杜甫《王命》自分はむかし漢の武帝がわざわざ司馬相如を使者に任命して蜀の安堵をはかられた御趣意をおもうて、蜀の者は皆働哭していたのだ、司馬相如の様なあなたが王官として充分な働きを希望するものである。


2013年11月23日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《西都賦》(3)#2-1 文選 賦<112―3>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩957 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3333
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(23)-#21韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <870>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3334韓愈詩-220-#21
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ698 《王命》 蜀中転々 杜甫<605>漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3335 杜甫詩1000-605-861/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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698 《王命》 蜀中転々 杜甫<605>漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3335 杜甫詩1000-605-861/1500       

 

詩 題:王命

作時:763年 廣德元年 杜甫52歳 

卷別:卷二二七  文體: 五言律詩 

閬州 (山南西道 / 閬州 / 閬州)

掲載;杜甫1000首の605首目-場面

杜甫ブログ1500回予定の-861回目   40960

 

 

王命(王 命)

漢北豺狼滿,巴西道路難。

漢北には豺狼がいっぱいあり、巴西は徐知道の乱で焼失されて道路が不通である。

血埋諸將甲,骨斷使臣鞍。

長安では味方の諸将の甲冑は血に埋められ、吐蕃に使者で行ったものは、その使臣の鞍には死骸の骨さえないありさまなのだ。

牢落新燒棧,蒼茫舊築壇。

吐蕃は好き勝手に新たに桟道を焼き牢落させ人民はさびしくおもっているし、これまで、壇をきずいておおくの大将を任命したことなどは昔話のようにとりとめもないことがらとなってしまった。

深懷蜀意,慟哭望王官。

自分はむかし漢の武帝がわざわざ司馬相如を使者に任命して蜀の安堵をはかられた御趣意をおもうて、蜀の者は皆働哭していたのだ、司馬相如の様なあなたが王官として充分な働きを希望するものである。

(王 命)

漢北 財狼【さいろう】満ち、巴西【はせい】道路 難し。

血は埋【うず】む諸将の甲を、骨は断ゆ 使臣の鞍と。

牢落【ろうらく】たり 新たに桟を焼し、蒼茫【そうぼう】たり旧に壇を築く。

深く懐うは喩蜀【ゆしょく】の意を、働哭【どうこく】しては王官を望む。

成都遂州00 

四川省西部地区略図 

『王命』 現代語訳と訳註

(本文)

王命

漢北豺狼滿,巴西道路難。

血埋諸將甲,骨斷使臣鞍。

牢落新燒棧,蒼茫舊築壇。

深懷蜀意,慟哭望王官。

 

 

(下し文)

(王 命)

漢北 財狼【さいろう】満ち、巴西【はせい】道路 難し。

血は埋【うず】む諸将の甲を、骨は断ゆ 使臣の鞍と。

牢落【ろうらく】たり 新たに桟を焼し、蒼茫【そうぼう】たり旧に壇を築く。

深く懐うは喩蜀【ゆしょく】の意を、働哭【どうこく】しては王官を望む。

 

 

(現代語訳)

(王 命)

漢北には豺狼がいっぱいあり、巴西は徐知道の乱で焼失されて道路が不通である。

長安では味方の諸将の甲冑は血に埋められ、吐蕃に使者で行ったものは、その使臣の鞍には死骸の骨さえないありさまなのだ。

吐蕃は好き勝手に新たに桟道を焼き牢落させ人民はさびしくおもっているし、これまで、壇をきずいておおくの大将を任命したことなどは昔話のようにとりとめもないことがらとなってしまった。

自分はむかし漢の武帝がわざわざ司馬相如を使者に任命して蜀の安堵をはかられた御趣意をおもうて、蜀の者は皆働哭していたのだ、司馬相如の様なあなたが王官として充分な働きを希望するものである。

 

(訳注)

王命(王 命)

