漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之のブログ 女性詩、漢詩・建安六朝・唐詩・李白詩 1000首:李白集校注に基づき時系列に訳注解説

李白の詩を紹介。青年期の放浪時代。朝廷に上がった時期。失意して、再び放浪。李白の安史の乱。再び長江を下る。そして臨終の歌。李白1000という意味は、目安として1000首以上掲載し、その後、系統別、時系列に整理するということ。 古詩、謝霊運、三曹の詩は既掲載済。女性詩。六朝詩。文選、玉臺新詠など、李白詩に影響を与えた六朝詩のおもなものは既掲載している2015.7月から李白を再掲載開始、(掲載約3~4年の予定)。作品の作時期との関係なく掲載漏れの作品も掲載するつもり。李白詩は、時期設定は大まかにとらえる必要があるので、従来の整理と異なる場合もある。現在400首以上、掲載した。今、李白詩全詩訳注掲載中。

▼絶句・律詩など短詩をだけ読んでいたのではその詩人の良さは分からないもの。▼長詩、シリーズを割席しては理解は深まらない。▼漢詩は、諸々の決まりで作られている。日本人が読む漢詩の良さはそういう決まり事ではない中国人の自然に対する、人に対する、生きていくことに対する、愛することに対する理想を述べているのをくみ取ることにあると思う。▼詩人の長詩の中にその詩人の性格、技量が表れる。▼李白詩からよこみちにそれているが、途中で孟浩然を45首程度(掲載済)、謝霊運を80首程度(掲載済み)。そして、女性古詩。六朝、有名な賦、その後、李白詩全詩訳注を約4~5年かけて掲載する予定で整理している。
その後ブログ掲載予定順は、王維、白居易、の順で掲載予定。▼このほか同時に、Ⅲ杜甫詩のブログ3年の予定http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-tohoshi/、唐宋詩人のブログ(Ⅱ李商隠、韓愈グループ。)も掲載中である。http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/,Ⅴ晩唐五代宋詞・花間集・玉臺新詠http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-godaisoui/▼また漢詩理解のためにHPもいくつかサイトがある。≪ kanbuniinkai ≫[検索]で、「漢詩・唐詩」理解を深めるものになっている。
◎漢文委員会のHP http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/profile1.html
Author:漢文委員会 紀 頌之です。
大病を患い大手術の結果、半年ぶりに復帰しました。心機一転、ブログを開始します。(11/1)
ずいぶん回復してきました。(12/10)
訪問ありがとうございます。いつもありがとうございます。
リンクはフリーです。報告、承諾は無用です。
ただ、コメント頂いたても、こちらからの返礼対応ができません。というのも、
毎日、6 BLOG,20000字以上活字にしているからです。
漢詩、唐詩は、日本の詩人に大きな影響を残しました。
だからこそ、漢詩をできるだけ正確に、出来るだけ日本人の感覚で、解釈して,紹介しています。
体の続く限り、広げ、深めていきたいと思っています。掲載文について、いまのところ、すべて自由に使ってもらって結構ですが、節度あるものにして下さい。
どうぞよろしくお願いします。

2013年08月

揚雄 《甘泉賦 》(20)#6-4 文選 賦<108-#19>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩873 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2913

揚雄 《甘泉賦 (20) 龍淵に潜むところから浮かんで、それから九霊地の黄泉國を巡り見て、地上へ戻られた。風は強く吹き寄せて車輪を支え、鸞や鳳凰がいり乱れて、車のひもをくわえて助けて飛ぶ。


2013年8月31日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 天仙子 其五 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-274-5-#28  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2917
 
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    
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揚雄 《甘泉賦 (20)6-4 文選 賦<108-#199分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩873 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2913

 

 

(17)#6-1

於是事變物化,目駭耳回,蓋天子穆然,珍臺閒館,

 しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、静かに座られているのであろう。

琁題玉英,蜎蠖濩之中。

しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、他日を期待して静かに座られているのであろう。

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,感動天地,逆釐三神者。

これこそ、心を澄ませ、魂を清め、精神を集中し、思索をめぐらし、大地を感動させ、そして大・地・人の神々より幸福を授けられるためのやり方なのである。

 

 

(18)#6-2

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,

そこで大半は、己の輔佐となる仲間、たとえば、皐陶・伊尹のように、卓絶した能力のあるものを探し求められる。

函甘棠之惠,挾東征之意,

かの召公が人民に恩恵を施し・周公が東征をして砦安害せた、そうした人物を得ようと願われる。

相與齊乎陽靈之宮。

そして、選び出された者たちとともに、天神の宮殿で斎戒を行われる。

靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。

天子は、薜荔を敷いて席とし、玉の枝を折って、香として身につけ、空に流れる霞を吸い、若木の輝く露を飲まれる。

噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。

 

(19)#6-3

集虖禮神之囿,登虖頌祇之堂。

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。

建光燿之長兮,昭華覆之威威。

天子の車は、光り輝く長いを立てて、華もようの車蓋はまことに壮観である。

攀琁璣而下視兮,行遊目虖三危。

こうして天子は、北斗七星によじ登って下を見おろし、三危山に目をやられる。

陳衆車於東阬兮,肆玉釱而下馳。

供の者とともに多くの車を東の岡に並べ、玉のくさびをつけた車輪で、勢いよく馳けおりて行かれる。

 

(20)#6-4

漂龍淵而還九垠兮,窺地底而上回。

龍淵に潜むところから浮かんで、それから九霊地の黄泉國を巡り見て、地上へ戻られた。

風傱傱而扶轄兮,鸞鳳紛其御蕤。

風は強く吹き寄せて車輪を支え、鸞や鳳凰がいり乱れて、車のひもをくわえて助けて飛ぶ。

梁弱水之濎濙兮,躡不周之逶蛇。

こうして、弱水を、浅い川を渡るようにのり越え、不周山をも、ゆるやかな丘同然にふみ越える。

想西王母欣然而上壽兮,屏玉女而卻虙妃。

聖母に思いをはせて、心に喜び、長寿を祝う哀をたてまつられた。

 (20)#6-4

龍淵【りゅうえん】に漂【うか】びて九垠【きゅうぎん】を還【めぐ】り,地底を窺【うかが】いて上り回る。

風は傱傱【しょうしょう】として 轄【くさび】を扶け,鸞鳳【らんぽう】紛として其れ御蕤【ぎょすい】す。

弱水の濎濙【ていえい】たるを梁【はりわた】し,不周の逶蛇【いい】たるを躡【ふ】む。

西王母を想い 欣然【きんぜん】として壽【ことほぎ】を上【たてまつ】り,玉女を屏【しりぞ】けて虙妃【ふくひ】を卻【しりぞ】く。

 

