送裴五赴東川 杜甫 成都(3部)浣花渓の草堂(5-(9))
送裴五赴東川 成都5-(9) 杜甫 <462> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2255 杜甫詩1000-462-645/1500
詩 題:送裴五赴東川 杜甫 成都(3部)浣花渓の草堂(5-(9))
作時761年7・8月杜甫50歳
掲 載; 杜甫1000首の462首目-場面5-(9)
杜甫ブログ1500回予定の-645回目 40747
送裴五赴東川
(裴某君が蜀東の東川節度に赴くに際して送別する詩)
故人亦流落,高義動乾坤。
古くからの友人たちがいまだに落ちぶれさすらっている。高徳のある政治というものは天地に動かされるものである。
何日通燕塞,相看老蜀門。
何時の日であろうかあの安史軍の塞を通行できるようになる日が。互いに見るのはこの蜀の門における場所で互いにおいていくことは間違いないことだ。
東行應暫別,北望苦銷魂。
東征のための行軍についてまさにしばらくの間の別れである。北の故郷を望むことは、くるしくて驚きや悲しみのために気力が失せる。
凜凜悲秋意,非君誰與論?
もう秋になり寒気がきびしく身にしみてきてものがなしい秋の思いにひたっている。そうした中で君が旅立ちいなくなれば私は誰と議論をすれば良いというのだろうか。
(裴五が東川に赴くを送る)
故人 亦た流落し,高義 乾坤【けんこん】に動ず。
何の日にか燕塞【えんさく】を通ぜんや,相い看るは蜀門に老すのみ。
東行して應に暫別【ざんべつ】し,北望して苦く銷魂【しょうこん】す。
凜凜として秋意を悲み,君に非ざれば誰か與に論ぜん?

『送裴五赴東川』 現代語訳と訳註
(本文)
故人亦流落,高義動乾坤。
何日通燕塞,相看老蜀門。
東行應暫別,北望苦銷魂。
凜凜悲秋意,非君誰與論?
(下し文)
(裴五が東川に赴くを送る)
故人 亦た流落し,高義 乾坤【けんこん】に動ず。
何の日にか燕塞【えんさく】を通ぜんや,相い看るは蜀門に老すのみ。
東行して應に暫別【ざんべつ】し,北望して苦く銷魂【しょうこん】す。
凜凜として秋意を悲み,君に非ざれば誰か與に論ぜん?
(現代語訳)
(裴某君が蜀東の東川節度に赴くに際して送別する詩)
古くからの友人たちがいまだに落ちぶれさすらっている。高徳のある政治というものは天地に動かされるものである。
何時の日であろうかあの安史軍の塞を通行できるようになる日が。互いに見るのはこの蜀の門における場所で互いにおいていくことは間違いないことだ。
東征のための行軍についてまさにしばらくの間の別れである。北の故郷を望むことは、くるしくて驚きや悲しみのために気力が失せる。
もう秋になり寒気がきびしく身にしみてきてものがなしい秋の思いにひたっている。そうした中で君が旅立ちいなくなれば私は誰と議論をすれば良いというのだろうか。
(訳注)
送裴五赴東川
(裴某君が蜀東の東川節度に赴くに際して送別する詩)
・裴五 未詳。この頃の詩から推測して、裴某というものは、以前、房琯の配下にいたものであったものとおもわれる。
・東川 成都に置かれていた剣南節度使に西川節度と東川節度に二分し、強化されたもので、西川にいた裴某という以前、房琯の配下にいたものがまた左遷されて東川に移動させられたもので、761年夏から秋にかけて成都の周辺においていろいろあり、杜甫はかつての仕事仲間で不遇にあっている者たちと蜀州で過ごしたのである。
故人亦流落,高義動乾坤。
古くからの友人たちがいまだに落ちぶれさすらっている。高徳のある政治というものは天地に動かされるものである。
・故人 古くからの友人。昔の友達。旧友。ここでは、玄宗皇帝の側近高級官僚であった房琯の配下、グループを云うもの。
・流落 落ちぶれてあちこちをさすらうこと。
・高義 高くすぐれた道義。高徳。
・乾坤 ① 易(えき)の卦(け)の乾と坤。 ② 天と地。天地。「奔騰狂転せる風は…、―を震撼し、樹石を動盪(どうとう)しぬ」〈露伴・運命〉 ③ 陰陽。 ④ いぬい(北西)の方角とひつじさる(南西)の方角。 ⑤ 2巻で一組となっている書物
何日通燕塞,相看老蜀門。
何時の日であろうかあの安史軍の塞を通行できるようになる日が。互いに見るのはこの蜀の門における場所で互いにおいていくことは間違いないことだ。
・燕塞 安史軍のとりで。国の東部、東北部において安史軍の勢力は衰えてはいない。
東行應暫別,北望苦銷魂。
東征のための行軍についてまさにしばらくの間の別れである。北の故郷を望むことは、くるしくて驚きや悲しみのために気力が失せる。
・東行 国の東部を領有する安史軍を討伐するための東征をいう。
・北望 故郷をのぞむことをいう。
・銷魂 ①驚きや悲しみのために気力が失せること。 ②夢中になること。我を忘れること。
凜凜悲秋意,非君誰與論?
もう秋になり寒気がきびしく身にしみてきてものがなしい秋の思いにひたっている。そうした中で君が旅立ちいなくなれば私は誰と議論をすれば良いというのだろうか。
・凜凜 ①寒気がきびしく身にしみるさま。②勇ましいさま。りりしいさま。また、心のひきしまるさま。
・悲秋 ものがなしい秋の節。安史の乱がいまだ続いており、杜甫自身、天子のおそばの左拾遺から、地方の進士試験の出題者という夢を失わせる時期であった。
宋玉『九辨』、
悲哉秋之為氣也!蕭瑟兮草木搖落而變衰,
憭慄兮若在遠行,登山臨水兮送將歸,
泬寥兮天高而氣清,寂寥兮收潦而水清,
憯悽增欷兮薄寒之中人,愴怳懭悢兮去故而就新,
坎廩兮貧士失職而志不平,廓落兮羇旅而無友生。
惆悵兮而私自憐。
燕翩翩其辭歸兮,蟬寂漠而無聲。
鴈廱廱而南遊兮,鶤雞啁哳而悲鳴。
獨申旦而不寐兮,哀蟋蟀之宵征。
時亹亹而過中兮,蹇淹留而無成。
「秋を悲しむ」とよんでもよい。『九辯』については全文訳注を掲載していいる。
九辯 第二段-#1 宋玉 <00-#3>Ⅱもっとも影響を与えた詩文 632 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2144
大暦元年 766年55歳七言律詩『詠懐古蹟五首』 古跡において自己の懐う所を詠じた詩。五首ある。大暦元年夔州に在ったおり各古跡をおとずれることなく予想して作ったもの
杜甫『詠懐古跡 其の二』
搖落深知宋玉悲,風流儒雅亦吾師。
悵望千秋一灑淚,蕭條異代不同時。
江山故宅空文藻,雲雨荒台豈夢思。
最是楚宮俱泯滅,舟人指點到今疑。



