酬高使君相贈 杜甫 <354>

  同じ日の紀頌之5つのブログ 
 Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩雑詩二首(一) 曹丕(魏文帝) 魏詩<6-#2>文選 雑詩 上 626 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1721 
 Ⅱ中唐詩・晩唐詩秋懐詩十一首(4) 韓愈 韓退之(韓愈)詩<104>Ⅱ中唐詩539 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1722 
 Ⅲ杜甫詩1000詩集成都(1)浣花渓の草堂(1) 酬高使君相贈 杜甫 <354> 1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1723 杜甫詩 700- 530 
 Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集元和聖徳詩 韓退之(韓愈)詩<80-#12> (12/27) 
 Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩『定西番三首(一)』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-27-4-#5 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1724 
      
 ■今週の人気記事(漢詩の3部門ランキング)
 ■主要詩人の一覧・詩目次・ブログindex 
 謝靈運index謝靈運詩古詩index漢の無名氏  
孟浩然index孟浩然の詩韓愈詩index韓愈詩集
杜甫詩index杜甫詩 李商隠index李商隠詩
李白詩index李白350首女性詩index女性詩人
 上代・後漢・三国・晉南北朝・隋初唐・盛唐・中唐・晩唐北宋の詩人  
◎漢文委員会のHP http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/
          http://kanbuniinkai7.dousetsu.com
          http://kanbuniinkai8.dousetsu.com
http://3rd.geocities.jp/miz910yh/





成都(1)浣花渓の草堂(1) 酬高使君相贈 杜甫 <354> 1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1723 杜甫詩 700- 530 


詩 題:成都(1)浣花渓草堂(1) 酬高使君相贈
作時759/12/末ー760年1月杜甫49歳 
掲 載; 杜甫1000の354首目-#1
杜甫ブログ1500-530回目 
乾元二年(759)十二月、同谷から成都にたどりついた杜甫は、ひとまず城西の寺(浣花寺宿坊)の僧復空のもとに身を落ちつけた。


酬高使君相贈
友人である高適君が私に対して贈り物をしてくれたことに報いるためにこの詩を作る。
古寺僧牢落,空房客寓居。
この浣花寺というのは由緒ある古いお寺であり、ここの住職は人格者でこころが広いお方で、突然の訪問者の私に空いている宿坊に客人としてしばらく宿泊させてくれるという。
故人分祿米,鄰舍與園蔬。
古い友人の高適君は禄米の中からを米などを分けてくれ、高適の部下の成都府の官舎のお隣の人が畑の野菜を分けてくれる。
雙樹容聽法,三車肯載書。
寺には二つ並んだりっぱな大樹があり、お経を大切に聴きいれると、法華三部経により宇宙の真理を理解し、三車法師が出家したときのようにここで過ごすことを承諾するのである。
草玄吾豈敢,賦或似相如。
これから先、心配だらけだけど私は『論語』でいうようにやってみようと思うし、詩人として詩賦を作り、それは賦の名手であった漢の司馬相如をまねてやっていこうと思うのである。

高使君の相贈せらるに酬ゆ
古寺の僧 牢落し,空房の客として 寓居せり。
故人 祿米を分ち,鄰舍 園蔬【えんそ】を与う。
雙樹 法を聽きくを容し,三車して載書を肯【がえん】ずる。
草 玄くして吾 豈に敢えてせん,賦 或いは相如に似せんとす。


『酬高使君相贈』 現代語訳と訳註
(本文)
酬高使君相贈
古寺僧牢落,空房客寓居。
故人分祿米,鄰舍與園蔬。
雙樹容聽法,三車肯載書。
草玄吾豈敢,賦或似相如。


(下し文)
高使君の相贈せらるに酬ゆ
古寺の僧 牢落し,空房の客として 寓居せり。
故人 祿米を分ち,鄰舍 園蔬【えんそ】を与う。
雙樹 法を聽きくを容し,三車して載書を肯【がえん】ずる。
草 玄くして吾 豈に敢えてせん,賦 或いは相如に似せんとす。


(現代語訳)
友人である高適君が私に対して贈り物をしてくれたことに報いるためにこの詩を作る。
この浣花寺というのは由緒ある古いお寺であり、ここの住職は人格者でこころが広いお方で、突然の訪問者の私に空いている宿坊に客人としてしばらく宿泊させてくれるという。
古い友人の高適君は禄米の中からを米などを分けてくれ、高適の部下の成都府の官舎のお隣の人が畑の野菜を分けてくれる。
寺には二つ並んだりっぱな大樹があり、お経を大切に聴きいれると、法華三部経により宇宙の真理を理解し、三車法師が出家したときのようにここで過ごすことを承諾するのである。
これから先、心配だらけだけど私は『論語』でいうようにやってみようと思うし、詩人として詩賦を作り、それは賦の名手であった漢の司馬相如をまねてやっていこうと思うのである。