 岳陽楼00 












『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (20)#6-4

漂龍淵而還九垠兮,窺地底而上回。

風傱傱而扶轄兮,鸞鳳紛其御蕤。

梁弱水之濎濙兮,躡不周之逶蛇。

想西王母欣然而上壽兮,屏玉女而卻虙妃。

 

 

(下し文) (20)#6-4

龍淵【りゅうえん】に漂【うか】びて九垠【きゅうぎん】を還【めぐ】り,地底を窺【うかが】いて上り回る。

風は傱傱【しょうしょう】として 轄【くさび】を扶け,鸞鳳【らんぽう】紛として其れ御蕤【ぎょすい】す。

弱水の濎濙【ていえい】たるを梁【はりわた】し,不周の逶蛇【いい】たるを躡【ふ】む。

西王母を想い 欣然【きんぜん】として壽【ことほぎ】を上【たてまつ】り,玉女を屏【しりぞ】けて虙妃【ふくひ】を卻【しりぞ】く。

 

 

(現代語訳)

龍淵に潜むところから浮かんで、それから九霊地の黄泉國を巡り見て、地上へ戻られた。

風は強く吹き寄せて車輪を支え、鸞や鳳凰がいり乱れて、車のひもをくわえて助けて飛ぶ。

こうして、弱水を、浅い川を渡るようにのり越え、不周山をも、ゆるやかな丘同然にふみ越える。

聖母に思いをはせて、心に喜び、長寿を祝う哀をたてまつられた。

 

 

(訳注) (20)#6-4

漂龍淵而還九垠兮,窺地底而上回。

龍淵に潜むところから浮かんで、それから九霊地の黄泉國を巡り見て、地上へ戻られた。

・龍淵 〔龍淵に潜む〕とされ、淵の奥深い所にとぐろを巻いて潜んでいるとされる。 「龍淵に潜む」は秋の季語。 龍は中国では霖旱(りんかん)を支配する神力を持った神獣と考えられていた。鬚のないのが蛟。

・九垠 天地のはて。天垠・九垓。九霊地。

地底 黄泉の国。

 

風傱傱而扶轄兮,鸞鳳紛其御蕤。

風は強く吹き寄せて車輪を支え、鸞や鳳凰がいり乱れて、車のひもをくわえて助けて飛ぶ。

 

梁弱水之濎濙兮,躡不周之逶蛇。

こうして、弱水を、浅い川を渡るようにのり越え、不周山をも、ゆるやかな丘同然にふみ越える。

・弱水 中国神話中、神々が住むとされている崑崙山(こんろんさん)から流れ出て、それを取り巻くように流れているとされている川。弱水の水は非常に弱々しく、この川ではどんな軽いものでも沈んでしまうという。

濎濙 浅い川を渡るようにのり越える。

・轄 車輪を止めておくくさび。

・不周 中国神話中の山。中国古代の地理書『山海経(せんがいきょう)』によれば、西北の海の外、大荒(だいこう)の隅にあるという。 「不周」は周囲が円周でなく形が崩れていることで、これには次のようなわけがあるといわれている。

・逶蛇 くねくねと曲がっているさま。

 

想西王母欣然而上壽兮,屏玉女而卻虙妃。

聖母に思いをはせて、心に喜び、長寿を祝う哀をたてまつられた。

・西王母 中国で古くから信仰された女仙、女神。姓は楊、名は回。 九霊太妙亀山金母、太霊九光亀台金母、瑶池金母、王母娘娘などともいう。 王母は祖母の謂いであり、西王母とは、西方の崑崙山上に住する女性の尊称である。

・欣然 よろこんで物事をするさま。

・虙妃 水と川を司る洛水の女神。黄河の神・河伯の妻。黄河にそそぐ川の一つ・洛水(らくすい)と伊川(いせん)が合流するあたりに住んでいる。後に后羿(こうげい)が洛嬪を奪って結婚したという伝説でもある。 「洛神(らくしん)」、「宓妃(ふっぴ)」とも呼ばれる。DCF00118

揚雄 《甘泉賦 》(19)#6-3 文選 賦<108-#18>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩872 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2908

揚雄 《甘泉賦 (19) それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。天子の車は、光り輝く長いを立てて、華もようの車蓋はまことに壮観である。

 

2013年8月30日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html    
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

揚雄 《甘泉賦 (19)6-3 文選 賦<108-#189分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩872 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2908

 

 

(17)#6-1

於是事變物化,目駭耳回,

しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、静かに座られているのであろう。

蓋天子穆然,珍臺閒館,琁題玉英,蜎蠖濩之中。

しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、他日を期待して静かに座られているのであろう。

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,感動天地,逆釐三神者。

これこそ、心を澄ませ、魂を清め、精神を集中し、思索をめぐらし、大地を感動させ、そして大・地・人の神々より幸福を授けられるためのやり方なのである。

 

(18)#6-2

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,

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函甘棠之惠,挾東征之意,

かの召公が人民に恩恵を施し・周公が東征をして砦安害せた、そうした人物を得ようと願われる。

相與齊乎陽靈之宮。

そして、選び出された者たちとともに、天神の宮殿で斎戒を行われる。

靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。

天子は、薜荔を敷いて席とし、玉の枝を折って、香として身につけ、空に流れる霞を吸い、若木の輝く露を飲まれる。

噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。

 

(19)#6-3

集虖禮神之囿,登虖頌祇之堂。

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。

建光燿之長兮,昭華覆之威威。

天子の車は、光り輝く長いを立てて、華もようの車蓋はまことに壮観である。

攀琁璣而下視兮,行遊目虖三危。

こうして天子は、北斗七星によじ登って下を見おろし、三危山に目をやられる。

陳衆車於東阬兮,肆玉釱而下馳。

供の者とともに多くの車を東の岡に並べ、玉のくさびをつけた車輪で、勢いよく馳けおりて行かれる。

 

