夜明け前、あかつきの頃には役所の朱の扉が啓かれると入ってゆき、昏には角笛の吹き終りのころにやっともどってくる。こんなことではいま、別業としている草堂を尋ねでもよらなければどうしてもこの身体を休ませることはできないのである。』

 
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製作年:764  廣德二年  53

卷別: 卷二二八  文體: 五言古詩 

    杜少陵集 巻十四

詩題: 遣悶奉呈嚴公二十韻【遣悶奉呈鄭公二十韻】 

交遊人物: 嚴武 書信往來(劍南道北部益州 成都)

 

 

遣悶奉呈嚴公二十韻

(胸中のもだえを遣るためにつくって厳武にたてまつった詩。764年  廣德二年  53 秋、幕中にあっての作。)

白水魚竿客,清秋鶴發翁。

元々私はすんだ水に釣り竿をたれているおとこであり、清らかな秋に鶴の毛のような白髪をいただいておるおやじであります。

胡為來幕下,只合在舟中。

この私はなんで節度使の幕府へなどやってきたのか、身分相応にやっぱり荊州に向かう舟のなかにいるべきであったのである。』

卷真如律,青袍也自公。

役人としての功過を記される黄色の巻物は自分を束縛すること律令のごとく、役所から退出してからも青砲を着けているというふうである。

老妻憂坐痹,幼女問頭風。

坐っていると足にしびれがきれるので老妻はそれを心配する、時時、頭痛がするので幼い女はきょうはどうかとたずねてくれる。

 

(悶を遣らんとして嚴公に呈し奉る 二十韻)

白水魚竿の客、清秋鶴発の翁。

胡為れぞ 幕下に来たれる、只だ合に舟中に在るべきのみ。』

黄巻 真に律の如し、青袍も也た公よりす。

老妻 坐痹を憂え、幼女 頭風を問う。

#2

平地專欹倒,分曹失異同。

平地でも、もっぱら横倒れに寝てばかり居る始末であり、他課の人たちとは意見の衝突があるということが幕府にとって欠点となることである。

禮甘衰力就,義忝上官通。

老衰の体力であるにもかかわらず礼法に就いているのだが、それは上官たる厳武公が今以て友情を通じてくれられるからということなのだ。

疇昔論詩早,光輝仗鉞雄。

厳武公とはずっと以前から詩を論じあった仲で、今、ここにおいて節度使として兵馬の雄権を握っておられるその光栄を自分も担うておるのである。

寬容存性拙,剪拂念途窮。

厳武公は寛大であって自分のような不器用な性質のものをそっとそのままにしておかれる、自分が逆境に居ることを気の毒におもわれて馬の毛並みに手をいれるように自分を世話してくださるのである。

