杜甫  閣夜  

暮陰陽催短景,天涯霜雪霽寒宵。五更鼓角聲悲壯,三峽星河影動搖。

野哭幾家聞戰伐,夷歌數處起漁樵。臥龍躍馬終黃土,人事音書頗寂寥。

(西閣に留まって冬の夜から夜明けに眠れぬまま心に思うことを述べたもの)歳の碁になってくると陰陽二気の運行は、日影が短いと思う間もなく日が暮れ、長い夜になる、ここは南の天涯であるのに霜や雪がおりて寒い宵の空が澄わたっている。夜明けちかくなると鼓角の声が悲壮にひびき、三峡には星や天の河が水面に連なり、その影がうちゆられている。戦伐の絶えぬ結果として無数の家家から野哭のこえがきこえる。これに対して漁樵の間から起こる夷歌とては、どれだけの場所から起こるのか、どれほどもあるまい。かくのごとくこの地の生業のことはさびしいこと極りないし、また自分の待ちうけておる遠方からの消息もさびしいものであるが、臥竜とよばれた人諸葛孔明も、馬を躍らして帝と称すといわれた公孫述もしまいには塵挨となってしまったのだ、してみればかのさびしさの如きはどうでもよい、くよくよするにはあたらぬ。

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杜甫詩1500-943-1441/2500

年:       大曆元年

寫作時間:           766

寫作年紀:           55

卷別:    卷二二九              文體:    七言律詩

詩題:    閣夜

作地點:              奉節(山南東道 / 夔州 / 奉節)

及地點:              西閣 (山南東道 夔州 奉節)              

 

 

閣夜

(西閣に留まって冬の夜から夜明けに眠れぬまま心に思うことを述べたもの)

暮陰陽催短景,天涯霜雪霽寒宵。

歳の碁になってくると陰陽二気の運行は、日影が短いと思う間もなく日が暮れ、長い夜になる、ここは南の天涯であるのに霜や雪がおりて寒い宵の空が澄わたっている。

五更鼓角聲悲壯,三峽星河影動搖。

夜明けちかくなると鼓角の声が悲壮にひびき、三峡には星や天の河が水面に連なり、その影がうちゆられている。

野哭幾家聞戰伐,夷歌數處起漁樵。

戦伐の絶えぬ結果として無数の家家から野哭のこえがきこえる。これに対して漁樵の間から起こる夷歌とてはどれだけの場所から起こるのか、どれほどもあるまい。

臥龍躍馬終黃土,人事音書頗寂寥

かくのごとくこの地の生業のことはさびしいこと極りないし、また自分の待ちうけておる遠方からの消息もさびしいものであるが、臥竜とよばれた人諸葛孔明も、馬を躍らして帝と称すといわれた公孫述もしまいには塵挨となってしまったのだ、してみればかのさびしさの如きはどうでもよい、くよくよするにはあたらぬ。

 

 

(閣夜)

歳暮 陰陽 短景催す、天涯 霜雪 寒宵 霽る。

五更の鼓角の声 悲壮、三峡の星 河影 動揺。

野哭 千家 戦伐に聞こゆ、夷歌幾処か漁樵より起こる。

臥竜 躍馬も終に黄土、人事 音書は漫に寂蓼。

 

夔州東川卜居図詳細 001 

 

『閣夜』 現代語訳と訳註解説
(
本文)

閣夜

暮陰陽催短景,天涯霜雪霽寒宵。

五更鼓角聲悲壯,三峽星河影動搖。

野哭幾家聞戰伐,夷歌數處起漁樵。

臥龍躍馬終黃土,人事音書頗寂寥。


閣夜(含異文)

暮陰陽催短景,天涯霜雪霽寒宵。

五更鼓角聲悲壯,三峽星河影動搖。

野哭幾家聞戰伐【野哭千家聞戰伐】,夷歌數處起漁樵【夷歌是處起漁樵】。

臥龍躍馬終黃土,人事音書頗寂寥【人事音塵日寂寥】【人事依依漫寂寥】。


(下し文)
(閣夜)

歳暮 陰陽 短景催す、天涯 霜雪 寒宵 霽る。

五更の鼓角の声 悲壮、三峡の星 河影 動揺。

野哭 千家 戦伐に聞こゆ、夷歌幾処か漁樵より起こる。

臥竜 躍馬も終に黄土、人事 音書は漫に寂蓼。

(現代語訳)
(西閣に留まって冬の夜から夜明けに眠れぬまま心に思うことを述べたもの)

歳の碁になってくると陰陽二気の運行は、日影が短いと思う間もなく日が暮れ、長い夜になる、ここは南の天涯であるのに霜や雪がおりて寒い宵の空が澄わたっている。

夜明けちかくなると鼓角の声が悲壮にひびき、三峡には星や天の河が水面に連なり、その影がうちゆられている。

戦伐の絶えぬ結果として無数の家家から野哭のこえがきこえる。これに対して漁樵の間から起こる夷歌とては、どれだけの場所から起こるのか、どれほどもあるまい。

かくのごとくこの地の生業のことはさびしいこと極りないし、また自分の待ちうけておる遠方からの消息もさびしいものであるが、臥竜とよばれた人諸葛孔明も、馬を躍らして帝と称すといわれた公孫述もしまいには塵挨となってしまったのだ、してみればかのさびしさの如きはどうでもよい、くよくよするにはあたらぬ。


