和裴迪登蜀州東亭送客逢早梅相憶見寄 杜甫 成都(3部)浣花渓の草堂(3 -18) 



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詩 題:和裴迪登蜀州東亭送客逢早梅相憶見寄 杜甫 成都(3部)浣花渓の草堂(3 -18) 
作時760年12月杜甫49歳 
掲 載; 杜甫1000首の404首目-#3 -18
杜甫ブログ1500回予定の-587回目    


和裴迪登蜀州東亭送客逢早梅相憶見寄
(裴迪が蜀州の東亭にのぼって人を送り、そのとき早咲きの梅花をみたので、自分を憤って詩をよこしてくれた。その詩に和して作った詩。)
東閣官梅動詩興,還如何遜在揚州。
あなたは東亭の樓閣の庭の官梅をみて詩興をうごかす。それはむかし何遜が揚州に居た時のことによく似ている。
此時對雪遙相憶,送客逢春可自由?
このときあなたは雪に対してはるかかなたにいたわたしのことを思うてくれたのだが、今日、あなたが旅立つのを送りながらこの春を思わせる景色に出くわして心も晴れやかに自由な気分になられて、此処だけの話をすることが出来るのだ。
幸不折來傷歲暮,若為看去亂鄉愁。
幸いにして王維殿が閑職になって自損状態であることは私にとってこの年の暮れを心傷まずにすんだということなのだ。ここの早咲きの梅を見て旅立たれることはどんなにか王維殿を思い、郷里の愁心がかきたてられるものである。
江邊一樹垂垂發,朝夕催人自白頭。

私の住む浣花渓の川縁にも一本梅があり、どの梅の木も枝垂れて咲いているのである。それをみて朝夕わたしの心に王維殿を思うため、この白髪頭がますますしろくしてしまうのではないかとおもうのである。

(裴迪【はいてき】が蜀州の東亭に登りて客を送り早梅に逢いて相憶うて寄せらるるに和す)
東閣の官梅【かんばい】詩興を動かす、還た何遜【かそん】が揚州【とうしゅう】に在りしが如し。
此の時雪に対して遙かに相憶う、客を送り春に逢う自由なる可し。
幸いにも歳暮を傷ましむことの折り来らず、若為【いかん】ぞ看らん去って郷愁を乱るるを。
江辺の一樹 垂垂【すいすい】として発す、朝夕【ちょうせき】人を催【うなが】して自ずから白頭ならしむ。

成都561

『和裴迪登蜀州東亭送客逢早梅相憶見寄』 現代語訳と訳註
(本文)
和裴迪登蜀州東亭送客逢早梅相憶見寄
東閣官梅動詩興,還如何遜在揚州。
此時對雪遙相憶,送客逢春可自由?
幸不折來傷歲暮,若為看去亂鄉愁。
江邊一樹垂垂發,朝夕催人自白頭。


(下し文)
(裴迪【はいてき】が蜀州の東亭に登りて客を送り早梅に逢いて相憶うて寄せらるるに和す)
東閣の官梅【かんばい】詩興を動かす、還た何遜【かそん】が揚州【とうしゅう】に在りしが如し。
此の時雪に対して遙かに相憶う、客を送り春に逢う自由なる可し。
幸いにも歳暮を傷ましむことの折り来らず、若為【いかん】ぞ看らん去って郷愁を乱るるを。
江辺の一樹 垂垂【すいすい】として発す、朝夕【ちょうせき】人を催【うなが】して自ずから白頭ならしむ。


(現代語訳)
(裴迪が蜀州の東亭にのぼって人を送り、そのとき早咲きの梅花をみたので、自分を憤って詩をよこしてくれた。その詩に和して作った詩。)
あなたは東亭の樓閣の庭の官梅をみて詩興をうごかす。それはむかし何遜が揚州に居た時のことによく似ている。
このときあなたは雪に対してはるかかなたにいたわたしのことを思うてくれたのだが、今日、あなたが旅立つのを送りながらこの春を思わせる景色に出くわして心も晴れやかに自由な気分になられて、此処だけの話をすることが出来るのだ。
幸いにして王維殿が閑職になって自損状態であることは私にとってこの年の暮れを心傷まずにすんだということなのだ。ここの早咲きの梅を見て旅立たれることはどんなにか王維殿を思い、郷里の愁心がかきたてられるものである。
私の住む浣花渓の川縁にも一本梅があり、どの梅の木も枝垂れて咲いているのである。それをみて朝夕わたしの心に王維殿を思うため、この白髪頭がますますしろくしてしまうのではないかとおもうのである。


