767--27-【字解集】  曉望    日暮   

 

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【字解集】 曉望 日暮

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767--27-【字解集】  曉望    日暮      Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9906

 

年:       大曆二年 767年 56

曉望

白帝更聲盡,陽臺曙色分。

高峰寒上日,疊嶺宿霾雲。

地坼江帆穩,天清木葉聞。

荊扉對麋鹿,應共爾為群。

1143        曉望(卷二○(四)一七五三)

白帝更聲盡,陽臺曙色分。高峰寒上(一作初上。《杜臆》作上寒)日,疊嶺宿霾(一作未收)雲。

地坼江帆隱,天清木葉聞。荊扉對糜鹿,應共爾為群。

 

  日暮(卷二○(四)一七五四)

牛羊下來久,各已閉柴門。風月自清夜,江山非故園。

石泉流暗壁,草露滴秋根。頭白燈明裏,何須花燼繁。

 

  暝 (卷二○(四)一七五五)

日下四山陰,山庭嵐氣侵。牛羊歸徑險,鳥雀聚枝深。

正枕當星劍,收書動玉琴。半扉開燭影,欲掩見清砧。

 

  晚 (卷二○(四)一七五六)

杖藜尋晚巷,炙背近牆暄。人見幽居僻,吾知拙養尊。

朝廷問府主,耕稼學山村。歸翼飛棲定,寒燈亦閉門。

 

  夜 (卷二○(四)一七五六)

岸風威動,寒房燭影微。嶺猿霜外宿,江鳥夜深飛。

獨坐親雄劍,哀歌歎短衣。煙塵繞閶闔,白首壯心違。

 

【字解集】  曉望

曉望

1. (放射冷却で冷え込む谷底の趣のある風景は杜甫が隠棲したいと願っていたところであると詠う)

2. 【題意】 大暦二年(七六七)、夔州の東屯での作と考えられる。朝の眺めを歌い、まさにこの地が、世俗から超然とした隠棲の地であり、こんな地で生活を送りたいという願いもあるということを述べる。

 

白帝更聲盡,陽臺曙色分。

白帝城では夜の終わりを告げる太鼓や鐘の音が鳴り終わり、東の巫山陽台では夜明けの色がはっきりとしてきた。

3. 白帝 長江三峡の入り口にあたる瞿塘峡の北岸の山上に立つ城の名。

4. 更聲 夜間、時を告げる太鼓や鐘の音。夜を五つに分け、それを「五更」と呼んだことによる。

5. 陽臺 戦国・楚の懐王が巫山の女神と契ったところ。夔州の東の巫山県(重慶市巫山県)の北にあった。

 

高峰寒上日,疊嶺宿霾雲。

冷え切った谷合には、高い山の上に昇る朝日はいつまでも冷たく、折り重なる嶺には放射冷却の黒い雲が昨晩から留まっている。

6. 疊嶺 折り重なる嶺々。谷底は、放射冷却のため、朝方特に冷え込む。

7. 霾雲 濃く黒い雲。「つちふる如く粉雨ふる」と解する。

 

地坼江帆穩,天清木葉聞。

地が裂けた峡谷の底を長江の船の帆が隠れ、天は澄みきって蒼く、木の葉の落ちるさらさらという音が聞こえる。

 

荊扉對麋鹿,應共爾為群。
我が家の粗末な門の前にはシカがいる。本当に、私はおまえたちとともに仲間としてむれとなのである。

8. 荊扉 イバラの扉。家の粗末な門をいい、杜甫の自宅を指す。

9. 麋鹿 シカ。垂はオオシカ。

10. 應共爾為群 おまえとともに群れとなるだろう。「爾」は代名詞で、シカを指す。古代の民と同様の、刊俗から超然とした生活を願う。『荘子』盗柘に「神農(伝説上の帝王)の世、……民は・…‥辱鹿と畑に貯る」。

 


 

 

 

 

 

【字解集】  日暮 

日暮

1. (瀼西の日の暮れを、自分の晩年、現状に比して詠う。)

2. 鶴注 當に是れ 大厯二年の瀼西の作。

 

牛羊下來久,各已閉柴門。

出征して兵役に就いている夫たちは、詩經にいう牛や羊はだいぶ前に丘から下りてきて集まって、村のそれぞれの家々はもう柴の門を閉じている。

3. 牛羊下來久 牛や羊が高台の牧場から帰ってきて時間が経つ。『詩經』王風「君子子役」に「鶏 疇に棲み、日の夕にして、羊牛下り来る」。牛羊下 詩経、王風、君子子役篇に「鷄は括に棲り、日は夕となる、羊牛下り括(か)る」という。羊牛下括:ヒツジとウシは、山を下りて集まる。

君子于役:『詩經』王風にある。伝統的に、出征して兵役に就いている夫を思う妻の歌とする。ニワトリは自分の巣で寝て、羊や牛は、家に帰ってきて集うというのに、愛しいあなたはどうして自宅へ帰ってこないのか、という歌。

4. 柴門 柴(小枝) を結わえて作った門。質素な家の代名詞。隠遁者の正門。

 