○王命 『詩経、小雅(出車)』に「王命南仲、往城于方。」とあり、周の天子が南仲という武将に大将を命じ、北方に往き城を築いて防御を固め、夷狄を征伐させることをいう。これは朝廷が蜀を治める将を高適に命ぜられ他のであろうが、しっかりした権限移譲をあたえられんことを希望する意、高適に「王命」があるのだからおもいきってやれということをのべて「王命」と題した。結句の「望王官」ことの意。この詩は、前の詩、高適にあてたものの追伸にあたるものである。

警急〔自注:時高公適領西川節度。〕

才名舊楚將,妙略擁兵機。

玉壘雖傳檄,松州會解圍。

和親知拙計,公主漫無歸。

青海今誰得,西戎實飽飛。

697 《警急〔自注:時高公適領西川節度。〕》 蜀中転々 杜甫 <604>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3330 杜甫詩1000-604-860/1500

 

漢北豺狼滿,巴西道路難。

漢北には豺狼がいっぱいあり、巴西は徐知道の乱で焼失されて道路が不通である。

○漢北 漢中府の北、長安方面をいう。

○財狼 吐蕃の兵をいう。

○巴西 綿州・梓州・遂州・漢州・筒州をさす。主には涪江を交通手段とする地域。

○道路難 徐知道の乱の際長安と分断のため焼失させた。

『陪章留後侍禦宴南樓〔得風字〕』#1

域長夏晚,茲樓清宴同。

朝廷燒棧北,鼓角滿天東。

屢食將軍第,仍騎禦史驄。

本無丹灶術,那免白頭翁。

692 《陪章留後侍御宴南樓〔得風字。〕》#1 蜀中転々 杜甫 <598  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3300 杜甫詩1000-598-854/1500

 

血埋諸將甲,骨斷使臣鞍。

長安では味方の諸将の甲冑は血に埋められ、吐蕃に使者で行ったものは、その使臣の鞍には死骸の骨さえないありさまなのだ。

○血埋 呂月将という渭北兵馬使が吐蕃と籃屋に戦って擒にされ、長安が占領されたことをいう。

○骨断使臣鞍 広徳元年李之芳・崔倫が吐蕃に使いしたとき、吐蕃は彼らを留めてかえさなかった。

月明峡01 

牢落新燒棧,蒼茫舊築壇。

吐蕃は好き勝手に新たに桟道を焼き牢落させ人民はさびしくおもっているし、これまで、壇をきずいておおくの大将を任命したことなどは昔話のようにとりとめもないことがらとなってしまった。

○牢落 さびしいさま。

○新焼桟 上元二年二月、奴刺党項が宝鷄県に入寇して大散開を焼いた。また広徳元年七月、吐蕃が大震関に入り、蘭、廓、河、鄯、挑、眠、秦、成、渭などの州を陥れたようなことをさす。

○蒼茫 はっきりせぬさま。

○旧築壇 従前郭子儀など多くの名将を任命されたこと。

 

深懷蜀意,慟哭望王官。

自分はむかし漢の武帝がわざわざ司馬相如を使者に任命して蜀の安堵をはかられた御趣意をおもうて、蜀の者は皆働哭していたのだ、司馬相如の様なあなたが王官として充分な働きを希望するものである。

蜀意 は司馬相如の故事。漢の武帝のとき、唐蒙が夜郎(今の雲南地方・李白が流されるところ)に通じ、巴蜀の吏卒を徴集して暴挙を為し、巴蜀の人民を大いに驚かしたとき、武帝は相如に命じ使いして唐蒙を責め、巴蜀の人民に唐蒙のしわざが天子の意ではないことを諭させた。高適は司馬相如のようである。

○王官 天子の任命した官。

denen05520

(王 命)

漢北 財狼 満ち、巴西 道路 難し。

血は埋む 諸将の甲を、骨は断ゆ 使臣の鞍と。

牢落たり 新たに桟を焼し、蒼茫たり旧に壇を築く。

深く懐うは喩蜀の意を、働哭しては王官を望む。