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詩 題:泛溪 杜甫 成都(3部)浣花渓の草堂(3 -8-#1) 
作時760年10月杜甫49歳 
掲 載; 杜甫1000首の394首目-#3 -8-#1
杜甫ブログ1500回予定の-575回目  
渓谷の滝川に水があふれるように流れるさまをのべる。




泛溪
落景下高堂,進舟泛回溪。
日が落ちてきて私は寺の高い講堂のもとに立つ。小舟が静に推進して浮び、渓谷をめぐっている。
誰謂築居小,未盡喬木西。
わたしの建てた住居が小さいことを誰が言うのであろうか、ただあの年数を経た大きな高い樹の西にあっては家を十分に建てたかというとまだそうではないのはたしかだ。
遠郊信荒僻,秋色有餘淒。
城郭から遠く離れた郊外のこの地は荒れ果てた原野がひろがっている。そして秋も深まり十分すぎるほど肌寒くなってきている。
練練峰上雪,纖纖雲表霓。

もう、はるか遠くに見える峰々の上には積雪がつづいている、ほっそりとした箒雲の表面が虹色に染まっている。
#2
童戲左右岸,罟弋畢提擕。
翻倒荷芰亂,指揮徑路迷。
得魚已割鱗,采藕不洗泥。
人情逐鮮美,物賤事已睽。
#3
吾村靄暝姿,異舍雞亦棲。
蕭條欲何適,出處無可齊。
衣上見新月,霜中登故畦。
濁醪自初熟,東城多鼓鼙。

(溪に泛ぶ)
落景 高堂にくだる、洲を進め溪を回りてうかぶ。
誰か言う、築居【ちくきょ】小なりや、未だ喬木【きょうき】西に尽きん。
遠郊 荒僻【こうへき】に 信なり、秋色 餘淒【よせい】有り。
練練として峰上の雪となし、纖纖【せんせん】として雲表 の霓【げい】なす。

#2
童 左右岸に戲れ,罟弋【こよく】 提攜【ていけい】するを畢【おわ】る。
翻倒【ほんとう】荷芰【かき】亂れる,指揮 徑路 迷う。
魚を得て已に鱗を割く,采藕【さいぐう】するも泥を洗わず。
人情は鮮美【せんび】を逐い,物賤【ぶつせん】は事已に睽く。
#3
吾が村は ひぐれの暝【くら】き姿に靄【おお】われ
異舎には鶏も亦た棲む。 
蕭條【しょうじょう】として何にか適かんと欲っするも,處【ここ】を出でては齊なるべからず。
衣を上げて新月を見,霜中 故畦【こけい】に登る。
濁醪【だくびゅう】して自ら初熟【はつじゅく】し,東城 多く鼓鼙【こへい】す。


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『泛溪』 現代語訳と訳註
(本文)
泛溪
落景下高堂,進舟泛回溪。
誰謂築居小,未盡喬木西。
遠郊信荒僻,秋色有馀淒。
練練峰上雪,纖纖雲表霓。


(下し文) (溪に泛ぶ)
落景 高堂にくだる、洲を進め溪を回りてうかぶ
誰か言う、築居小なりや、未だ喬木西に尽きん
遠郊 荒僻に 信なり、秋色 餘淒 有り
練練 峰上雪となし、纖纖 雲表 霓げいなり


(現代語訳)
日が落ちてきて私は寺の高い講堂のもとに立つ。小舟が静に推進して浮び、渓谷をめぐっている。
わたしの建てた住居が小さいことを誰が言うのであろうか、ただあの年数を経た大きな高い樹の西にあっては家を十分に建てたかというとまだそうではないのはたしかだ。
城郭から遠く離れた郊外のこの地は荒れ果てた原野がひろがっている。そして秋も深まり十分すぎるほど肌寒くなってきている。
もう、はるか遠くに見える峰々の上には積雪がつづいている、ほっそりとした箒雲の表面が虹色に染まっている。


(訳注)
泛溪

渓谷の滝川に水があふれるように流れるさまをのべる。


落景下高堂,進舟泛回溪。
日が落ちてきて私は寺の高い講堂のもとに立つ。小舟が静に推進して浮び、渓谷をめぐっている。
・落景 日が落ちる。景は景色や風景、日陰、日が当たることを示す。


誰謂築居小,未盡喬木西。
わたしの建てた住居が小さいことを誰が言うのであろうか、ただあの年数を経た大きな高い樹の西にあっては家を十分に建てたかというとまだそうではないのはたしかだ。
・喬木 灌木(かんぼく)、年数を経た大きな高い樹。


遠郊信荒僻,秋色有餘淒。
城郭から遠く離れた郊外のこの地は荒れ果てた原野がひろがっている。そして秋も深まり十分すぎるほど肌寒くなってきている。
・信 1 うそのないこと。まこと。誠実。「―を示す」2 疑わないこと。信用。信頼。「―を置く」3 帰依すること。信仰。信心。4 のばす。のびる。=伸長
・餘淒 凄【セイ、すさまじい、すごい】1 肌寒い。「凄凄・凄然」2 すさまじい。すごい。「凄絶」


練練峰上雪,纖纖雲表霓。
もう、はるか遠くに見える峰々の上には積雪がつづいている、ほっそりとした箒雲の表面が虹色に染まっている。
・練練 白くやわらかく練り絹が長く伸びている状況を云う。
・纖纖 ほっそりとしているさま。かぼそいさま。 「纖纖たる細腰に軽綺の長裾を曳き/佳人之奇遇)」
・雲表霓 手の美しいさま。雲表面が虹色に染まる。

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