杜甫  曉望白帝城鹽山  

徐步移班杖,看山仰白頭。翠深開斷壁,紅遠結飛樓。

日出清江望,暄和散旅愁。春城見松雪,始擬進歸舟。
(暁に江のほとりで白帝城ならびに白塩山を眺望した詩。)

斑竹の杖でもってそろそろとあるき移動して、白鹽山を仰ぎ見て山々を看る。すると断壁が開けたところでは、山々の翠の色が奥ふかく見え、鳥の飛ぶ様な簷をした城楼が横へられてあってその紅の色が遠くにみえる。太陽が出てくると、江邊の眺めは清らかですっきりとしたもので、それにあたたかさが柔和で旅の愁も散りうせるというものである。もう春けしになった白帝城に、白鹽山の崖が松に積もった雪をみるようなめでたいけしきであるので、やっと故郷に帰るためにその船の準備をしてから舟を進めて眺めてやろうかとおもうのである。

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年:766年大暦元年55-94

卷別:    卷二二九              文體:    五言律詩

詩題:    曉望白帝城鹽山

作地點:              目前尚無資料

及地點:              白鹽山 (山南東道 夔州 夔州) 別名:白帝城鹽山         

 

 

曉望白帝城鹽山

(暁に江のほとりで白帝城ならびに白塩山を眺望した詩。)

徐步移班杖,看山仰白頭。

斑竹の杖でもってそろそろとあるき移動して、白鹽山を仰ぎ見て山々を看る。

翠深開斷壁,紅遠結飛樓。

すると断壁が開けたところでは、山々の翠の色が奥ふかく見え、鳥の飛ぶ様な簷をした城楼が横へられてあってその紅の色が遠くにみえる。

日出清江望,暄和散旅愁。

太陽が出てくると、江邊の眺めは清らかですっきりとしたもので、それにあたたかさが柔和で旅の愁も散りうせるというものである。

春城見松雪,始擬進歸舟。

もう春けしになった白帝城に、白鹽山の崖が松に積もった雪をみるようなめでたいけしきであるので、やっと故郷に帰るためにその船の準備をしてから舟を進めて眺めてやろうかとおもうのである。

(曉 に白帝城と塩山とを望む)

徐歩して斑杖を移し、看山白頭を仰がしむ。

翠深くして 断壁開け、紅 遠くして飛楼結ぶ。

日出でて 江望清し、喧和にして旅愁散や。

春城 松雪を見る、始めて歸舟に進まむと擬す。

 

夔州東川卜居図詳細 002 

『曉望白帝城鹽山』 現代語訳と訳註解説
(
本文)

曉望白帝城鹽山

徐步移班杖,看山仰白頭。

翠深開斷壁,紅遠結飛樓。

日出清江望,暄和散旅愁。

春城見松雪,始擬進歸舟。
(含異文)

徐步移班杖,看山仰白頭。

翠深開斷壁,紅遠結飛樓【江遠結飛樓】。

日出清江望【日出寒江望】,暄和散旅愁。

春城見松雪,始擬進歸舟。


(下し文)
(曉 に白帝城と塩山とを望む)

徐歩して斑杖を移し、看山白頭を仰がしむ。

翠深くして 断壁開け、紅 遠くして飛楼結ぶ。

日出でて 江望清し、喧和にして旅愁散や。

春城 松雪を見る、始めて歸舟に進まむと擬す。

(現代語訳)
(暁に江のほとりで白帝城ならびに白塩山を眺望した詩。)

斑竹の杖でもってそろそろとあるき移動して、白鹽山を仰ぎ見て山々を看る。

すると断壁が開けたところでは、山々の翠の色が奥ふかく見え、鳥の飛ぶ様な簷をした城楼が横へられてあってその紅の色が遠くにみえる。

太陽が出てくると、江邊の眺めは清らかですっきりとしたもので、それにあたたかさが柔和で旅の愁も散りうせるというものである。

もう春けしになった白帝城に、白鹽山の崖が松に積もった雪をみるようなめでたいけしきであるので、やっと故郷に帰るためにその船の準備をしてから舟を進めて眺めてやろうかとおもうのである。

瞿塘峡001
(訳注)

