杜甫  熱,三首之三

朱李沈不冷,彫胡炊屢新。將衰骨盡痛,被褐味空頻。

欻翕炎蒸景,飄颻征戍人。十年可解甲,為爾一霑巾。
(南方の灼熱の日に、熱気の中に国境を守る征戍の人のこと思って過すを詠う)

こんな暑さで、赤い李を水に沈めても、一向に冷たくはならない。ご飯は腐りやすいので一回ごとに新たにご飯を炊く。自分はまさに衰えかかって、骨の髄まで痛みが走るし、暑気あたりで何を食べても味気がなくむなしく食べないのである。あかあかと照り蒸し暑い上に熱風が吹き付けるが、この酷暑の中で、征戍に出ている人たちはさまよってるのである。もはや兵乱の世も十年を過ぎようとしているのだから、もう甲冑を解き捨ててもよかりそうなものであるが、今の私は、その爾らのためにしてやれることは、一枚の手拭をシドシドに霑すことだけである。
766-152杜甫 1530熱,三首之三》 杜甫詩index-15-766年大暦元年55-152 <1024 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6800

 


 
  2015年10月22日 の紀頌之5つのBlog  
  ●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場  
  Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 LiveDoorBlog
李白333-#2 《巻二25-上雲樂》 333-#2Index-23Ⅲ― 2-743年天寶二年43歳 94首-(14) <李白333-#2> Ⅰ李白詩1650 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6798  
  孟浩然 詩 index 李白詩index 謝霊運 詩 index 司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》 揚雄 《 甘泉賦 》  ●諸葛亮(孔明)出師表  
  曹植(曹子建)詩 65首 index 文選 賦)兩都賦序・西都賦・東都賦 (班固) 《李白 全詩》
  総合案内
(1)漁父辞 屈原 『楚辞・九歌』東君 屈原 《楚辞 『九辯』》 宋玉  <案内>  
  ●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首   
  Ⅱ中唐詩・晩唐詩
  LiveDoorBlog
韓愈94-#6《 巻二15岳陽樓別竇司直》 #6 韓愈(韓退之) 805年貞元21年 38歳<1563> Ⅱ#6 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6799  
  ・李商隠詩 (1) 136首の75首 ・李商隠詩 (2) 135首の61首 ●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首 ●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首 ●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首 ●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首  
  index-5 806年39歳 50首の(2)25首 index-6[807年~809年 42歳]20首 index-7[810年~811年 44歳] 34首 index-8 [812年~814年47歳]46首 index-9[815年~816年 49歳] 57首 index-10[817年~818年 51歳]・「平淮西碑」28首  
  index-11 819年 52歳 ・『論佛骨表』左遷 38首 index-12 820年 53歳 ・9月國子祭酒に。18首 index-13 821年~822年 55歳 22首 index-14 823年~824年 57歳・病気のため退職。没す。 14首 韓愈 哲学・儒学「五原」 賦・散文・上奏文・碑文など  
  孟郊 張籍          
  ●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"  
  Ⅲ杜甫詩全1500首   LiveDoorBlog 766年-152杜甫 《1530熱,三首之三》 杜甫詩index-15-766年大暦元年55歲-152 <1024> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6800  
  杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首 杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩)  杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首 杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首 杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首 杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首  
  杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首 杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首 杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首 杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首 杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首 杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首  
  ●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている  
  Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2Blog  
               
  ●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集  
  Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoorBlog 11顧夐 (改)《巻七04浣溪沙八首其四》『花間集』306全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6802  
  薛濤の全詩 花間集(1巻 花間集(2巻 花間集(3巻 花間集(4巻 花間集(5巻  
  魚玄機全詩 花間集(6巻 花間集(7巻 花間集(8巻 花間集(9巻 花間集10巻  
  温庭筠66首 花間集1・2巻 皇甫松11首 花間集二巻 韋莊47首 花間集二巻 薛昭蘊19首 花間集三巻 牛嶠31首 花間集三・四巻 張泌27首 花間集四巻  
  毛文錫31首 花間集5巻 牛希濟11首 花間集5巻 欧陽烱17首 花間集5・6巻 和凝20首 花間集6巻 顧夐56首 花間集6・7巻 孫光憲47首 花間集7・8巻  
  魏承班15首 花間集8・9巻 鹿虔扆6首 花間集9巻 閻選8首 花間集9巻 尹鶚6首 花間集9巻 毛熙震29首 花間集9・10巻 李珣39首 花間集10巻  
   ■最近Best5 賦・詩・詞(漢詩4ブログ各部門) 漢詩総合サイト 07ch  
  杜甫全詩案内 韓愈全詩案内 李白全集 文選 古詩源 花間集案内  
 


