杜甫  憶鄭南玭

鄭南伏毒寺,  瀟灑到江心。  石影銜珠閣,  泉聲帶玉琴。 

風杉曾曙倚,  雲嶠憶春臨。  萬里滄浪外,  龍蛇只自深。 

(北の方、故郷のことを思い、華州の鄭縣の寺ことを思い出して述べる)

華州鄭縣の南に伏毒寺という寺があって、風景気象がさらっとした河江の中心部が見えるところに行ってみた。すると石の影は美しい珠閣をふくみ、泉の声は玉のかざりの琴を鳴らすような音を帯びている。曾て夜明け前、曙ごろに、風が通り抜ける杉の木に寄りかかって、雲がかかった山に春のおりに、登ったことがあったのを覚えている。ところがあのころ、万里離れて滄浪の外にあると思っていた此の山峡が、今、龍だが長江の淵に唯深く潜んでいるように見えるだけである。

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杜甫詩1500-1029-1527/2500

年:766年大暦元年55-157 

卷別: 卷二三一  文體: 五言律詩 

詩題:憶鄭南玭〔憶鄭南〕

【自註:玭,蒲眠切,珠也。宋弘曰:「淮水出玭珠。」若本注:「玭疑作玼,音玼,玉色鮮潔也。」師民瞻及草堂本,俱無玭字。詩中但憶伏毒寺舊遊,鄭南乃鄭縣之南也。】 

及地點:鄭縣 (京畿道 華州 鄭縣別名:鄭南     

伏毒寺 (京畿道 華州 鄭縣)      

 

 

憶鄭南玭

(北の方、故郷のことを思い、華州の鄭縣の寺ことを思い出して述べる)

鄭南伏毒寺,  瀟灑到江心。 

華州鄭縣の南に伏毒寺という寺があって、風景気象がさらっとした河江の中心部が見えるところに行ってみた。

石影銜珠閣,  泉聲帶玉琴。 

すると石の影は美しい珠閣をふくみ、泉の声は玉のかざりの琴を鳴らすような音を帯びている。

風杉曾曙倚,  雲嶠憶春臨。 

曾て夜明け前、曙ごろに、風が通り抜ける杉の木に寄りかかって、雲がかかった山に春のおりに、登ったことがあったのを覚えている。

萬里滄浪外,  龍蛇只自深。 

ところがあのころ、万里離れて滄浪の外にあると思っていた此の山峡が、今、龍だが長江の淵に唯深く潜んでいるように見えるだけである。

 

(鄭の南の玭を憶う)

鄭の南 伏毒寺,  瀟灑 江心に到る。 

石影 珠閣を銜み,  泉の聲 玉琴を帶ぶ。 

風杉 曾て曙に倚り,  雲嶠 春臨を憶う。 

萬里 滄浪に外にあり,  龍蛇 只だ 自ら深くす。 

 

 

【関連した詩】

杜甫詩1500-1028-1526/2500

年:766年大暦元年55-156

卷別:    卷二三一              文體:    七言律詩

詩題:    覽物【峽中覽物】

作地點:              夔州(山南東道 / 夔州 / 夔州)

及地點:              潼關 (京畿道 華州 潼關)    

華山 (京畿道 華州 華山) 別名:華、太華、華岳、西岳           

 

 

覽物【峽中覽物】

曾為掾吏趨三輔,憶在潼關詩興多。

巫峽忽如瞻華岳,蜀江猶似見黃河。

舟中得病移衾枕,洞口經春長薜蘿。

形勝有餘風土惡,幾時回首一高歌。

(夔州三峡の山水景色を見て、帰郷の情を動かしたことを述べる。)

かつて朝廷の左拾遺から都の三輔の扶風行政区にある華州司功参軍の掾吏に左遷されたことがあったが、そこで思い出すのは、潼関あたりでは、詩興を掻き立てるものが多かったことである。

ではここ巫峽を見るとどうであろうか、たちまち、五岳の華嶽を見るようであり、蜀から流れてくるこの長江の流れは、黄河に匹敵するものとみるのである。

ただ、自分は、船中で病気がひどくなったために、養生して回復するには陸に上がって衾枕を移したのである、そうすれば、洞庭湖の入り口で春を迎えられ、少しすれば、薜蘿が長くなるのを見届けることになるであろう。

今いる夔州は景勝は素晴らしいのであるが、何せ、瘴癘の風土が良くない、いつになったら故郷の方に首を回らして帰り、華岳、終南山、黄河、に望んでひとたび高らかに詩吟することができるだろうか。

 

