白鹽山【白鹽崖高千餘丈,在州城東十七里。】

卓立群峰外,蟠根積水邊。他皆任厚地,爾獨近高天。

白榜千家邑,清秋萬估船。詞人取佳句,刻畫竟誰傳。

(魚復の西閣から白鹽山を東に臨んで詠んだ詩)【白鹽山の崖高は千餘丈もあり,奉節の夔州城の東十七里(9.8km)に在る。】

この山は羣峰ののなかにあり、そのほかにもたかく立ち峰を為す、そして積水のほとりに根をふんばっている。他の山山は厚地の勢にしたがってそれと目立たぬが汝、白鹽山、ばかりは高い天にもちかづこうとしている。淸秋にあたって水邊には萬艘の商船がういているが、汝、白鹽山はそのそばでここの縣の白看板のごとくにつったっている。詞人というものは佳句を取るものである。自分もよい句をつくろうと苦心して刻畫するがさてできた句は結局だれがそれを知って世間へ伝えてくれようか。

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年:766年大暦元年55-90

卷別:    卷二二九              文體:    五言律詩

詩題:    白鹽山【白鹽崖高千餘丈,在州城東十七里。】

作地點:              目前尚無資料

及地點:              白鹽山 (山南東道 夔州 夔州) 別名:白帝城鹽山         

 

 

白鹽山【白鹽崖高千餘丈,在州城東十七里。】

(魚復の西閣から白鹽山を東に臨んで詠んだ詩)

【白鹽山の崖高は千餘丈もあり,奉節の夔州城の東十七里(9.8km)に在る。】

卓立群峰外,蟠根積水邊。

この山は羣峰ののなかにあり、そのほかにもたかく立ち峰を為す、そして積水のほとりに根をふんばっている。

他皆任厚地,爾獨近高天。

他の山山は厚地の勢にしたがってそれと目立たぬが汝、白鹽山、ばかりは高い天にもちかづこうとしている。

白榜千家邑,清秋萬估船。

淸秋にあたって水邊には萬艘の商船がういているが、汝、白鹽山はそのそばでここの縣の白看板のごとくにつったっている。

詞人取佳句,刻畫竟誰傳。

詞人というものは佳句を取るものである。自分もよい句をつくろうと苦心して刻畫するがさてできた句は結局だれがそれを知って世間へ伝えてくれようか。

 

白鹽山【白鹽の崖高は千餘丈なり,州城の東十七里に在る。】

卓立す 群峰の外,根を蟠らす積水の邊。

他は皆 厚地に任す,爾 獨り高天に近づく。

白榜 千家の邑,清秋 萬の估船。

詞人 佳句を取る,刻畫するも 竟に誰か傳えん。

夔州東川卜居図詳細 002 

 

『白鹽山』 現代語訳と訳註解説
(
本文)

白鹽山【白鹽崖高千餘丈,在州城東十七里。】

卓立群峰外,蟠根積水邊。

他皆任厚地,爾獨近高天。

白榜千家邑,清秋萬估船。

詞人取佳句,刻畫竟誰傳。

----------------------
(含異文)

卓立群峰外,蟠根積水邊【案:下臨神淵。】。

他皆任厚地,爾獨近高天【我獨近高天】。

白榜千家邑,清秋萬估船【清秋萬里船】【清秋萬古船】。

詞人取佳句,刻畫竟誰傳【刷練始堪傳】。


(下し文)
白鹽山【白鹽の崖高は千餘丈なり,州城の東十七里に在る。】

卓立す 群峰の外,根を蟠らす積水の邊。

他は皆 厚地に任す,爾 獨り高天に近づく。

白榜 千家の邑,清秋 萬の估船。

詞人 佳句を取る,刻畫するも 竟に誰か傳えん。

(現代語訳)
(魚復の西閣から白鹽山を東に臨んで詠んだ詩)

【白鹽山の崖高は千餘丈もあり,奉節の夔州城の東十七里(9.8km)に在る。】

この山は羣峰ののなかにあり、そのほかにもたかく立ち峰を為す、そして積水のほとりに根をふんばっている。

他の山山は厚地の勢にしたがってそれと目立たぬが汝、白鹽山、ばかりは高い天にもちかづこうとしている。

淸秋にあたって水邊には萬艘の商船がういているが、汝、白鹽山はそのそばでここの縣の白看板のごとくにつったっている。

詞人というものは佳句を取るものである。自分もよい句をつくろうと苦心して刻畫するがさてできた句は結局だれがそれを知って世間へ伝えてくれようか。

瞿塘峡001
(訳注)

白鹽山【白鹽崖高千餘丈,在州城東十七里。】

(魚復の西閣から白鹽山を東に臨んで詠んだ詩)

白鹽山【白鹽山の崖高は千餘丈もあり,奉節の夔州城の東十七里(9.8km)に在る。】

杜詩において「白鹽山」「白鹽」「鹽山」と以下に見える。

夔州歌十句 其四(卷一五34

赤甲白鹽俱次天,閭閻繚繞接山

白鹽山(卷一五68

卓立群峰外,蟠根積水邊。

入宅三首其一(卷一八52

奔峭背赤甲,斷崖當白鹽。

反照(卷二○10

已低魚腹暗,不盡白鹽孤。

自瀼西荊扉且移居東屯茅屋四首其一(卷二○25

白鹽危嶠北,赤甲古城東。

寄裴施州(卷二○97

幾度寄書白鹽北,苦寒贈我青羔裘。

曉望白帝城鹽山(卷一五14

徐步攜斑杖,看山仰白頭。

 

卓立群峰外,蟠根積水邊。

この山は羣峰ののなかにあり、そのほかにもたかく立ち峰を為す、そして積水のほとりに根をふんばっている。

 

他皆任厚地,爾獨近高天。

他の山山は厚地の勢にしたがってそれと目立たぬが汝、白鹽山、ばかりは高い天にもちかづこうとしている。

他皆 見えがかりの他の全ての山々。

任厚地 大地の厚さがありその範囲に地形が成り立つ、それ以上に格別高い山はないことをいう。断層の運動によって地塊が周囲からせりあがった断層地塊山地であり、其の地を侵食して水が流れ、長江が乍、馳走に応じて支流が侵食して、川や谷を形成、残った山が峰など多様な相貌をもつ。

 白鹽山をいう。

 

白榜千家邑,清秋萬估船。

淸秋にあたって水邊には萬艘の商船がういているが、汝、白鹽山はそのそばでここの縣の白看板のごとくにつったっている。

白榜 白い看板。ここでは白鹽山の名前が示す通り、白い「崖高千餘丈」の崖がかんばんのように見えることをいう。

千家邑 ここの村に住んでいる千軒の家。

萬估船 よろず、商人の船。

 

詞人取佳句,刻畫竟誰傳。

詞人というものは佳句を取るものである。自分もよい句をつくろうと苦心して刻畫するがさてできた句は結局だれがそれを知って世間へ伝えてくれようか。

刻畫 苦心して作った、巧みな詩句。

竟誰傳 結局だれがそれを知って世間へ伝えてくれようか。

 

 

白鹽山【白鹽の崖高は千餘丈なり,州城の東十七里に在る。】

卓立す 群峰の外,根を蟠らす積水の邊。

他は皆 厚地に任す,爾 獨り高天に近づく。

白榜 千家の邑,清秋 萬の估船。

詞人 佳句を取る,刻畫するも 竟に誰か傳えん。