《放船》(船を放って嘉陵江をくだったことをのべる。)陸とはちがい嘉陵江の流はまことにおおらかで自由自在なもので、じっとすわってもいられるし、興味も悠然としてつきることはないのだ。

客はだれかわからないが仕事で赴任旅行する人である。閬州閬中県の北にある蒼渓県、嘉陵江の上流にあたる。閬州の官僚の誰かが蒼渓縣に所用があって赴任していくのに同行したのであろう。道路が凍りつき滑るので船でくだって閬中へもどるのである。 

2013年12月11日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固) 《西都賦》(21)#8(數々の宮殿)-2 文選 賦<112―21>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩975 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3423
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《論佛骨表》(5)元和十四年韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <888>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3424韓愈詩-227-5
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 716 《放船》 蜀中転々 杜甫 <623>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3425 杜甫詩1000-623-879/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 220  《罪松》 孟郊  唐宋詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3426 (12/11)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 天仙子二首其二 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-376-6-#68  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3427
 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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716 《放船》 蜀中転々 杜甫 <623>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3425 杜甫詩1000-623-879/1500

 

 

詩 題:放船

卷別: 卷二二八  文體: 五言律詩 

作時:763年 廣德元年 杜甫52歳 

作地點: 閬州(山南西道 / 閬州 / 閬州

及地點: 蒼溪 (山南西道 閬州 蒼溪) 別名:蒼溪縣     

掲 載; 杜甫1000首の623首目

杜甫ブログ1500回予定の-879回目

 

 

放船

(船を放って嘉陵江をくだったことをのべる。)

送客蒼溪縣,山寒雨不開。

わたしは蒼渓県までいって客を見送ったのだが、山は寒く雨ははれてくれない。

直愁騎馬滑,故作泛舟回。

馬にのれば路面がすべるだろうと心配されたのでわざと舟を水流に放ってかえることにしたわけだ。

青惜峰巒過,知橘柚來。

青い色がみえ、もっと見ていたいと思う内にその青い色の峰巒は通り過ぎてしまうのはもったいない。そうおもっていたら前面から黄いろのものがやってくる、それはこの地方で作っている橘・柚の実の色である。

江流大自在,坐穩興悠哉。

陸とはちがい嘉陵江の流はまことにおおらかで自由自在なもので、じっとすわってもいられるし、興味も悠然としてつきることはないのだ。

 

(船を放つ)

蒼渓【そうけい】に客を送る、山寒くして雨開けず。

直だ愁う騎馬の滑かならんことを、故に舟を放ちて廻るを作す。

青には惜しむ峰巒【ほうらん】の過ぐるを 黄には知る橘柚【きつゆう】の来たるを。

江流は大【はなは】だ自在なり 坐 穏【おだや】かにして興悠【きょうゆう】なる哉【かな】。

 

月明峡01 

『放船』 現代語訳と訳註

(本文)

放船

送客蒼溪縣,山寒雨不開。

直愁騎馬滑,故作泛舟回。

青惜峰巒過,知橘柚來。

江流大自在,坐穩興悠哉。

 

(下し文)

(船を放つ)

蒼渓【そうけい】県に客を送る、山寒くして雨開けず。

直だ愁う騎馬の滑かならんことを、故に舟を放ちて廻るを作す。

青には惜しむ峰巒【ほうらん】の過ぐるを 黄には知る橘柚【きつゆう】の来たるを。

江流は大【はなは】だ自在なり 坐 穏【おだや】かにして興悠【きょうゆう】なる哉【かな】。

 

 

(現代語訳)

(船を放って嘉陵江をくだったことをのべる。)

わたしは蒼渓県までいって客を見送ったのだが、山は寒く雨ははれてくれない。

馬にのれば路面がすべるだろうと心配されたのでわざと舟を水流に放ってかえることにしたわけだ。

青い色がみえ、もっと見ていたいと思う内にその青い色の峰巒は通り過ぎてしまうのはもったいない。そうおもっていたら前面から黄いろのものがやってくる、それはこの地方で作っている橘・柚の実の色である。

陸とはちがい嘉陵江の流はまことにおおらかで自由自在なもので、じっとすわってもいられるし、興味も悠然としてつきることはないのだ。

 

(訳注)

放  船

(船を放って嘉陵江をくだったことをのべる。)

○放船 水流に船を出艇したこと。

広徳元年秋、閬州にあって蒼溪まで見送ってから舟を出して閬州に帰る時の作。

 

送客蒼溪縣,山寒雨不開。

わたしは蒼渓県までいって客を見送ったのだが、山は寒く雨ははれてくれない。

○送客 客はだれかわからぬが旅行する人である。閬州の官僚の誰かが蒼渓縣に所用があっていくのに同行したのであろう。

○蒼渓県 閬州閬中県の北にある蒼渓県、嘉陵江の上流にあたる。閬州閬中県の北にある蒼渓県、嘉陵江の上流にあたる。道路が凍りつき滑るので船でくだって閬中へもどるのである。

 

直愁騎馬滑,故作泛舟迴。

馬にのれば路面がすべるだろうと心配されたのでわざと舟を水流に放ってかえることにしたわけだ。

○騎馬滑 馬にのって陸をとおると路がすべる。

○迴 閬中へかえる。

 

青惜峰巒過,黃知橘柚來。

青い色がみえ、もっと見ていたいと思う内にその青い色の峰巒は通り過ぎてしまうのはもったいない。そうおもっていたら前面から黄いろのものがやってくる、それはこの地方で作っている橘・柚の実の色である。

○青 峰巒の色。

○過 とおりすぎてしまう、流れのはやいさま。

○黄 橘柚の色。

○橘柚 みかん、ゆずの樹になっている実。

○来 前面からくる、これも水流のはやいさまを示す。

 

江流大自在,坐穩興悠哉。

陸とはちがい嘉陵江の流はまことにおおらかで自由自在なもので、じっとすわってもいられるし、興味も悠然としてつきることはないのだ。

○江流 江は嘉陵江。

〇自在 自由の意。

○坐穏 船にのっているゆえ馬とちがいじっとしておられる。

○興 峰巒橘柚を見去り見来たるおもしろさをいう。

○悠 ゆったりとしたさま。
浮桟橋00