《戲題寄上漢中王,三首之一》人生百年、年老いて両鬢が白髪になってしった。一つの別れがあって、足かけ五年も秋蛍を見たのだ.とにかく忍んで盃の中の酒を飲むのを断っていた。ただ、わたしは後漢の崔子玉がのこした『座右銘』のある『文選』をみていた。


2013年9月6日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

639五言律詩《戲題寄上漢中王,三首之一》 蜀中転々 杜甫 <544  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2945 杜甫詩1000-544-783/1500           

 

詩 題: 作時:762 寶應元年 杜甫51歳 
掲 載;
杜甫1000首の544首目-場面
杜甫ブログ
1500回予定の-783回目   40882

 

作者: 杜甫  762年 寶應元年  51 

卷別: 卷二二七  文體: 五言律詩 

詩題: 戲題寄上漢中王,三首之一

〔自注:時王在梓州,初至,斷酒不飲,篇有戲述。漢中王瑀,寧王憲之子。〕 

及地點:  成都 (劍南道北部 益州 成都) 別名:蜀     

交遊人物: 李瑀

 

 

詩文:

戲題寄上漢中王,三首之一

(戯れて作ってみた詩、漢の親族中の王に寄せ奉る三首の一。)

〔自注:時王在梓州,初至,斷酒不飲,篇有戲述。漢中王瑀,寧王憲之子。〕 

自註:このとき王は梓州にあった。初めてここに至ったということだ。断酒して呑まなかった。詩篇があり戯れてのべてみる。漢中の王李瑀殿で、王としてよりは俊敏な役人の人というところだ。

西漢親王子,成都老客星。 

前漢の王族の中の王子であった流れを汲んでいる。成都に来ても旅客者となっても徐知道の乱で老いてしまう。

百年雙白鬢,一別五秋螢。 

人生百年、年老いて両鬢が白髪になってしった。一つの別れがあって、足かけ五年も秋蛍を見たのだ

忍斷杯中物,祗看座右銘。 

とにかく忍んで盃の中の酒を飲むのを断っていた。ただ、わたしは後漢の崔子玉がのこした『座右銘』のある『文選』をみていた。

不能隨皂蓋,自醉逐浮萍。 

官僚として随うことが出来なくて、自然に浮草の生活をして酔ってしまうのだ。

 

戲れに題す 漢中王に寄せ上つる,三首の一

〔自ら注す:時に王 梓州に在り,初めて至る,斷酒して飲まざれば,篇有り戲れに述べる。漢中王の瑀,寧王憲の子なり。〕

西漢の親王の子,成都 老客の星。

百年にして雙白の鬢,一別して 五秋の螢。 

忍んで斷つ 杯中の物,祗だ看る 座右の銘。 

皂蓋に隨う能わず,自ら浮萍を逐うに醉う。 

岳陽樓詩人0051

 














『戲題寄上漢中王,三首之一』 現代語訳と訳註

(本文)

戲題寄上漢中王,三首之一

〔自注:時王在梓州,初至,斷酒不飲,篇有戲述。漢中王瑀,寧王憲之子。〕 

西漢親王子,成都老客星。 

百年雙白鬢,一別五秋螢。 

忍斷杯中物,祗看座右銘。 

不能隨皂蓋,自醉逐浮萍。 

 

詩文(含異文)

西漢親王子,成都老客星。

百年雙白鬢,一別五秋螢【一別五飛螢】。

忍斷杯中物,祗看座右銘【眠看座右銘】。

不能隨皂蓋,自醉逐浮萍。   

 

(下し文)

戲れに題す 漢中王に寄せ上つる,三首の一

〔自ら注す:時に王 梓州に在り,初めて至る,斷酒して飲まざれば,篇有り戲れに述べる。漢中王の瑀,寧王憲の子なり。〕

西漢の親王の子,成都 老客の星。

百年にして雙白の鬢,一別して 五秋の螢。 

忍んで斷つ 杯中の物,祗だ看る 座右の銘。 

皂蓋に隨う能わず,自ら浮萍を逐うに醉う。 

 