(19)#6-3

禮神の囿【にわ】に集まり,虖頌祇【しょうぎ】の堂に登る。

光燿【こうよう】の長【ちょうしょう】を建て,華覆【かふ】の威威たるを昭らかにす。

琁璣【せんぎ】に攀じて下に視て,行ゆく目を三危に遊ばしむ。

衆車を東阬に陳【つら】ね,玉釱【ぎょくたい】を【ほしいまま】にして下り馳す。

 

 (20)#6-4

漂龍淵而還九垠兮,窺地底而上回。

風傱傱而扶轄兮,鸞鳳紛其御蕤。

梁弱水之濎濙兮,躡不周之逶蛇。

想西王母欣然而上壽兮,屏玉女而卻虙妃。

(21)#6-5

玉女亡所眺其清矑兮,虙妃曾不得施其蛾眉。

方擥道德之精剛兮,眸神明與之為資。

 美女004

 


『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (19)#6-3

集虖禮神之囿,登虖頌祇之堂。

建光燿之長兮,昭華覆之威威。

攀琁璣而下視兮,行遊目虖三危。

陳衆車於東阬兮,肆玉釱而下馳。

 

 

(下し文) (19)#6-3

禮神の囿【にわ】に集まり,虖頌祇【しょうぎ】の堂に登る。

光燿【こうよう】の長【ちょうしょう】を建て,華覆【かふ】の威威たるを昭らかにす。

琁璣【せんぎ】に攀じて下に視て,行ゆく目を三危に遊ばしむ。

衆車を東阬に陳【つら】ね,玉釱【ぎょくたい】を【ほしいまま】にして下り馳す。

 

 

(現代語訳)

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。

天子の車は、光り輝く長いを立てて、華もようの車蓋はまことに壮観である。

こうして天子は、北斗七星によじ登って下を見おろし、三危山に目をやられる。

供の者とともに多くの車を東の岡に並べ、玉のくさびをつけた車輪で、勢いよく馳けおりて行かれる。

 

 

(訳注) (19)#6-3

集虖禮神之囿,登虖頌祇之堂。

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。

 

 

建光燿之長兮,昭華覆之威威。

天子の車は、光り輝く長いを立てて、華もようの車蓋はまことに壮観である。

 はた。

 

 

攀琁璣而下視兮,行遊目虖三危。

こうして天子は、北斗七星によじ登って下を見おろし、三危山に目をやられる。

・琁璣 北斗七星のこと《漢書・天文志》曰:「中宮太極星。其一明者,泰一之常居也。旁三星,三公。環之匡衞十二星,藩臣。皆曰紫宮。北斗七星,所謂『琁璣玉衡,以齊七政』

 

 

陳衆車於東阬兮,肆玉釱而下馳。

供の者とともに多くの車を東の岡に並べ、玉のくさびをつけた車輪で、勢いよく馳けおりて行かれる。

・三危 古代より神霊の山、三危山のこと。約1600年前、楽僧和尚が行脚で通りかかると三危山が金色に輝き千仏の姿が見えたので、対岸に莫高窟を開いたと言われる聖山である。幻日環01

揚雄 《甘泉賦 》(18)#6-2 文選 賦<108-#17>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩871 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2903

揚雄 《甘泉賦 (18) しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、他日を期待して静かに座られているのであろう。


2013年8月29日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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揚雄 《甘泉賦 》(18)#6-2 文選 賦<108-#17>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩871 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2903
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2 謝靈運 《善哉行》 宋詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 2906 (08/29)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。   
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。   
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html   
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html   
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html   
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。   
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。   
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

揚雄 《甘泉賦 (18)6-2 文選 賦<108-#179分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩871 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2903

 

 

(17)#6-1

於是事變物化,目駭耳回,

蓋天子穆然,珍臺閒館,琁題玉英,蜎蠖濩之中。

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,感動天地,逆釐三神者。

(18)#6-2

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,

函甘棠之惠,挾東征之意,

相與齊乎陽靈之宮。

靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。

噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。

(19)#6-3

集虖禮神之囿,登虖頌祇之堂。

建光燿之長兮,昭華覆之威威。

攀琁璣而下視兮,行遊目虖三危。

陳衆車於東阬兮,肆玉釱而下馳。

(20)#6-4

漂龍淵而還九垠兮,窺地底而上回。

風傱傱而扶轄兮,鸞鳳紛其御蕤。

梁弱水之濎濙兮,躡不周之逶蛇。

想西王母欣然而上壽兮,屏玉女而卻虙妃。

(21)#6-5

玉女亡所眺其清矑兮,虙妃曾不得施其蛾眉。

方擥道德之精剛兮,眸神明與之為資。

 

是に於いて事変じ物化し、目駭き耳回る。

蓋し天子 ,珍臺【ちんだい】閒館【かんかん】,琁題【せんだい】玉英,蜎【えんえん】蠖濩【わくかく】の中に穆然【ぼくぜん】たり。

惟れ夫の心を澄まし魂を清くし,精を儲【たくわ】え思を垂れ,天地を感動せしめ,釐【わざわ】い三神に逆【むか】うる所以【ゆえん】の者なり。

(18)#6-2

【すなわ】ち【たぐい】を【えら】び【たぐい】を【もと】め,皋伊【こうい】の【ともがら】、【りん】に冠たり能に魁【かい】たり

甘棠【かんどう】の惠を函【ふく】み,東征の意を挾む,

相い與【とも】に陽靈の宮に齊【ものいみ】す

薜荔【へいれい】を靡かせて席【しきもの】と為し,瓊枝けいし】を折りて以て芳と為す。

清雲の流瑕【りゅうか】を【す】い,若木【じゃくぼく】の露英を飲む。

 4岳陽樓詩人003




















(17)
#6-1

於是事變物化,目駭耳回,

ここでは、事物が変化に富んでおり、人の目を驚かせ、耳を惑わすのである。

蓋天子穆然,珍臺閒館,琁題玉英,蜎蠖濩之中。

しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、他日を期待して静かに座られているのであろう。

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,感動天地,逆釐三神者。

これこそ、心を澄ませ、魂を清め、精神を集中し、思索をめぐらし、大地を感動させ、そして大・地・人の神々より幸福を授けられるためのやり方なのである。

 

