漫成二首其二 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 7) 


2013年3月2日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩原性 韓愈(韓退之) <116-6>Ⅱ中唐詩602 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1994
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集會吟行 謝霊運<1> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2006 (03/02)
●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性江行 二首 其一 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-92-28-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2007
 
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李商隠詩
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漫成二首其二 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 7)  杜甫 <412> 五言律詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2005 杜甫詩1000-412-595/1500


詩 題:漫成二首其二 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 7) 
作時761年2月杜甫50歳 
掲 載; 杜甫1000首の412首目-#4 – 7
杜甫ブログ1500回予定の-595回目    


漫 成二首(漫成 二首)
そぞろにふとできあがった詩である。上元二年春成都浣花渓の草堂に居ったときの作。
漫成二首 其一 
野日荒荒白,春流泯泯清。
此処の生活は毎日を何事も忘れて過ごして真っ白な状態である。いま雪解けの川の流れは豊かで多く清らかに流れている。
渚蒲隨地有,村徑逐門成。
浣花渓の傍に立つ草ぶきの我が家は川の流れによる地形に合わせて立つ。村への小道は門に続いて出来上がっている。
只作披衣慣,常從漉酒生。
毎日こうして詩文を作り、制服を着ない生活も慣れてきたのだ、そうして、毎日、陶淵明が出来上がった酒を頭巾で漉して呑んだ故事に従って私も酒を呑んでいる。
眼邊無俗物。多病也身輕。

隠遁生活も続いてきて、この草堂、浣花渓の周りには俗世間のものがなくなってきた。ただ、今問題なのは、持病が出ていて、食欲もなく体が細く軽くなってきたことだけだ。


漫成二首 其二 
江皋已仲春,花下複清晨。
濯錦江を蛇行させる陸の平地にのうえにも仲春の息吹が既に広がっている、花をつけた果樹のしたに朝日がすがすがしくてらしている。
仰面貪看鳥,回頭錯應人。
空を仰いで熱心に空とぶ鳥をおいかける。そしたら人からものを問いかけられて振り返えるけど、的外れの答えをしてしまう。
讀書難字過,對酒滿壺頻。
書物を読みかけるとむつかしい字は飛ばして読む。酒にむかうときは壷になみなみあふれるくらいに灌ぎ、頻繁に傾けるのだ。
近識峨眉老,知予懶是真。
近ごろ、峨楯山の老隠士を知りあったのだが、その老人は、わたしの風流な無精さをとりあげ、これこそがもちまえの良さなのだということを知ってくれるのである。

漫成二首 其の一
野の日びは 荒荒として白く,春の流れは 泯泯として清し。
渚の蒲 地に隨って有り,村の徑 門に逐って成る。
只 作るは 衣を披き慣れる,常に從うは酒生ずるを漉【こ】す。
邊を眼るに俗物は無し。病多くして身輕と也。

漫成二首 其の二
江皐【こうこう】己に仲春なりて、花下 復た清晨なり。
仰面 鳥を看るを貪【むさぼ】り、回頭 錯【あやま】って人に応ず。
書を読むに難字過ごし、酒に対して満壷【まんこ】頻【しき】りなり。
近ごろ峨帽の老を識るが、余が懶は 是れ真なるを知る。


『漫成二首 其二』 現代語訳と訳註
(本文)
其二 
江皋已仲春,花下複清晨。
仰面貪看鳥,回頭錯應人。
讀書難字過,對酒滿壺頻。
近識峨眉老,知予懶是真。


(下し文)
其の二
江皐【こうこう】己に仲春なりて、花下 復た清晨なり。
仰面 鳥を看るを貪【むさぼ】り、回頭 錯【あやま】って人に応ず。
書を読むに難字過ごし、酒に対して満壷【まんこ】頻【しき】りなり。
近ごろ峨帽の老を識るが、余が懶は 是れ真なるを知る。


(現代語訳)
濯錦江を蛇行させる陸の平地にのうえにも仲春の息吹が既に広がっている、花をつけた果樹のしたに朝日がすがすがしくてらしている。
空を仰いで熱心に空とぶ鳥をおいかける。そしたら人からものを問いかけられて振り返えるけど、的外れの答えをしてしまう。
書物を読みかけるとむつかしい字は飛ばして読む。酒にむかうときは壷になみなみあふれるくらいに灌ぎ、頻繁に傾けるのだ。
近ごろ、峨楯山の老隠士を知りあったのだが、その老人は、わたしの風流な無精さをとりあげ、これこそがもちまえの良さなのだということを知ってくれるのである。


