杜甫《九日登梓州城この日は昔から黄色の菊の花を浮かべた酒を用意する。いまここには晉の孟嘉のように帽子が飛ばされそうな白髪頭の老人が居る。

 

2013年8月30日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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五言律詩 《九日登梓州城》 蜀中転々 杜甫 <537  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2910 杜甫詩1000-537-776/1500          


 

詩題: 九日登梓州城 

卷別: 卷二二七  文體: 五言律詩 

作時:762 寶應元年 杜甫51歳 

掲 載; 杜甫1000首の537首目-場面

杜甫ブログ1500回予定の-776回目   40875

寫作地點: 梓州(劍南道北部 / 梓州 / 梓州

寫及地點:  梓州 (劍南道北部 梓州 梓州)     

 

 

詩文:

 

九日登梓州城

(重陽節に梓州城に登る)

伊昔黃花酒,如今白髮翁。 

この日は昔から黄色の菊の花を浮かべた酒を用意する。いまここには晉の孟嘉のように帽子が飛ばされそうな白髪頭の老人が居る。

追歡筋力異,望遠時同。 

喜悅欣樂が今追いかけてくれ心神氣力は高ぶっている。はるか遠くを臨んで重陽の節句を時を同じくするのである。

弟妹悲歌裡,朝廷醉眼中。 

私の弟妹は東の遠い空の下で安史軍の支配する悲歌の下である。朝廷は酔いつぶれた眼のままである。

兵戈與關塞,此日意無窮。 

戰爭は関所塞に迫っており、この日の段階でそれにたいしての意志は窮まりないのである。

 

(九日梓州城に登る)

伊【こ】れ昔 黃花の酒,如今【じょこん】白髮の翁。 

歡を追う 筋力の異なるを,遠くを望む 時同じゅうす。 

弟妹 悲歌の裡,朝廷 醉眼の中。 

兵戈 關塞に與り,此の日 意 窮む無し。 

 

 

『九日登梓州城』 現代語訳と訳註

金燈花03(本文)

九日登梓州城

伊昔黃花酒,如今白髮翁。 

追歡筋力異,望遠時同。 

弟妹悲歌裡,朝廷醉眼中。 

兵戈與關塞,此日意無窮。 

 

 

(下し文)

(九日梓州城に登る)

伊【こ】れ昔 黃花の酒,如今【じょこん】白髮の翁。 

歡を追う 筋力の異なるを,遠くを望む 時同じゅうす。 

弟妹 悲歌の裡,朝廷 醉眼の中。 

兵戈 關塞に與り,此の日 意 窮む無し。

 

 

(現代語訳)

(重陽節に梓州城に登る)

この日は昔から黄色の菊の花を浮かべた酒を用意する。いまここには晉の孟嘉のように帽子が飛ばされそうな白髪頭の老人が居る。

喜悅欣樂が今追いかけてくれ心神氣力は高ぶっている。はるか遠くを臨んで重陽の節句を時を同じくするのである。

私の弟妹は東の遠い空の下で安史軍の支配する悲歌の下である。朝廷は酔いつぶれた眼のままである。

戰爭は関所塞に迫っており、この日の段階でそれにたいしての意志は窮まりないのである。

 

 

(訳注)

九日登梓州城

(重陽節に梓州城に登る)

・九日 九月九日、重陽節に、茱萸(「ぐみ」の一種)の枝をかざして兄弟や親しい友人が小高い丘に登り、菊の花びらを浮かべた酒を飲み、粽を食べて健康を祈るものなのだ。杜甫『九日藍田崔氏荘』「羞将短髪環吹帽、笑倩旁人為正冠。」(晉の孟嘉のように適当なかぶり方にして風が帽子を吹きおとすのは老いの短い髪の毛になっている自分にははずかしいことにおもわれる、笑い話のようであるが自分は孟嘉ほどのものではないので脇の人にこいねがってこの帽のかぶり具合をきちんと治してもらうことにしよう。)

 陰暦九月九日重陽の菊の節句の日に藍田県の崔氏の別荘において作った詩。... 晉の孟嘉のように適当なかぶり方にして風が帽子を吹きおとすのは老いの短い髪の毛になっている自分にははずかしいことにおもわれる

 

伊昔 黃花酒 ,如今 白髮

この日は昔から黄色の菊の花を浮かべた酒を用意する。いまここには晉の孟嘉のように帽子が飛ばされそうな白髪頭の老人が居る。

・「伊昔」(今は昔)、昔のこと。

・「黃花酒」菊花酒。

「如今」

杜甫『奉贈王中允維』
中允聲名久,如今契闊深。共傳收庾信,不比得陳琳。
一病緣明主,三年獨此心。窮愁應有作,試誦白頭吟。
(王中允維に贈り奉る)
中允声名久し、如今契閥深し。共に伝う庚信を収むと、此せず陳琳を得るに。
一癖明主に縁る、三年独り此の心。窮愁応に作有るなるべし、試みに謂す白頭吟。
奉贈王中允維 杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 254

・「白髮翁」白髮老人は髪の毛が薄くて孟嘉が帽子が飛ばされたことのようになる。

 

 

追歡 筋力 ,望遠 同。

喜悅欣樂が今追いかけてくれ心神氣力は高ぶっている。はるか遠くを臨んで重陽の節句を時を同じくするのである。

・「歡」 喜悅欣樂。

・「筋力」心神氣力。

 

 

弟妹 悲歌 ,朝廷 醉眼

私の弟妹は東の遠い空の下で安史軍の支配する悲歌の下である。朝廷は酔いつぶれた眼のままである。

「弟妹」語義類別:人、稱謂、親人眷屬、弟妹。

「悲歌裡」安史軍が支配する東国に住んでいるため、悲哀傷痛のうたの。

 

 

兵戈 與關塞 ,此日 無窮

戰爭は関所塞に迫っており、この日の段階でそれにたいしての意志では窮まりないのである。

「兵戈」戰爭活動、戰爭。
sas0013