杜甫詩

1500-1024-1522/2500

 

年:766年大暦元年55-152 

卷別:    卷二三○              文體:    五言律詩

詩題:    熱,三首之三

作地點:              夔州(山南東道 / 夔州 / 夔州)

 

 

熱,三首之三

(南方の灼熱の日に、熱気の中に国境を守る征戍の人のこと思って過すを詠う)

朱李沈不冷,彫胡炊屢新。

こんな暑さで、赤い李を水に沈めても、一向に冷たくはならない。ご飯は腐りやすいので一回ごとに新たにご飯を炊く。

將衰骨盡痛,被褐味空頻。

自分はまさに衰えかかって、骨の髄まで痛みが走るし、暑気あたりで何を食べても味気がなくむなしく食べないのである。

欻翕炎蒸景,飄颻征戍人。

あかあかと照り蒸し暑い上に熱風が吹き付けるが、この酷暑の中で、征戍に出ている人たちはさまよってるのである。

十年可解甲,為爾一霑巾。

もはや兵乱の世も十年を過ぎようとしているのだから、もう甲冑を解き捨ててもよかりそうなものであるが、今の私は、その爾らのためにしてやれることは、一枚の手拭をシドシドに霑すことだけである。

(熱,三首の三)

朱李 沈めども冷かならず,彫胡 炊ぐ屢しば 新なり。

將に衰えんとして 骨 盡く痛む,褐を被りて 味 空しく頻なり。

翁たり 炎蒸の景,飄颻たり 征戍の人。

十年 甲を解く可し,爾が為に 一に巾を霑す。
瞿塘峡・白帝城・魚復

年:766年大暦元年55-150

卷別:    卷二三○              文體:    五言律詩

詩題:    熱,三首之一

作地點:              夔州(山南東道 / 夔州 / 夔州)

熱,三首之一

(南方の灼熱の日に思うことを詠う)

雷霆空霹靂,雲雨竟虛無。

その日、雷と稲妻がある、突然、電工が走りすさまじい音が鳴る、それなのに、結局、雲と雨は出てこない。

炎赫衣流汗,低垂氣不蘇。

炎熱で、日は赤々と灼熱に照るから衣服には汗が流れる、頭をぐったりと垂れて呼吸する元気もなくなるほどである。

乞為寒水玉,願作冷秋菰。

どうかこの身は冷たい水晶にしてほしい、それか、願わくば、冷ややかな秋のマコモなりたいものである。

何似兒童風涼出舞雩。

それは子供であったとき、涼風を追って、高台の雨乞いの舞のところに出かけて行った時涼風が吹いてきたことをおもいだして、このようなことに似たようなことがどうにかしてならないものだろうか。

(熱,三首の一)

雷霆は空しく霹靂なり,雲雨は竟に虛無なり。

炎赫 衣 汗を流し,低垂 氣 蘇せず。

乞う 寒水の玉と為らんことを,願わくば 冷秋の菰と作らん。

何ぞ似ん 兒童の,風涼 舞雩に出でしに

杜甫詩1500-1023-1521/2500

年:766年大暦元年55-151

卷別:    卷二三○              文體:    五言律詩

詩題:    熱,三首之二

作地點:              夔州(山南東道 / 夔州 / 夔州)

熱,三首之二

(南方の灼熱の日に、涼しいこと思って過すを詠う)

瘴雲終不滅,瀘水復西來。

熱射と毒気の運気はこの地でなくなることはないし、長江上流の雲南の熱い濾水まで西側から長江に合流して流れて来る。

人高臥,歸林鳥卻迴。

人というもの、自家の門を閉じることで、高枕をして眠ることができる、鳥は、一旦は林に帰ってまた後戻りしてゆく。

峽中都似火,江上只空雷。

この三峡の中は、全てが火だるまのようだ、此処を流れる長江の上には、雨の降らない空の雷がただ鳴っているばかりである。

想見陰宮雪,風門颯踏開。

この時、長安の方向の北の雪山のあたりでは、さぞ冷たい風をバサバサと吹き入らせる風門が開かれているものと想像してみる。(それを想像するだけでもいささかでも涼しくなった気がする。)

