杜甫《戲為六絕句,六首之一》 北周の庾信はその詩文章は老年になってからさらに成熟している、雲をもしのぐほどの健筆、その意は縦横無尽にのべられている。


2013年7月31日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 
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戲為六絕句,六首之一 蜀中転々 杜甫 <513>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2760 杜甫詩1000-513-746/1500


作時:762年 寶應元年 杜甫51歳 
掲 載; 杜甫1000首の513首目-場面
杜甫ブログ1500回予定の-746回目   40845
作年: 寶應元年  762年  51歲 
卷別: 卷二二七  文體: 七言絕句 
詩題: 戲為六絕句,六首之一 
詩文:


戲為六絕句,六首之一
(戲れということで六絕句をつくってみた,六首の一番目)
庾信文章老更成,凌雲健筆意縱橫。
北周の庾信はその詩文章は老年になってからさらに成熟している、雲をもしのぐほどの健筆、その意は縦横無尽にのべられている。
今人嗤點流傳賦,不覺前賢畏後生。
今の時代の軽薄文士たちは伝来の庚信の賦をあれこれと鼻先で笑うなどしている。孔子が「後生長るべし」といわれた意味を知っていないのは残念なことであり、庚信は後生ではあるが畏るべき人なのである。
戲れに六絕句を為る,六首の一
庾信が文章老いて更に成る、凌雲 健筆 意 縱橫。
今人 嗤点す 流伝の賦、覚らず前賢後生を畏れしことを。


海棠花021










『戲為六絕句,六首之一』 現代語訳と訳註
(本文)
庾信文章老更成,凌雲健筆意縱橫。
今人嗤點流傳賦,不覺前賢畏後生。


(下し文)
戲れに六絕句を為る,六首の一
庾信が文章老いて更に成る、凌雲 健筆 意 縱橫。
今人 嗤点す 流伝の賦、覚らず前賢後生を畏れしことを。


(現代語訳)
(戲れということで六絕句をつくってみた,六首の一番目)
北周の庾信はその詩文章は老年になってからさらに成熟している、雲をもしのぐほどの健筆、その意は縦横無尽にのべられている。
今の時代の軽薄文士たちは伝来の庚信の賦をあれこれと鼻先で笑うなどしている。孔子が「後生長るべし」といわれた意味を知っていないのは残念なことであり、庚信は後生ではあるが畏るべき人なのである。


(訳注)
戲為六絕句,六首之一
(戲れということで六絕句をつくってみた,六首の一番目)
此の一首は庾信の詩文が素晴らしいこと、そしてそれを今の軽薄文士の無識をそしっている。 
杜甫『奉贈王中允維』
中允聲名久,如今契闊深。共傳收庾信,不比得陳琳。
一病緣明主,三年獨此心。窮愁應有作,試誦白頭吟。
(王中允維に贈り奉る)
中允声名久し、如今契閥深し。共に伝う庚信を収むと、此せず陳琳を得るに。
一癖明主に縁る、三年独り此の心。窮愁応に作有るなるべし、試みに謂す白頭吟。
奉贈王中允維 杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 254

杜甫『春日憶李白』
白也詩無敵,飄然思不羣。清新庚開府,俊逸鮑參軍。
渭北春天樹,江東日暮雲。何時一尊酒,重與細論文。
(春の日に李白をおもう)
李白よ、君は詩に於てだれも匹敵するものがない、凡俗を超越しているその思想は世間なみの衆人と並べることはできない。
清新なる君の詩風は、北周の庚信のようであり、それと俊逸な詩風は宋の飽照のようである。
今わたしは渭北の春の大空に立つ大樹を仰ぎ見ている、あなたははるか江東の日暮の雲をみている。
いつかまた一樽の酒を酌みかわそう、ふたたびあなたとくわしく詩文、作物について論じあうことができるだろうか。

春日憶李白 杜甫


庾信 文章 老 更成,凌雲 健筆 意 縱橫。
北周の庾信はその詩文章は老年になってからさらに成熟している、雲をもしのぐほどの健筆、その意は縦横無尽にのべられている。
○庚信 本名、庾信(南朝梁)。庾信(ゆ しん、513年(天監12年) - 581年(開皇元年))は、中国南北朝時代の文学者。字は子山。南陽郡新野の人。庾肩吾の子。南朝の梁に生まれ、前半生は皇太子蕭綱(後の簡文帝)配下の文人として活躍した。侯景の乱後の後半生は、やむなく北朝の北周に身を置くことになり、代表作「哀江南賦」をはじめ、江南を追慕する哀切な内容の作品を残した。
○老更成 老年に至ってさらに成熟する。
○凌雲健筆 健筆凌旨耳に同じ。


今人 嗤點 流傳 賦 ,不覺 前賢 畏 後生 。
今の時代の軽薄文士たちは伝来の庚信の賦をあれこれと鼻先で笑うなどしている。孔子が「後生長るべし」といわれた意味を知っていないのは残念なことであり、庚信は後生ではあるが畏るべき人なのである。
○今人 庾信の詩文がきれいで、作者と同時代の軽薄文士をさす。
○嗤點 ここがどう、かしこがどう、とわらってゆびざしする。嗤う:ばかにした気持ちを顔に表す。あざける。嘲笑する。③. つぼみが開く,花が咲く。  ④. 果実が熟して割れ目ができる。
○流伝賦 庚信の名作として伝えられつつある航、信には「衷江南賦」、「枯樹賦」など有名なものが多い。
○不覚 今人はこれをさとらぬ。
○前賢長後生 「論語」(子窂)に見える孔子のことば「後世長ル可シ」にもとづく、前賢とは前代の賢人で孔子をさす、後生はわかもの、後進の意。庾信は風雅の作者で、屈原、宋玉、漢魏の作者らに対するならば後生というべきであるが、しかし後生にも畏るべきものがあり、たとえば庾信の如きはそうである。
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