(18)#6-2

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,

そこで大半は、己の輔佐となる仲間、たとえば、皐陶・伊尹のように、卓絶した能力のあるものを探し求められる。

函甘棠之惠,挾東征之意,

かの召公が人民に恩恵を施し・周公が東征をして砦安害せた、そうした人物を得ようと願われる。

相與齊乎陽靈之宮。

そして、選び出された者たちとともに、天神の宮殿で斎戒を行われる。

靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。

天子は、薜荔を敷いて席とし、玉の枝を折って、香として身につけ、空に流れる霞を吸い、若木の輝く露を飲まれる。

噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。


sunrise002




『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (18)#6-2

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,

函甘棠之惠,挾東征之意,

相與齊乎陽靈之宮。

靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。

噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。

 

 

(下し文)

【すなわ】ち【たぐい】を【えら】び【たぐい】を【もと】め,皋伊【こうい】の【ともがら】、【りん】に冠たり能に魁【かい】たり

甘棠【かんどう】の惠を函【ふく】み,東征の意を挾む,

相い與【とも】に陽靈の宮に齊【ものいみ】す

薜荔【へいれい】を靡かせて席【しきもの】と為し,瓊枝けいし】を折りて以て芳と為す。

清雲の流瑕【りゅうか】を【す】い,若木【じゃくぼく】の露英を飲む。

 

 

(現代語訳)

そこで大半は、己の輔佐となる仲間、たとえば、皐陶・伊尹のように、卓絶した能力のあるものを探し求められる。

かの召公が人民に恩恵を施し・周公が東征をして砦安害せた、そうした人物を得ようと願われる。

そして、選び出された者たちとともに、天神の宮殿で斎戒を行われる。

天子は、薜荔を敷いて席とし、玉の枝を折って、香として身につけ、空に流れる霞を吸い、若木の輝く露を飲まれる。

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。

 

 

(訳注)(18)#6-2

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,

そこで大半は、己の輔佐となる仲間、たとえば、皐陶・伊尹のように、卓絶した能力のあるものを探し求められる。

皋 皐陶. 【こうよう】 帝舜に仕えた賢人。法を制定し司法長官となる。皐陶が法を司るようになると悪人が減ったという。 

・伊 伊尹【いいん】中国,殷王朝創始期の伝説的な賢臣。名は摯,阿衡あるいは保衡と号す。年70まで有莘氏の国で農耕に従事したが,有莘君の娘が殷の湯王の妃となると,料理番としてそれに従い,料理にたとえて湯王に政治を説き,宰相に任ぜられた。そののち湯王を助けて夏の桀王を討ち滅ぼし,殷王朝を開くのに力があった。湯王の死後,孫の太甲が位につくと暴虐であったので,伊尹は彼を桐宮に追放し,3年ののち,悔悟した太甲を再び都に迎えた。臣下として主君を押し込めたこと,簒奪ではないかと,後々議論となるところである(《孟子》尽心上篇など)

 

函甘棠之惠,挾東征之意,

かの召公が人民に恩恵を施し・周公が東征をして砦安害せた、そうした人物を得ようと願われる。

・東征 周公東征のこと。周公:中国,西周王朝建国の功臣。生没年不明。本名は姫旦(きたん),周公旦ともいう。周の文王の子。武王の弟。武王を助けて殷王朝を滅ぼし,武王の死後は幼い成王を助け摂政となった。周公の弟の管叔,蔡叔らが殷の紂王の子の武庚と結んで反乱をおこすと,東征を行って反乱者を鎮圧するとともに東方の異民族たちを平定。さらに周王朝の東方支配の拠点として東都洛邑(成周)を建設した。また周代の多くの礼楽制度が周公によって定められたとされ,《周礼(しゆらい)》《儀礼(ぎらい)》《易経》の爻辞(こうじ)なども,伝説的には周公の著述とされる。

・甘棠の惠/甘棠の詠(かんとうのえい) 人々が為政者の徳を称(たた)えること。 故事:中国、周の宰相召公噎が甘棠樹の下で民の訴訟を聞き、公平に裁断したので、民が召公の徳を慕い甘棠の詩(「詩経-召南」所収)を作り詠(うた)った。

 

相與齊乎陽靈之宮。

そして、選び出された者たちとともに、天神の宮殿で斎戒を行われる。

・陽靈 天神。

 

靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。

天子は、薜荔を敷いて席とし、玉の枝を折って、香として身につけ、空に流れる霞を吸い、若木の輝く露を飲まれる。

・薜荔 オオイタビはクワ科イチジク属の常緑つる性木本。東アジア南部に分布し、日本では関東南部以西、特に海岸近くの暖地に自生し、栽培もされる。茎から出る気根で固着しながら木や岩に這い登る。オオイタビの名は、イタビカズラに似て大型であることによる。台湾に生育する変種のアイギョクシは果実を食用に用いる。

・瓊枝 1 玉で飾った美しい枝。また、玉がなるという珍しい木。2 皇族の子孫のたとえ。けいしせんだん【瓊枝栴檀】《「秇林伐山」五から》徳の備わった人。また、すぐれた詩文のたとえ。

 

噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。

それから、天神を祭る庭に集まり、神をたたえる堂に登られる。

 桑摘女00

揚雄 《甘泉賦 》(17)#6-1 文選 賦<108-#16>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩870 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2898

揚雄 《甘泉賦 (17) しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、他日を期待して静かに座られているのであろう。

 

2013年8月28日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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揚雄 《甘泉賦 》(17)#6-1 文選 賦<108-#16>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩870 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2898
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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遊城南十六首:落花 韓愈(韓退之) <172>Ⅱ中唐詩783 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2899
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoor 送梓州李使君之任 蜀中転々 杜甫 <535-#2>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2900 杜甫詩1000-535-#2-774/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2 楽府歌辭 《善哉行》 漢詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 2901 (08/28)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 天仙子 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-271-5-#25  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2902
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html   
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304   
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安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html   
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html   
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html   
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-1>文選 雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html   
謝靈運詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。   
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。   
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html   
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー 
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html   
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html   
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。   
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。   
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

