杜甫《 破船ー#1》この頃いつも思っているのは江陵や長沙・紹興あたりへ心が動いていることであり、昔若いころには、仲間と連れ立ってどういうわけか春の盛りのうららかな渓谷のほとりでのんびり過ごしたことや、陽だまりの柴門に入ってのんびり遊学したことがあるからである。


2014年2月18日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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年:  764  廣德二年  53

卷別: 卷二二○  文體: 五言古詩 

詩題: 破船 

作地點: 成都(劍南道北部 / 益州 / 成都

 

 

破船  #1

平生江海心,宿昔具扁舟。 

この頃いつも思っているのは江陵や長沙・紹興あたりへ心が動いていることであり、昔若いころには、仲間と連れ立って小舟でその辺りを回って遊んだからだ。
豈惟青溪上,日傍柴門遊。 

どういうわけか春の盛りのうららかな渓谷のほとりでのんびり過ごしたことや、陽だまりの柴門に入ってのんびり遊学したことがあるからである。

蒼皇避亂兵,緬邈懷舊丘。 

その後、安史の乱により敵方に捕縛され、監禁されたところから逃げ出したり、こうしてはるか遠い所に来てしまい、そこさえもまた逃げ出して、転蓬の身でいるのだ。

鄰人亦已非,野竹獨修修。

良き隣人も、散りじりバラバラで、また、既にここにはいない、原野に単独に生えてきた竹の様なもので身よりもなくシュウシュウと小さくおさまって立っている。

#2

船舷不重扣,埋沒已經秋。 

仰看西飛翼,下愧東逝流。 

故者或可掘,新者亦易求。 

所悲數奔竄,白屋難久留。 

 

破船  #1

平生 江海への心,宿昔 具に扁舟せん。 

豈に惟れ青溪の上り,日傍 柴門に遊ぶ。 

蒼皇 亂兵を避け,緬邈 舊丘を懷う。 

鄰人 亦た已に非らず,野竹 獨り修修たり。

#2

船舷 不扣を重ねず,埋沒して 已に秋を經る。 

仰看て 西に飛翼し,下愧じて 東に逝流せんとす。 

故者 或いは掘らる可し,新者 亦た求むる易し。 

悲しむ所 數しば奔竄し,白屋して 久しく留り難し。 

 

江畔独歩尋花 

『破船』 現代語訳と訳註

(本文)

破船  #1

平生江海心,宿昔具扁舟。 

豈惟青溪上,日傍柴門遊。 

蒼皇避亂兵,緬邈懷舊丘。 

鄰人亦已非,野竹獨修修。

 

 

(下し文)

破船  #1

平生 江海への心,宿昔 具に扁舟せん。 

豈に惟れ青溪の上り,日傍 柴門に遊ぶ。 

蒼皇 亂兵を避け,緬邈 舊丘を懷う。 

鄰人 亦た已に非らず,野竹 獨り修修たり。

 

(現代語訳)

この頃いつも思っているのは江陵や長沙・紹興あたりへ心が動いていることであり、昔若いころには、仲間と連れ立ってどういうわけか春の盛りのうららかな渓谷のほとりでのんびり過ごしたことや、陽だまりの柴門に入ってのんびり遊学したことがあるからである。

小舟でその辺りを回って遊んだからだ。

その後、安史の乱により敵方に捕縛され、監禁されたところから逃げ出したり、こうしてはるか遠い所に来てしまい、そこさえもまた逃げ出して、転蓬の身でいるのだ。

良き隣人も、散りじりバラバラで、また、既にここにはいない、原野に単独に生えてきた竹の様なもので身よりもなくシュウシュウと小さくおさまって立っている。

成都遂州00 

(訳注)

破船

764  廣德二年  53 のとき、江陵に向かうと決めたものの可江南にも若干不安定要素があり、忸怩していたころの気持ちを詠う。

 

平生 江海 ,宿昔 扁舟

この頃いつも思っているのは江陵や長沙・紹興あたりへ心が動いていることであり、昔若いころには、仲間と連れ立って小舟でその辺りを回って遊んだからだ。

・「平生」語義類別:時、時間、範圍時間(生)、平生。

・「江」江陵、江南。

・「海」長江下流域。滄海、紹興など呉越地方。

・「心」語義類別:人、狀態、心神氣力、心。

・「宿昔」今からいう昔、ここでは若いころ。

・「具」準備。

・「扁舟」小舟を浮かべること。孤独の旅を意味する。

 

豈惟青溪 ,日傍 柴門

どういうわけか春の盛りのうららかな渓谷のほとりでのんびり過ごしたことや、陽だまりの柴門に入ってのんびり遊学したことがあるからである。

・「青溪」春麗らかな渓谷。のんびり過ごしたことを云う。呉越地方に良い印象を持っているということ。

・「上」川、渓谷のほとり。水に泛ぶ

・「柴門遊」寺に泊まって勉強したことを言う。

 

蒼皇 避亂 ,緬邈 舊丘

その後、安史の乱により敵方に捕縛され、監禁されたところから逃げ出したり、こうしてはるか遠い所に来てしまい、そこさえもまた逃げ出して、転蓬の身でいるのだ。

・「蒼皇」驚いて肝をつぶし、恐れおののく気持ち。ここは安史の乱によって家族と飛散し、自身は安史軍に掴まった。そこから命からがら逃げだした。しかしこれら一連のことは、杜甫には恐怖体験のトラウマが強く残っているのである。

「緬邈」綿邈【めんばく】 はるかに遠いこと。

「懷舊丘」秦州、同谷、成都と紀行しやっと落ち着いた浣花渓草堂も「舊丘」となってしまったことをいう。

 

鄰人 亦已非 ,野竹 獨修修

良き隣人も、散りじりバラバラで、また、既にここにはいない、原野に単独に生えてきた竹の様なもので身よりもなくシュウシュウと小さくおさまって立っている。
竹林001