風月自清夜,江山非故園。

風月は、自然、清々しい夜ではあるが、長江、渓川や山は、私の故郷の家のそれではない。

5. 自 おのずから。自分の願ったとおり、という意味。

 

石泉流暗壁,草露滴秋根。

暗くなった滝は石の壁に流れる音がしている、秋の露が枯れかけた草の根に滴り落ちている。

6. 石泉流暗壁,草露滴秋根 暗くなった滝は石の壁を流れる。石壁・秋草を分割して用意た句法にして、意は「暗泉流石壁、秋露滴草根。」暗壁の壁は石壁をいい、秋根の根は、草根を言う。

 

頭白燈明裏,何須花燼繁。 
灯に照らされると私の頭は真っ白にみえるし、長安に帰ることもできないのに、どうしてめでたい兆徴に、何度も灯芯が赤く燃えてはじけているのであろうか。

7. 頭白 暗い中で照明が当たると、白は白に、黒も白に見えるので、真っ白に見える。

8. 花燵 灯芯がパチパチと燃えてはじけること。「花」は明るく光るさま。俗説に火花は吉兆、慶事があるときにできるという。

杜甫〈獨酌成詩〉「燈花何太喜, 酒綠正相親。 醉裏從為客, 詩成覺有神。 兵戈猶在眼, 儒術豈謀身。苦被為官縛, 低頭愧野人。」 (灯花何ぞ太だ喜べる、酒綠にして正に相い親しむ。 醉裏 客と為るに從せ, 詩成りて神有るを覺ゆ。 兵戈 猶お眼に在り, 儒術 豈に身を謀らんや。 苦くも官に為るを縛られ,頭を低るるは野人に愧ず。)

 

 

 

 

 

 

【字解集】  

1. (東屯の茅屋で、日の暮れかかった來ること、夜の家の内外の様子を詠う)

2. 【題意】 大暦二年(七六七)、夔州の東屯での作と考えられる。夜の家の内外の様子を歌う。

「瞑」は夜。

 

日下四山陰,山庭嵐氣侵。

太陽が沈んで四方の山は暗くなり、山中の我が家の庭に靄がかかってきた。

3. 山庭 東屯山中にある杜甫の居宅の庭。

4. 嵐気 山に立ちこめるもや。南朝・宋・謝霊運「晩に西射堂を出ず」詩に「夕囁嵐気陰る」。

晚出西射堂 #1 謝霊運<17>  詩集 381

曉霜楓葉丹,夕曛嵐氣陰。(暁霜【あかつきのしも】に楓葉【ふうよう】は丹【あか】く、夕の曛【かげり】に嵐気【らんき】は陰【くも】れり。)
早朝の霜には楓の葉は赤く色づいている、夕暮れ黄昏時山影の景色は暗くなる。
曉霜楓葉丹 温州は緯度が28度で、陰暦八月の初旬に明け方の霜があるだろうか、山の高い所であっても紅葉するというのは疑いたくなるところである。いずれにしても対句を意識しての詩人的表現である。

謝霊運

 晩出西射堂

步出西城門,遙望城西岑。

連鄣疊巘崿,青翠杳深沈。

曉霜楓葉丹,夕曛嵐氣陰。

節往慼不淺,感來念已深。』

羈雌戀舊侶,迷鳥懷故林。

含情尚勞愛,如何離賞心?

撫鏡華緇鬢,攬帶緩促衿。

安排徒空言,幽獨賴鳴琴。』

(晩に西射堂を出ず)

歩して出で城門に西す、遙かに城の西の岑【みね】を望む。

連なれる障【しきり】は巘崿【けんがく】を畳み、青翠【せいすい】は沓【かさ】なりて深沈【しんしん】たり。

暁霜【あかつきのしも】に楓葉【ふうよう】は丹【あか】く、夕の曛【かげり】に嵐気【らんき】は陰【くも】れり。

節は往きて慼【うれ】いは浅からず、感は来たりて念い已に深し。

羈雌【きし】は旧き侶【とも】を恋い、迷鳥は故【もと】の林を懐う。

情を含んで尚お勞【ねぎ】らい愛【いとおし】み、

如何んぞ 賞する心を離れんや。

鏡を撫【と】れば緇【くろ】き鬢【かみ】も華【しろ】く、帯を攬【と】れば促【し】まれる衿も緩【ゆる】し。

安排【あんぱい】 徒【いたず】らに空言【そらごと】をいい、幽独【ゆうどく】 鳴琴【めいきん】に頼るのみ。

 

牛羊歸徑險,鳥雀聚枝深。

牛や羊は険しい山道を人里へと帰り、雀などの小鳥たちは枝の奥に集まって睡る。

5. 牛羊 (放牧地から帰る)牛や羊。『詩経』王風「君子子役」に「鶏鳩に棲み、日の夕にして、羊牛下り来る」。

  日暮(卷二○(四)一七五四)

牛羊下來久,各已閉柴門。風月自清夜,江山非故園。

石泉流暗壁,草露滴秋根。頭白燈明裏,何須花燼繁。

 