 

揚雄 《甘泉賦 (17)6-1 文選 賦<108-#169分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩870 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2898

 

 

(17)#6-1

冬00於是事變物化,目駭耳回,

蓋天子穆然,珍臺閒館,琁題玉英,蜎蠖濩之中。

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,感動天地,逆釐三神者。

(18)#6-2

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,

函甘棠之惠,挾東征之意,

相與齊乎陽靈之宮。

靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。

噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。

(19)#6-3

集虖禮神之囿,登虖頌祇之堂。

建光燿之長兮,昭華覆之威威。

攀琁璣而下視兮,行遊目虖三危。

陳衆車於東阬兮,肆玉釱而下馳。

(20)#6-4

漂龍淵而還九垠兮,窺地底而上回。

風傱傱而扶轄兮,鸞鳳紛其御蕤。

梁弱水之濎濙兮,躡不周之逶蛇。

想西王母欣然而上壽兮,屏玉女而卻虙妃。

(21)#6-5

玉女亡所眺其清矑兮,虙妃曾不得施其蛾眉。

方擥道德之精剛兮,眸神明與之為資。

 

是に於いて事変じ物化し、目駭き耳回る。

蓋し天子 ,珍臺【ちんだい】閒館【かんかん】,琁題【せんだい】玉英,蜎【えんえん】蠖濩【わくかく】の中に穆然【ぼくぜん】たり。

惟れ夫の心を澄まし魂を清くし,精を儲【たくわ】え思を垂れ,天地を感動せしめ,釐【わざわ】い三神に逆【むか】うる所以【ゆえん】の者なり。

(18)#6-2

【すなわ】ち【たぐい】を【えら】び【たぐい】を【もと】め,皋伊【こうい】の【ともがら】、【りん】に冠たり能に魁【かい】たり

甘棠【かんどう】の惠を函【ふく】み,東征の意を挾む,

相い與【とも】に陽靈の宮に齊【ものいみ】す

薜荔【へいれい】を靡かせて席【しきもの】と為し,瓊枝けいし】を折りて以て芳と為す。

清雲の流瑕【りゅうか】を【す】い,若木【じゃくぼく】の露英を飲む。

 

 

(17)#6-1

於是事變物化,目駭耳回,

ここでは、事物が変化に富んでおり、人の目を驚かせ、耳を惑わすのである。

蓋天子穆然,珍臺閒館,琁題玉英,蜎蠖濩之中。

しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、他日を期待して静かに座られているのであろう。

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,感動天地,逆釐三神者。

 これこそ、心を澄ませ、魂を清め、精神を集中し、思索をめぐらし、大地を感動させ、そして大・地・人の神々より幸福を授けられるためのやり方なのである。

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (17)#6-1

於是事變物化,目駭耳回,

蓋天子穆然,珍臺閒館,琁題玉英,蜎蠖濩之中。

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,感動天地,逆釐三神者。

 

 

(下し文)

是に於いて事変じ物化し、目駭き耳回る。

蓋し天子 ,珍臺【ちんだい】閒館【かんかん】,琁題【せんだい】玉英,蜎【えんえん】蠖濩【わくかく】の中に穆然【ぼくぜん】たり。

惟れ夫の心を澄まし魂を清くし,精を儲【たくわ】え思を垂れ,天地を感動せしめ,釐【わざわ】い三神に逆【むか】うる所以【ゆえん】の者なり。

 

 

(現代語訳)

ここでは、事物が変化に富んでおり、人の目を驚かせ、耳を惑わすのである。

しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、他日を期待して静かに座られているのであろう。

これこそ、心を澄ませ、魂を清め、精神を集中し、思索をめぐらし、大地を感動させ、そして大・地・人の神々より幸福を授けられるためのやり方なのである。

 

 

(訳注) (17)#6-1

於是事變物化,目駭耳回,

ここでは、事物が変化に富んでおり、人の目を驚かせ、耳を惑わすのである。

 

蓋天子穆然,珍臺閒館,

琁題玉英,蜎蠖濩之中。

しかし、大体には天子は、この美しくて閑静な楼閣の中で、たるきの端に美玉が輝き、曲がりくねった彫刻が施されたその中に、他日を期待して静かに座られているのであろう。

・琁題 たるきの端

・珍臺 めずらしく美しい楼閣。

閒館 しずかな館。

 屋内居室のおくふかいところでひろくひろがっているひろい部屋。 蜎:ぼうふら。たわむ。くっきょくする。

・蠖濩 人が他日を期待してじっと実を屈していること。蠖:尺取虫、濩:しく。

 

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,

感動天地,逆釐三神者。

これこそ、心を澄ませ、魂を清め、精神を集中し、思索をめぐらし、大地を感動させ、そして大・地・人の神々より幸福を授けられるためのやり方なのである。

 4岳陽樓詩人003

揚雄 《甘泉賦 》(16)#5-2 文選 賦<108-#15>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩869 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2893

揚雄 《甘泉賦 》(16) 風が吹いて帷帳を抜け、それを拂い、素早く通り抜ける。風は、しだいにおさまり、ひっそりと静まる。風の音は、陰と陽、清と濁が、美しい羽に互いに収斂し和んでいく。七音の調和すること、塵や仙牙が琴を演奏しているかのようである。
 

2013年8月27日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。   
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html   
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。   
孟郊詩 
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李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

 

揚雄 《甘泉賦 》(16)#5-2 文選 賦<108-#159分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩869 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2893

 

 

