杜甫《南池》 蜀中転々  巴地方と閬州の間には聳えるような山脈がどちらに向うにしても、ことごとく山や谷がある。しかしこの地の安心できるところは、緑不可囲炉裏にかこまれた池があることである。万頃の広さがあろうか天地が一体となるほどの広さがある、深さも地の軸に届くばかりに深い。


2014年1月19日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《宿曾江口示姪孫湘,二首之一〔湘,字北渚,老成之子,愈兄弇之孫。此赴潮州作也。〕》#2 韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <927>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3619韓愈詩-239-2
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 746廣徳2年764年―4-1 《南池》 蜀中転々 杜甫 <654-1>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3620 杜甫詩1000-654-1-918/1500748-1
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 259 《秋懐詩十一首之九(9)》 韓愈kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3621 (01/19)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
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746廣徳2764年―4-1 《南池》 蜀中転々 杜甫 <6541  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3620 杜甫詩1000-6541-918/15007481

 

 

作時年: 764  廣德二年  53

卷別: 卷二二○  文體: 五言古詩 

詩題: 南池〔在閬中縣東南,即彭道將魚池。〕 

作地點: 閬州(山南西道/ 閬州

及地點: 南池 (山南西道 閬州) ・漢王祠 (山南西道 閬州 閬州)     

 

 

南池〔在閬中縣東南,即彭道將魚池。〕  1

(南池。閬中県の東南にあり、この地域で食す魚が取れる池である。)

崢嶸巴閬間,所向盡山谷。

巴地方と閬州の間には聳えるような山脈がどちらに向うにしても、ことごとく山や谷がある。

安知有蒼池,萬頃浸坤軸。

しかしこの地の安心できるところは、緑不可囲炉裏にかこまれた池があることである。万頃の広さがあろうか天地が一体となるほどの広さがある、深さも地の軸に届くばかりに深い。

呀然閬城南,枕帶巴江腹。

気が付いてみるとおおしいその池は閬州城の南にある、城は枕にするのか、帯にするかのように巴江をお腹にの位置にあるようだ。

芰荷入異縣,粳稻共比屋。

この池と大江があれば菱と蓮がありそうなものだが、これは他の縣からはいってくる。粳と稻とはともにここの官舎の蔵に納めてある。

皇天不無意,美利戒止足。 

高田失西成,此物頗豐熟。 

清源多眾魚,遠岸富喬木。 

獨歎楓香林,春時好顏色。

#3 

南有漢王祠,終朝走巫祝。 

歌舞散靈衣,荒哉舊風俗。 

高堂亦明王,魂魄猶正直。 

不應空陂上,縹緲親酒食。

#4 

淫祀自古昔,非唯一川瀆。 

干戈浩茫茫,地僻傷極目。 

平生江海興,遭亂身局促。 

駐馬問漁舟,躊躇慰羈束。 

05saiko01 

 

『南池』 現代語訳と訳註

(本文)

南池〔在閬中縣東南,即彭道將魚池。〕  1

崢嶸巴閬間,所向盡山谷。 

安知有蒼池,萬頃浸坤軸。 

呀然閬城南,枕帶巴江腹。 

芰荷入異縣,粳稻共比屋。

 

(下し文)

南池〔閬中縣の東南に在り,即ち彭道 將に魚池なり。〕  1

崢嶸なるは巴閬の間なり,向う所は盡く山谷なり。 

安ぞ知る 蒼池有るを,萬頃【ばんけい】たり 坤軸を浸すを。 

呀然とする閬城の南,枕帶する 巴江の腹。

芰荷 異縣より入り,粳稻 共に比の屋にあり。

 

(現代語訳)

(南池。閬中県の東南にあり、この地域で食す魚が取れる池である。)

巴地方と閬州の間には聳えるような山脈がどちらに向うにしても、ことごとく山や谷がある。

しかしこの地の安心できるところは、緑不可囲炉裏にかこまれた池があることである。万頃の広さがあろうか天地が一体となるほどの広さがある、深さも地の軸に届くばかりに深い。

気が付いてみるとおおしいその池は閬州城の南にある、城は枕にするのか、帯にするかのように巴江をお腹にの位置にあるようだ。

この池と大江があれば菱と蓮がありそうなものだが、これは他の縣からはいってくる。粳と稻とはともにここの官舎の蔵に納めてある。

 

(訳注)

南池〔在閬中縣東南,即彭道將魚池。〕  1

(南池。閬中県の東南にあり、この地域で食す魚が取れる池である。)

閬州は嘉陵江と東游水の合流点にあり、船旅が基本の時代にあって交通の要衝の地であった。杜甫が長安に向うには一番適した場所であった。

 

崢嶸 巴閬 ,所向 盡山谷

巴地方と閬州の間には聳えるような山脈がどちらに向うにしても、ことごとく山や谷がある。

「崢嶸」急峻に聳え立つ山々が四方にある河川の合流点には広い盆地が形成される。。

「巴閬」閬州と山南東道の各地(巴)

 山南西道02

安知 蒼池 ,萬頃 坤軸

しかしこの地の安心できるところは、緑不可囲炉裏にかこまれた池があることである。万頃の広さがあろうか天地が一体となるほどの広さがある、深さも地の軸に届くばかりに深い。

「知」語義類別:人、狀態、心智狀態、知。

「有」語義類別:其他、形容詞彙、對比詞、有無(有)。

「蒼池」木々のかこまれた緑深い池。。

「萬頃」〔「頃」は百畝の耕地の意〕地面または水面が広々としていること。

「坤軸」天と地、地軸。

 

呀然 閬城 ,枕帶 巴江

気が付いてみるとおおしいその池は閬州城の南にある、城は枕にするのか、帯にするかのように巴江をお腹にの位置にあるようだ。

「呀然」はっと気づいた時の驚きを示す。口をあけて飲みこむようだといっている。気が付いてみるとおおしいその池と河川の関係を表現している。

「枕帶」河川が蛇行して閬州城を取り囲んでいるように見えるのだろう。。

「巴江」閬州は嘉陵江と東游水の合流点であることの表現の一つで巴江といっている。

この2句は、地図でも確認できるように二つの大江が合流して南下するが、平坦部では河川が蛇行しているので合流点から閬州城を見ろ景色をのべている。。

 

 

芰荷 異縣 ,粳稻 共比屋

この池と大江があれば菱と蓮がありそうなものだが、これは他の縣からはいってくる。粳と稻とはともにここの官舎の蔵に納めてある。

「芰荷」ヒシの実と蓮

「粳」イネ,トウモロコシ,オオムギなど。

「屋」官舎の蔵。