杜甫 奉節-23  《巻15-48 雨 (行雲遞崇高-#1(前の雨はあまりに急激な雨だったけど、今度の雨は嬉しいことにひでりをはさむことなくよういに降り始めたことを詠う。)

 
 2015年2月4日の紀頌之5つのブログ 
 ●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場 
 Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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 ●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。" 
 Ⅲ杜甫詩全1500首   LiveDoorブログ766年大暦元年55歲-32奉節-23 《巻15-48 雨 -#1》 杜甫index-15 杜甫<896-#1> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ5500 杜甫詩1500-896-#1-1271/2500766年大暦元年55歲-32 
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766年大暦元年55-32奉節-23  《巻15-48 -#1》 杜甫index-15 杜甫<896-#1>漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ5500 杜甫詩1500-896-#1-1271/2500766年大暦元年55-32

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

杜少陵集

詩題

記事

 

 

ID

初句

作時

 

 

15

47

峽雲行清曉

766

 

 

15

48

行雲遞崇高

766

 

 

15

49

雨二首之一

青山澹無姿,

766

 

 

15

50

雨二首之二

空山中宵陰,

766

 

 

15

55

萬木雲深隱

767

 

 

15

60

始賀天休雨,

767

 

 

 

 

 

 

 

 

 

年:766年大暦元年55

卷別:    卷二二一              文體:    五言古詩

詩題:   

作地點:              夔州(山南東道 / 夔州 / 夔州)

 

 

《巻15-48 -#1-行雲遞崇高


(前の雨はあまりに急激な雨だったけど、今度の雨は嬉しいことにひでりをはさむことなくよういに降り始めたことを詠う。)

行雲遞崇高,飛雨靄而至。

行く雲は流れたがいに髙く積み重なり、飛び来る強い雨が靄とからまってやってくる。

潺潺石間溜,汩汩松上駛。

石間のたまり水がさらさらと音を立てて高所から落ちてきて松の梢を沈んでゆかせ、走り抜けてゆく。

亢陽乘秋熱,百穀皆已棄。

秋の残暑に乗じて陽気がたかぶり、諸々の作物・穀物は皆棄てたも同然の状態だった。

皇天德澤降,焦卷有生意。

そう思っていたところへ、天から恵みの露がおりてきて、焦げて巻き上げかけていた草木まで生き生きとした意欲があるようになってきた。

前雨傷卒暴,今雨喜容易。

この前の雨はあまりに急激な雨だったけど、今度の雨は嬉しいことにひでりをはさむことなくよういに降り始めたのだ

 

不可無雷霆,間作鼓增氣。

佳聲達中宵,所望時一致。

清霜九月天,彷彿見滯穗。

郊扉及我私,我圃日蒼翠。

恨無抱甕力,庶減臨江費。

 

《巻15-48 -#1

(雨)

行雲 遞いに崇高なり,飛雨 靄として至る。

潺潺【せんせん】たり 石間の溜,汩汩【いついつ】として松上に駛【はや】し。

亢陽 秋熱に乘ず,百穀 皆已に棄つ。

皇天 德澤降り,焦卷【しょうけん】生意有り。

前雨は卒暴なりしを傷み,今雨は容易なるを喜ぶ。

 

雷霆の,間作して鼓して氣を增す無かる可からず。

佳聲 中宵に達し,望む所 時に一致なり。

清霜 九月の天,彷彿 滯穗を見る。

郊扉に我が私に及び,我が圃 日に蒼翠なり。

恨むらくは抱甕【ほうおう】の力無きことを,庶くは減せん 臨江の費。

 

 

(含異文)

行雲遞崇高,飛雨靄而至。潺潺石間溜,汩汩松上駛。

亢陽乘秋熱,百穀皆已棄【百穀亦已棄】。皇天德澤降,焦卷有生意。

前雨傷卒暴,今雨喜容易。不可無雷霆,間作鼓增氣。

佳聲達中宵,所望時一致。清霜九月天,彷彿見滯穗。

郊扉及我私【郊扉及栽耘】,我圃日蒼翠。恨無抱甕力,庶減臨江費【案:舊注:峽無井,取江水喫。】。

 

夔州東川卜居図詳細 001 

 

 

『雨』 現代語訳と訳註解説
(
本文)


行雲遞崇高,飛雨靄而至。

潺潺石間溜,汩汩松上駛。

亢陽乘秋熱,百穀皆已棄。

皇天德澤降,焦卷有生意。

前雨傷卒暴,今雨喜容易。


(下し文)
(雨)

行雲 遞いに崇高なり,飛雨 靄として至る。

潺潺【せんせん】たり 石間の溜,汩汩【いついつ】として松上に駛【はや】し。

亢陽 秋熱に乘ず,百穀 皆已に棄つ。

皇天 德澤降り,焦卷【しょうけん】生意有り。

前雨は卒暴なりしを傷み,今雨は容易なるを喜ぶ。

(現代語訳)
(前の雨はあまりに急激な雨だったけど、今度の雨は嬉しいことにひでりをはさむことなくよういに降り始めたことを詠う。)

行く雲は流れたがいに髙く積み重なり、飛び来る強い雨が靄とからまってやってくる。

石間のたまり水がさらさらと音を立てて高所から落ちてきて松の梢を沈んでゆかせ、走り抜けてゆく。

秋の残暑に乗じて陽気がたかぶり、諸々の作物・穀物は皆棄てたも同然の状態だった。

そう思っていたところへ、天から恵みの露がおりてきて、焦げて巻き上げかけていた草木まで生き生きとした意欲があるようになってきた。

この前の雨はあまりに急激な雨だったけど、今度の雨は嬉しいことにひでりをはさむことなくよういに降り始めたのだ

sas0011
(訳注)


(前の雨はあまりに急激な雨だったけど、今度の雨は嬉しいことにひでりをはさむことなくよういに降り始めたことを詠う。)

 

行雲遞崇高,飛雨靄而至。

行く雲は流れたがいに髙く積み重なり、飛び来る強い雨が靄とからまってやってくる。

遞崇高 積乱雲のこと。

靄而至 シトシトの雨が、雨靄を連れてくる。

 

潺潺石間溜,汩汩松上駛。

石間のたまり水がさらさらと音を立てて高所から落ちてきて松の梢を沈んでゆかせ、走り抜けてゆく。

潺潺 さらさらとした音。

汩汩 沈んでゆく。隠れ没するさま。おちぶれてゆくさま。

 

亢陽乘秋熱,百穀皆已棄。

秋の残暑に乗じて陽気がたかぶり、諸々の作物・穀物は皆棄てたも同然の状態だった。

亢陽 陽気がたかぶり暑いこと。旱をいう。

 

皇天德澤降,焦卷有生意。

そう思っていたところへ、天から恵みの露がおりてきて、焦げて巻き上げかけていた草木まで生き生きとした意欲があるようになってきた。

德澤 恵みの露がおりること。

焦卷 草木が厚さと乾燥で、焦げて巻き上げかけていた。

有生意 雨が降って潤ったために草木が活気を帯びてきた。

 

前雨傷卒暴,今雨喜容易。

この前の雨はあまりに急激な雨だったけど、今度の雨は嬉しいことにひでりをはさむことなくよういに降り始めたのだ

卒暴 猝のあらし。暴風雨。

容易 前の雨は儀式やまじないをいろいろやって待っていてようやく振った、その前から今度はすぐに降ったということ。
杜甫55歳756年作品