覽物【峽中 物を覽る】

曾て掾吏と為って三輔に趨く,憶う 潼關に在りて詩興多かりしことを。

巫峽は忽ち 華岳を瞻るが如く,蜀江は猶お黃河を見るに似たり。

舟中 病を得て衾枕を移し,洞口 春を經て薜蘿長ず。

形勝 餘り有り 風土惡しし,幾時か 首を回して一たび高歌せん。

 

洛陽 函谷関002 

『憶鄭南』 現代語訳と訳註解説
(
本文)

憶鄭南玭

鄭南伏毒寺,  瀟灑到江心。 

石影銜珠閣,  泉聲帶玉琴。 

風杉曾曙倚,  雲嶠憶春臨。 

萬里滄浪外,  龍蛇只自深。 

詩文(含異文) 鄭南伏毒寺【註:一作鄭南伏毒守,與上下義多不合,當非。】,瀟灑到江心。石影銜珠閣,泉聲帶玉琴。風杉曾曙倚,雲嶠憶春臨。萬里滄浪外【萬里蒼茫外】,龍蛇只自深。 


(下し文)

(鄭の南の玭を憶う)

鄭の南 伏毒寺,  瀟灑 江心に到る。 

石影 珠閣を銜み,  泉の聲 玉琴を帶ぶ。 

風杉 曾て曙に倚り,  雲嶠 春臨を憶う。 

萬里 滄浪に外にあり,  龍蛇 只だ 自ら深くす。 


(現代語訳)
(北の方、故郷のことを思い、華州の鄭縣の寺ことを思い出して述べる)

華州鄭縣の南に伏毒寺という寺があって、風景気象がさらっとした河江の中心部が見えるところに行ってみた。

すると石の影は美しい珠閣をふくみ、泉の声は玉のかざりの琴を鳴らすような音を帯びている。

ところがあのころ、万里離れて滄浪の外にあると思っていた此の山峡が、今、龍だが長江の淵に唯深く潜んでいるように見えるだけである。

Ta唐 長安近郊圖  新02
(訳注)

憶鄭南玭〔憶鄭南〕

(北の方、故郷のことを思い、華州の鄭縣の寺ことを思い出して述べる)

鄭南 京畿道華州鄭縣の南ということ。玭:あざやか。りっぱではっきりしていること。

・自註:【玭,蒲眠切,珠也。宋弘曰:「淮水出玭珠。」

玭は蒲眠切でいうのであって、珠のこと。宋弘は「淮水から出たりっぱな珠のことをいう。」と曰う。

若本注:【「玭疑作玼,音玼,玉色鮮潔也。」師民瞻及草堂本,俱無玭字。詩中但憶伏毒寺舊遊,鄭南乃鄭縣之南也。】

玭は何の義ともわからず、音のためにあり、意味としては、りっぱではっきりしていることをいう。師は民瞻本および、草堂本では,俱に玭の字を削られている。詩中にいう伏毒寺は舊し遊んだところをおもいだしたもので,鄭南はすなわち、鄭縣の南にあるというものである。

 

鄭南伏毒寺,  瀟灑到江心。  【註:一作鄭南伏毒守,與上下義多不合,當非。】

華州鄭縣の南に伏毒寺という寺があって、風景気象がさらっとした河江の中心部が見えるところに行ってみた。

伏毒寺 華州鄭縣にあった寺。

瀟灑 風景気象がさらっとした貌。

江心 寺の位置が河江の真ん中に見える地点。

 

石影銜珠閣,  泉聲帶玉琴。 

すると石の影は美しい珠閣をふくみ、泉の声は玉のかざりの琴を鳴らすような音を帯びている。

石影 江中の石の影。

銜珠閣 寺の建物で、珠を飾った高閣。

泉聲帶玉琴 玉を飾った琴の音が連続して鳴らしているのを泉の湧きたてる音にたとえている。

 

風杉曾曙倚,  雲嶠憶春臨。 

曾て夜明け前、曙ごろに、風が通り抜ける杉の木に寄りかかって、雲がかかった山に春のおりに、登ったことがあったのを覚えている。

 

萬里滄浪外,  龍蛇只自深。 

ところがあのころ、万里離れて滄浪の外にあると思っていた此の山峡が、今、龍だが長江の淵に唯深く潜んでいるように見えるだけである。

萬里滄浪外 伏毒寺から見て菱州、三峡は、万里先の場所であり、滄浪のさらに外にあるものと思っていたということ。

龍蛇只自深 河川の急流は龍であり、渓流から本河川に灑ぎこむ水が蛇にたとえていて、いつも暴れて居なくて、淵の底に潜んでいるだけであるという意。