杜甫《姜楚公畫角鷹歌》 詩人で画家の楚公であった姜皎が絵に描いた鷹、その鷹は岩のとがった角に載っている。鷹は殺気をいっぱいに示しひっそりとした樹木がこんもり茂っている北の方に行ったようだ。


2013年6月20日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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姜楚公畫角鷹歌【案:姜皎,上邽人,善畫鷹鳥,官至太常,封楚國公。】 楽府(七言歌行) 成都6-(21) 杜甫 <483>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2555 杜甫詩1000-483-705/1500 


作時:寶應元年  762年 杜甫51歳 
掲 載; 杜甫1000首の483首目-場面6-(21)
杜甫ブログ1500回予定の-705回目
卷別: 卷二二○  文體: 樂府 
詩題: 姜楚公畫角鷹歌【姜皎,上邽人(現在秦州天水),鷹鳥の善い畫をかく,官位は太常に至り,楚の國公に封ぜられる。】 
作地: 綿州(劍南道北部 / 綿州 / 綿州) 


姜楚公畫角鷹歌
(姜皎が江南において絵を公開を見て、飛び出た角の上にとまっている鷹の歌。)
楚公畫鷹鷹戴角,殺氣森森到幽朔。
詩人で画家の楚公であった姜皎が絵に描いた鷹、その鷹は岩のとがった角に載っている。鷹は殺気をいっぱいに示しひっそりとした樹木がこんもり茂っている北の方に行ったようだ。
觀者貪愁掣臂飛,畫師不是無心學。
この画を見るものは寂しさを貪る感じになり鷹は足の爪を武器にして飛び立つのだ。絵師はここにはいないということなら鷹に襲われる心配の気持ちは持つことはないということを学ぼうではないか。
此鷹寫真在左綿,卻嗟真骨遂虛傳。
この鷹を真に迫るように描いておいてあるのは左綿の公舎である。ああ、そんなふうにであっても真に迫るこの絵はついに後世に正当に伝えられることをされていないのである。
梁間燕雀休驚怕,亦未摶空上九天。

しかし、この画鷹を見れば建物の梁の上に巣作りをするツバメや雀が隠れ、驚き恐れるのである。又、いまだ空にはばたいて九天の大空にのぼってはいないのである。
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姜楚公畫角鷹歌(含異文):
楚公畫鷹鷹戴角,殺氣森森到幽朔【殺氣森如到幽朔】。
觀者貪愁掣臂飛【觀者貪愁掣壁飛】【觀者徒驚掣臂飛】【觀者徒驚掣壁飛】,畫師不是無心學。
此鷹寫真在左綿,卻嗟真骨遂虛傳。
梁間燕雀休驚怕,亦未摶空上九天。  
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『姜楚公畫角鷹歌』 現代語訳と訳註
(本文)
楚公畫鷹鷹戴角,殺氣森森到幽朔。
觀者貪愁掣臂飛,畫師不是無心學。
此鷹寫真在左綿,卻嗟真骨遂虛傳。
梁間燕雀休驚怕,亦未摶空上九天。


(下し文)
姜楚の公畫 角鷹の歌
楚公の畫鷹 鷹 角に戴り,氣を殺し 森森として幽朔に到る。
觀者 愁を貪し 臂を掣して飛び,畫師 是にあらずんば心無く學ばん。
此の鷹は真に寫し左綿に在し,卻て嗟 真骨遂虛傳。
梁間 燕雀 休み驚き怕れ,亦た未だ空しく九天に上る摶らざらん。


(現代語訳)
(姜皎が江南において絵を公開を見て、飛び出た角の上にとまっている鷹の歌。)
詩人で画家の楚公であった姜皎が絵に描いた鷹、その鷹は岩のとがった角に載っている。鷹は殺気をいっぱいに示しひっそりとした樹木がこんもり茂っている北の方に行ったようだ。
この画を見るものは寂しさを貪る感じになり鷹は足の爪を武器にして飛び立つのだ。絵師はここにはいないということなら鷹に襲われる心配の気持ちは持つことはないということを学ぼうではないか。
この鷹を真に迫るように描いておいてあるのは左綿の公舎である。ああ、そんなふうにであっても真に迫るこの絵はついに後世に正当に伝えられることをされていないのである。
しかし、この画鷹を見れば建物の梁の上に巣作りをするツバメや雀が隠れ、驚き恐れるのである。又、いまだ空にはばたいて九天の大空にのぼってはいないのである。


(訳注)
姜楚公畫角鷹歌

姜皎が江南において絵を公開を見て、飛び出た角の上にとまっている鷹の歌。


楚公 畫鷹 鷹戴角 ,殺氣 森森 到幽朔 。
詩人で画家の楚公であった姜皎が絵に描いた鷹、その鷹は岩のとがった角に載っている。鷹は殺気をいっぱいに示しひっそりとした樹木がこんもり茂っている北の方に行ったようだ。
「楚公」姜皎(唐663—722)。現在秦州天水),鷹鳥の善い畫をかく,官位は太常に至り,楚の國公に封ぜられる。監修國史にまでなっている。詩人であり、鷹の絵をよく書く。《全唐詩》には詩1首みえ、他一首ある。
「角」岩の飛び出た角。
「殺氣」天候氣象、風霜雪露でいう氣がすべて殺されている。
「森森」景物形態、樹木の多いさま。樹木が高く聳える。樹木がこんもり茂っている。
「幽」ひっそりとした様子。
「朔」方向、北。


觀者 貪愁 掣臂 飛 ,畫師 不是 無心 學 。
この画を見るものは寂しさを貪る感じになり鷹は足の爪を武器にして飛び立つのだ。絵師はここにはいないということなら鷹に襲われる心配の気持ちは持つことはないということを学ぼうではないか。
「掣臂」鷹であるから爪でひっかくという意味であろう。
「畫師」職業身份で、畫家。
「不是」もし…でなかったら。もしここにいないのならば。


此鷹 寫真 在 左綿 ,卻嗟 真骨 遂虛傳 。
この鷹を真に迫るように描いておいてあるのは左綿の公舎である。ああ、そんなふうにであっても真に迫るこの絵はついに後世に正当に伝えられることをされていないのである。
「左綿」語義類別:地、地名、行政地名、綿州。
・卻…) N(である)+にもかかわらず な形+なの / な形である +にもかかわらず 普通体+にもかかわらず. 《意味》「~のに/~が、それでも、関係なく」「本来(ほんらい)は反対(はんたい)の結果や判断(はんだん)になっていたはずだが、そう ...


梁間 燕雀 休驚怕 ,亦未 摶空 上 九天 。
しかし、この画鷹を見れば建物の梁の上に巣作りをするツバメや雀が隠れ、驚き恐れるのである。又、いまだ空にはばたいて九天の大空にのぼってはいないのである。
「梁間」樑空間。梁と屋根の間に巣をつくること。
「燕雀」燕と雀。軒下に巣作りをすることを云う。
「摶空」空を転回して飛び回ること。
「九天」語義類別:物、天文、天空、天空。
少陵台