この竹林に雨が降ると、それに洗われて娟娟として淨らかになる。風雅竹林を吹きぬける時は微かではあるが、竹の香りがしてくるのである。この竹林をただ、切らずにおくことを命じてくれさえすれば、必ず、雲を拂うほど長く成長するのをきっと見ることが出来るだろう。

 
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廣徳2764-86 《嚴鄭公宅同詠竹【案:得香字。】》 杜甫index-14 764年 杜甫<788 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4625 杜甫詩1500-788-1096/2500廣徳2764-86

 

 

制作年: 764年廣德二年53

卷別:    卷二二八              文體:    五言律詩

詩題:    嚴鄭公宅同詠竹〔得香字。〕

交遊人物:嚴武    當地交遊(劍南道北部 益州 成都)

 

 

嚴鄭公宅同詠竹〔得香字。〕

(鄭国公厳武の住居の庭の竹のことを、杜甫は、「香」の字を得たて、詠んだ詩である。764年廣德二年53秋の作。)

綠竹半含籜,新梢纏出牆。

みどりに繁った竹林には半分くらいの若竹が多くあり、新しい梢がやっと牆から頭を出したところだ。

色侵書帙晚,陰過酒樽涼。

読書三昧の夕暮に、その色はこちらに入り込んでいる。その影が通ると、酒席の樽盃のあたりも涼しく感じられる。

雨洗娟娟淨,風吹細細香。

この竹林に雨が降ると、それに洗われて娟娟として淨らかになる。風雅竹林を吹きぬける時は微かではあるが、竹の香りがしてくるのである。

但令無剪伐,會見拂雲長。

この竹林をただ、切らずにおくことを命じてくれさえすれば、必ず、雲を拂うほど長く成長するのをきっと見ることが出来るだろう。

 

嚴鄭公が宅にて同じく竹を詠ず〔香の字を得る。〕

綠竹 半ば籜【たく】を含み,新梢 纏【わずか】に牆を出づ。

色侵して 書帙 晚れ,陰過ぎて 酒樽 涼し。

雨に洗れて 娟娟として淨く,風に吹かれて 細細として香し。

但だ 剪伐無から令む,會【かなら】ず 雲を拂うて長からんことを見ん。

 

竹林001 

『嚴鄭公宅同詠竹〔得香字。〕』 現代語訳と訳註

(本文)

嚴鄭公宅同詠竹〔得香字。〕

綠竹半含籜,新梢纏出牆。

色侵書帙晚,陰過酒樽涼。

雨洗娟娟淨,風吹細細香。

但令無剪伐,會見拂雲長。

 

(下し文)

嚴鄭公が宅にて同じく竹を詠ず〔香の字を得る。〕

綠竹 半ば籜【たく】を含み,新梢 纏【わずか】に牆を出づ。

色侵して 書帙 晚れ,陰過ぎて 酒樽 涼し。

雨に洗れて 娟娟として淨く,風に吹かれて 細細として香し。

但だ 剪伐無から令む,會【かなら】ず 雲を拂うて長からんことを見ん。

 

(現代語訳)

(鄭国公厳武の住居の庭の竹のことを、杜甫は、「香」の字を得たて、詠んだ詩である。764年廣德二年53秋の作。)

みどりに繁った竹林には半分くらいの若竹が多くあり、新しい梢がやっと牆から頭を出したところだ。

読書三昧の夕暮に、その色はこちらに入り込んでいる。その影が通ると、酒席の樽盃のあたりも涼しく感じられる。

この竹林に雨が降ると、それに洗われて娟娟として淨らかになる。風雅竹林を吹きぬける時は微かではあるが、竹の香りがしてくるのである。

この竹林をただ、切らずにおくことを命じてくれさえすれば、必ず、雲を拂うほど長く成長するのをきっと見ることが出来るだろう。

 

 

(訳注)

嚴鄭公宅同詠竹〔得香字。〕

(鄭国公厳武の住居の庭の竹のことを、杜甫は、「香」の字を得たて、詠んだ詩である。764年廣德二年53秋の作。)

得香字 これは主客同座において、詩を賦すときに韻字を分け合うもので、杜甫は、「香」の字を得た。

 

綠竹半含籜,新梢纏出牆。

みどりに繁った竹林には半分くらいの若竹が多くあり、新しい梢がやっと牆から頭を出したところだ。

綠竹 みどりに繁った竹林。

 竹林の半分。

含籜 籜は竹の皮であり、含とは、竹林の若竹が多くあることを言う。

 

色侵書帙晚,陰過酒樽涼。

読書三昧の夕暮に、その色はこちらに入り込んでいる。その影が通ると、酒席の樽盃のあたりも涼しく感じられる。

書帙晚 読書三昧の夕暮。

 

雨洗娟娟淨,風吹細細香。

この竹林に雨が降ると、それに洗われて娟娟として淨らかになる。風雅竹林を吹きぬける時は微かではあるが、竹の香りがしてくるのである。

娟娟 美しい姿、かたち。

細細 細やかに、微かなもの、繊細であること。

 

但令無剪伐,會見拂雲長。

この竹林をただ、切らずにおくことを命じてくれさえすれば、必ず、雲を拂うほど長く成長するのをきっと見ることが出来るだろう。

剪伐 剪定したり、伐採すること。
nat0019