杜甫 七言絶句 《贈花卿》 成都(5部)浣花渓の草堂(5-(23))
花驚定が錦州の「日平」の乱の武功を驕り天子の用いられる如き音楽を為したのによって、作者はこの詩を作って彼を諷したのである。前作『戲作花卿歌』は内容的に天子の無策を批判視野もので「戯れ」をつけたがこの詩は花驚定を諷したものであるから、「贈」と嘲笑するのである。
「杜詩、第四冊」で“これも「戯贈花卿」というべきであるのにそういわぬ点に疑いをもつ。”とあるが間違い。

2013年5月5日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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贈花卿 七言絶句 成都5-(23) 杜甫 <472>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2325 杜甫詩1000-472-659/1500

  
詩 題:贈花卿 七言絶句 杜甫 成都(5部)浣花渓の草堂(5-(23)) 
作時761年10月杜甫50歳 
掲 載; 杜甫1000首の472首目-場面5-(23)
杜甫ブログ1500回予定の-659回目   40758 



この年の情勢(新唐書)
・  二年(761)正月甲寅、降死罪、流以下原之。乙卯、劉展が処刑された。
・  二月己未、奴剌・党項羌が宝を寇し、大散関を焚き、鳳州を寇し、刺史の蕭がここに死に、鳳翔尹の李鼎がこれを破った。戊寅、李光弼が史思明と北邙で戦い、敗れた。史思明が河陽を陥落させた。癸未、李揆を左遷して袁州長史とした。河中節度使の蕭華が中書侍郎・同中書門下平章事となった。乙酉、来瑱が史思明と魯山で戦い、これを破った。
・  三月甲午、史朝義が陜州を寇し、神策軍節度使の衛伯玉がこれを破った。戊戌、史朝義がその父の史思明を弑した。李光弼が副元帥を辞任した。
・  四月己未、吏部侍郎の裴遵慶が黄門侍郎・同中書門下平章事となった。乙亥、青密節度使の尚衡が史朝義と戦い、これを破った。丁丑、兗鄆節度使の能元皓がまたこれを破った。壬午、剣南東川節度兵馬使の段子璋がそむき、綿州を陥落させ、遂州刺史の嗣虢王李巨がここに死に、節度使の李奐が成都に逃れた。
・  五月甲午、史朝義の将の令狐彰が滑州をもって降った。戊戌、平盧軍節度使の侯希逸が史朝義と幽州で戦い、これを破った。庚子、李光弼が河南道副元帥となった。剣南節度使の崔光遠が東川を落とし、段子璋が処刑された。
・  七月癸未朔、日食があった。
  八月辛巳、殿中監の李国貞が朔方・鎮西・北庭・興平・陳鄭・河中節度使を都統した。
・  九月壬寅、大赦し、「乾元大聖光天文武孝感」の号を去り、「上元」の号を去り、寶應元年を称し、十一月を歳首とし、月以斗所建辰為名。文武の官に階・勲・爵を賜り、版授侍老官、先授者進之。停四京号。

・  元年建子月癸巳、曹州刺史の常休明が史朝義の将の薛と戦い、これを破った。己亥、朝聖皇天帝于西内。丙午、衛伯玉が史朝義と永寧で戦い、これを破った。己酉、太清宮で朝献した。庚戌、太廟および元献皇后廟で朝享した。
・  建丑月辛亥、有事于南郊。己未、来瑱が史朝義と汝州で戦い、これを破った。乙亥、侯希逸が史朝義の将の李懐仙と范陽で戦い、これを破った。


贈花卿
(花卿に贈る)
錦城絲管日紛紛,半入江風半入雲。
錦官城の弦楽器と管楽器の音は日ごと夜ごと、にぎやかにしている。その音は半分は錦江に風に乗って入りて清くし、半分は雲中に入りてひろがる。
此曲只應天上有,人間能得幾回聞?
この宴で奏る曲はただ天上界に有べきものであろう。(この程度の武功で驕っているなんて)どうしてこの人間界で何度も聞くということができるというのか。

(花卿に贈る)
錦城の糸管【しかん】日【ひび】に紛紛たり、半ば江風【こうふう】に入り半ば雲に入る。
此の曲只応に天上に有るなるべし、人間能く幾回か聞くことを得ん。

浣花峡556
『贈花卿』 現代語訳と訳註
(本文)

錦城絲管日紛紛,半入江風半入雲。
此曲只應天上有,人間能得幾回聞?


(下し文)
(花卿に贈る)
錦城の糸管【しかん】日【ひび】に紛紛たり、半ば江風【こうふう】に入り半ば雲に入る。
此の曲只応に天上に有るなるべし、人間能く幾回か聞くことを得ん。


(現代語訳)
(花卿に贈る)
錦官城の弦楽器と管楽器の音は日ごと夜ごと、にぎやかにしている。その音は半分は錦江に風に乗って入りて清くし、半分は雲中に入りてひろがる。
この宴で奏る曲はただ天上界に有べきものであろう。(この程度の武功で驕っているなんて)どうしてこの人間界で何度も聞くということができるというのか。


(訳注)
贈花卿

(花卿に贈る)
○花卿 花驚定のこと。761年上元二年四月、梓州の剣南東川節度兵馬使の刺史段子璋が反し、東川節度使李奐奥を綿州に襲い、自ずから梁王と称し、黄竜と改元し、綿州を以て黄竜府となし、百官を置いたが、五月、剣南西川節度使、成都尹の崔光遠は武将花驚定を率い、攻めて綿州を抜き、段子璋を斬った。
杜甫『戲作花卿歌』
成都猛將有花卿,學語小兒知姓名。
用如快鶻風火生,見賊惟多身始輕。
綿州副使著柘黃,我卿掃除即日平。
子璋髑髏血模糊,手提擲還崔大夫。
李侯重有此節度,人道我卿絕世無!
既稱絕世無,天子何不喚取守東都?


錦城絲管日紛紛,半入江風半入雲。
錦官城の弦楽器と管楽器の音は日ごと夜ごと、にぎやかにしている。その音は半分は錦江に風に乗って入りて清くし、半分は雲中に入りてひろがる。
○錦城 錦官城、成都の少城。
○糸管 弦楽器と管楽器。また、音楽。糸竹。
○紛紛 おとのみだれたつさま。
○入江風 清いことをいう。
〇人雲 錦江から湧き上がった雲と錦江と対比することで広がることを強調する。


此曲只應天上有,人間能得幾回聞?
この宴で奏る曲はただ天上界に有べきものであろう。(この程度の武功で驕っているなんて)どうしてこの人間界で何度も聞くということができるというのか。
○砥 只に同じ。
○天上有 天上の仙人界に有るもの。
○能得幾回聞 いくたびきいたものか、めったにきけぬ。