春夜喜雨 杜甫 成都(4部)

2013年3月3日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩原性 韓愈(韓退之) <116-7>Ⅱ中唐詩605 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2009
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●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性江行 二首 其二 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-93-29-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2012
 
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春夜喜雨 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 8)  杜甫 <413>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2010 杜甫詩1000-413-596/1500


詩 題:春夜喜雨 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 8) 
作時761年3月杜甫50歳 
掲 載; 杜甫1000首の413首目-#4 – 8
杜甫ブログ1500回予定の-596回目  
春夜喜雨(春夜雨を喜ぶ)
春の夜、雨のふったことをよろこんで作る。上元元年春の作であろう。
上元2年 761年 50歳


春夜喜雨
(春の夜に、ほどよい時期に降る雨を喜ぶ。)
好雨知時節,當春乃發生。
よい雨はふるべき時節をよく心得ている。春になったかと思うとさっそくふりだし、これで万物が育成し始めるのである。
隨風潛入夜,潤物細無聲。
雨は風につれられて音をもたてずに夜までふりつづいてくれる、さまざまの物を潤わせてくれて、こまかな春雨は音もしない。
野徑雲倶黑,江船火獨明。
雨の色は野の小道に雲がたちこめるのをともない黒ずんでみえる。錦江か岷江にういている船のあたりは、その焚き火か、漁火だけがあかるくみえる。
曉看紅濕處,花重錦官城。
暁に夜が明けてみてみると.紅の色のあめにぬれているあたりであったのだ、たまった雨で花は首を垂れている、錦官城には花が咲き乱れているだろう。 

春夜 雨を喜ぶ      
好雨  時節を知り,春に當たりて 乃ち發生す。
風に隨ひて潛かに夜に入り,物を潤して細にして聲なし。
野徑 雲 倶【とも】に黑く,江船 火 獨り明らかなり。
曉に紅の濕う處を看れば,花は重おもからん錦官城。

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『 春夜喜雨』 現代語訳と訳註
(本文)

好雨知時節,當春乃發生。
隨風潛入夜,潤物細無聲。
野徑雲倶黑,江船火獨明。
曉看紅濕處,花重錦官城。


(下し文)
春夜 雨を喜ぶ      
好雨  時節を知り,春に當たりて 乃ち發生す。
風に隨ひて潛かに夜に入り,物を潤して細にして聲なし。
野徑 雲 倶【とも】に黑く,江船 火 獨り明らかなり。
曉に紅の濕う處を看れば,花は重おもからん錦官城。


(現代語訳)
(春の夜に、ほどよい時期に降る雨を喜ぶ。)
よい雨はふるべき時節をよく心得ている。春になったかと思うとさっそくふりだし、これで万物が育成し始めるのである。
雨は風につれられて音をもたてずに夜までふりつづいてくれる、さまざまの物を潤わせてくれて、こまかな春雨は音もしない。
雨の色は野の小道に雲がたちこめるのをともない黒ずんでみえる。錦江か岷江にういている船のあたりは、その焚き火か、漁火だけがあかるくみえる。
暁に夜が明けてみてみると.紅の色のあめにぬれているあたりであったのだ、たまった雨で花は首を垂れている、錦官城には花が咲き乱れているだろう。


(訳注)
春夜喜雨

(春の夜に、ほどよい時期に降る雨を喜ぶ。)
 ・喜雨 ほどよいときに降る雨。

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好雨知時節,當春乃發生。
よい雨はふるべき時節をよく心得ている。春になったかと思うとさっそくふりだし、これで万物が育成し始めるのである。
○知時節 春になったことを知って降る。・時節:季節の寒暖などの状態やそれに応じたきまり。移り変わってゆく天候や風景などによって感じられるその折々の季節。時候。時期。また、時に応じて節度があること。また我が国では「時世」の意にも使う。なお、時節を「時」と「節」に分ければ「四時」(しいじ)と「(二十四)節気」だが、ここでは、作者は単に前者・第一の意の「時候、時期」の意で使う。
○當春 春になる。春の時期にちょうどあたる。別段、こういう単語はない。 ・發生 春に万物が生じること。


隨風潛入夜,潤物細無聲。
雨は風につれられて音をもたてずに夜までふりつづいてくれる、さまざまの物を潤わせてくれて、こまかな春雨は音もしない。
○隨風 風まかせ。・ 音をたてぬこと。・入夜 夜になる。夜のとばりがおりる。


野徑雲倶黑,江船火獨明。
雨の色は野の小道に雲がたちこめるのをともない黒ずんでみえる。錦江にういている船のあたりは、その焚き火か、漁火だけがあかるくみえる。
○野徑 原の小道。同時期の作品に 杜甫『漫成二首其一』「野日荒荒白,春流泯泯清。渚蒲隨地有,村徑逐門成。只作披衣慣,常從漉酒生。眼邊無俗物。多病也身輕。」
○倶 ともに。いずれも。
○雲供黒 雲は黒く雨もまたくろい。闇の夜をいい、下の句の「火」が強調される。
〇江船 長江を上下する船。ここでの江とは長江上流の錦江。
○火 船夫のたく火。漁火。


曉看紅濕處,花重錦官城。
暁に夜が明けてみてみると.紅の色のあめにぬれているあたりであったのだ、たまった雨で花は首を垂れている、錦官城には花が咲き乱れているだろう。
○紅 花のくれない。
○重 雨にぬれるゆえにおもそうにみえる。ここでは咲き乱れていることの表現と解釈している。
○錦官城 成都の城をいう。


この詩は、杜甫がどこで作詩したのか、それによって「江」が、錦江なのか、万里橋の向こうの岷江なのか、成都のどこかに泊まったのか、自宅草堂なのか、花は自宅の花化、成都城の花なのか、という問題であるが、結論としてこの詩は、自宅草堂である。随って自宅近くの花が雨に濡れて頭を下げていることで、成都の街はいま、この恵みの雨によって花が咲き乱れているだろう。この詩の最初からすべての要件が子の最終句の錦官城にかかっている、希望溢れる詩なのである。ただ、五言律詩(【首聯】【頷聯】【頸聯】【尾聯】で構成。)中の【頷聯】【頸聯】において、「風潛入夜」「無聲」「雲倶黑」の語だけ見ると安史軍の不安定な国の様相をおもわせるが闇夜に「火明」となり、錦官城の花がいっぱい出るということで詩を締める。

水檻遣心二首00