(訳注)
和裴迪登蜀州東亭送客逢早梅相憶見寄

裴迪が蜀州の東亭にのぼって人を送り、そのとき早咲きの梅花をみたので、自分を憤って詩をよこしてくれた。その詩に和して作った詩。上元元年冬の作
○裴迪 詩人であり、王維の親友である。王維の弟王潜の所に来ていた。王維と数年かけて輞川集をつくる。

王維 罔川集 20

和裴迪登新津寺寄王侍郎 杜甫 成都(2)浣花渓の草堂(3 -6)388 紀頌之の漢詩ブログ1879

王維 『口號又示裴迪

○蜀州 成都府崇寧州の地、成都の西方百里(56km、直線40km地図参照)にある。
○東閣 東亭をさす。城郭の東にある駅舎の近くにある亭で簡単な宿泊と送別のための宴会をするための簡易料亭の様なもの。
○官梅 官のうえたうめ。


東閣官梅動詩興,還如何遜在揚州。
あなたは東亭の樓閣の庭の官梅をみて詩興をうごかす。それはむかし何遜が揚州に居た時のことによく似ている。
○動詩興 裴迪がうごかすのである。
○何遜在揚州 梁の何遜は507年天監六年揚州の刺史建安王偉の記室として彼に従って揚州にあり、「早梅詩」を作った、何遜‧詠早梅詩.
兔園標物序,驚時最是梅。 銜霜當路發,映雪擬寒開。
枝橫卻月觀,花繞凌風臺。 知應早飄落,故逐上春來。
(枝は横にして月観を椰け、花は遼りて風台を凌ぐ。まさに知る早に飄落するを,故に逐上す春來たるを。)の句がある。・何 遜(467年? - 518年?)は中国南北朝時代の文学者。東海郯の人。字は仲言。


此時對雪遙相憶,送客逢春可自由?
このときあなたは雪に対してはるかかなたにいたわたしのことを思うてくれたのだが、今日、あなたが旅立つのを送りながらこの春を思わせる景色に出くわして心も晴れやかに自由な気分になられて、此処だけの話をすることが出来るのだ。
○對雪遙相憶 冬の間長安から雪を見て裴迪が杜甫の事を憶うことをいう。王維は朝廷に弟の長安復帰を願い出ていたものでその関係で蜀州の王維の弟王潜の所に来ていた。杜甫の尊敬する王維の絶大に信頼している裴迪との関係を示すもの。
○送客逢春 裴迪をいう。
○可自由 裴迪を評することば、心の自由を得たのであろうという意。王維も官を辞しており、王維の本心、表向きに言えないことを話し合ったのではなかろうか。「南都問題」など朝廷批判の話をしたのだろう。、


幸不折來傷歲暮,若為看去亂鄉愁。
幸いにして王維殿が閑職になって自損状態であることは私にとってこの年の暮れを心傷まずにすんだということなのだ。ここの早咲きの梅を見て旅立たれることはどんなにか王維殿を思い、郷里の愁心がかきたてられるものである。
○折来 梅を折る。王維が仕事上の全く実権のない閑職に移されて朝廷での意欲がなくなっていること。(王維は給事中から尚書右丞(正四品上)に昇進したこと―このことで朝廷にでなくなる。半年後に死没。)春別れを告げる際には柳を折る。秋の進士試験に及第たら香桂を折る。早梅は希望を示すものでその希望(王維の弟の長安復帰)がかなえられたことを示す。代わりに閑職にされる。
○傷 こちらが心をいためる。
○看去 折り来たった梅花をみることをいう。
○乱郷愁 みれば思郷の愁心をみだす。王維のことを心配する。


江邊一樹垂垂發,朝夕催人自白頭。
私の住む浣花渓の川縁にも一本梅があり、どの梅の木も枝垂れて咲いているのである。それをみて朝夕わたしの心に王維殿を思うため、この白髪頭がますますしろくしてしまうのではないかとおもうのである。
○江辺 錦江のほとり。
○垂垂 何本かある梅の木の枝がしだれて咲くさま。
発 梅花のひらくことをいう。
○催人白頭 梅花をみればまた一年をすごすかと感ずる、花が人の老をうながすに似ている。王維のことを心配する。

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