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767-225 夜二首其二(卷二○(四)頁一七九一)注(1242)城郭悲笳暮 Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10172

(夔州、東屯の夜の景情、孤独な心境や転篷の旅の感慨をうたう)その2

夔州城の辺りから悲しげな茄の音が響く夕暮れどき、村里では塒へと急ぎ帰る鳥を見かけることさえ稀である。

戦乱が長年続くだけでも民は苦しいのに、彼らは納税の交渉ために役所にやってきて夜遅くにようやく家に帰れるのである。

その時刻には、帰り道には、巌に寄りそう黒々とした樹木から枯れ葉が落ち、夔州を囲むように流れる天の川は西に落ち、光もかすかなものになっている。

長安の方角に輝く北斗七星は夜明けも近づいて傾きつつあるが、私はなおも眠らずに眺め続けている。月が細く輝いている今、天の川で橋になってくれる鵲は、私の北の長安に帰りたい気持ちを汲んで、どうか、南へ飛んで行かないでほしい。

 

 

 

 

杜甫    《東屯の詩》 6

 

 

230_78 -1 《夜二首其一》

  白夜月休弦,燈花半委眠。號山無定鹿,落樹有驚蟬。

  暫憶江東鱠,兼懷雪下船。蠻歌犯星起,空覺在天邊。

230_78 -1 《夜二首其二》

  城郭悲笳暮,村墟過翼稀。甲兵年數久,賦斂夜深歸。

  暗樹依岩落,明河繞塞微。鬥斜人更望,月細鵲休飛。

 

230_76 -1 《朝二首其一》

  清旭楚宮南,霜空萬嶺含。野人時獨往,雲木曉相參。

  俊鶻無聲過,饑烏下食貪。病身終不動,搖落任江潭。

230_76 -2 《朝二首其いち二》

  浦帆晨初發,郊扉冷未開。村疏黃葉墜,野靜白鷗來。

  礎潤休全濕,雲晴欲半回。巫山冬可怪,昨夜有奔雷。

 

  巻二三一 22 -1《戲作俳諧體遣悶二首其一》杜甫                       

  異俗籲可怪,斯人難並居。家家養烏鬼,頓頓食黃魚。                    

  舊識能為態,新知已暗疏。治生且耕鑿,只有不關渠。                    

巻二三一 22 -2

  西曆青羌板,南留白帝城。於菟侵客恨,粔籹作人情。

  瓦蔔傳神語,畬田費火聲。是非何處定,高枕笑浮生。                    

 


767-0165

夜二首 其二(卷二(四)頁一七九

杜詩詳注卷二○(四)頁一七九

全唐詩卷230_78 -21

 (杜少陵集 巻20-81)訳注 1241

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の杜詩ブログ10172


夜二首其一

(夔州、東屯の夜の景情、孤独な心境や転篷の旅の感慨をうたう)

白夜月休弦,燈花半委眠。

深夜になって上弦の月が沈み、燃えかすが花のような形になる灯心の先の燃えかすの花びらが半分落ちた頃に私は眠りに就く。

號山無定鹿,落樹有驚蟬。

ところが、鹿という鹿たちが山で叫び、驚いた蝉が鳴き騒ぎながら木から落ちるように飛ぶ。

暫憶江東鱠,兼懷雪下船。

これではとても眠れない、秋風によって張翰が故郷の膾を思い出して帰ったけれど、また、王徴之が雪の夜に船に乗って風流にも、戴逵を訪ねたという故事を思い出し、長江を下って呉越の地に旅している気分になる。

蠻歌犯星起,空覺在天邊。

すると、まだ星が出ている夜明け前だというのに夔州の民の歌声が起こって、美しい夢想から現実に呼び戻され、自分がむなしく天の果てにいることに気づかされるのである。

(夜二首その一)

夜に向んとして月弦を休め、灯花の半ば委つるに眠る。

山に号ぶに定鹿無く、樹より落つるに驚蝉有り。

暫く江東の膾を憶い、兼ねて雪下の船を懐う。

蛮歌星を犯して起こり、空しく天辺に在るを覚ゆ。

 

