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”成都紀行(9)” 桔柏渡 杜甫詩1000 <348>#1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1679 杜甫1500- 519




詩 題:”成都紀行(9)” 桔柏渡
作時759年12月    杜甫48歳
掲 載; 杜甫1000の348首目-#1
杜甫ブログ1500-519回目


華州から秦州へ、秦州に居る時、同谷を旅立つまではほとんどが律詩で、題材は身近なことをのべている。これは隠遁する場所を見つけるための支援、応援、情報収集のために作ったものである。したがって今度の成都紀行では詩の趣きが全く異なるものとなっている。(だから、杜甫の詩集本では割愛されることが多い。漢文委員会はすべて紹介掲載する。)


成都紀行の第九首。桔柏渡のさまをいい、嘉陵江は南流するが成都へは西に向山越えをする。水と別れようとする情をのべる。


桔柏渡
青冥寒江渡,駕竹為長橋。
この桔柏の渡船場にくると水清く、青く、暗くみえる、渡し場には竹をわたした長い桟橋をかけている。
竿濕煙漠漠,江永風蕭蕭。
その竹竿は水に湿ってはえており、そこへ煙が広がってくる。嘉陵江の古くからの長くのびる水面を風がさびしくヒューッと吹きわたってくる。
連笮動嫋娜,徵衣颯飄颻。
竹のなわの吊橋がしなやかにゆれてうごき、旅ごろもは吹き上げる風にあおられてふわふわひるがえる。
急流鴇鷁散,絕岸黿鼉驕。

流れが急で鴇だの鷁だの水鳥がとび散り、絶壁の岸辺には大がめなどがのさばって泳いでいる。

西轅自茲異,東逝不可要。高通荊門路,闊會滄海潮。
孤光隱顧盼,遊子悵寂寥。無以洗心胸,前登但山椒。

(桔 柏 渡)
青冥【せいめい】たり寒江の渡、竹を駕して長橋と為す。
竿湿いて煙漠漠【ばくばく】たり、江永くして風粛粛【しょうしょう】たり。
連笮【れんさく】動いて嫋娜【じょうだ】たり 征衣【せいい】颯として飄搖【ひょうよう】たり
急流 鴇鷁【ほうげき】散じ、絶岸 黿鼉【げんた】驕【おご】る。

西轅【せいえん】茲【これ】自り異なり 東逝【とうせい】要む可からず
高は通ず荊門【けいもん】の路に、闊は会す槍海【そうかい】の潮に
孤光隠れて顧盼【こひん】す、遊子悵として寂蓼【せきひょう】たり。
以て心胸を洗う無し、前みて登るは但だ山椒【さんしょう】のみ。

杜甫 体系 地図459同谷紀行

『桔柏渡』 現代語訳と訳註
(本文)
桔柏渡
青冥寒江渡,駕竹為長橋。竿濕煙漠漠,江永風蕭蕭。
連笮動嫋娜,徵衣颯飄颻。急流鴇鷁散,絕岸黿鼉驕。


(下し文)
(桔 柏 渡)
青冥【せいめい】たり寒江の渡、竹を駕して長橋と為す。
竿湿いて煙漠漠【ばくばく】たり、江永くして風粛粛【しょうしょう】たり。
連笮【れんさく】動いて嫋娜【じょうだ】たり 征衣【せいい】颯として飄搖【ひょうよう】たり
急流 鴇鷁【ほうげき】散じ、絶岸 黿鼉【げんた】驕【おご】る。


(現代語訳)
この桔柏の渡船場にくると水清く、青く、暗くみえる、渡し場には竹をわたした長い桟橋をかけている。
その竹竿は水に湿ってはえており、そこへ煙が広がってくる。嘉陵江の古くからの長くのびる水面を風がさびしくヒューッと吹きわたってくる。
竹のなわの吊橋がしなやかにゆれてうごき、旅ごろもは吹き上げる風にあおられてふわふわひるがえる。
流れが急で鴇だの鷁だの水鳥がとび散り、絶壁の岸辺には大がめなどがのさばって泳いでいる。


(訳注)
桔柏渡
○桔柏渡
 山南西道利州螫昌県の東北三里(中国歴史地図52-53 座標2・③)にあり、嘉陵江に白水が合流する処である。


青冥寒江渡,駕竹為長橋。
この桔柏の渡船場にくると水清く、青く、暗くみえる、渡し場には竹をわたした長い桟橋をかけている。
○青冥 あおくくらい、水のさま。
○駕竹 駕は架に作るべきである、わたすこと。


竿濕煙漠漠,江永風蕭蕭。
その竹竿は水に湿ってはえており、そこへ煙が広がってくる。嘉陵江の古くからの長くのびる水面を風がさびしくヒューッと吹きわたってくる
○漠漢 ひろがるさま。


連笮動嫋娜,徵衣颯飄颻。
竹のなわの吊橋がしなやかにゆれてうごき、旅ごろもは吹き上げる風にあおられてふわふわひるがえる。
○連笮 ひきはえた竹の索橋(吊り橋)。
○嫋娜 しなやかなさま。
○征衣 たびごろも、自己の衣をいう。
○颯 風にあおられるさま。
○飄颻 びるがえるさま。


急流鴇鷁散,絕岸黿鼉驕。
流れが急で鴇だの鷁だの水鳥がとび散り、絶壁の岸辺には大がめなどがのさばって泳いでいる。
○鴇 しぎ、雁に似てあとあしがない。
○鷁 水鳥である。
○黿鼉 大がめ。
嘉陵江の岸壁