《巴西驛亭觀江漲呈竇使君綿州、巴西の孤立した駅亭は洪水の水が噴出したり、水位を下げたりしているのを耐え忍んでいるのだ。街や各家の井戸端すべてが大きなうすのような形になっている。逼迫した状態だ。

 

2013年8月29日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。   
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 


五言律詩
《巴西驛亭觀江漲呈竇使君》 蜀中転々 杜甫 <536  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2905 杜甫詩1000-536-775/1500            

 

 

詩 題:巴西驛亭觀江漲呈竇使君

〔巴西驛亭觀江漲呈竇十五使君〕

卷別: 卷二二七  文體: 五言律詩 

掲 載; 杜甫1000首の536首目-場面杜甫ブログ1500回予定の-775回目   40874

作地點: 綿州(劍南道北部 / 綿州 / 綿州

及地點: 巴西驛亭 (劍南道北部 綿州 巴西)     

交遊人: 竇使君 書信往來

地 點: (劍南道北部 綿州 巴西)

 

 

詩文:

 

巴西驛亭觀江漲呈竇使君

(成都盆地の北東、三巴の西の綿州の駅亭で涪江の水がみなぎっているのを見て西山檢察使の竇侍禦に意見をした詩。)

宿雨南江漲,波濤亂遠峰。 

秋の長雨が続き涪江に水嵩が上がって漲っている。川の中央部の大波は遠くに見る山の峰々のようで上下に揺れ乱れている。

孤亭凌噴薄,萬井逼舂容。 

綿州、巴西の孤立した駅亭は洪水の水が噴出したり、水位を下げたりしているのを耐え忍んでいるのだ。街や各家の井戸端すべてが大きなうすのような形になっている。逼迫した状態だ。

霄漢愁高鳥,泥沙困老龍。 

大空を見上げると雨の中高い所を飛ぶ鳥は憂いに打ちひしがれていて、洪水の泥流は年老いた龍のようで困ったものである。

天邊同客舍,攜我豁心胸。 

この状況は天空の端までここの官舎と同じ状況にあり、我々が心に携えておくことは、ここでしっかりとした廣い心持って落ち着くことである。

 

(巴西の驛亭に 江漲るを觀て竇使君に呈す)

宿雨 南の江に漲り,波濤 遠峰を亂す。 

孤亭 噴薄を凌ぎ,萬井 舂容【しょうよう】を逼す。 

霄漢【せいかん】高鳥を愁い,泥沙 老龍を困す。 

天邊 客舍に同じ,我が攜えるは心胸を豁くす。 

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『巴西驛亭觀江漲呈竇使君』 現代語訳と訳註

(本文)

巴西驛亭觀江漲呈竇使君

宿雨南江漲,波濤亂遠峰。 

孤亭凌噴薄,萬井逼舂容。 

霄漢愁高鳥,泥沙困老龍。 

天邊同客舍,攜我豁心胸。 

 

 

(下し文)

(巴西の驛亭に 江漲るを觀て竇使君に呈す)

宿雨 南の江に漲り,波濤 遠峰を亂す。 

孤亭 噴薄を凌ぎ,萬井 舂容【しょうよう】を逼す。 

霄漢【せいかん】高鳥を愁い,泥沙 老龍を困す。 

天邊 客舍に同じ,我が攜えるは心胸を豁くす。 

 

 

(現代語訳)

(成都盆地の北東、三巴の西の綿州の駅亭で涪江の水がみなぎっているのを見て西山檢察使の竇侍禦に意見をした詩。)

秋の長雨が続き涪江に水嵩が上がって漲っている。川の中央部の大波は遠くに見る山の峰々のようで上下に揺れ乱れている。

綿州、巴西の孤立した駅亭は洪水の水が噴出したり、水位を下げたりしているのを耐え忍んでいるのだ。街や各家の井戸端すべてが大きなうすのような形になっている。逼迫した状態だ。

大空を見上げると雨の中高い所を飛ぶ鳥は憂いに打ちひしがれていて、洪水の泥流は年老いた龍のようで困ったものである。

この状況は天空の端までここの官舎と同じ状況にあり、我々が心に携えておくことは、ここでしっかりとした廣い心持って落ち着くことである。

 