平地 専ら欹倒す、分曹 異同に失す。

礼は甘んず衰力就くを、義は忝うす 上官の通ずるを。

疇昔 詩を論ずること早かりき、光輝 仗鉞雄なり

寛容 性拙を存す、剪払 途窮を念う。

#3

露裛思藤架,煙霏想桂叢。

しかし、草堂の藤架が露につつまれている頃だろうと思ったり、桂の木が叢ったり、煙霧がこまかくとびひろがっているのではないかとかんがえたりする。

信然龜觸網,直作鳥窺籠。

幕府の役所勤めをしているとほんとうに亀が網にひっかかってしまったようで、あるいは、鳥が籠の中から外をのぞいているようなものである。』

西嶺紆村北,南江繞舍東。

草堂のことを考えると、村の北のほうには西嶺がうねり横たわっており、家舎の東には南江がめぐっておる。

竹皮寒舊翠,椒實雨新紅。

竹の皮はむかしながらの寒くても翠色をたたえていて、山椒の実はちかごろの雨に紅に色づいたであろう。

露裛 藤架を思い、煙霏 桂叢を想う。

信然 亀網に触る、直ちに鳥の籠を窺うを作す。』

西嶺 村北に紆る、南江 舎東を繞る。

竹皮 旧翠寒く、椒実 雨に新たに紅なり。

#4

浪簸船應坼,杯幹甕即空。

つないである船はあまり浪にあおられるのでこわれたかも知れないが、酒は例のとおり杯がほされるとともに甕まですぐ空になるだろう。

藩籬生野徑,斤斧任樵童。

籬は藩うてはあるがそこにはひとりでにこみちができ、樵の童らが勝手に斧をもってではいりしているだろう。

束縛酬知己,蹉跎效小忠。

自分は知己である厳武に酬いるためにはわれとわが身を束縛し、蹉跎とつまずいていて境界ながら、心ばかりの誠を尽くしているのである。

周防期稍稍,太簡遂匆匆。

しだい次第に人からあれこれ言われぬようにとは、努めているのだが、もちまえの簡略すぎる性格から、ついそそっかしいことも出てきたのである。

浪に簸られて船応に坼くなるべし、杯 乾きて甕即ち空し。

藩籬 野径生ず、斤斧 樵童に任す。

束縛 知己に酬い、瑳蛇 小忠を効す。

周防 稍稍を期す、太簡遂に匆匆たり。

#5

曉入朱扉,昏歸畫角終。

夜明け前、あかつきの頃には役所の朱の扉が啓かれると入ってゆき、昏には角笛の吹き終りのころにやっともどってくる。

不成尋別業,未敢息微躬。

こんなことではいま、別業としている草堂を尋ねでもよらなければどうしてもこの身体を休ませることはできないのである。』

烏鵲愁銀漢,駑駘怕錦幪。

草堂に帰りたいと思う自分のこころは烏鵲が銀漢をうずめたい とおもいながらうずめることができずに心配しておるようなものであり、また駑駘が力はないのにただ錦の鞍布だけ着飾らせられることをおそれているようなものである。

會希全物色,時放倚梧桐。

どうぞ馬ならばその毛並みを損わぬようにとりあっかわれ、鳥ならば時としてはこれを解放して梧桐の樹にでも借りかかるようにさせていただきたいものである。』

暁入 朱扉啓、昏帰画角終る。

別業を尋ぬるを成さずんば、未だ敢て微躬を息せしめず。』

烏鵲 銀漢に愁え、駑駘 錦幪を伯る。

会ず希う 物色を全うして、時に放ちて梧桐に倚らしめんことを。』

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『遣悶奉呈嚴公二十韻』 現代語訳と訳註

(本文) #5

曉入朱扉,昏歸畫角終。

不成尋別業,未敢息微躬。

烏鵲愁銀漢,駑駘怕錦幪。

會希全物色,時放倚梧桐。

 

(下し文)

暁入 朱扉啓、昏帰画角終る。

別業を尋ぬるを成さずんば、未だ敢て微躬を息せしめず。』

烏鵲 銀漢に愁え、駑駘 錦幪を伯る。

会ず希う 物色を全うして、時に放ちて梧桐に倚らしめんことを。』

 

(現代語訳)

夜明け前、あかつきの頃には役所の朱の扉が啓かれると入ってゆき、昏には角笛の吹き終りのころにやっともどってくる。

こんなことではいま、別業としている草堂を尋ねでもよらなければどうしてもこの身体を休ませることはできないのである。』

草堂に帰りたいと思う自分のこころは烏鵲が銀漢をうずめたい とおもいながらうずめることができずに心配しておるようなものであり、また駑駘が力はないのにただ錦の鞍布だけ着飾らせられることをおそれているようなものである。

どうぞ馬ならばその毛並みを損わぬようにとりあっかわれ、鳥ならば時としてはこれを解放して梧桐の樹にでも借りかかるようにさせていただきたいものである。』

 

(訳注) #5

遣悶奉呈嚴公二十韻

(胸中のもだえを遣るためにつくって厳武にたてまつった詩。広徳二年秋、幕中にあっての作。)

○遣悶 心のもだえをおいやること。

○厳公 厳武。

押韻 四平韻 終、躬、幪、桐。

構成

●●○○●  ○○●●○

△○○●●  ●●●○○

○●○○●  ○△●●○

●○○●●  ○●△○○

杜甫草堂詳細図02 

曉入朱扉,昏歸畫角終。

夜明け前、あかつきの頃には役所の朱の扉が啓かれると入ってゆき、昏には角笛の吹き終りのころにやっともどってくる。

○暁入 あさ早く出勤することをいう。

○朱扉 節度使の役所のあかいとびら。

○昏帰 夕ぐれに退出してかえる。

○画角 えがいて飾った角笛。

 

不成尋別業,未敢息微躬。

こんなことではいま、別業としている草堂を尋ねでもよらなければどうしてもこの身体を休ませることはできないのである。』

○別業 別荘、草堂をさす。

○息 休息。

○微躬 ささいなからだ、以上は草堂のさまをのべて幕府勤めにくいことをいう。

 

烏鵲愁銀漢,駑駘怕錦幪。

草堂に帰りたいと思う自分のこころは烏鵲が銀漢をうずめたい とおもいながらうずめることができずに心配しておるようなものであり、また駑駘が力はないのにただ錦の鞍布だけ着飾らせられることをおそれているようなものである。

○烏鵲 かささぎ。

○愁銀漢 銀漢は天の川で、かささぎが河を埋めて橋を成して、牽牛・織女の星を渡して逢わせるという話がある、愁とは河を埋めることができないことを愁えること、意は事に補いの無いことを歎ずる。

○駑駘 どば。

○錦幪 幪は鞍をおおう布のこと。

 

會希全物色,時放倚梧桐。

どうぞ馬ならばその毛並みを損わぬようにとりあっかわれ、鳥ならば時としてはこれを解放して梧桐の樹にでも借りかかるようにさせていただきたいものである。』

○全物色 物色は馬の縁語であろう、馬の毛色などをいう、全とは害さぬことをいう。

〇倚梧桐 きりの木によりかかる。これは鳥(鳳凰)の縁語を用い、自己を鳳凰に此する。