春水 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 18) 

2013年3月13日  同じ日の紀頌之5つのブログ


Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
陌上桑行 古詩漢楽府<55>古詩源 巻五 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
原鬼 韓愈(韓退之) <118-2>Ⅱ中唐詩615 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2059
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Ⅲ杜甫詩1000詩集●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
春水 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 18)  杜甫 <423>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2060 杜甫詩1000-423-606/1500
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
鄰里相送至方山 謝霊運<12> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2061 (03/13)
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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 ●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
遣懷 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-103-38-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2062
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為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩
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於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー
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登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首


春水 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 18)  杜甫 <423>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2060 杜甫詩1000-423-606/1500 

詩 題:春水 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 18)  作時761年3月杜甫50歳 
掲 載; 杜甫1000首の423首目-場面4 – 18
杜甫ブログ1500回予定の-606回目   40716 


春の出水のことをのべた。詩題の「春水」は、草堂の建設から一年たった新津から帰っての3月の作である。この年は去年の春雪解けの水より、増水が多く、岸いっぱいに流れたのだ。



760年の春水を述べた詩

2- 9.江漲



761年 同時期に春水を述べた詩

4- 8.春夜喜雨 杜甫

4- 9.春水生 二絶其一 杜甫

4-10.春水生 二絶其二 杜甫

4-11.江上水如海勢聊短述 杜甫

4-18. 春水“この年の出水は2月から続いている。しばらく家を空けて帰って來ると朝起きて2月ごろの水位になっていた。”
4-19.江亭


春水
三月桃花浪,江流複舊痕。
三月になって桃花が咲き誇る出水が多く浪たてて流れている。濯錦江の流れも、また、先日雪解けと雨により増水の時の水痕のところまで水嵩になっている。
朝來沒沙尾,碧色動柴門。
朝になってみると、中州の渚砂の尻尾はかくれていて、家から見るといつもは砂浜が見えるところが水の碧の色になっていて我が家の柴門越しに波が動いている。
接縷垂芳餌,連筒灌小園。
こんなときは釣糸をつないで釣竿でよい餌を垂れるのである。そして竹筒をなん本も連ねて江水を引いて小さな自家農園に水をそそいでやるのである。
已添無數鳥,爭浴故相喧。
そうしている間にまた早くも数え切れないほどたくさんの水鳥がやってきている。互いに争うように水浴びをしてわざわざ、さわざたてているのだ。

(春 水)
三月 桃花の浪、江流 復た旧痕まであり。
朝来 沙尾【さび】没し、碧色【へきしょく】柴門に動く。
縷【る】を接して芳餌【ほうじ】を垂れ、筒を連ねて小園【しょうえん】に潅ぐ。
己に添う 無数の鳥、争い浴して故に相い喧【かますび】し。

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『春水』 現代語訳と訳註
(本文)

三月桃花浪,江流複舊痕。
朝來沒沙尾,碧色動柴門。
接縷垂芳餌,連筒灌小園。
已添無數鳥,爭浴故相喧。


(下し文)
(春 水)
三月 桃花の浪、江流 復た旧痕まであり。
朝来 沙尾【さび】没し、碧色【へきしょく】柴門に動く。
縷【る】を接して芳餌【ほうじ】を垂れ、筒を連ねて小園【しょうえん】に潅ぐ。
己に添う 無数の鳥、争い浴して故に相い喧【かますび】し。