 

(訳注)

巴西驛亭觀江漲呈竇使君〔巴西驛亭觀江漲呈竇十五使君〕

(成都盆地の北東、三巴の西の綿州の駅亭で涪江の水がみなぎっているのを見て西山檢察使の竇侍禦に意見をした詩。)

・竇使君 西山檢察使の竇侍禦のこと。(下地図bc-3・4

杜甫『入奏行贈西山檢察使竇侍禦』

(宴の演奏や詩を詠む席にはいって西山の検察、竇侍禦のこの詩を贈る。)

・西山檢察使 吐蕃国境の山間部を担当する。松、維、恭、蓬、雅、黎、姚、悉八州をいう。

 

 

 

竇侍禦,驥之子,鳳之雛。

竇侍禦は優れた才能を持つ人であり、鳳凰になるべきヒナの様な人である。

・驥子 一日に千里を走ることのできる良馬。転じて、優れた才能を持つ人。杜甫『遣興』「驥子好男兒,前年學語時。問知人客姓,誦得老夫詩。」錢起 『送馬員外拜官覲省』「二十為郎事漢文,鴛雛驥子自為群。」

入奏行贈西山檢察使竇侍御 雑言古詩(楽府) 成都6-(2-#1) 杜甫 <469-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2430 杜甫詩1000-468-#2-680/1500

 

 

宿雨 南江 ,波濤 遠峰

秋の長雨が続き涪江に水嵩が上がって漲っている。川の中央部の大波は遠くに見る山の峰々のようで上下に揺れ乱れている。

・「宿雨」秋の長雨。そのために水嵩が上がった。

・「南」河川が剣門を水源にして南下してきていることでいう。この地点(下地図e―3・4)は成都からは北東150kmの地点である。

・「江漲」涪江。水嵩があがっった様子を云う。

杜甫『江漲』

江漲柴門外,兒童報急流。

下牀高數尺,倚杖沒中洲。

細動迎風燕,輕搖逐浪鷗。

漁人縈小楫,容易拔船頭。

 

成都(2部)浣花渓の草堂(2 -9) 江漲 杜甫 <372  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1795 杜甫詩 1000- 548

 

 

孤亭 凌噴薄 ,萬井 舂容

綿州、巴西の孤立した駅亭は洪水の水が噴出したり、水位を下げたりしているのを耐え忍んでいるのだ。街や各家の井戸端すべてが大きなうすのような形になっている逼迫した状態だ。

・凌噴薄 洪水のようすを云う。岩などに水がぶつかり噴出したり、その下流では水位が下がっている様子を云う。「凌」1 押し分けて前に進む。乗り越えて進む。「波濤(はとう)を―・いで行く」2 困難や苦境などにじっと堪えて、なんとか切り抜ける。辛抱して乗り越える。また、防いで、堪え忍ぶ。「噴」内部から外にふき出す。「噴煙・噴火・噴射・噴出・噴水・噴霧器/自噴

・「萬井」街や各家の井戸端すべて。

・「逼」逼迫する。

・「舂容」うすのような形になる。。

 

 

霄漢 高鳥 ,泥沙 困老龍

大空を見上げると雨の中高い所を飛ぶ鳥は憂いに打ちひしがれていて、洪水の泥流は年老いた龍のようで困ったものである。

・「霄漢」天文、天空、おおぞら。銀河の夜空。

・「泥沙」洪水による泥流のこと。川の中央部の流れが速く、そこが泥流となっている。

・「老龍」河川の中央部が盛り上がる龍がうねっているように見えることを云う。

 

 

天邊 同客舍 ,攜我 豁心胸

この状況は天空の端までここの官舎と同じ状況にあり、我々が心に携えておくことは、ここでしっかりとした廣い心持って落ち着くことである。

・「天邊」天空、天空の端まで。

・「客舍」建築物、宮室屋廬、役所の舍。

・「豁」広々と開けているさま。あけっぴろげ。「豁然・豁達」
成都遂州00