(熱,三首之二)

瘴雲 終に 滅せず,瀘水 復た西來す。

閉して 人 高臥す,林に歸りて 鳥 卻迴す。

峽の中 都べて似火,江の上 只だ空雷。

想い見る 陰宮の雪,風門 颯踏して開く。

 

 

『熱,三首之三』 現代語訳と訳註解説
(
本文)

熱,三首之三

朱李沈不冷,彫胡炊屢新。

將衰骨盡痛,被褐味空頻。

欻翕炎蒸景,飄颻征戍人。

十年可解甲,為爾一霑巾。
詩文(含異文)     朱李沈不冷,彫胡炊屢新【彫菰炊屢新】。將衰骨盡痛,被褐味空頻【被暍味空頻】。欻翕炎蒸景【欻吸炎蒸景、欻翁炎蒸景】,飄颻征戍人。十年可解甲,為爾一霑巾。


(下し文)
(熱,三首の三)

朱李 沈めども冷かならず,彫胡 炊ぐ屢しば 新なり。

將に衰えんとして 骨 盡く痛む,褐を被りて 味 空しく頻なり。

翁たり 炎蒸の景,飄颻たり 征戍の人。

十年 甲を解く可し,爾が為に 一に巾を霑す。

(現代語訳)
(南方の灼熱の日に、熱気の中に国境を守る征戍の人のこと思って過すを詠う)

こんな暑さで、赤い李を水に沈めても、一向に冷たくはならない。ご飯は腐りやすいので一回ごとに新たにご飯を炊く。

自分はまさに衰えかかって、骨の髄まで痛みが走るし、暑気あたりで何を食べても味気がなくむなしく食べないのである。

あかあかと照り蒸し暑い上に熱風が吹き付けるが、この酷暑の中で、征戍に出ている人たちはさまよってるのである。

もはや兵乱の世も十年を過ぎようとしているのだから、もう甲冑を解き捨ててもよかりそうなものであるが、今の私は、その爾らのためにしてやれることは、一枚の手拭をシドシドに霑すことだけである。

安史の乱当時の勢力図
(訳注)

熱,三首之三

熱,三首之二

(南方の灼熱の日に、熱気の中に国境を守る征戍の人のこと思って過すを詠う)766年大暦元年55-152首目

 

朱李沈不冷,彫胡炊屢新。

こんな暑さで、赤い李を水に沈めても、一向に冷たくはならない。ご飯は腐りやすいので一回ごとに新たにご飯を炊く。

朱李 赤い李。魏・文帝《與呉質書》「浮甘瓜於清泉、沈朱李於寒水。」曹丕《與朝歌令質書》:馳騁北場,旅食南館,浮甘瓜於清泉,沉朱李於寒水。

彫胡 マコモに実るコメ。

炊屢新 一回ごとに新たにご飯を炊く。

 

將衰骨盡痛,被褐味空頻。

自分はまさに衰えかかって、骨の髄まで痛みが走るし、暑気あたりで何を食べても味気がなくむなしく食べないのである。

 ものを味わってたべること。

 

欻翕炎蒸景,飄颻征戍人。

あかあかと照り蒸し暑い上に熱風が吹き付けるが、この酷暑の中で、征戍に出ている人たちはさまよってるのである。

欻翕  ・欻翕/欻吸:熱風が吹き付けることをいう。 ・欻翁 暑さでガタガタになった爺。

飄颻 かぜにひるがえるさま。文選·曹植·雜詩六首之二:「轉蓬離本根,飄颻隨長風。」(轉蓬 本根を離れ,飄颻として長風に隨う。)

 

十年可解甲,為爾一霑巾。

もはや兵乱の世も十年を過ぎようとしているのだから、もう甲冑を解き捨ててもよかりそうなものであるが、今の私は、その爾らのためにしてやれることは、一枚の手拭をシドシドに霑すことだけである。

十年 755年天宝十四載、杜甫44歳、この年11月、安禄山、范陽で謀叛蜂起、12月洛陽を陥落させてから足掛け十二年になる。

解甲 甲冑を解き捨てること。

爾 征戍の任につく人々をいう。他の職業は、木陰に入ることもできるが、この人たちは、それができないからここでいうのである。