曉望白帝城鹽山

(暁に江のほとりで白帝城ならびに白塩山を眺望した詩。)

大暦元年の作。

白帝城 夔州奉節県の東に在る、前漢の末、公孫述が築いたもの、或はいう、述が漢の士運を承けるものとして白帝と名づけたと。或は日う、殿前の井戸より白竃が出たので山を白帝山、城を白帝城というと。「刑国図経」にいう、白帝城は西、大江に臨み、東南高さ二百丈、西北高さ一千丈なりと。「水経注」にいう、白帝山城は周回二百八十歩、北は馬嶺に縁り、赤岬山に接す、其の問の平処、南北相い去ること八十五丈、東西七十丈、又東、譲渓に傍うて以て陸となす、西南、大江に臨む、之を轍すれば目を眩せしむ。唯だ馬嶺はすこしくやや透通たるも猶お山を斬りて路と為し、羊腸しばしば転じて然るのちのぼることを得、と。

鹽山 白鹽山 (山南東道 夔州 夔州) 別名:白帝城鹽山。

 

徐步移班杖,看山仰白頭。

斑竹の杖でもってそろそろとあるき移動して、白鹽山を仰ぎ見て山々を看る。

班杖 斑竹の杖。763年梓州の長官の章彝にもらった杖。《1283桃竹杖引,贈章留後》(章彝と留後、しゅろ竹の杖二本をもらったので章に贈った詩。)〔竹でたかむしろを作ることが出来、桃笙と名と為す。〕

 

翠深開斷壁,紅遠結飛樓。

すると断壁が開けたところでは、山々の翠の色が奥ふかく見え、鳥の飛ぶ様な簷をした城楼が横へられてあってその紅の色が遠くにみえる。

○翠深 三峡の山々の緑が奥深いという。その中の絶壁との対比を強調する。

○斷壁 断崖絶壁。瞿塘峡の両岸は断崖が狭まっている。

○紅遠 紅は楼の色で、はるかなところにある。

○結 水の流れ、山々の緑、白い絶壁との結び付けるように紅の楼閣の簷。

○飛樓 楼閣全体の形が、簷勢鳥が崖の上で飛び立つ様である。

 

日出清江望,暄和散旅愁。

太陽が出てくると、江邊の眺めは清らかですっきりとしたもので、それにあたたかさが柔和で旅の愁も散りうせるというものである。

○江望 江上のながめ、杜甫の見る位置から城と山とを望む。

○暄和 日光のあたたかさが柔和である

 

春城見松雪,始擬進歸舟。

もう春けしになった白帝城に、白鹽山の崖が松に積もった雪をみるようなめでたいけしきであるので、やっと故郷に帰るためにその船の準備をしてから舟を進めて眺めてやろうかとおもうのである。

○春城 この城は夔州城は低い位置にあったようであるから、題中の白帝城である。

○見松雪 白鹽山の白色が松に雪が積もったように見える。

○進 帰る気持ちを進めようとする。

○歸舟 故郷に帰るためにその船の準備をする。

 

 

 

(曉 に白帝城と塩山とを望む)

徐歩して斑杖を移し、看山白頭を仰がしむ。

翠深くして 断壁開け、紅 遠くして飛楼結ぶ。

日出でて 江望清し、喧和にして旅愁散や。

春城 松雪を見る、始めて歸舟に進まむと擬す。

 

【杖】の代表作(杖を題材にした詩は77首ある。)

桃竹杖引,贈章留後〔竹兼可為簟,名桃笙〕

江心蟠石生桃竹,蒼波噴浸尺度足。

斬根削皮如紫玉,江妃水仙惜不得。

梓潼使君開一束,滿堂賓客皆歎息。』

 

憐我老病贈兩莖,出入爪甲鏗有聲。

老夫複欲東南征,乘濤鼓枻白帝城。

路幽必為鬼神奪,拔劍或與蛟龍爭。』

 

重為告曰:杖兮杖兮,爾之生也甚正直,慎勿見水踴躍學變化為龍、使我不得爾之扶持,滅跡於君山湖上之青峰。

噫,風塵澒洞兮豺虎咬人,忽失雙杖兮吾將曷從。

 

(桃竹杖の引、章留後に贈る)