230_78 -1 夜二首其二

(夔州、東屯の夜の景情、孤独な心境や転篷の旅の感慨をうたう)その2

城郭悲笳暮,村墟過翼稀。

夔州城の辺りから悲しげな茄の音が響く夕暮れどき、村里では塒へと急ぎ帰る鳥を見かけることさえ稀である。

甲兵年數久,賦斂夜深歸。

戦乱が長年続くだけでも民は苦しいのに、彼らは納税の交渉ために役所にやってきて夜遅くにようやく家に帰れるのである。

暗樹依岩落,明河繞塞微。

その時刻には、帰り道には、巌に寄りそう黒々とした樹木から枯れ葉が落ち、夔州を囲むように流れる天の川は西に落ち、光もかすかなものになっている。

鬥斜人更望,月細鵲休飛。

長安の方角に輝く北斗七星は夜明けも近づいて傾きつつあるが、私はなおも眠らずに眺め続けている。月が細く輝いている今、天の川で橋になってくれる鵲は、私の北の長安に帰りたい気持ちを汲んで、どうか、南へ飛んで行かないでほしい。

(夜二首其の二)

城郭 悲茄に暮れ、村墟 過翼稀なり。

甲兵 年数久しく、賦斂 夜深くして帰る。

暗樹 巌に依りて落ち、明河 塞を繞りて微かなり。

斗斜めにして人更に望む、月細ければ鵲は飛ぶを休めよ。

 

 

  夜二首此當是大厯/二年秋作

海鹽劉氏作/向舊作白夜月休弦燈花半委一作/委半眠號/山無

定鹿落樹有驚蟬暫憶江東鱠兼懷雪下船蠻歌犯星

起空一作/覺在天邊

此章先景後情從夜月敘起落無心看月故云休弦待燈花半 身方就眠却聞號鹿驚蝉雖眠不寐矣

故思及鱸鱠雪船如身遊越之間忽聴蠻歌四起方覺身在天邊孤棲如故也。

飄盧注不宜然而然曰犯公用犯字都有謂將曉詩曰 飄犯百蠻言老還入蠻也對雪詩曰北雪犯

長沙言北却侵南也此曰蠻歌犯星起言夜終冒曉也。 杜臆佛家以前半月為白夜 詩云蟬驚當是秋夜

訪上弦初七八之月張翰思江東鱸膾王子猷雪夜 戴逵事已 本蠻地故云蠻歌當星而起即

指歌者邵云公/聴歌而起非是

城郭悲笳暮村墟過翼稀甲兵年數久賦斂/夜深歸

暗樹依巖落明河繞塞微斗斜人更望月細鵲休飛/

景情夾敘將月細作結七一二將夜之景三四傷之重困五六夜盡之景 八傷一己之孤棲此亦虚實

相間格休過翼稀見村野荒凉公欲北歸而嫌鵲南飛故囑其 飛也 杜臆兩首非一時之作前首夜中猶

眠此首徹夜不寢矣注人更望屬自已對鵲言故曰人 黄生 末句翻魏武樂府

 

 

《夜二首其二》現代語訳と訳註解説

(本文)

夜二首其二

城郭悲笳暮,村墟過翼稀。

甲兵年數久,賦斂夜深歸。

暗樹依岩落,明河繞塞微。

鬥斜人更望,月細鵲休飛。

 

(下し文)

(夜二首其の二)

城郭 悲茄に暮れ、村墟 過翼稀なり。

甲兵 年数久しく、賦斂 夜深くして帰る。

暗樹 巌に依りて落ち、明河 塞を繞りて微かなり。

斗斜めにして人更に望む、月細ければ鵲は飛ぶを休めよ。

 

(現代語訳)

(夔州、東屯の夜の景情、孤独な心境や転篷の旅の感慨をうたう)その2

夔州城の辺りから悲しげな茄の音が響く夕暮れどき、村里では塒へと急ぎ帰る鳥を見かけることさえ稀である。

夔州城の辺りから悲しげな茄の音が響く夕暮れどき、村里では塒へと急ぎ帰る鳥を見かけることさえ稀である。

戦乱が長年続くだけでも民は苦しいのに、彼らは納税の交渉ために役所にやってきて夜遅くにようやく家に帰れるのである。

その時刻には、帰り道には、巌に寄りそう黒々とした樹木から枯れ葉が落ち、夔州を囲むように流れる天の川は西に落ち、光もかすかなものになっている。

長安の方角に輝く北斗七星は夜明けも近づいて傾きつつあるが、私はなおも眠らずに眺め続けている。月が細く輝いている今、天の川で橋になってくれる鵲は、私の北の長安に帰りたい気持ちを汲んで、どうか、南へ飛んで行かないでほしい。

 

(訳注)

夜二首其二

11. (夔州、東屯の夜の景情、孤独な心境や転篷の旅の感慨をうたう)その2

2. 【題意】 秋の夜の孤独な心境や転篷の旅の情を詠じた詩。大暦二年(767)秋、夔州東屯の作。

 

