《桃竹杖引贈章留後》杖にするのにはいいのだが、人がその根を斬り皮をむくと紫玉のようなはだがあらわれる。江の妃姫や水に仙人が斬られては惜しいとおもってもだめなのである。梓の長官章君がこの杖一束をもちだしたところが満堂の賓客はあっとおどろいた。


2013年10月8日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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662 《桃竹杖引贈章留後》 蜀中転々 杜甫 <568-#1>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3105 杜甫詩1000-568-#1-815/1500

 

 

作者: 杜甫  763  廣德元年52

卷別: 卷二二○  文體: 七言古詩 

詩題: 桃竹杖引贈章留後〔竹兼可為簟,名桃笙〕 

及地點:  梓潼 (劍南道北部 劍州 梓潼) ・白帝城 (山南東道 夔州 奉節) 別名:白帝、白帝樓、公孫城     

交遊人物:章彝 交友者の地點: (山南西道 閬州 閬州)

 

 

桃竹杖引,贈章留後

(章彝と留後、しゅろ竹の杖二本をもらったので章に贈った詩。)

〔竹兼可為簟,名桃笙〕

〔竹でたかむしろを作ることが出来、桃笙と名と為す。〕

江心蟠石生桃竹,蒼波噴浸尺度足。

涪江の中心に堵屈していた石に桃竹がはえた。この広い河の波がふきつけ浸していたのだが長さは十分にある。
斬根削皮如紫玉,江妃水仙惜不得。

杖にするのにはいいのだが、人がその根を斬り皮をむくと紫玉のようなはだがあらわれる。江の妃姫や水に仙人が斬られては惜しいとおもってもだめなのである。

梓潼使君開一束,滿堂賓客皆歎息。』

の長官章君がこの杖一束をもちだしたところが満堂の賓客はあっとおどろいた。』

 

憐我老病贈兩莖,出入爪甲鏗有聲。

老夫複欲東南征,乘濤鼓枻白帝城。

路幽必為鬼神奪,拔劍或與蛟龍爭。』

 

重為告曰:杖兮杖兮,爾之生也甚正直,

慎勿見水踴躍學變化為龍、使我不得爾之扶持,滅跡於君山湖上之青峰。

噫,風塵澒洞兮豺虎咬人,忽失雙杖兮吾將曷從。

 

(桃竹杖の引、章留後に贈る)

〔竹 兼ねて簟,桃笙を名すを為す可し〕
江心の蟠石 桃竹を生ず、蒼波 噴浸 尺度足る。

根を斬り皮を削れば紫玉の如し、江妃 水仙 惜しみ得ず。

梓潼の便君開くこと一束、満堂の賓客皆嘆息す。』

#2

我が老病なるを憐れみて両茎を贈る、出入するに爪甲 鏗として声有り。

老夫復た東南に征かんと欲す、濤に乗じ 枻を鼓す白帝城。

路幽にして必ず鬼神に奪わるるをなさん、剣を抜きて或は蚊竜と争わん。』

#3

重ねて為に告げて日く、「杖や杖や、爾の生や甚だ正直なり。

慎みて水を見て踴躍して変化して竜となるを学び、我をして爾の扶持を得ず。

跡を君山湖上の青峰に滅せしむること勿れ、

噫ああ、風塵 澒洞 豺虎 人を咬む、忽ち双杖を失わば吾将に曷にか従わんとする。』

篠竹000 

 

『桃竹杖引贈章留後』 現代語訳と訳註

(本文)

桃竹杖引,贈章留後〔竹兼可為簟,名桃笙〕

江心蟠石生桃竹,蒼波噴浸尺度足。

斬根削皮如紫玉,江妃水仙惜不得。

梓潼使君開一束,滿堂賓客皆歎息。』

 

 

(下し文)

(桃竹杖の引、章留後に贈る)
〔竹 兼ねて簟,桃笙を名すを為す可し〕

江心の蟠石 桃竹を生ず、蒼波 噴浸 尺度足る。

根を斬り皮を削れば紫玉の如し、江妃 水仙 惜しみ得ず。

梓潼の便君開くこと一束、満堂の賓客皆嘆息す。』

 

 

(現代語訳)

(章彝と留後、しゅろ竹の杖二本をもらったので章に贈った詩。)

〔竹でたかむしろを作ることが出来、桃笙と名と為す。〕

涪江の中心に堵屈していた石に桃竹がはえた。この広い河の波がふきつけ浸していたのだが長さは十分にある。

杖にするのにはいいのだが、人がその根を斬り皮をむくと紫玉のようなはだがあらわれる。江の妃姫や水に仙人が斬られては惜しいとおもってもだめなのである。

の長官章君がこの杖一束をもちだしたところが満堂の賓客はあっとおどろいた。』

 

 

(訳注)

桃竹杖引贈章留後

(章彝と留後、しゅろ竹の杖二本をもらったので章に贈った詩。)

○桃竹杖  しゅろ竹のつえ。広徳元年冬の作。

〔竹兼可為簟,名桃笙〕

〔竹でたかむしろを作ることが出来、桃笙と名と為す。〕

/竹席【たかむしろ】. 細く割った竹をむしろのように編んだ夏季用の敷物。

 

江心 蟠石 桃竹 ,蒼波 噴浸 尺度 足。

涪江の中心に堵屈していた石に桃竹がはえた。この広い河の波がふきつけ浸していたのだが長さは十分にある。

○江心 涪江の中心。

蟠石 堵屈した石。蟠:1 輪状に曲がって巻いている。とぐろを巻く。「―・っている蛇」 2 入り組んで複雑に絡み合っている。「老松の根が―・っている」 3 心に不平・不満・不安などがあって晴れ晴れしない。

○噴浸 ふきつけ、ひたす。

○尺度 足 杖とするだけの長さが十分にそなわる。

 

 

斬根 削皮 如紫玉 ,江妃 水仙 不得

杖にするのにはいいのだが、人がその根を斬り皮をむくと紫玉のようなはだがあらわれる。江の妃姫や水に仙人が斬られては惜しいとおもってもだめなのである。

○紫玉 枝の色。

○江妃 漢江のめがみ。

○水仙 鴻夷という仙人。

〇倍不得 「不レ得レ惜」とおなじ、惜しんでもってゆかせまいとしてもだめだ。

 

 

梓潼 使君 一束 ,滿堂 賓客 皆歎息

の長官章君がこの杖一束をもちだしたところが満堂の賓客はあっとおどろいた。』

○梓潼 使君 梓州は唐のとき、梓潼郡といった、使君は刺史、章をさす。

○開一束 ひとたばの杖をあける。

息 みごとなことをなげく。
孟浩然詩00