(訳注)
酬高使君相贈

友人である高適君が私に対して贈り物をしてくれたことに報いるためにこの詩を作る。
高使君 高適、厳武、岑参、賈至詩人仲間で、特に高適とは、李白と共に山東方面を旅している詩人の友である。乾元二年(759)十二月、同谷から成都にたどりついた杜甫は、ひとまず城西の寺の僧復空のもとに身を落ちつけた。そのとき彭州の刺史となって蜀に来ていた高適から彼に贈られた詩にこたえて、『酬高使君相贈』を詠じたのだが、そのほか厳武、あるいは当時成都尹兼剣南西川節度使であった裴冕の幕下にあった作者の従侄(いとこの子)杜済あたりが、経済的な援助をしてくれたようである。高適についてたくさんの詩を書いているがその一部を下記に示す。

寄彭州高三十五使君適、虢州岑二十七長史參三十韻 杜甫 <316-6> 

寄高三十五詹事  杜甫詩268

贈高式顔(昔別是何処) 杜甫詩 269

送高三十五書記 杜甫 : 50
寄高三十五書記  杜甫: 67

送蔡希魯都尉還隴右,因寄高三十五書記 杜甫 : 93



古寺僧牢落,空房客寓居。
この浣花寺というのは由緒ある古いお寺であり、ここの住職は人格者でこころが広いお方で、突然の訪問者の私に空いている宿坊に客人としてしばらく宿泊させてくれるという。
○牢落 ふしあわせ。まばら。心が広く、人に優れている。 
○空房客寓居 杜甫一行は十数人であるし、数か月近く宿泊することになるから、たいへんである。宿坊に客人としてしばらく宿泊させてくれること。


故人分祿米,鄰舍與園蔬。
古い友人の高適君は禄米の中からを米などを分けてくれ、高適の部下の成都府の官舎のお隣の人が畑の野菜を分けてくれる。
○故人 古くからの友人。死んだ人。高適のこと。 
○祿米 官僚の給料。
○鄰舍 舎は成都府の官舎で、高適の部下で且つ農業もしている。 
○園蔬 畑の青物野菜。 


雙樹容聽法,三車肯載書。
寺には二つ並んだりっぱな大樹があり、お経を大切に聴きいれると、法華三部経により宇宙の真理を理解し、三車法師が出家したときのようにここで過ごすことを承諾するのである。
三車肯載書 ・三車 法華三部経(無量義経・妙法蓮華経・仏説観普賢菩薩行法経)のエキスをまとめたもの。宇宙の絶対の真理・法で釈尊が「三車火宅の譬え」によって衆生を仏の境地へ導く手順を説く。・載書 長安の大慈恩寺に住した。出家のはじめ,師の玄奘に誓って,女色と飲酒を断たぬことを条件とし,その出遊には,生涯酒と女と経典をのせる三車を連ねたことから,三車法師の名を得たといわれる ・ 承諾する。聞き入れる。引き受ける。がえんじる。・ のせる。積む。行う。従事する。ものを覚える。


草玄吾豈敢,賦或似相如。
これから先、心配だらけだけど私は『論語』でいうようにやってみようと思うし、詩人として詩賦を作り、それは賦の名手であった漢の司馬相如をまねてやっていこうと思うのである。
草玄 此れから始まるここでの生活のことを謂う。・:草むら、始める、草屋、草庵。・玄:黒、暗い、天の色、北、冬、深い、遠い、神妙、老子の教え。
吾豈敢 『論語』述而第三十三、子曰:「若聖與仁。則吾豈敢?抑爲之不厭。誨人不倦。則可謂云爾已矣。公西華曰。正唯。弟子不能學也。」(子曰く、聖と仁とのごときは、われ豈にあえてせんや。そもそもこれを為して厭わず、人を誨えて倦まざるは、すなわち云爾と謂うべきのみ。公西華曰く、まさに唯、弟子、学ぶあたわざるなり。)に基づいている。
司馬相如 中国の前漢の頃の文章家である。蜀郡成都の人。賦の名人として知られ、武帝に仕え、その才能を高く評価された。また妻である卓氏との恋愛も有名である。