(現代語訳)
三月になって桃花が咲き誇る出水が多く浪たてて流れている。濯錦江の流れも、また、先日雪解けと雨により増水の時の水痕のところまで水嵩になっている。
朝になってみると、中州の渚砂の尻尾はかくれていて、家から見るといつもは砂浜が見えるところが水の碧の色になっていて我が家の柴門越しに波が動いている。
こんなときは釣糸をつないで釣竿でよい餌を垂れるのである。そして竹筒をなん本も連ねて江水を引いて小さな自家農園に水をそそいでやるのである。
そうしている間にまた早くも数え切れないほどたくさんの水鳥がやってきている。互いに争うように水浴びをしてわざわざ、さわざたてているのだ。


pla045(訳注)
春水

この年の出水は2月から続いている。しばらく家を空けて帰って來ると朝起きて2月ごろの水位になっていた。


三月桃花浪,江流複舊痕。
三月になって桃花が咲き誇る出水が多く浪たてて流れている。濯錦江の流れも、また、先日雪解けと雨により増水の時の水痕のところまで水嵩になっている。
○桃花浪 桃花のさくとき出る水のなみ。
○復旧痕 水かさがふえて新津に行く前に、雨が降り、雪解けを促進して水嵩が上がったのだ。その旧水位のところまでくる。

4- 8.春夜喜雨 杜甫

4- 9.春水生 二絶其一 杜甫

4-10.春水生 二絶其二 杜甫

4-11.江上水如海勢聊短述 杜甫


朝來沒沙尾,碧色動柴門。
朝になってみると、中州の渚砂の尻尾はかくれていて、家から見るといつもは砂浜が見えるところが水の碧の色になっていて我が家の柴門越しに波が動いている。
○沙尾 沙洲のすえ。
○碧色 江水の色。
○柴門 自家の門。南向きの家の正面ではなく、西南に江に沿ってある柴門。

『江漲』「江漲柴門外,兒童報急流。」

成都(2)浣花渓の草堂(2 -9) 江漲 杜甫 <372  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1795 杜甫詩 1000- 548

『野老』「野老籬邊江岸迴,柴門不正逐江開。」

成都(2)浣花渓の草堂(2 -10) 野老 杜甫 <373  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1799 杜甫詩 1000- 549

『南鄰』「白沙翠竹江村暮,相送柴門月色新。」

南鄰 杜甫 成都(3)浣花渓の草堂(3 -1)  <383  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1859 杜甫詩1000-383-564/1500


接縷垂芳餌,連筒灌小園。
こんなときは釣糸をつないで釣竿でよい餌を垂れるのである。そして竹筒をなん本も連ねて江水を引いて小さな自家農園に水をそそいでやるのである。
接縷 糸のすじをつなぐ、釣糸にするためである。
○芳餌 いいにおいのえさ。
○連筒 葭繫の竹づつをつないで、樋による灌漑。
○園 はたけ。自家農園。作った作物は余れば、成都の街に売りに行く。


已添無數鳥,爭浴故相喧。
そうしている間にまた早くも数え切れないほどたくさんの水鳥がやってきている。互いに争うように水浴びをしてわざわざ、さわざたてているのだ。
○無数鳥 鳥はさぎであろう。
○故 わざと。ことさら。静かに水辺にいて、水の音で、自然に飛び立つ王維の詩に比較して、がやがや騒ぎ立てること。
王維『輞川集二十首、欒家瀬
颯颯秋雨中、浅浅石溜瀉。
波跳自相濺、白鷺驚復下。
 颯颯(さつさつ)たる秋雨(しゅうう)の中(うち)
浅浅(せんせん)として石溜(せきりゅう)に瀉ぐ
波は跳(おど)って自(おのずか)ら相い濺(そそ)ぎ
白鷺(はくろ)は驚きて復(ま)た下(くだ)れり


春水
三月桃花浪,江流複舊痕。
朝來沒沙尾,碧色動柴門。
接縷垂芳餌,連筒灌小園。
已添無數鳥,爭浴故相喧。

(春 水)
三月 桃花の浪、江流 復た旧痕まであり。
朝来 沙尾【さび】没し、碧色【へきしょく】柴門に動く。
縷【る】を接して芳餌【ほうじ】を垂れ、筒を連ねて小園【しょうえん】に潅ぐ。
己に添う 無数の鳥、争い浴して故に相い喧【かますび】し。