(訳注)
漫成 二首 其二  
そぞろにふとできあがった詩である。上元二年春成都浣花渓の草堂に居ったときの作。
自分の近況を何気ない生活を誰かに知らせるために作る。

浣花峡556

江皋已仲春,花下複清晨。
濯錦江を蛇行させる陸の平地にのうえにも仲春の息吹が既に広がっている、花をつけた果樹のしたに朝日がすがすがしくてらしている。
○江皐 草堂の前を流れる濯錦江は蛇行している。その陸地のあたりをいう。水辺の平らな地。〈類義語〉沢。 {名}きし。沼・さわのきし辺。「平皐ヘイコウ」 {動・感} ああ。声をゆるやかに長く引いて魂を呼ぶ。また、そのときの声。
○仲春 二月。三春:早春・仲春・晩春、に一月、二月、三月
〇清晨 はれたあさげ。



仰面貪看鳥,回頭錯應人。
空を仰いで熱心に空とぶ鳥をおいかける。そしたら人からものを問いかけられて振り返えるけど、的外れの答えをしてしまう。
○仰面 空を仰いで、うえをむく。
○貪 熱中することで、うわのそら。
○回頭 ふりむく。
○錯 まちがう。的外れの答。
○応 返答する、挨拶する。


讀書難字過,對酒滿壺頻。
書物を読みかけるとむつかしい字は飛ばして読む。酒にむかうときは壷になみなみあふれるくらいに灌ぎ、頻繁に傾けるのだ。
○難字過 難解の字にあえばそれをやりすごす、あまりに詮索せぬこと、異説は嘗取らぬ。
○頻 傾けることのしきりなことをいう。


近識峨眉老,知予懶是真。
近ごろ、峨楯山の老隠士を知りあったのだが、その老人は、わたしの風流な無精さをとりあげ、これこそがもちまえの良さなのだということを知ってくれるのである。
○近識 近来出会い面識する。
○蛾眉老 原注に「東山ノ隠者ナリ」とある、峨眉山に隠れている老人。峨眉山には道教の本部があり、ここには相当の隠者がいる。
○知 老人が知ること。
○懶是真 ぶしょうがもちまえ。古来、隠遁者の基本。



ogawa010




漫成二首 其一 
野日荒荒白,春流泯泯清。
渚蒲隨地有,村徑逐門成。
只作披衣慣,常從漉酒生。
眼邊無俗物。多病也身輕。

此処の生活は毎日を何事も忘れて過ごす。
真っ白な毎日である。
いま雪解けの川の流れは豊かで多く清らかに流れている。


浣花渓の傍に立つ草ぶきの我が家は川の流れによる地形に合わせて立つ。
村への小道は門に続いている。


毎日こうして詩文を作っている。
制服を着ない生活も慣れてきたのだ。

そうして、毎日、陶淵明がしたように、
出来上がった酒を頭巾で漉して酒を呑んでいる。


隠遁生活も続いてなれてきて、
この草堂、浣花渓の周りには俗世間のものがなくなってきた。
ただ、今問題なのは、持病が出ていて、食欲もなく体が細く軽くなってきたことだけだ。


寒梅002













漫成二首 其二 
江皋已仲春,花下複清晨。
仰面貪看鳥,回頭錯應人。
讀書難字過,對酒滿壺頻。
近識峨眉老,知予懶是真。

濯錦江を蛇行させる陸の平地にのうえにも仲春の息吹が既に広がっている、
花をつけた果樹のしたに朝日がすがすがしくてらしている。


空を仰いで熱心に空とぶ鳥をおいかける。
そしたら人からものを問いかけられて振り返えるけど、的外れの答えをしてしまう。


書物を読みかけるとむつかしい字は飛ばして読む。
酒にむかうときは壷になみなみあふれるくらいに灌ぎ、頻繁に傾ける。


近ごろ、峨楯山の老隠士を知りあった。
その老人は、わたしの風流な無精さをとりあげる。
これこそがもちまえの良さなのだということを知ってくれるのである。