江畔獨步尋花七絕句 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 33)



2013年3月28日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩盤石篇 曹植 魏<60-#1> 女性詩717 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2133
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩九辯 宋玉 <00-#1>もっとも影響を与えた詩文 630 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2134
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集江畔獨步尋花七絕句 其二 成都浣花渓 杜甫 <438>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2135 杜甫詩1000-438-621/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集游赤石進帆海詩 謝霊運<27> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2136 (03/28)
●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性和人次韻 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-118-53-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2137
 
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登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 
江畔獨步尋花七絕句 其二 成都浣花渓 杜甫 <438>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2135 杜甫詩1000-438-621/1500


詩 題:江畔獨步尋花七絕句 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 33) 
作時761年5月杜甫50歳 
掲 載; 杜甫1000首の438首目-場面4 – 33
杜甫ブログ1500回予定の-621回目
   
2江畔獨步尋花七絕句 其二
稠花亂蕊裹江濱,行步敧危實怕春。
多くの花がさきあふれ、花びらが落ち始め、みだれた花蕊がむき出しになるものが出始める晩春の濯錦江のほとりをつつみかこんでいる、それをながめながらあるく自分の足つきは酒によってあぶなげであり、これでは酒をすすませる春をおそろしいものとおもう。
詩酒尚堪驅使在,未須料理白頭人。
そうはいってもまだわたしは詩と酒に充分にこきつかわれているわけでもないし、十分存在かんをたもっているのである。まだまだ、この白髪のあたまの隠棲者を料理されるほどくたばってはいないのだ。(まだまだ飲めるぞ)

(江畔独り歩して花を尋ぬ 七絶句の二)
稠花【ちょうか】乱蕊【らんずい】江浜を裏【つつ】み、行歩【こうほ】敧危【きき】実に春を怕る。
詩酒 尚お駆使せらるるに堪えて在り、
未だ白頭の人を料理するを須【もち】いず。

『江畔獨步尋花七絕句 之二』 現代語訳と訳註
(本文)
江畔獨步尋花七絕句 其二
稠花亂蕊裹江濱,行步敧危實怕春。
詩酒尚堪驅使在,未須料理白頭人。


(下し文)
(江畔独り歩して花を尋ぬ 七絶句の二)
稠花【ちょうか】乱蕊【らんずい】江浜を裏【つつ】み、行歩【こうほ】敧危【きき】実に春を怕る。
詩酒 尚お駆使せらるるに堪えて在り、未だ白頭の人を料理するを須【もち】いず。

(現代語訳)
多くの花がさきあふれ、花びらが落ち始め、みだれた花蕊がむき出しになるものが出始める晩春の濯錦江のほとりをつつみかこんでいる、それをながめながらあるく自分の足つきは酒によってあぶなげであり、これでは酒をすすませる春をおそろしいものとおもう。
そうはいってもまだわたしは詩と酒に充分にこきつかわれているわけでもないし、十分存在かんをたもっているのである。まだまだ、この白髪のあたまの隠棲者を料理されるほどくたばってはいないのだ。(まだまだ飲めるぞ)


(訳注)
江畔獨步尋花七絕句 其二

江のほとりをひとりあるいて花をたずねてつくった詩。
上元二年の晩春から夏の作である。その二は晩春の浣花渓での生活を詠う。


稠花亂蕊裹江濱,行步敧危實怕春。
花蕊と蜂01多くの花がさきあふれ、花びらが落ち始め、みだれた花蕊がむき出しになるものが出始める晩春の濯錦江のほとりをつつみかこんでいる、それをながめながらあるく自分の足つきは酒によってあぶなげであり、これでは酒をすすませる春をおそろしいものとおもう。
○稠花 多くの花。
○乱蕊 花びらが落ち始め、みだれた花蕊がむき出しになるものが出始める晩春を意味する。
○裏 両岸をかこむことをいう。 
○行步敧危 あるきつきがかたむき、あやうい。
○怕春 あしもとのあぶないのも春の趣向のよさがさせるためであるから春をおそろしいというのである。


詩酒尚堪驅使在,未須料理白頭人。
杏00紅白花00そうはいってもまだわたしは詩と酒に充分にこきつかわれているわけでもないし、十分存在かんをたもっているのである。まだまだ、この白髪のあたまの隠棲者を料理されるほどくたばってはいないのだ。(まだまだ飲めるぞ)
○尚 春の趣で酒がすすみ、春をおそれはするがそれでもなお酒を飲むぞ。。
○堪駆使 詩酒に駆使されることにたえ
ることをいう。
○在 自己の身が存在すること、「在」の字の文法上の主辞は次句の「白頭人」である。
○料理俗語、始末する、かたづけてしまうなどの意、ここは生命を終了させる意に用いている。
○白頭人 隠遁していることを意識した自己をさしていう。