(春さき北方へかえる雁をみてよんだ詩。)東の方からもどって来た、本当は万里東の遠方の旅人である私は、こんどは幾年たったら兵乱が平定して生まれ故郷へ帰ることができるだろう。いま錦官城の上を渡る雁をみると自分の腸はちぎれるばかりだ、なぜかというと、その雁はちょうど高高と北、故郷の方へむかって飛んでゆくではないか。

 
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 ●杜甫の全作品1500首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。" 
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春さき北方へかえる雁をみてよんだ詩。広徳二年春、成都にあっての作。

廣徳2764-97

index-14 769

卷別:卷二二八  文體: 五言 

詩題:歸雁

 

 

歸雁

東來萬里客,亂定幾年歸。

腸斷江城雁,高高正北飛。

(春さき北方へかえる雁をみてよんだ詩。)

東の方からもどって来た、本当は万里東の遠方の旅人である私は、こんどは幾年たったら兵乱が平定して生まれ故郷へ帰ることができるだろう。

いま錦官城の上を渡る雁をみると自分の腸はちぎれるばかりだ、なぜかというと、その雁はちょうど高高と北、故郷の方へむかって飛んでゆくではないか。

(帰 雁)

東來萬里の客,亂定りて幾年にか歸らん。

腸は断ゆ 江城の雁 高高 正に北に飛ぶに。

 

太白山001 

歸雁』 現代語訳と訳註

(本文)

歸雁

東來萬里客,亂定幾年歸。

腸斷江城雁,高高正北飛。

 

東來萬里客,亂定幾年歸【亂走幾年歸】。

腸斷江城雁,高高正北飛【高高向北飛】。

 

(下し文)

(帰 雁)

東來萬里の客,亂定りて幾年にか歸らん。

腸は断ゆ 江城の雁 高高 正に北に飛ぶに。

 

 

(現代語訳)

(春さき北方へかえる雁をみてよんだ詩。)

東の方からもどって来た、本当は万里東の遠方の旅人である私は、こんどは幾年たったら兵乱が平定して生まれ故郷へ帰ることができるだろう。

いま錦官城の上を渡る雁をみると自分の腸はちぎれるばかりだ、なぜかというと、その雁はちょうど高高と北、故郷の方へむかって飛んでゆくではないか。

 

(訳注)

歸雁

(春さき北方へかえる雁をみてよんだ詩。)

○帰雁 北へかえるかり。

 

江畔独歩尋花

東來萬里客,亂定幾年歸。

東の方からもどって来た、本当は万里東の遠方の旅人である私は、こんどは幾年たったら兵乱が平定して生まれ故郷へ帰ることができるだろう。

○東来 東方より来る、梓州・閬州の方向より来たことをいう。

○幾年帰 幾年は何年の意。乱定幾年帰は幾年乱定帰というのに同じ。

 

腸斷江城雁,高高正北飛。

いま錦官城の上を渡る雁をみると自分の腸はちぎれるばかりだ、なぜかというと、その雁はちょうど高高と北、故郷の方へむかって飛んでゆくではないか。

○江城 錦江ぞいの城、錦官城:成都城をいう。

○北飛 北は長安の在る方位