(15)#5-1

回猋肆其碭駭兮,桂椒而鬱杼楊。

つむじ風がさっと吹き過ぎ、宮殿の周囲の桂や山椒やの樹々を押しわけては、よせあつめ鬱蒼となる。

香芬茀以窮隆兮,擊薄櫨而將榮。

風は樹の香りをのせ、馥郁として広がり、柱の上のます形へ届き、軒下まで及ぶ。

肸以根兮,聲隱而歷鍾。

香りは、たちまち散じて混じり合い、風は大きな音をたてて鐘を揺り動かす。

排玉而颺金鋪兮,發蘭惠與𦲄藭。

さらには、玉の戸を押し開き、扉の金の飾りを吹き上げ、蘭惠𦲄藭の香りをまき散らす。

 (16)#5-2

帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。

風が吹いて帷帳を抜け、それを拂い、素早く通り抜ける。風は、しだいにおさまり、ひっそりと静まる。

陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。

風の音は、陰と陽、清と濁が、美しい羽に互いに収斂し和んでいく。七音の調和すること、塵や仙牙が琴を演奏しているかのようである。

棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。

この宮殿の建築の奇巧なることは古の名匠工の、公輸般・・玉爾たちでさえ、彫刻刀や大工道具を投げ出すほどである。

雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。

たとえ征偓佺といった仙人たちであっても、その日には、この宮殿は、夢のようにぼんやりとしたものとしてしかうつらないであろう。

 

(15)#5-1

回猋【かいよう】肆【はや】くして其れ碭駭【とうがい】し,桂椒【けいしょう】を【ひら】きて杼楊【いよう】を【あつ】む

香り芬茀【ふんふつ】として以て窮隆【きゅうりゅう】たり,薄櫨【はくろ】をちて【のきに【およ】】ぶ

【かお】り【てつきつ】として以て【こんこん】し,聲は【ほういん】として鍾を歷【ふ】す

【ぎょくこ】を【おしひら】きて金鋪を颺【あ】げ,蘭惠【らんけい】𦲄藭【きゅうきゅう】とを發す

(16)#5-2

帷【とばり】弸【ほうこう】として其れ拂汨【ふついつ】たり,稍【ようや】く暗暗として靚深【せいしん】たり

陰陽 清濁 穆羽【ぼくう】相い和し,夔牙【きが】の琴を調ぶるが若し。

【はんすい】其の剞劂【きけつ】を棄て,王爾【おうじ】其の鉤繩【こうじょう】を投ぐ。

方に征僑【せいきょう】と偓佺【あくぜん】と,猶お彷彿【ほうふつ】として其れ夢の若し。

曹植5x5 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

 (本文) (16)#5-2

帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。

陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。

棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。

雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。

 

 

 

(下し文) (16)#5-2

帷【とばり】弸【ほうこう】として其れ拂汨【ふついつ】たり,稍【ようや】く暗暗として靚深【せいしん】たり

陰陽 清濁 穆羽【ぼくう】相い和し,夔牙【きが】の琴を調ぶるが若し。

【はんすい】其の剞劂【きけつ】を棄て,王爾【おうじ】其の鉤繩【こうじょう】を投ぐ。

方に征僑【せいきょう】と偓佺【あくぜん】と,猶お彷彿【ほうふつ】として其れ夢の若し。

 

 

(現代語訳)

風が吹いて帷帳を抜け、それを拂い、素早く通り抜ける。風は、しだいにおさまり、ひっそりと静まる。

風の音は、陰と陽、清と濁が、美しい羽に互いに収斂し和んでいく。七音の調和すること、塵や仙牙が琴を演奏しているかのようである。

この宮殿の建築の奇巧なることは古の名匠工の、公輸般・・玉爾たちでさえ、彫刻刀や大工道具を投げ出すほどである。

たとえ征偓佺といった仙人たちであっても、その日には、この宮殿は、夢のようにぼんやりとしたものとしてしかうつらないであろう。

 

 

(訳注) (16)#5-2

帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。

風が吹いて帷帳を抜け、それを拂い、素早く通り抜ける。風は、しだいにおさまり、ひっそりと静まる。

 風が吹いて帷帳を抜ける時におとをだす。又、弓聲。あるいは戸のきしみ音。

・汨 水が音をたてて流れるようす。通る。早くいく。しずみかくれること。きよいさま。

 

陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。

風の音は、陰と陽、清と濁が、美しい羽に互いに収斂し和んでいく。七音の調和すること、塵や仙牙が琴を演奏しているかのようである。

・穆 ほんのりと薄暗く静かなさま。 音がかすかなさま。 おだやかでつつしむさま。うつくしい。

・夔牙 夔と伯牙。

 

棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。

この宮殿の建築の奇巧なることは古の名匠工の、公輸般・・玉爾たちでさえ、彫刻刀や大工道具を投げ出すほどである。

 

雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。

たとえ征偓佺といった仙人たちであっても、その日には、この宮殿は、夢のようにぼんやりとしたものとしてしかうつらないであろう。

・征僑 古仙人名で性は征、名は僑。

・偓佺 『列仙傳』にみえる仙人の名。松のみを食べ、体に毛を生じ、空を飛び、馬に追いついたという古代傳中の仙人。
花蕊夫人006 

揚雄 《甘泉賦 》(15)#5-1 文選 賦<108-#14>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩868 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2888

揚雄 《甘泉賦 (15) つむじ風がさっと吹き過ぎ、宮殿の周囲の桂や山椒やの樹々を押しわけては、よせあつめ鬱蒼となる。風は樹の香りをのせ、馥郁として広がり、柱の上のます形へ届き、軒下まで及ぶ。

 

2013年8月26日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。   
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html   
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html   
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。   
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。   
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

 

揚雄 《甘泉賦 (15)5-1 文選 賦<108-#149分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩868 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2888

yuugure02 

 















(15)
#5-1

回猋肆其碭駭兮,桂椒而鬱杼楊。

つむじ風がさっと吹き過ぎ、宮殿の周囲の桂や山椒やの樹々を押しわけては、よせあつめ鬱蒼となる。

香芬茀以窮隆兮,擊薄櫨而將榮。

風は樹の香りをのせ、馥郁として広がり、柱の上のます形へ届き、軒下まで及ぶ。

肸以根兮,聲隱而歷鍾。

香りは、たちまち散じて混じり合い、風は大きな音をたてて鐘を揺り動かす。

排玉而颺金鋪兮,發蘭惠與𦲄藭。

さらには、玉の戸を押し開き、扉の金の飾りを吹き上げ、蘭惠𦲄藭の香りをまき散らす。

 (16)#5-2

帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。

陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。

棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。

雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。

 

