春水生 二絶其一

2013年3月4日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩鬥鷄 曹植 魏詩<51-#2>楽府 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2013
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩原性 韓愈(韓退之) <116-8>Ⅱ中唐詩606 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2014
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集春水生 二絶其一 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 9)  杜甫 <414>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2015 杜甫詩1000-414-597/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集彭城宮中直感暮 謝霊運<3> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2016 (03/04)
●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性聞李端公垂釣回寄贈 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-94-30-# 卷804_23 【聞李端公垂釣回寄贈】魚玄機  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2017
 
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登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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孟郊詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
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春水生 二絶其一 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 9)  杜甫 <414>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2015 杜甫詩1000-414-597/1500

詩 題:春水生 二絶其一 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 9)

作時761年3月杜甫50歳
掲 載; 杜甫1000首の414首目-#4 – 9
杜甫ブログ1500回予定の-597回目    
余ほど暇で、日がな一日、川の流れを見ているのだろう。春の出水のことをのべた詩である。


春水生 二絶其一 
二月六夜春水生,門前小灘渾欲平。
鸕鸂鸂鶒莫漫喜。吾與汝曹俱眼明。

二月になって六夜も続いて春の雪解け水が生じ、水嵩をあげている。我家の前の水嵩も上がって中州が小さくなっていて全部が水で覆われて川の流れになろうとしている。
鵜飼の鵜鳥や兄弟鳥のおしどりたち、お前たちだけが勝手に喜ぶものではない。私もお前たちとともに春を迎えた仲間ではないか、共にその目を明るい方に向けて以降ではないか。

其二 
一夜水高二尺強,數日不可更禁當。
南市津頭有船賣,無錢即買系籬旁。


其の一 
二月の六夜 春水生じ,門前の小灘【しょうたん】渾て平ならんと欲す。
鸕鸂【ろじ】鸂鶒【けいせき】漫【みだり】に喜ぶこと莫れ。吾と汝と曹【むれ】となしは俱に眼明せん。

其二 
一夜にして水高くは二尺強,數日にして更に禁當する可からず。
南市 津の頭り 船賣有り,無錢 即ち系籬の旁に買う。



ゆりかもめ000










『春水生 二絕』 現代語訳と訳註
(本文)
其一 
二月六夜春水生,門前小灘渾欲平。
鸕鸂鸂鶒莫漫喜。吾與汝曹俱眼明。


(下し文) 其の一 
二月の六夜 春水生じ,門前の小灘【しょうたん】渾て平ならんと欲す。
鸕鸂【ろじ】鸂鶒【けいせき】漫【みだり】に喜ぶこと莫れ。吾と汝と曹【むれ】となしは俱に眼明せん。


(現代語訳)
二月になって六夜も続いて春の雪解け水が生じ、水嵩をあげている。我家の前の水嵩も上がって中州が小さくなっていて全部が水で覆われて川の流れになろうとしている。
鵜飼の鵜鳥や兄弟鳥のおしどりたち、お前たちだけが勝手に喜ぶものではない。私もお前たちとともに春を迎えた仲間ではないか、共にその目を明るい方に向けて以降ではないか。

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(訳注)其一 
杜甫の家の南西に家の門がある川沿いの道があり、濯錦江=浣花渓の流れがすぐにある。そこには医師のベンチがある。杜甫はそこに座って川面を眺めているのである。心がゆったりする詩である。


二月六夜春水生,門前小灘渾欲平。
二月になって六夜も続いて春の雪解け水が生じ、水嵩をあげている。我家の前の水嵩も上がって中州が小さくなっていて全部が水で覆われて川の流れになろうとしている。
・春水生 冬の間に力をため込んでいたものを春になって万物が、育ち成長する。山に溜めこんだ冬の力が流れ出ることで、希望に向かう意味で杜甫はよく使う。同じ時期に『遣意二首 其一』「囀枝黃鳥近,泛渚白鷗輕。一徑野花落,孤村春水生。衰年催釀黍,細雨更移橙。漸喜交遊絕,幽居不用名。」(其の一 枝に囀【さえず】りて 黄鳥【こうちょう】近く、渚に泛かびて 白鴎【はくおう】軽し。一徑【いっけい】野花【やか】落ち、孤村【こそん】春水【しゅんすい】生ず。衰年【すいねん】黍【しょ】を醸【かも】すを催【うなが】す、 細雨【さいう】更に橙【とう】を移す。漸【ようや】く喜ぶ 交遊【こうゆう】の絶ゆるを、 幽居 名を用いず。)
遣意二首其一 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 4)  杜甫 <409> 五言律詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1990 杜甫詩1000-409-592/1500
『客至』   杜甫
舍南舍北皆春水、但見群鷗日日來。
客至 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 3)  杜甫 <408> 七言律詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1985 杜甫詩1000-408-591/1500
・小灘 流れが速く孤立した中州。
・渾欲平 渾欲:すべて、まとめて~する。平
杜甫『春望』「渾欲不勝簪」

春望  杜甫 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 155


鸕鸂鸂鶒莫漫喜。吾與汝曹俱眼明。
鵜飼の鵜鳥や兄弟鳥のおしどりたち、お前たちだけが勝手に喜ぶものではない。私もお前たちとともに春を迎えた仲間ではないか、共にその目を明るい方に向けて以降ではないか。
・鸕鸂 う。鵜飼のこと。鴨ににて黒くのどが白い。水をくぐって魚をとらえるのが巧みである。魚玄機『江行 二首 其二』「煙花已入鸕鶿港,畫舸猶沿鸚鵡洲。醉臥醒吟都不覺,今朝驚在漢江頭。」
・鸂鶒 【けいせき】おしどり。兄弟の喩えにされる鳥。杜甫はよく使う。鸂鶒【けいせき】紫おしどり。謝霊運『鸂鶒賦』「覧水禽之萬族、信莫麗干鸂鶒。」(水禽之萬族を覧るに、信に干鸂鶒麗しきは莫し。)
『卜居』
浣花溪水水西頭,主人為卜林塘幽。
已知出郭少塵事,更有澄江銷客愁。
無數蜻蜓齊上下,一雙鸂鶒對沈浮。
東行萬裡堪乘興,須向山陰上小舟。
浣花渓水 水の西頭、主人為に卜【ぼく】す林塘【りんとう】の幽なるを。
已に知る 郭を出でて塵事【じんじ】の少【まれ】なるを、更に澄江【ちょうこう】の客愁を銷【しょう】する有り。
無数の蜻蜓【せいてい】 斉【ひと】しく上下し、一双の鸂鶒【けいせき】 対して沈浮【ちんぷ】す。
東行万里  興に乗ずるに堪えたり、須【すべから】く山陰に向かって小舟に入るべし。

成都(1)浣花渓の草堂(2) 卜居 杜甫 <355  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1727 杜甫詩 700- 531

曲江陪鄭八丈南史飲
雀啄江頭黃柳花,鳼鶄鸂鶒滿晴沙
自知白發非春事,且盡芳尊戀物華。
近侍即今難浪跡,此身那得更無家?
丈人才力猶強健,豈傍青門學種瓜?

曲江陪鄭八丈南史 杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 248

haqro04