絶句漫興九首其八 杜甫 成都(5部)浣花渓の草堂(4 - 47)  



2013年4月10日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩聖皇篇 曹植 魏詩<66-#1> 女性詩730 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2198
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩九辯 第五段-#4 宋玉  <00-#14>Ⅱもっとも影響を与えた詩文 643 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2199
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集絶句漫興九首 其八 成都浣花渓 杜甫 <452>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2205 杜甫詩1000-452-635/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集立石壁招提精舎 謝霊運<40> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2201 (04/10)
●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性贈薛濤 白居易 全唐詩 巻462  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-131--#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2202
 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

絶句漫興九首 其八 成都浣花渓 杜甫 <452>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2205 杜甫詩1000-452-635/1500


詩 題:絶句漫興九首其八 杜甫 成都(5部)浣花渓の草堂(4 - 47) 
作時761年3・4・5月頃杜甫50歳 
掲 載; 杜甫1000首の452首目-場面4 – 47
杜甫ブログ1500回予定の-635回目  


8 4 – 47
絶句漫興九首  其八 
舍西柔桑葉可拈,江畔細麥複纖纖。
北鄰の官舎から我家の西の方にかけて植えている桑畑の桑の葉の新芽のやわらかい葉を摘みとる。濯錦江の河畔には越冬して育ってきた麦が細く長く伸びてきている。
人生幾何春已夏,不放香醪如蜜甜。

人生それほど長くはないものであるが、春も終わりもう夏になっている。作っているお酒の醪の香醇な香りももう放たれなくなってきて蜂蜜のようにとても甘くなっている。(季節は本当に変わっている。)
舍の西 柔らかき桑 葉は拈る可し,江畔の細麥【さいばく】複た纖纖【せんせん】たり。
人生 幾何か 春已に夏,香醪【こうろう】を放たず 蜜の如く甜【てん】。

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『絕句漫興九首』其八 現代語訳と訳註
(本文)

 舍西柔桑葉可拈,江畔細麥複纖纖。
人生幾何春已夏,不放香醪如蜜甜。


(下し文)
舍の西 柔らかき桑 葉は拈る可し,江畔の細麥【さいばく】複た纖纖【せんせん】たり。
人生 幾何か 春已に夏,香醪【こうろう】を放たず 蜜の如く甜【てん】。

(現代語訳)
北鄰の官舎から我家の西の方にかけて植えている桑畑の桑の葉の新芽のやわらかい葉を摘みとる。濯錦江の河畔には越冬して育ってきた麦が細く長く伸びてきている。
人生それほど長くはないものであるが、春も終わりもう夏になっている。作っているお酒の醪の香醇な香りももう放たれなくなってきて蜂蜜のようにとても甘くなっている。(季節は本当に変わっている。)

(訳注)
絶句漫興 九首 其八

興にふれてふとつくった絶句、上元二年春浣花の草堂にあっての作。草堂の周囲、生活の中で春から夏への変化に気づく。

  
舍西柔桑葉可拈,江畔細麥複纖纖。
初夏001北鄰の官舎から我家の西の方にかけて植えている桑畑の桑の葉の新芽のやわらかい葉を摘みとる。濯錦江の河畔には越冬して育ってきた麦が細く長く伸びてきている。
・柔桑 やわらかい桑の葉を摘む。『詩経、豳風、七月』「女执懿筐,遵彼微行,爰求柔桑。」(女は懿筐を執り,彼の微行に遵って,爰に柔桑を求む。)
・拈 ひねる。つまむ。
麦(むぎ)とは、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバクなど[1]の、外見の類似したイネ科穀物の総称である。二年草であることから、去年草(こぞくさ)という異称がある。二年生植物は、1年目には茎や葉、根などの栄養器官を形成して、そのまま休眠して越冬する。そして2年目の春、あるいは夏に開花し、種子を生産して枯れ、生活環を終える。この2年目の春から初夏の段階の麦の状態を「細麥」としたのであろう。
・現代では、細麦(ささめむぎ)とは
1.麦は押麦などの主食用のほかパン、麺類、麦茶、麦味噌、焼酎、ビールなどに使用されている。用途に応じて強力粉、中力粉、薄力粉などに精製される。
2.麦の粒にはミリ単位の普通粒、大粒などがあり、その中でもおよそ2mm以下のふるいにかけられて通過した麦を「細麦」と呼ぶ。「細麦」は粒形が均一で。硬質粒が少なく、つるつるモチモチとした食感が特徴である。
・纖纖 ほっそりとしているさま。かぼそいさま。 「纖纖たる細腰に軽綺の長裾を曳き/佳人之奇遇)」 
『泛溪』
落景下高堂,進舟泛回溪。誰謂築居小,未盡喬木西。
遠郊信荒僻,秋色有餘淒。練練峰上雪,纖纖雲表霓。
童戲左右岸,罟弋畢提擕。翻倒荷芰亂,指揮徑路迷。
得魚已割鱗,采藕不洗泥。人情逐鮮美,物賤事已睽。
吾村靄暝姿,異舍雞亦棲。蕭條欲何適,出處無可齊。
衣上見新月,霜中登故畦。濁醪自初熟,東城多鼓鼙。
泛溪 杜甫 成都(3)浣花渓の草(3 -8-#1)  杜甫 <394-#1 五言古詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1903 杜甫詩1000-394-575/1500


人生幾何春已夏,不放香醪如蜜甜。
人生それほど長くはないものであるが、春も終わりもう夏になっている。作っているお酒の醪の香醇な香りももう放たれなくなってきて蜂蜜のようにとても甘くなっている。(季節は本当に変わっている。)
幾何 1 数量・程度の不明・不定なことをいう語。どれほど。2ある程度。若干。3 あとに係助詞「も」と打消しの語を伴って、数量・程度が多くないことを表す。
・醪 もろみ。
・蜜甜 ひじょうにあまい。蜜:はちみつ。甜:あまいもの。・甜茶(てんちゃ)、中国茶の中で植物学上の茶とは異なる木の葉から作られた甘いお茶の総称。古くからある薬草茶の一つ。