正枕當星劍,收書動玉琴。

部屋が暗いため、枕を直そうとして宝剣に手が当たるし、書物を片付けようとして触った琴から音が出る。

6. 「正枕當星劍,收書動玉琴」二句 「星剣」は星の紋様がある宝剣。ここでは剣の美称。「玉琴」は玉で飾った琴。あるいは琴柱を玉で飾った琴。ここでは琴の美称。この二句、「剣」は士人としての壮志、「琴」は高雅な精神を暗示。「正枕」は双声語「セイシン」。「収書」は双声語「シュウショ」。

 

半扉開燭影,欲掩見清砧。 
ろうそくの光の中で半ば扉が開いたままでいたから。その扉を閉めようとしたときに、扉の合間から清んだ音を立てる砧をたたくのが見える。

7. 燭影 ろうそくの光。「影」は光。ろうそくは別室にあるとする。

8. 清砧 高く清んだ音のするきぬた (衣を打つ石の台)。砧の美称。『李寿松注』一四九三頁はきぬたを打つ音が聞こえるとする。上で述べたように「剣」「琴」という精神に関わるものと、「砧」という生活感を持ったものとの偶然の出合いがこの詩の眼目。

李白305 《巻五 29李白24 子夜呉歌其三 秋》kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6583

擣衣 謝惠連 詩<83-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩513 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1356

 

杜甫《搗衣》
  
亦知戍不返,秋至拭清砧。已近苦寒月,況經長別心。
  
寧辭搗衣倦,一寄塞垣深。用盡閨中力,君聽空外音。

搗衣(擣衣) 杜甫 <295> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1352 杜甫詩 700- 415

 

 

 

 

 

 

【字解集】  

1. (東屯での日暮れの光景を、晩方の様子を詠う)

2. 【題意】 大暦二年(実七)、夔州の東屯での作と考えられる。日暮れの光景を歌うとともに、自らの拙い生き方を守る思いを述べる。

 

杖藜尋晚巷,炙背近牆暄。

アカザの杖をついて村里をたずねると日が暮れ、それまでは暖かい垣根のそばにいって背中に日差しを浴びていた。

3. 杖藜 アカザの杖をつく。「杖」 は動詞で、杖をつく。

4. 巷晩 夕暮れのむらざと。東屯の居宅をいう。

5. 灸背 日向ぼっこをして背中を暖める。

 

人見幽居僻,吾知拙養尊。

人は私の静かな住まいが辺鄭なところにあるのを目にするだろうが、私は世渡りの下手な生き方を守るのが大事なことを知っている。

6. 「人見幽居僻,吾知拙養尊」の二句 自らの辺都な住居と拙い生き方を大事にするという主張を述べる。「屏跡三首」其の二に「拙を用て吾が道を存す、幽居は物情に近づく」。

杜甫《屏跡 三首之二》「用拙存吾道,幽居近物情。桑麻深雨露,燕雀半生成。村鼓時時急,漁舟個個輕。杖藜從白首,心跡喜雙清。」(拙を用て吾が道を存す、幽居物情に近づく。桑麻 雨露深く、燕雀 半ば生成す。村鼓 時時急なり、漁舟 箇箇軽し。杖藜 自首に従【まか】す、心跡 双清を喜ぶ。)

(浣花草堂において人とのまじらいをせず隠遁生活していることをのべる。その2)

わたしは世わたりがへたなままで自己の主義をたもっている、それで竹林の奥のしずかな生活をして事物のこころそのものに近づいている。

桑や麻は雨露のめぐみをふかくうけて生長するものであり、そして燕や雀も半分は生育して巣立っていくものだ。

せわしく打ち鳴らされる村の太鼓の音が聞こえてくる、軽やかに浮かぶ漁舟が、こっち、あっちにういてゆく。

こんなさまをみながらあかぎの杖をついてあるき、あたまが白くなろうと頓着はしない、ただ心と行いとがともにけがれに染まないことをうれしくおもうている。

 

朝廷問府主,耕稼學山村。

朝廷のことなどは夔州府、幕府にお伺いし、畑仕事は山の村人に学べばよい。

朝廷問府主 「府主」は、府・州・郡などの地方行政の長官。朝廷のことは府主に尋ねるとは、自分は国政に関わるつもりのないことをいう。「府主」を夔州府都督の柏茂琳と推測。また、朝廷が府主に農業を尋ねると解する。

耕稼 耕し植える。農作業をいう。

 

歸翼飛棲定,寒燈亦閉門。 
ねぐらに帰る鳥もすっかり木々に止まって落ち着いた、私も寒々とした夜、あかりを灯して門を閉じる。

7. 歸翼 ねぐらに帰る鳥

8. 寒燈 さびしげな灯火。寒い冬の夜のともしび。寒々とした灯火。作者の心情が反映した語である。高適《除夜作》「旅館寒燈獨不眠,客心何事轉悽然。故鄕今夜思千里,霜鬢明朝又一年。」(旅館の寒燈、獨り 眠らず,客心 何事ぞ轉た 悽然。故鄕 今夜 千里を思はん,霜鬢 明朝 又 一年。)旅館の寒い冬の夜さびしげな灯火の下では、独りでは眠れない。