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”成都紀行(5)”  飛仙閣 杜甫詩1000 <344>#1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1647 杜甫1500- 511
 
詩 題:”成都紀行(5)”  飛仙閣
作 時: 759年12月
掲 載; 杜甫1000の344首目-#1
杜甫ブログ1500-511回目 
華州から秦州へ、秦州に居る時、同谷を旅立つまではほとんどが律詩で、題材は身近なことをのべている。これは隠遁する場所を見つけるための支援、応援、情報収集のために作ったものである。したがって今度の成都紀行では詩の趣きが全く異なるものとなっている。(だから、杜甫の詩集本では割愛されることが多い。漢文委員会はすべて紹介掲載する。)


成都紀行(5)  飛仙閣
土門山行窄,微徑緣秋毫。
山路をゆくと崖が土でできた門のようになりせばまって通るところがあり、そこをさらに細くなる秋の毛筋ほどの小みちによりそって行くのである。
棧雲闌幹峻,梯石結構牢。
桟道をつつむ雲は高い峰にさかんに筋をなして昇っていく、踏みしめて登る石階段はその組み立てがなかなかしっかりしている。
萬壑欹疏林,積陰帶奔濤。
ここに見える多くの谷には山水画のようにまばらな林が斜めに生えており、厚みをもった雲の陰々たる気は渓流のたぎる流れの音を帯びている。
寒日外澹泊,長風中怒號。
谷の外の方では寒々とした冬の日が光うすくさし、谷の内では遠くから吹きわたる風が怒号のように聞こえている。
歇鞍在地底,始覺所歷高。往來雜坐臥,人馬同疲勞。
浮生有定分,饑飽豈可逃。嘆息謂妻子,我何隨汝曹?
飛仙閣#1
土門 山行窄【せま】し、微径【びけい】秋毫【しゅうごう】に縁る。
桟雲闌幹【らんかん】として闌幹しく、梯石【ていせき】結構牢【かた】し。
万壑【ばんがく】疎林【そりん】欹【かたむ】き 積陰【せきいん】奔濤【ほんとう】を帯ぶ。
寒日外に澹泊【たんはく】、長風中に怒号す。
#2
鞍を歇【や】めて地底に在り、始めて覚ゆ歴【ふ】る所の高きを。
往来雑【まじ】わりて坐臥【ざが】す、人馬同じく疲労す。
浮生【ふせい】定分あり、飢飽【きほう】豈に逃る可けんや。
嘆息妻子に謂う、我何ぞ汝が曹【そう】を随うるやと。

杜甫 体系 地図459同谷紀行

成都紀行(5) 『飛仙閣』 現代語訳と訳註
(本文)
成都紀行(5)  飛仙閣
土門山行窄,微徑緣秋毫。棧雲闌幹峻,梯石結構牢。
萬壑欹疏林,積陰帶奔濤。寒日外澹泊,長風中怒號。


(下し文) 飛仙閣#1
土門 山行窄【せま】し、微径【びけい】秋毫【しゅうごう】に縁る。
桟雲闌幹【らんかん】として闌幹しく、梯石【ていせき】結構牢【かた】し。
万壑【ばんがく】疎林【そりん】欹【かたむ】き 積陰【せきいん】奔濤【ほんとう】を帯ぶ。
寒日外に澹泊【たんはく】、長風中に怒号す。


(現代語訳)
山路をゆくと崖が土でできた門のようになりせばまって通るところがあり、そこをさらに細くなる秋の毛筋ほどの小みちによりそって行くのである。
桟道をつつむ雲は高い峰にさかんに筋をなして昇っていく、踏みしめて登る石階段はその組み立てがなかなかしっかりしている。
ここに見える多くの谷には山水画のようにまばらな林が斜めに生えており、厚みをもった雲の陰々たる気は渓流のたぎる流れの音を帯びている。
谷の外の方では寒々とした冬の日が光うすくさし、谷の内では遠くから吹きわたる風が怒号のように聞こえている。


(訳注)
成都紀行(5)  飛仙閣
飛仙閣 閣は木で組んで作られた閣道すなわち桟道、飛仙閣は漢中府略陽県東南四十里(23km成都紀行図参照)飛仙嶺を抜ける山道である。蜀の桟道は、唐時、三泉県(漢中府光寧県治)から利州(四川省保寧府広元県治)までに橋といい闇というものを合わせて一万九百八十間あり、其の他の険阻を保護する欄干四万七千一百三十四間があったという。飛仙閣は、三泉よりさらに北に在るもので百四間の長さのようである。


土門山行窄,微徑緣秋毫。
山路をゆくと崖が土でできた門のようになりせばまって通るところがあり、そこをさらに細くなる秋の毛筋ほどの小みちによりそって行くのである。
○土門 土壁門の形をなす。
 みちの間隔のせばまること。
緣秋毫 秋の毛筋補どの細さの小道による。


棧雲闌幹峻,梯石結構牢。
桟道をつつむ雲は高い峰にさかんに筋をなして昇っていく、踏みしめて登る石階段はその組み立てがなかなかしっかりしている。
○桟雲 桟道をつつむくも。
○欄干 さかんなさま。ここは雨降りなど気性の急変により雲が盛んに高く昇っていくこと、しかも一筋の雲で登るのをを謂う。雨降りの山によく見る。
○梯石 階段に用いる石。石段。


萬壑欹疏林,積陰帶奔濤。
ここに見える多くの谷には山水画のようにまばらな林が斜めに生えており、厚みをもった雲の陰々たる気は渓流のたぎる流れの音を帯びている。
○欹 傾斜する、直立せぬことをいう。
○積陰 あつみのあるくもり気。谷間に込める陰々たる雲海のような雲。
奔涛 渓流のおと。


寒日外澹泊,長風中怒號。
谷の外の方では寒々とした冬の日が光うすくさし、谷の内では遠くから吹きわたる風が怒号のように聞こえている。
○外 谷の外の見える部分。
○澹泊 寒い日の光のうすいさま。
○長風 とおく吹きわたる風。