 

(現代語訳)

(戯れて作ってみた詩、漢の親族中の王に寄せ奉る三首の一。)

自註:このとき王は梓州にあった。初めてここに至ったということだ。断酒して呑まなかった。詩篇があり戯れてのべてみる。漢中の王李瑀殿で、王としてよりは俊敏な役人の人というところだ。

前漢の王族の中の王子であった流れを汲んでいる。成都に来ても旅客者となっても徐知道の乱で老いてしまう。

人生百年、年老いて両鬢が白髪になってしった。一つの別れがあって、足かけ五年も秋蛍を見たのだ

とにかく忍んで盃の中の酒を飲むのを断っていた。ただ、わたしは後漢の崔子玉がのこした『座右銘』のある『文選』をみていた。

官僚として随うことが出来なくて、自然に浮草の生活をして酔ってしまうのだ。

 

 

(訳注)

戲題寄上漢中王,三首之一

(戯れて作ってみた詩、漢の親族中の王に寄せ奉る三首の一。)

〔自注:時王在梓州,初至,斷酒不飲,篇有戲述。漢中王瑀,寧王憲之子。〕 

自註:このとき王は梓州にあった。初めてここに至ったということだ。断酒して呑まなかった。詩篇があり戯れてのべてみる。漢中の王李瑀殿で、王としてよりは俊敏な役人の人というところだ。

○戯題 たわむれにかきつける、諸篇に王に酒をねだる意をのべているので戯れという。

○寄上 寄せて献上する。

○漢中王 名を璃といい譲皇帝(寧王)の第六子で汝陽王璡の弟である。玄宗が蜀に幸したときに従って漢中に至り、漢中王に封ぜられ銀青光禄大夫・漢中郡太守を加えられた。のち粛宗を諌めて帝の怒りにふれ蓬州の刺史に貶せられた。ここには漢中王と称しているが蓬州の刺史として何かの事によって梓州に来たのにより作者が彼とあったものとおもわれる。
・憲 法令、基本となる決まり、手本、法に則って示す、憲法、公布する、役人、取り締まる、敏捷、あらわす、という意味がある。

 

西漢 王子 ,成都 老客星

前漢の王族の中の王子であった流れを汲んでいる。成都に来ても旅客者となっても徐知道の乱で老いてしまう。

・「西漢」東の洛陽に都した後漢に対して西の長安に都したことから西漢と、後漢は東漢と称される。前漢と後漢との社会・文化などには強い連続性があり、その間に明確な区分は難しく、前漢と後漢を併せて両漢と総称されることもある。

・客星 常には見えず、一時的に現れる星。彗星(すいせい)や新星など。きゃくせい。きゃくしょう。客星御座を犯す《「後漢書」逸民伝から。「御座」は、天子の位》身分の低い者が、天子の位をねらうこと。客星帝座を犯すという。徐知道の乱を云う。

 

 

百年 白鬢 ,一別 五秋 【一別五飛螢】。

人生百年、年老いて両鬢が白髪になってしった。一つの別れがあって、足かけ五年も秋蛍を見たのだ

・百年 五十になれば、百年という表現をする。

・雙 両鬢のこと。

・五秋 五回の秋を過ごす。足かけ五年。

 

忍斷 杯中 ,祗看 座右 【眠看座右銘】。

とにかく忍んで盃の中の酒を飲むのを断っていた。ただ、わたしは後漢の崔子玉がのこした『座右銘』のある『文選』をみていた。

・座右銘 後漢の崔子玉がのこした『文選』『座右銘』

「愼言節飲食、知足勝不祥。」(言葉遣いに注意し飲食を節制しよう、ほどほどの満足に心掛けていれば、良からぬ事にも合わないだろう。)

 

 

不能 皂蓋 ,自醉 浮萍

官僚として随うことが出来なくて、自然に浮草の生活をして酔ってしまうのだ。

・皂蓋 職官爵位、官。

・浮萍 うきくさ。(草本)、萍。成都遂州00