(訳注)

閣夜

(西閣に留まって冬の夜から夜明けに眠れぬまま心に思うことを述べたもの)

西閣の夜景を見て乱を傷むこころを叙する。大暦元年冬、夔州西閣にあっての作。

○閣夜 西閣の夜をいう。

 

1

1812西閣口號【案:呈元二十一。】

五言律詩

2

1713西閣雨望

五言律詩

3

1816不離西閣,二首之一

五言律詩

4

1817不離西閣,二首之二

五言律詩

5

1714西閣三度期大昌嚴明府,同宿不到

五言律詩

6

1715西閣,二首之一

五言古詩

7

1716西閣,二首之二

五言古詩

8

1813閣夜

七律

9

1717西閣夜

五言律詩

 

 

暮陰陽催短景,天涯霜雪霽寒宵。

歳の碁になってくると陰陽二気の運行は、日影が短いと思う間もなく日が暮れ、長い夜になる、ここは南の天涯であるのに霜や雪がおりて寒い宵の空が澄わたっている。

○短景 景は影に同じ、日影のこと、日陰の時間帯が短くて、直ぐ夜になる。短影は目のつまることをいう。

 

五更鼓角聲悲壯,三峽星河影動搖。

夜明けちかくなると鼓角の声が悲壮にひびき、三峡には星や天の河が水面に連なり、その影がうちゆられている。

〇五更 夜明けちかくをいう。1 一夜を初更(甲夜)・二更(乙夜(いつや))・三更(丙夜)・四更(丁夜)・五更(戊夜(ぼや))に五等分した称。2 五更の第五。およそ現在の午前3時から午前5時、または午前4時から午前6時ころにあたる。

 

野哭幾家聞戰伐,夷歌數處起漁樵。

戦伐の絶えぬ結果として無数の家家から野哭のこえがきこえる。これに対して漁樵の間から起こる夷歌とてはどれだけの場所から起こるのか、どれほどもあるまい。

○野哭 原野に働哭する、生存者が戦死した関係者をいたみ哭するのである。

〇千家 多くの家。

○聞戰伐 聞は戰伐の野哭こえがきこえることをいう、聞戰伐とは戦伐の事のある結果としてそれが聞こえてくることをいう。

○夷歌 夔州の人民には蛮夷が多いので、その歌う歌は夷歌である。

○幾処 幾個処、その場所の多くないことをいう。

○起漁樵 起は夷歌の起こることをいう、漁と樵とは人民の生業である、漁樵の間より夷歌の起こるのは人々が生業に安んじて生活を楽しんでいるからであるが、起こることの幾処もないのにより生業が衰微していることが知られる。

 

臥龍躍馬終黃土,人事音書頗寂寥。

かくのごとくこの地の生業のことはさびしいこと極りないし、また自分の待ちうけておる遠方からの消息もさびしいものであるが、臥竜とよばれた人諸葛孔明も、馬を躍らして帝と称すといわれた公孫述もしまいには塵挨となってしまったのだ、してみればかのさびしさの如きはどうでもよい、くよくよするにはあたらぬ。

○臥竜 諸葛亮(孔明)をいう、すでにしばしば見える。《1447赤霄行》「老翁慎莫怪少年,葛亮貴和書有篇。」

765年永泰元年54-08 《赤霄行-#2 杜甫index-15 杜甫<808-#2 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4775 杜甫詩1500-808-#2-1126/2500765年永泰元年54-08

三国時代の蜀漢の政治家・軍人。字は孔明。 司隷校尉諸葛豊の子孫。泰山郡丞諸葛珪の子。諡は忠武侯。蜀漢の建国者である劉備の創業を助け、その子の劉禅の丞相としてよく補佐した。伏龍、臥龍とも呼ばれる。

○躍馬 公孫 述は、扶風茂陵の人。新末後漢初に四川(巴蜀)に地方王朝「成」(成家とも)を建てた。杜甫《1257送元二適江左》「晉室丹陽尹,公孫白帝城。」(ここを出ると白帝城や丹陽の長官の所をとおるだろう。白帝城は公孫述が独立したところ、丹陽には晋の王室で力強い臣が尹となっていたところだ。)〔763 廣德元年 杜甫52歳 作地點: 梓州〕

○黄土 塵埃に帰することをいう、この句及び下旬は《0310酔時歌》「儒術於我何有哉、孔丘盜跖俱塵埃。」(儒者の学術などは我々にとって何の効があるというのか、聖人孔子も大泥棒の拓もひとしくともに死して塵攻にかわるだけである。)というのとおなじく憤激の語である。

○人事 人間の生業の事をいう、上の野笑・夷歌の句を承けていう。

○音書 てがみ、たより、これは上の天涯・三昧などを承けていう。

○頗寂寥 寂蓼はさびしいこと。漫とはみだりに、いたずらに、の意。人事音書の寂蓼なことは元来嘆息すべきことである、しかし賢愚ともに黄攻に帰することより達観して考えればその寂蓼と香とはどうでもよろしいというのである。まことにどうでもよいのではなくして憤激の語である。