杜甫《水檻―#1》時には大江に大きな波があがって茅葺の軒まで来ることがあったし、また、どうしたわけか水が干上がって、欄干が低く垂れさがってしまうことなどないという水深を得ている。旅人として久しくここから閬州方面へ外出していたが、ここの門戸たずねてだれもくるものはいなかった。


2014年2月20日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
LiveDoorブログ
張平子(張衡)《西京賦》(9)#3-2 文選 賦<114―(9)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1046 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3778
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
 LiveDoorブログ
《晚次宣溪辱韶州張端公使君惠書敘別酬以絕句二章,二首之二〔晚次宣溪,二首之二〕》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <959>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3779韓愈詩-254
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 廣徳2年764-34-1 《水檻―#1》 ふたたび成都 杜甫<665-1> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3780 杜甫詩1000-665-1-950/1500769
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 291 《遊城南十六首:遣興》 韓愈 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3781 (02/20)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 12 -20 漁父一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-447-12-#20  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3782
 
 ■最近の人気の文・賦・詩・詞(漢詩の5ブログ各部門)
 ■主要詩人の一覧・詩目次・ブログindex
『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 李白全集 文選 花間集 古詩源 玉台新詠

 

廣徳2764-34-1 《水檻―#1》 ふたたび成都 杜甫<6651 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3780 杜甫詩1000-6651-950/1500769

 

 

年:  764  廣德二年  53

卷別: 卷二二○  文體: 五言古詩 

詩題: 水檻 

作地點: 成都(劍南道北部 / 益州 / 成都

 

水檻 #1

川に臨んだ船着き場の欄干

蒼江多風飆,雲雨晝夜飛。 

緑深い大江に強風が渦を巻きながら激しく舞い上がる風が多い、そこに雲が湧き、雨を呼んでくると、昼も夜も飛んでくる。

茅軒駕巨浪,焉得不低垂。 

時には大江に大きな波があがって茅葺の軒まで来ることがあったし、また、どうしたわけか水が干上がって、欄干が低く垂れさがってしまうことなどないという水深を得ている。

遊子久在外,門無人持。 

旅人として久しくここから閬州方面へ外出していたが、ここの門戸たずねてだれもくるものはいなかった。

高岸尚如谷,何傷浮柱攲。

岸の高い所から見ればまるで谷のようであるし、浮んでいる水檻の柱に寄って立っているとどうしてと感傷的になってしまうのだろうか。

#2

扶顛有勸誡,恐貽識者嗤。 

既殊大廈傾,可以一木支。 

臨川視萬里,何必闌檻為。 

人生感故物,慷慨有餘悲。 

 

水檻 #1

蒼江 風飆多く,雲雨 晝夜飛ぶ。 

茅軒 巨浪に駕け,焉ぞ低く垂れざるを得ん。 

遊子 久しく外に在り,門 人持つ無し。 

高岸 尚お谷の如し,何ぞ傷かん 柱攲を浮ぶを。

#2

顛を扶け 勸誡有り,貽を恐れ 識者嗤る。 

既に殊に大廈傾き,以て一木支う可し。 

川に臨み 萬里を視,何ぞ必ずしも闌檻為さんや。 

人生 故物を感じ,慷慨して餘悲しむ有り。 

成都関連地図 00 

 

『水檻 #1』 現代語訳と訳註

(本文)

水檻 #1

蒼江多風飆,雲雨晝夜飛。 

茅軒駕巨浪,焉得不低垂。 

遊子久在外,門無人持。 

高岸尚如谷,何傷浮柱攲。

 

(下し文)

水檻 #1

蒼江 風飆多く,雲雨 晝夜飛ぶ。 

茅軒 巨浪に駕け,焉ぞ低く垂れざるを得ん。 

遊子 久しく外に在り,門 人持つ無し。 

高岸 尚お谷の如し,何ぞ傷かん 柱攲を浮ぶを。

 

(現代語訳)

川に臨んだ船着き場の欄干

緑深い大江に強風が渦を巻きながら激しく舞い上がる風が多い、そこに雲が湧き、雨を呼んでくると、昼も夜も飛んでくる。

時には大江に大きな波があがって茅葺の軒まで来ることがあったし、また、どうしたわけか水が干上がって、欄干が低く垂れさがってしまうことなどないという水深を得ている。

旅人として久しくここから閬州方面へ外出していたが、ここの門戸たずねてだれもくるものはいなかった。

岸の高い所から見ればまるで谷のようであるし、浮んでいる水檻の柱に寄って立っているとどうしてと感傷的になってしまうのだろうか。

隋堤01 

(訳注)

水檻 #1

川に臨んだ船着き場の欄干

761年春、この水檻について述べている。『江上水如海勢聊短述』に見えた水檻に立ち、あたりをながめて隠棲生活をたのしむことをのべる。『水檻(遣心は、川に臨んだ欄干に寄りかかってあたりを眺めやるという意味で、草堂のから一年たった2月の作である。この年は去年の春雪解けの水より、増水が多く岸いっぱいに流れたのだ。

春水生 二絶其一 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 9)  杜甫 <414  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2015 杜甫詩1000-414-597/1500

春水生 二絶其二 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 10)  杜甫 <415  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2020 杜甫詩1000-415-598/1500

江上水如海勢聊短述 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 11)  杜甫 <416  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2025 杜甫詩1000-416-599/1500

水檻遣心二首其一 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 12)  杜甫 <417  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2030 

水檻遣心二首其二 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 13)  杜甫 <418  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2035 杜甫詩1000-418-601/1500

 

 

蒼江 風飆 ,雲雨 晝夜

緑深い大江に強風が渦を巻きながら激しく舞い上がる風が多い、そこに雲が湧き、雨を呼んでくると、昼も夜も飛んでくる。

「蒼江」綠の流れの大江。

「風飆」渦を巻きながら激しく舞い上がる風。大風。 「飄」「颶」「旋風」とも書く。 【飆飆】ひょうひょう. 風の激しく吹くようす。 【飆風】ひょうふう. つむじかぜ。はやて。暴風。 「飄風」とも書く。 【狂飆】きょうひょう. 吹き荒れる大風。暴風。。

「雲雨」語義類別:物、天候氣象、合稱(相異詞)、雲雨。

「晝夜」語義類別:時、時間、相對時間、晝夜。

「飛」語義類別:其他、現象、自然現象、飛。

 

茅軒 駕巨浪 ,焉得不 低垂

時には大江に大きな波があがって茅葺の軒まで来ることがあったし、また、どうしたわけか水が干上がって、欄干が低く垂れさがってしまうことなどないという水深を得ている。

「茅」茅葺きの家。浣花渓草堂。

「軒」軒下。窗。

「巨浪」大浪。杜甫草堂前の濯錦江の暴風が吹いて大波が起こる。

「低垂」水檻は杜甫の家、あるいはこの地域の船着き場で、この河川には、干ばつでも水が絶えることはなかったことをいう。

 

遊子 在外 ,門 無人

旅人としてここ久しくここから閬州方面へ外出していたが、ここの門戸たずねてだれもくるものはいなかった。

「遊子」この草堂を離れて、閬州、梓州を転々としていた自分をいう。

 

高岸 尚如谷 ,何傷 浮 柱攲

岸の高い所から見ればまるで谷のようであるし、浮んでいる水檻の柱に寄って立っているとどうしてと感傷的になってしまうのだろうか。

「柱攲」この水檻は四阿からつづいてあったもので、四阿の柱か、欄干の柱であろう。その柱に倚りかかってこの川を眺めているとということ。

 nat0019