(権力者に媚、威光に傘を切るものに憤慨する。)烈士は、政の一途から出るのを欲して多門より出ることについては憎むものである。ところが、小人というものは権力者であれば何でもよく、調子を合わせることをする。

 
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 Ⅲ杜甫詩全1500首   LiveDoorブログ765年永泰元年54歲-06 《三韻三篇,三首之三》 杜甫index-15 杜甫<806> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4760 杜甫詩1500-806-1123/2500765年永泰元年54歲-06 
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作年:765年永泰元年54-

杜少陵集 巻十四

卷別:    卷二二一               文體:              五言古詩

詩題:    三韻三篇,三首之三

杜甫は、厳武の留守中に幕府での仕事中に若い者たちに侮辱されたことを腹に据えかねて、詩を作っている。以下の七首である。

     1.    除草
2.    莫相疑行
3.    三韻三篇,三首之一
4.    三韻三篇,三首之二
5.    三韻三篇,三首之三
6.    青絲
7.    赤霄行 

 

三韻三篇,三首之一

高馬勿唾面,長魚無損鱗。

辱馬馬毛焦,困魚魚有神。

君看磊落士,不肯易其身。

(六句三韻の詩が三篇で、其一は、磊落の士とはどういうものか、その心がけをいったもの)

背丈の高い馬、大宛国産の駿馬にたいして、顔面にむちうってはしらせるということがあってはならない、丈の長い魚に対してその鱗を損なうようなことをしてはならない。

誉めて育てる馬に対して侮辱などすると毛色が赤くてもやつれて、つやがなくなるものであるし、魚を困窮させることがあっても魚には不思議な霊力がある。

君をこうした度量の大きい士太夫と看る、だから外部からどんな困辱があろうと、自分を軽んずるようなことをしてはならない。そんな場合は内力を維持し、他日の神変を待つことである。

 

(三韻三篇,三首の一)

高馬 面を唾【むちう】つこと勿れ,長魚 鱗を損すること無れ。

馬を辱しむれば 馬 毛焦す,魚を困せしむるも 魚 神有り。

君 磊落の士と看ん,肯えて其の身を易【かろがろ】しくせず。

 

三韻三篇,三首之二

蕩蕩萬斛船,影若揚白虹。

起檣必椎牛,挂席集眾功。

自非風動天,莫置大水中。

(六句三韻の詩が三篇で、其二は、おおきなものを動かすには、大きな力を必要とする、その心がけをいったもの)

おおきな万斛船、その帆影は白い虹が上がったかと思われるようだ。

帆を上げるには帆柱を起こし、帆柱を起すには、牛の力が必要で、蓆帆を上げるには大勢の力を集めること必要で、おおぜいの人をあつめるには宴席に御馳走を要して食べさせることである。

大船というものは天を動かすほどの風があるということでなければだめだが、これをおおきな水の中においてはいけない、どんなものでも流されるし、制御が効かないものであるからだ

 

(三韻三篇,三首の二)

蕩蕩たる萬斛の船,影 白虹を揚るが若し。

檣を起すには必らず牛を椎す,席を挂くるには眾功を集む。

風 天を動かすに非ざる自りは,大水の中るに置くこと莫れ。

 

三韻三篇,三首之三

烈士惡多門,小人自同調。

名利苟可取,殺身傍權要。

何當官曹清,爾輩堪一笑。

(権力者に媚、威光に傘を切るものに憤慨する。)

烈士は、政の一途から出るのを欲して多門より出ることについては憎むものである。ところが、小人というものは権力者であれば何でもよく、調子を合わせることをする。

そういう者たちは、いやしいことに自分の名誉や利益だけを得ようとするものだし、自分の命を殺すことさえいとわず、権要者の傍にいようとするのだ。

でも、何時になったらこんな役人どもを追い払い役所を清々しい所にできるだろうか、なんじら、小人はまことに一笑すべき輩であるということである。

 

(三韻三篇,三首の三)

烈士は多門を惡【にく】む,小人は自ら調を同じくす。

名利 苟くも取る可くんば,身を殺すも權要に傍う。

何【いつ】當に官曹清かるべき,爾が輩 一笑に堪えたり。

 

太白山001 

『三韻三篇,三首之三』 現代語訳と訳註

(本文)

三韻三篇,三首之三

烈士惡多門,小人自同調。

名利苟可取,殺身傍權要。

何當官曹清,爾輩堪一笑。

 

(下し文)

(三韻三篇,三首の三)

烈士は多門を惡【にく】む,小人は自ら調を同じくす。

名利 苟くも取る可くんば,身を殺すも權要に傍う。

何【いつ】當に官曹清かるべき,爾が輩 一笑に堪えたり。

 

(現代語訳)

(権力者に媚、威光に傘を切るものに憤慨する。)

烈士は、政の一途から出るのを欲して多門より出ることについては憎むものである。ところが、小人というものは権力者であれば何でもよく、調子を合わせることをする。

そういう者たちは、いやしいことに自分の名誉や利益だけを得ようとするものだし、自分の命を殺すことさえいとわず、権要者の傍にいようとするのだ。

でも、何時になったらこんな役人どもを追い払い役所を清々しい所にできるだろうか、なんじら、小人はまことに一笑すべき輩であるということである。

 

辟雍00(訳注)

三韻三篇,三首之三

(権力者に媚、威光に傘を切るものに憤慨する。)

 

烈士惡多門,小人自同調。

烈士は、政の一途から出るのを欲して多門より出ることについては憎むものである。ところが、小人というものは権力者であれば何でもよく、調子を合わせることをする。

烈士 志気、士風の激しい人。

多門 政に出る場所、例えば科挙試験の前の書生時代から、権力者のグループから出ようとする。権力者派閥をいう。

小人 1 幼少の人。子供。しょうにん。⇔大人(たいじん)2 身長の低い人。また、からだが並みはずれて小さい人。3 度量や品性に欠けている人。小人物。⇔大人(たいじん)4 身分の低い人。

同調 権力者におもねり、自分の調子を権力者に合わせる。

 

名利苟可取,殺身傍權要。

そういう者たちは、いやしいことに自分の名誉や利益だけを得ようとするものだし、自分の命を殺すことさえいとわず、権要者の傍にいようとするのだ。

名利 自分の名誉や利益だけを得ようとする。

殺身 自分の命を殺すことさえいとわず。

傍權要 権要者の傍。

 

何當官曹清,爾輩堪一笑。

でも、何時になったらこんな役人どもを追い払い役所を清々しい所にできるだろうか、なんじら、小人はまことに一笑すべき輩であるということである。

何當 何時とおなじ。

官曹 官曹は官の課局をいう、役人の群れをいう。
太白山001