城郭悲笳暮,村墟過翼稀。

夔州城の辺りから悲しげな茄の音が響く夕暮れどき、村里では塒へと急ぎ帰る鳥を見かけることさえ稀である。

12. 悲笳 漢語における悲笳の解釋は:悲涼的笳聲をいう。笳とは,古代軍中號角,其の聲は悲壯である。三國魏の曹丕は《與朝歌令質書》に「清風夜起,悲笳微吟。」と見え、唐杜甫《后出塞》詩之二では「悲笳數聲動,壯士慘不驕。」とあり、杜甫 《秋興,八首之二》には「夔府孤城落日斜,每依南斗望京華。聽猿實下三聲淚,奉使虛隨八月 畫省香爐違伏枕,山樓粉堞隱悲笳。請看石上藤蘿月,已映洲前蘆荻花。」とある。

766-115杜甫 《巻1727秋興,八首之二》-紀頌之の漢詩ブログ6570

13. 村墟 村落。

 

甲兵年數久,賦斂夜深歸。

戦乱が長年続くだけでも民は苦しいのに、彼らは納税の交渉ために役所にやってきて夜遅くにようやく家に帰れるのである。

14. 甲兵 甲と武器、転じて軍隊。ここでは戦乱の意味。

15. 賦銀 民衆から租税(租庸調)を取り立てる。ここでは民衆が襲州の役所に納税に行く意。唐の律令政治も、逃散により、破たん状態にあった。この詩の30年後に施行された《両税法》780年、唐で租庸調制に代わって始まった税制であるが、当時唐が生じた矛盾点を抱えていた。それを解決したものが、両税法であるから、両税法の概要を述べることで、当時の矛盾点を推定し、考えることができる。

 780年、唐の宰相楊炎が皇帝の徳宗に建言して成立した、租庸調制に代わる唐の中期以降の税制。均田制(唐)の行き詰まり、節度使(藩鎮)の自立などによって税収入が減少したため、財政の回復をねらって施行した。

 1.主戸(土地所有者)・客戸(小作人)の別なく、現住地で課税する。

 2.資産額に応じて(丁男数を加味し)戸等を決め、戸税(貨幣納)を徴収する。

 3.別に耕地面積に応じて地税(穀物の現物納)を徴収。

 4.戸税と地税は、6月と11月の2期に分納(二期作、二毛作の普及に対応)。

 5.租庸調雑徭など従来の税目は廃止するが労役(無償労働)は残る。

ねらいは、当時本籍を離れて脱税を図っていた有産者にも課税しようとしたことにある。他に商人にも課税された。

《両税法のもたらしたこと》

 この両税法によって、荘園などの大土地所有と商業は公認されたこととなり、税制の大きな変わり目となった。両税法が施行されたことによって大土地所有者と小作農という唐中期から始まった農民層の分解がさらに進行した。宋代以降は佃戸と言われるようになる。

中国のその後の税制

 

 両税法はその後、土地税としての性格が強くなるが人頭税の要素も残り、宋代には貨幣納はなくなり現物納となるとともに雑多な雑税も加えられるようになる。両税法は基本的には約800年間続く。

 

暗樹依岩落,明河繞塞微。

その時刻には、帰り道には、巌に寄りそう黒々とした樹木から枯れ葉が落ち、夔州を囲むように流れる天の川は西に落ち、光もかすかなものになっている。

16. 塞 夔州府の傍にある国境守備隊の塞。冒頭句の「絶塞」も斐州を指す。

 

鬥斜人更望,月細鵲休飛。

長安の方角に輝く北斗七星は夜明けも近づいて傾きつつあるが、私はなおも眠らずに眺め続けている。月が細く輝いている今、天の川で橋になってくれる鵲は、私の北の長安に帰りたい気持ちを汲んで、どうか、南へ飛んで行かないでほしい。

17. 鵲休飛 曹操「短歌行」の「月明星稀、烏鵲南飛。」(月明らかに星稀にして、烏鵠南に飛ぶ)を踏まえつつ、逆の意味に用いている。即ち、「短歌行」では月が明るい時に烏龍(カササギ)が南へと飛ぶのだが、杜甫の詩では、月が暗いのだから南に行かないでくれという。「休」は禁止、やめよ。夜明けが近く鳥は飛ばない、このまま南に飛んでゆくのはやめてほしいという事。

《短歌行 魏武帝》 武帝 魏詩<86-#3> 古詩源 802 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2558