巴蜀の地における愁いは何人とともにこれを語ろうか、かたるべき人はない。呉門の方まで興に乗って遊びにゆきたいと思うがそれはあてどもなくはるかなものだ。いまここに春の草が生えつらなっておるが九江はその草のはてにある。暮の帆舟がめさきにみえるが三峡はその前の方に横たわっておるのだ。

        
 2014年4月23日の紀頌之5つのブログ 
 ●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場 
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 杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首 
 杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首 
 ●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている 
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廣徳2764-76 《遊子》 ふたたび成都遊子 杜甫<752> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4090 杜甫詩1500-752-989/250040

 

 

製作年:  764  廣德二年  53

卷別:卷二二八  文體: 五言律詩 

詩題:遊子 

作地點:閬州(山南西道 / 閬州 / 閬州

及地點:  九江 (江南西道岳州 岳州)     

成都 (劍南道北部 益州 成都) 別名:蜀     

 

 

遊子

(旅に出よう)
巴蜀愁誰語,門興杳然。

巴蜀の地における愁いは何人とともにこれを語ろうか、かたるべき人はない。呉門の方まで興に乗って遊びにゆきたいと思うがそれはあてどもなくはるかなものだ。

九江春草外,三峽暮帆前。

いまここに春の草が生えつらなっておるが九江はその草のはてにある。暮の帆舟がめさきにみえるが三峡はその前の方に横たわっておるのだ。

厭就成都蔔,休為吏部眠。

自分は厳君平のように成都へいって売卜生活をするのはいやだ。隣合の同僚の酒を盗み飲んで眠るような畢卓のまねもしてはならぬ。(早くこの蜀を立ち去ることだ。)

蓬萊如可到,衰白問群仙。

東海はるかとおい蓬莱山にもし行きつけるものなら、老年ながらそこへ仙人たちをたずねていきたいと思うのだ。

 

遊  子(遊 子)

巴蜀 愁い誰とか語らん、呉門 興 然たり

九江 春草の外,三峽 暮帆の前。

就くことを厭【いと】う成都の蔔、為すことを休めよ 吏部の眠り。

蓬莱 如【も】し到る可くんば、衰白 群仙を問わん。

 

 

『遊子』 現代語訳と訳註

(本文)

遊子

巴蜀愁誰語,門興杳然。

九江春草外,三峽暮帆前。

厭就成都蔔,休為吏部眠。

蓬萊如可到,衰白問群仙。

 

(下し文)

(遊 子)

巴蜀 愁い誰とか語らん、呉門 興 杳然たり

九江 春草の外,三峽 暮帆の前。

就くことを厭【いと】う成都の蔔、為すことを休めよ 吏部の眠り。

蓬莱 如【も】し到る可くんば、衰白 群仙を問わん。

 

(現代語訳)

(旅に出よう)

巴蜀の地における愁いは何人とともにこれを語ろうか、かたるべき人はない。呉門の方まで興に乗って遊びにゆきたいと思うがそれはあてどもなくはるかなものだ。

いまここに春の草が生えつらなっておるが九江はその草のはてにある。暮の帆舟がめさきにみえるが三峡はその前の方に横たわっておるのだ。

自分は厳君平のように成都へいって売卜生活をするのはいやだ。隣合の同僚の酒を盗み飲んで眠るような畢卓のまねもしてはならぬ。(早くこの蜀を立ち去ることだ。)

東海はるかとおい蓬莱山にもし行きつけるものなら、老年ながらそこへ仙人たちをたずねていきたいと思うのだ。

蜀中転々圖 

(訳注)

遊子

(旅に出よう)

○遊子 たび人、自己をさす。

たび人としての感じをいう。蜀を出たいというのである。広徳二年春、閬州にあっての作。

 

巴蜀愁誰語,門興杳然。

巴蜀の地における愁いは何人とともにこれを語ろうか、かたるべき人はない。呉門の方まで興に乗って遊びにゆきたいと思うがそれはあてどもなくはるかなものだ。

○巴蜀 ひろく蜀の地をさす、ここは閬州を意味する。

○呉門 呉の城門、今の江蘇省城の地。

杳然 はるかなさま。

 

九江春草外,三峽暮帆前。

いまここに春の草が生えつらなっておるが九江はその草のはてにある。暮の帆舟がめさきにみえるが三峡はその前の方に横たわっておるのだ。

〇九江 江西省にある。長江の九支流が集まるところの要衝の地である。

〇三峡 雀唐峡・巫山峡・西陵峡をいう、四川省より湖北省に通ずる江の沿岸にあり、局より出て呉に向かうには先ず三暁を経て、次に九江を過ぎるのが順序である。

○暮帆 閬中の嘉陵江をわたるゆうぐれの舟の帆。作者は閬中より合州、巴州(重慶)に出て長江の本流を下り、東下しょうと準備を済ませていたのである。

 

厭就成都蔔,休為吏部眠。

自分は厳君平のように成都へいって売卜生活をするのはいやだ。隣合の同僚の酒を盗み飲んで眠るような畢卓のまねもしてはならぬ。(早くこの蜀を立ち去ることだ。)

○成都蔔 漢の厳君平の故華厳連、字は君平は成都の市中に売蔔し、日に数人を占って自ずから養うに足るだけの金を得れば、店を閉じ簾を下ろして「老子」を教授した。「就に成都蔔こというのは成都で売蔔をする事に従う意、必ずしも売蔔して生活することを意味せず、杜甫は間もなく出帆するとおもっていたので、成都に居住することがないということを茶化してかくいったものである。

○吏部眠 晋の畢卓の故事。卓が吏部の郎であったとき、或る夜、隣家に行って嚢の酒を盗んで飲み、酒の番人に縛られ、夜明けになって見あらわされた。吏部眠とは畢卓のごとく酔ってねむっていることをいう。

 

蓬萊如可到,衰白問群仙。

東海はるかとおい蓬莱山にもし行きつけるものなら、老年ながらそこへ仙人たちをたずねていきたいと思うのだ。

○蓬莱 これは東海上の仙山の三山のうちのひとつである蓬莱(・方丈・瀛州)をさす。

○衰白 おとろえてしらがになる。

○群仙 蓬莱の山に住んでおる多くの仙人。
王屋山00