觀打魚歌楽府(七言歌行) 杜甫 成都(6部)浣花渓の草堂(6-(15))  綿州の涪江の東津でやれている。そこでは魴魚がぴちぴちとはね色は銀よりも白くかがやいている。漁師が舟を川一線にただよわせて大きな網を沈める、そうして水面をたたきよこ一文字に江水をたちきってあみをひくと一ぺんに数百匹の魴がだきこまれる。


2013年6月14日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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觀打魚歌 楽府(七言歌行) 成都6-(15) 杜甫 <480-#1>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2525 杜甫詩1000-480-#1-699/1500


詩 題:觀打魚歌楽府(七言歌行) 杜甫 成都(6部)浣花渓の草堂(6-(15)) 
卷別: 卷二二○  文體: 樂府 
作時:寶應元年  762年1月杜甫51歳 
掲 載; 杜甫1000首の480-#1首目-場面6-(15)
杜甫ブログ1500回予定の-699回目   40798
作地點: 綿州(劍南道北部 / 綿州 / 綿州) 
徐州 (河南道 徐州 徐州) 別名:彭城、徐方   
 


綿州の涪江の東津で魴魚の網打ちを観てつくったうた。宝応元年綿州にあっての作。



觀打魚歌
綿州江水之東津,魴魚鱍鱍色勝銀。
綿州の涪江の東津でやれている。そこでは魴魚がぴちぴちとはね色は銀よりも白くかがやいている。
漁人漾舟沈大網,截江一擁數百鱗。
漁師が舟を川一線にただよわせて大きな網を沈める、そうして水面をたたきよこ一文字に江水をたちきってあみをひくと一ぺんに数百匹の魴がだきこまれる。
眾魚常才盡卻棄,赤鯉騰出如有神。
網の中にかかった平凡なおおくのさかなはみんなのけてすててしまう。まごいは神力あるかの如くあみからおどりだして飛び出ていってしまう。
潛龍無聲老蛟怒,回風颯颯吹沙塵。
淵の奥深い穴に潜んでいる水竜は声をたてずひっこんでいるし、としふけた蛟は魚たちが害せられるのを見て怒っている、吹きまわす風が颯颯として沙や塵をとばしている。』
#2
饔子左右揮雙刀,膾飛金盤白雪高。
徐州禿尾不足憶,漢陰槎頭遠遁逃。
魴魚肥美知第一,既飽歡娛亦蕭瑟。
君不見朝來割素鬐,咫尺波濤永相失。


打魚を觀る歌
綿州 江水の東津【とうしん】、魴魚【ほうぎょ】鱍鱍【はつはつ】として色銀に勝る。
漁人舟を漾【ただよ】わして大網を沈み、江を截【き】りて一擁す数百鱗。
衆魚は常才なり尽く却棄し、赤鯉は騰出す 神有るが如し。
潜竜 声無く老蛟【ろうこう】怒り、回風 颯颯として沙塵を吹く。』

#2
饔子【ようし】左右に霜刀を揮い、膾 飛んで金盤に白雪高し。
徐州の禿尾【とくび】は憶うに足らず、漢陰【かんいん】の槎頭【さとう】遠く遁逃【】とんとうす。
魴魚の肥美知る第一、既に飽きては歡娛【かんご】も亦た蕭瑟【しょうしつ】たり。
君見ずや朝来素鬐【そき】を割き、咫尺【しせき】波濤【はとう】永く相い失す。』

ogawa09




『觀打魚歌』 現代語訳と訳註
(本文)
綿州江水之東津,魴魚鱍鱍色勝銀。
漁人漾舟沈大網,截江一擁數百鱗。
眾魚常才盡卻棄,赤鯉騰出如有神。
潛龍無聲老蛟怒,回風颯颯吹沙塵。


(下し文)
打魚を觀る歌
綿州 江水の東津【とうしん】、魴魚【ほうぎょ】鱍鱍【はつはつ】として色銀に勝る。
漁人舟を漾【ただよ】わして大網を沈み、江を截【き】りて一擁す数百鱗。
衆魚は常才なり尽く却棄し、赤鯉は騰出す 神有るが如し。
潜竜 声無く老蛟【ろうこう】怒り、回風 颯颯として沙塵を吹く。』


(現代語訳)
綿州の涪江の東津でやれている。そこでは魴魚がぴちぴちとはね色は銀よりも白くかがやいている。
漁師が舟を川一線にただよわせて大きな網を沈める、そうして水面をたたきよこ一文字に江水をたちきってあみをひくと一ぺんに数百匹の魴がだきこまれる。
網の中にかかった平凡なおおくのさかなはみんなのけてすててしまう。まごいは神力あるかの如くあみからおどりだして飛び出ていってしまう。
淵の奥深い穴に潜んでいる水竜は声をたてずひっこんでいるし、としふけた蛟は魚たちが害せられるのを見て怒っている、吹きまわす風が颯颯として沙や塵をとばしている。』


(訳注)
觀打魚歌
○打魚
 水面を打撃して魚を、囲みに追い込む浅瀬の漁法。やなのようなところに追い込む。


綿州江水之東津,魴魚鱍鱍色勝銀。
綿州の涪江の東津でやれている。そこでは魴魚がぴちぴちとはね色は銀よりも白くかがやいている。
○江水 江は涪江。
○東津 ひがしのわたりば。
○紡魚 魚の名、鯖という魚と同種であるという。
○鰭鰻 はねるさま。


漁人漾舟沈大網,截江一擁數百鱗。
漁師が舟を川一線にただよわせて大きな網を沈める、そうして水面をたたきよこ一文字に江水をたちきってあみをひくと一ぺんに数百匹の魴がだきこまれる。
○截江 江水をよこ一文字にたちきる、網をびきはえるさま。
〇一擁 一ぺんでなかへかかえこむ。網を搾っていく。
○鱗 魴魚の鱗をさす。


眾魚常才盡卻棄,赤鯉騰出如有神。
網の中にかかった平凡なおおくのさかなはみんなのけてすててしまう。まごいは神力あるかの如くあみからおどりだして飛び出ていってしまう。
○衆魚 紡以外の多くのうお。
○常才 平凡なやつ。
○却棄 しりぞけすてる。
○赤鯉 まごい。
○騰出 あみからおどって飛び出てしまう。


潛龍無聲老蛟怒,回風颯颯吹沙塵。
淵の奥深い穴に潜んでいる水竜は声をたてずひっこんでいるし、としふけた蛟は魚たちが害せられるのを見て怒っている、吹きまわす風が颯颯として沙や塵をとばしている。』
○無声 機を知って害をうけぬように声をださぬこと。○怒 同類の魚がとられることを怒ること。
○回風 吹きまわすかぜ。
○颯颯 風の吹くさま。


成都遂州00