいてそのへびを斬ろうかとも思ったのだがそれはまたやめたのである。』
○此 蝮、蛇のいるようなところのさまをさす。
○出 居処よりその場所へでる。
○斬 蛇をきる。そうして騒げば龍が出て來るからやめるという。


嗚呼六歌兮歌思遲,溪壑為我回春姿。』
ああ、この歌は第六の歌であるから、六にまつわる歌となるとやくはでてこないものだ。このような渓谷がわたしのために早く春のすがたを回復してくれることだ。(それならわたしも竜もその地にでかけることができるだろう。)』
歌思 竜が六頭、ヘビが六匹という六に因んだ歌が思い浮かばないということ。
廻春姿 春時の姿を回復する、冬なればこそ竜は蟄する、春になれば穴より出る、出ても緑に囲まれて乾燥しないので安心である。春が来ることを願うというのである。


兮在山湫,古嵷枝相樛。
夏4 - 6月      春、夏

木葉正蟄,蝮蛇上游。
真中 土用        夏、春、 冬 


五行の互いの関係には、「相生」「相剋(相克)」「比和」「相乗」「相侮」という性質が付与されていることを詩の中で述べているのである。これ以上詳しくはここでは触れないで、私的だけしておく。

 五行関係図

五行     木    火    土     金     水

五色   青(緑)   紅    黄     白    玄(黒)

五方    東     南    中     西     北
五獣    青竜    朱雀   黄麟   白虎   玄武
                 や黄竜

五竜    青竜    赤竜   黄竜   白竜   黒竜

五金   錫(青金) 銅(赤金) 金(黄金) 銀(白金) 鉄(黒金)

十干   甲・乙   丙・丁   戊・己   庚・辛   壬・癸
十二   寅・卯   巳・午   辰・未   申・酉   亥・子
                  ・戌・丑
(旧暦)1 - 3月  4 - 6月  (割当なし) 7 - 9月  10 - 12月