杜甫《赴青城縣出成都寄陶王二少尹》 成都(3部)浣花渓の草堂(5-(4))

2013年4月16日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩桂之樹行 曹植 魏詩<68> 女性詩736 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2228
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩九辯 第三段(とおし) 宋玉  <00-#20>Ⅱもっとも影響を与えた詩文 649 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2229
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集赴青城縣出成都寄陶王二少尹 成都5-(4) 杜甫 <457>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2230 杜甫詩1000-457-640/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集酬従弟謝蕙運 五首その(2) 謝霊運<45>西陵遇風獻康楽 その2 謝蕙運 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2226 (04/15)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

赴青城縣出成都寄陶王二少尹  成都5-(4) 杜甫 <457>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2230 杜甫詩1000-457-640/1500

詩 題:赴青城縣出成都寄陶王二少尹 杜甫 成都(3部)浣花渓の草堂(5-(4)) 
作時: 761年5・6・7月  杜甫50歳 
掲 載; 杜甫1000首の457首目-場面5-(4)
杜甫ブログ1500回予定の-640回目   40744


赴青城縣出成都寄陶王二少尹
(成都を出発して青城県に赴く陶少尹と王少尹に寄せる。)
老被樊籠役,貧嗟出入勞。
あなたは老いておられるのに任務に縛られて窮屈な生活をなされておられる。高潔さゆえの貧しさには旅の出たり入ったりの苦労にきっと歎かれることでありましょう。
客情投異縣,詩態憶吾曹。
旅に出られていつも違った縣に投宿され、落ち着いた心情にはないでしょう。それをこの詩に我ら詩を読むものとしてあらわすのです。
東郭滄江合,西山白雪高。
東の城郭にいたかと思えば、長江に乗り、江南地方に入りまた次の地へと向かわれる。西の方へは天にも届く山に白雪の高き處を越えられる。
文章差底病,回首興滔滔。
こんなことでは作られる文章にもどういうわけか病をきたしてしまうというもので、首を回らせればこんなにも風興なものが豊かに流れているというものではないですか。

(成都を出で青城縣に赴く陶・王二少尹に寄す)
老いて 樊籠【はんろう】の役を被い,貧して 出入の勞を嗟【なげ】く。
客情 異縣に投じ,詩態 吾曹に憶う。
東郭 滄江に合い,西山 白雪高し。
文章は底病に差【たが】い,首を回らせば興 滔滔【とうとう】たり。


『赴青城縣出成都寄陶王二少尹』 現代語訳と訳註
(本文)
赴青城縣出成都寄陶王二少尹
老被樊籠役,貧嗟出入勞。
客情投異縣,詩態憶吾曹。
東郭滄江合,西山白雪高。
文章差底病,回首興滔滔。


(下し文)
(成都を出で青城縣に赴く陶・王二少尹に寄す)
老いて 樊籠【はんろう】の役を被い,貧して 出入の勞を嗟【なげ】く。
客情 異縣に投じ,詩態 吾曹に憶う。
東郭 滄江に合い,西山 白雪高し。
文章は底病に差【たが】い,首を回らせば興 滔滔【とうとう】たり。


(現代語訳)
(成都を出発して青城県に赴く陶少尹と王少尹に寄せる。)
あなたは老いておられるのに任務に縛られて窮屈な生活をなされておられる。高潔さゆえの貧しさには旅の出たり入ったりの苦労にきっと歎かれることでありましょう。
旅に出られていつも違った縣に投宿され、落ち着いた心情にはないでしょう。それをこの詩に我ら詩を読むものとしてあらわすのです。
東の城郭にいたかと思えば、長江に乗り、江南地方に入りまた次の地へと向かわれる。西の方へは天にも届く山に白雪の高き處を越えられる。
こんなことでは作られる文章にもどういうわけか病をきたしてしまうというもので、首を回らせればこんなにも風興なものが豊かに流れているというものではないですか。


(訳注)
赴青城縣出成都寄陶王二少尹

題新津北橋棲00成都を出発して青城県に赴く陶少尹と王少尹に寄せる
・青城縣 蜀州青城縣。(中国歴史地図より作成成都付近図B-4)唐代陸羽著『茶經にみえる。「蜀州青城縣丈人山でつくられる,青城縣散茶、「貢茶」というものが有る。 青城山は中國道教發源地の一である,屬道教名山之一。四川省都江堰市西南,古稱「丈人山」,東距成都市からは68km,都江堰水利しせつからは西南10kmのところにある。。主峰老霄頂海拔1600m。四川では名山として劍門の險、峨嵋の秀、夔門の雄齊名とあり、「青城天下幽」というてたたえられている。
・陶王二少尹  陶少尹と王少尹。少尹:副長官。


老被樊籠役,貧嗟出入勞。
あなたは老いておられるのに任務に縛られて窮屈な生活をなされておられる。高潔さゆえの貧しさには旅の出たり入ったりの苦労にきっと歎かれることでありましょう。
・樊籠・樊篭 ①鳥かご。②転じて,身体の自由や行動を拘束したりする物事。③衆生(しゆじよう)が煩悩(ぼんのう)にしばられていることをたとえていう語。


客情投異縣,詩態憶吾曹。
旅に出られていつも違った縣に投宿され、落ち着いた心情にはないでしょう。それをこの詩に我ら詩を読むものとしてあらわすのです。
・吾曹 [代]一人称の人代名詞。われわれ。われら。吾人。


東郭滄江合,西山白雪高。
東の城郭にいたかと思えば、長江に乗り、江南地方に入りまた次の地へと向かわれる。西の方へは天にも届く山に白雪の高き處を越えられる。
・東郭滄江の二句は東奔西走のようすを云う。 


文章差底病,回首興滔滔。
こんなことでは作られる文章にもどういうわけか病をきたしてしまうというもので、首を回らせればこんなにも風興なものが豊かに流れているというものではないですか。
滔滔 (1)水が勢いよく、また豊かに流れるさま。 (2)よどみなく話すさま。弁舌さわやかなさま。 (3)物事がある方向によどみなく流れゆくさま。
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