〔竹 兼ねて簟,桃笙を名すを為す可し〕

江心の蟠石 桃竹を生ず、蒼波 噴浸 尺度足る。

根を斬り皮を削れば紫玉の如し、江妃 水仙 惜しみ得ず。

梓潼の便君開くこと一束、満堂の賓客皆嘆息す。』

#2

我が老病なるを憐れみて両茎を贈る、出入するに爪甲 鏗として声有り。

老夫復た東南に征かんと欲す、濤に乗じ 枻を鼓す白帝城。

路幽にして必ず鬼神に奪わるるをなさん、剣を抜きて或は蚊竜と争わん。』

#3

重ねて為に告げて日く、「杖や杖や、爾の生や甚だ正直なり。

慎みて水を見て踴躍して変化して竜となるを学び、我をして爾の扶持を得ず。

跡を君山湖上の青峰に滅せしむること勿れ、

噫ああ、風塵 澒洞 豺虎 人を咬む、忽ち双杖を失わば吾将に曷にか従わんとする。』

(章彝と留後、しゅろ竹の杖二本をもらったので章に贈った詩。)

〔竹でたかむしろを作ることが出来、桃笙と名と為す。〕

涪江の中心に堵屈していた石に桃竹がはえた。この広い河の波がふきつけ浸していたのだが長さは十分にある。

杖にするのにはいいのだが、人がその根を斬り皮をむくと紫玉のようなはだがあらわれる。江の妃姫や水に仙人が斬られては惜しいとおもってもだめなのである。

梓州の長官章君がこの杖一束をもちだしたところが満堂の賓客はあっとおどろいた。』

章君はわたしが老人で病気なのを気の毒におもってくれて二本も贈ってくれたが、これをつかって出入りすると、爪甲が当たると「かちん」と音がする。

じぶんはこれからまた東南の地方へでかけたいとおもっている、舟楫をうごかし涛にのっていけば、あの劉備の最期をみとった白帝城をとおるだろう。

途中には静かでひっそりした路を経るときは鬼神にこの杖を奪われようとするかも知れない。或は、また剣をぬいて蛟竜と争うかも知れないというものだ。』

そこでかさねてこの杖にむかっていいきかせる。「杖よ、杖よ、」

「おまえの生まれいでたるや、いと正直にでてきたものだ。慎んで水を見てもおどりだして変化して竜となるようなまねをしている。」

「おまえの生まれいでたるや、いと正直にでてきたものだ。慎んで水を見ても壷公の故事のように、踊りだして変化して竜となるようなまねをしている。」

わたしをして、おまえのたすけをまったく得られず、洞庭湖のなかにある青峰君山のあたりでゆくえ不明にならせるようなことをしてほしくはないのだ。

「ああ、それなのにいまは兵乱の塵がもやくやと湧き立ち、各地で財虎のごときものが人をかむ時節なのだ。」

「こんなとき、突然に、この二本の杖をなくしたら、自分はどこにいったらよいやらわからないことになるというものだ。』

 

 

倚杖〔原注 鹽亭縣作〕

看花雖郭,倚杖即溪邊。 

山縣早休市,江橋春聚船。 

狎鷗輕白浪,歸雁喜青天。 

物色兼生意,淒涼憶去年。 

(杖に倚る)〔原注 鹽亭縣作〕

花を看るは郭内なりと雖も、杖に侍るは即ち渓辺なり。

山県 早く市を休み、江橋 春船を聚む。

狎鷗 白浪を軽んじ、帰雁 青天を喜ぶ。

物色と生意と、淒涼去年を憶う

(鹽亭縣の景色を詠う。)〔原注 劍南道北部 / 梓州 / 鹽亭縣での作〕

城郭の内で花を看てあるいてから、暫く行くとすぐに渓流のほとりにきて杖によりかかってながめる。

ここでみていると、塩亭県の山より街だけに早く市場を閉めてしまっている、江の橋のところには春ということで、貨物を載せた船があっまっている。

景色になれたかもめは気軽で何の興味も示さないで白浪のあるところにうかんでる、北へかえる雁は晴れた青空を喜んで飛んでゆく。

の春の万物がのどかな景色に倍してその生きざまとおもいをするのである。それにつけても、去年は、ものがなしくさびしいものでしかなかったことをおもいだすのである。