送賈閣老出汝州 杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 242
758年 乾元元年春の作。
五言律詩
送賈閣老出汝州
西掖梧桐樹,空留一院陰。
中書省の垣門のそばの梧桐の樹。あの樹は君が居なくなってはいたずらに院内にわたる木陰をとどめておるばかりである。
艱難歸故裡,去住損春心。
君はこの世事の難儀なときに故郷の方へとかえり、いってしまう君も、とどまっておる自分も、ともに慶びの春の心を冷めてしまって傷むこころになるのである。
宮殿青門隔,雲山紫邏深。
君が行くところはこの都の宮殿の東はるか青門からへだたったところであり、紫邏の雲山は奥深く遠いところである。
人生五馬貴,莫受二毛侵。
あなたは誰にとってもその人生において五馬を用意されるほどの官となる貴い位置なのである。髪の黒いうちにやっておくもので白髪なんぞに侵されるということがあってはならない。
(賈閣老が汝州へ出る送る)
西掖の梧桐樹、空しく留む一院の陰。
艱難 故里に帰る、去住春心損ず。
宮殿 青門隔たる、雲山 紫邏深し。
人生 五馬貴し、二毛の侵すを受くる莫れ。

現代語訳と訳註
(本文) 送賈閣老出汝州
西掖梧桐樹,空留一院陰。
艱難歸故裡,去住損春心。
宮殿青門隔,雲山紫邏深。
人生五馬貴,莫受二毛侵。
(下し文)
西掖の梧桐樹、空しく留む一院の陰。
艱難 故里に帰る、去住春心損ず。
宮殿 青門隔たる、雲山 紫邏深し。
人生 五馬貴し、二毛の侵すを受くる莫れ。
(現代語訳)
中書省の垣門のそばの梧桐の樹。あの樹は君が居なくなってはいたずらに院内にわたる木陰をとどめておるばかりである。
君はこの世事の難儀なときに故郷の方へとかえり、いってしまう君も、とどまっておる自分も、ともに慶びの春の心を冷めてしまって傷むこころになるのである。
君が行くところはこの都の宮殿の東はるか青門からへだたったところであり、紫邏の雲山は奥深く遠いところである。
あなたは誰にとってもその人生において五馬を用意されるほどの官となる貴い位置なのである。髪の黒いうちにやっておくもので白髪なんぞに侵されるということがあってはならない。
(訳注)
送賈閣老出汝州
賈は賈至(かし) 718年~772年、安史の乱には、玄宗に従って、蜀に避れる。時に中書舎人であった。閣老とは舎人の牛深きものをいう尊称とし、或は門下省と呼びあう場合の称号とする、賈至をさしていうものである。汝州は河南省南陽府に属する。賈至は河南洛陽の人である。此の詩は中書舎人である貿至が長安から河南の汝州へ刺史として出かけるのを送るために作る。
西掖梧桐樹,空留一院陰。
中書省の垣門のそばの梧桐の樹。あの樹は君が居なくなってはいたずらに院内にわたる木陰をとどめておるばかりである。
○西掖 中書舎人は中書省に属し、中書省は東内の西にある牒東内より中書省へ出入する西側の垣を西掖という、舎人の院はそこにある。○空 賈至がいないということ、「空しく」という。〇一院 院全体、院は舎人の詰め所。○陰 樹陰。
艱難歸故裡,去住損春心。
君はこの世事の難儀なときに故郷の方へとかえり、いってしまう君も、とどまっておる自分も、ともに慶びの春の心を冷めてしまって傷むこころになるのである。
○艱難 世事のなんぎ。洛陽奪還しても不安定である。○故旦 故郷、至の故郷は洛陽であり、そこを経て汝州へ赴く、故に「帰る」という、かえりきりにかえるのではない。○去住 去ると、とどまると。去は賈至についていい、住は杜甫のことについていう。○損 損傷の意。
宮殿青門隔,雲山紫邏深。
君が行くところはこの都の宮殿の東はるか青門からへだたったところであり、紫邏の雲山は奥深く遠いところである。
○青門 長安城の東、洛陽方面へは春明門から㶚陵橋かけてが送別の場所であった。○雲山 雲のいる山。○紫邏 山の名、河南省洛陽市汝陽縣にある紫邏山。梅花玉の産地。
人生五馬貴,莫受二毛侵。
あなたは誰にとってもその人生において五馬を用意されるほどの官となる貴い位置なのである。髪の黒いうちにやっておくもので白髪なんぞに侵されるということがあってはならない。
〇五馬貴 五馬は太守の美称。太守を五馬というのは郡の太守(長官)は駆馬(四匹の馬)を用いる。郡内をめぐるときは更に一馬を加えることからいうのである。また太守が秩中二千石を加えられるとき(禄高が正味二千石を受く)五馬を用いる。五行思想からも五頭立ての馬車は地位が高いのである。○受侵 おかされる。〇二毛黒白二種の毛髪、白髪のふえることをいう。
賈至の代表的な詩。
長門怨(獨坐思千里) 春思(草色青青柳色黄) 岳陽樓重宴別王八員外貶長沙(江路東連千里潮)
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