(15)#5-1

回猋【かいよう】肆【はや】くして其れ碭駭【とうがい】し,桂椒【けいしょう】を【ひら】きて杼楊【いよう】を【あつ】む

香り芬茀【ふんふつ】として以て窮隆【きゅうりゅう】たり,薄櫨【はくろ】をちて【のきに【およ】】ぶ

【かお】り【てつきつ】として以て【こんこん】し,聲は【ほういん】として鍾を歷【ふ】す

【ぎょくこ】を【おしひら】きて金鋪を颺【あ】げ,蘭惠【らんけい】𦲄藭【きゅうきゅう】とを發す

(16)#5-2

帷【とばり】弸【ほうこう】として其れ拂汨【ふついつ】たり,稍【ようや】く暗暗として靚深【せいしん】たり

陰陽 清濁 穆羽【ぼくう】相い和し,夔牙【きが】の琴を調ぶるが若し。

【はんすい】其の剞劂【きけつ】を棄て,王爾【おうじ】其の鉤繩【こうじょう】を投ぐ。

方に征僑【せいきょう】と偓佺【あくぜん】と,猶お彷彿【ほうふつ】として其れ夢の若し。

 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

takadonosky01(本文) (15)#5-1

回猋肆其碭駭兮,桂椒而鬱杼楊。

香芬茀以窮隆兮,擊薄櫨而將榮。

肸以根兮,聲隱而歷鍾。

排玉而颺金鋪兮,發蘭惠與𦲄藭。

 

 

(下し文)

(15)#5-1

回猋【かいよう】肆【はや】くして其れ碭駭【とうがい】し,桂椒【けいしょう】を【ひら】きて杼楊【いよう】を【あつ】む

香り芬茀【ふんふつ】として以て窮隆【きゅうりゅう】たり,薄櫨【はくろ】をちて【のきに【およ】】ぶ

【かお】り【てつきつ】として以て【こんこん】し,聲は【ほういん】として鍾を歷【ふ】す

【ぎょくこ】を【おしひら】きて金鋪を颺【あ】げ,蘭惠【らんけい】𦲄藭【きゅうきゅう】とを發す
 

 

(現代語訳)

つむじ風がさっと吹き過ぎ、宮殿の周囲の桂や山椒やの樹々を押しわけては、よせあつめ鬱蒼となる。

風は樹の香りをのせ、馥郁として広がり、柱の上のます形へ届き、軒下まで及ぶ。

香りは、たちまち散じて混じり合い、風は大きな音をたてて鐘を揺り動かす。

さらには、玉の戸を押し開き、扉の金の飾りを吹き上げ、蘭惠𦲄藭の香りをまき散らす。

 

 

(訳注) (15)#5-1

回猋肆其碭駭兮,桂椒而鬱杼楊。

つむじ風がさっと吹き過ぎ、宮殿の周囲の桂や山椒やの樹々を押しわけては、よせあつめ鬱蒼となる。

回猋 つむじかぜ。暴風が下上してなりたつ。

 

香芬茀以窮隆兮,擊薄櫨而將榮。

風は樹の香りをのせ、馥郁として広がり、柱の上のます形へ届き、軒下まで及ぶ。

・薄櫨 柱の上のます形。

・榮 軒。

 

肸以根兮,聲隱而歷鍾。

香りは、たちまち散じて混じり合い、風は大きな音をたてて鐘を揺り動かす。

 

排玉而颺金鋪兮,發蘭惠與𦲄藭。

さらには、玉の戸を押し開き、扉の金の飾りを吹き上げ、蘭惠𦲄藭の香りをまき散らす。

揚雄 《甘泉賦 》(14)#4-6 文選 賦<108-#13>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩867 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2883

揚雄 《甘泉賦 (14) 建物は並び、交錯してずっと広がり、山の峰は長く延びるように、からみ合っている。この雲にも届く楼閣の中を上り下がりしてながめれば、すべての部分が溶け合って、全休の調和を保っているのがわかる。

 

2013年8月25日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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揚雄 《甘泉賦 》(14)#4-6 文選 賦<108-#13>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩867 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2883
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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遊城南十六首:賽神 韓愈(韓退之) <169>Ⅱ中唐詩780 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2884
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 浣渓沙 其五 (夜夜相思更漏殘) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-268-5-#22  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2887
 
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謝靈運詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。   
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。   
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html   
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー 
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html   
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html   
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。   
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。   
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

 

揚雄 《甘泉賦 (14)4-6 文選 賦<108-#139分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩867 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2883

 

 sunrise001






(9)#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。

甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。

仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。

首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

 

 (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。

欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。

翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵

青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。

黄金の人物像が、勇壮な様で鐘の否を捧げ持ち、その重なり合うさまは、竜の鱗のようである。

揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

その輝きは燃えたつようであり、巨人な炎が勢いよく吹き出しているかと思われる。

 

(11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。

天帝の住む県圃の山が配置されたようであり、神の中でも最も尊い泰一神の住む紫微宮にも見まごうはかりだ。

洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。

大きな優れた建物がひとつ抜きん出てそびえ、高く輝く北極星に届くほどである。

列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭

天空に連なる星座はようやくそのひさしをかすめ、日月もやっとその屋根を越える。

雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

雷鳴は、遥か下の岩盤のすみで小さな音になっていき、電光も、低い垣根の辺りでひらめくばかりである。

 

(12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。

鬼神すらも頂上へ登りつめることはできず、その長い道のりの半ばで墜落してしまうであろう。

歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。

この高楼に登ると日月より高い空に出て浮き橋を渡り、細かなもやに身を浮かべて、人をなでることができる。

左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。

左には欃槍星、右には玄冥神が見え、天の赤い門を前にして、正門を後ろにする。

陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

建物の影は、遠く西海と幽都にまで伸び、甘い酒の泉が、こんこんと湧き出して川となっているのが見える。 

 

(13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。

また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろをまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。

覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。

さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっているし、 大きな彷徨観がそびえている。

前殿崔巍兮和氏玲瓏。

中央の正殿は険しくそびえ、宝玉に明るく輝いている。

炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。

梁の上の柱から、たるきが高く組み上げられ、その屋根は、神秘的な存在に支えられて、倒れないでいるようだ。
閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

その高人にして空間の広いことは、紫徴宮の幽邃さを思わせる。

 

(14)#4-6

駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。

建物は並び、交錯してずっと広がり、山の峰は長く延びるように、からみ合っている。

乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。

この雲にも届く楼閣の中を上り下がりしてながめれば、すべての部分が溶け合って、全休の調和を保っているのがわかる。

曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。

赤い気が輝いてたなびき、緑の気がうねぅねと舞い上がる。

襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

この宮殿は、かの桀王の琁室や、紂王の傾宮をうけつぐものと言うべきであり、高台に登って遠くを見て、古に思いをはせれば、深淵に臨むように、心がひきしまるのである。

 

駢び交錯して曼衍【まんえん】し,𡽁【たいさい】として隗として其れ相い嬰【めぐ】る

雲閣に乘りて上り下り,紛 蒙籠【もうろう】として以て成【こんせい】す。

紅采の流離たるを曳き,翠氣の寃延【えんえん】たるを【あ】ぐ

琁室【せんしつ】と傾宮【けいきゅう】とに【つづ】き,高きに登り遠くを妙て、肅乎【しゅくこ】として臨淵にむが若し。

 moon2011

 





『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (14)#4-6

駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。

乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。

曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。

襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

 

 

(下し文) (14)#4-6

駢び交錯して曼衍【まんえん】し,𡽁【たいさい】として隗として其れ相い嬰【めぐ】る

雲閣に乘りて上り下り,紛 蒙籠【もうろう】として以て成【こんせい】す。

紅采の流離たるを曳き,翠氣の寃延【えんえん】たるを【あ】ぐ

琁室【せんしつ】と傾宮【けいきゅう】とに【つづ】き,高きに登り遠くを妙て、肅乎【しゅくこ】として臨淵にむが若し。

 

 

(現代語訳)

建物は並び、交錯してずっと広がり、山の峰は長く延びるように、からみ合っている。

この雲にも届く楼閣の中を上り下がりしてながめれば、すべての部分が溶け合って、全休の調和を保っているのがわかる。

赤い気が輝いてたなびき、緑の気がうねぅねと舞い上がる。

この宮殿は、かの桀王の琁室や、紂王の傾宮をうけつぐものと言うべきであり、高台に登って遠くを見て、古に思いをはせれば、深淵に臨むように、心がひきしまるのである。

 

 

(訳注)(14)#4-6

駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。

建物は並び、交錯してずっと広がり、山の峰は長く延びるように、からみ合っている。

曼衍 限りなく広がりはびこるさま。蔓延 まんえん するさま。

𡽁  山の峰は長く

 

乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。

この雲にも届く楼閣の中を上り下がりしてながめれば、すべての部分が溶け合って、全休の調和を保っているのがわかる。

・蒙籠 すべての部分

成 全休の調和を保つこと。

 

曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。

赤い気が輝いてたなびき、緑の気がうねぅねと舞い上がる。

 

襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

この宮殿は、かの桀王の琁室や、紂王の傾宮をうけつぐものと言うべきであり、高台に登って遠くを見て、古に思いをはせれば、深淵に臨むように、心がひきしまるのである。

・琁室 璇宮のことで,美しい宝玉を用いて裝飾にかざられた宮殿。

・傾宮 商の紂王が造った宮殿。
華山000 

揚雄 《甘泉賦 》(13)#4-5 文選 賦<108-#12>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩866 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2878

揚雄 《甘泉賦 (13) また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろをまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっている

 

2013年8月24日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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孟郊詩 
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李商隠詩 
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(9)#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。

甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。

仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。

首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

 

 (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。

欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。

翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵

青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。

黄金の人物像が、勇壮な様で鐘の否を捧げ持ち、その重なり合うさまは、竜の鱗のようである。

揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

その輝きは燃えたつようであり、巨人な炎が勢いよく吹き出しているかと思われる。

 

(11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。

天帝の住む県圃の山が配置されたようであり、神の中でも最も尊い泰一神の住む紫微宮にも見まごうはかりだ。

洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。

大きな優れた建物がひとつ抜きん出てそびえ、高く輝く北極星に届くほどである。

列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭

天空に連なる星座はようやくそのひさしをかすめ、日月もやっとその屋根を越える。

雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

雷鳴は、遥か下の岩盤のすみで小さな音になっていき、電光も、低い垣根の辺りでひらめくばかりである。

 

(12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。

鬼神すらも頂上へ登りつめることはできず、その長い道のりの半ばで墜落してしまうであろう。

歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。

この高楼に登ると日月より高い空に出て浮き橋を渡り、細かなもやに身を浮かべて、人をなでることができる。

左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。

左には欃槍星、右には玄冥神が見え、天の赤い門を前にして、正門を後ろにする。

陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

建物の影は、遠く西海と幽都にまで伸び、甘い酒の泉が、こんこんと湧き出して川となっているのが見える。 

 

(13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。

また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろをまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。

覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。

さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっているし、 大きな彷徨観がそびえている。

前殿崔巍兮和氏玲瓏。

中央の正殿は険しくそびえ、宝玉に明るく輝いている。

炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。

梁の上の柱から、たるきが高く組み上げられ、その屋根は、神秘的な存在に支えられて、倒れないでいるようだ。
閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

その高人にして空間の広いことは、紫徴宮の幽邃さを思わせる。

 

蛟龍【こうりゅう】東厓に連蜷【れんげん】として,白虎 昆侖に敦圉【とんぎょ】たり。

樛流【きゅうりゅう】を高光に覽て,方皇【ほうこう】を西清に溶んにす。

前殿 崔巍【さいぎ】として和氏玲瓏【れいろう】たり。

浮柱【ふちゅう】の飛榱【ひすい】を炕げ,神 莫莫として傾を扶く。

閌【こう】閬閬【ろうろう】として其れ寥廓【りょうかく】たり,紫宮【しきゅう】の崢嶸【そうこう】たるに似たる。

 

4岳陽樓詩人003



















(14)
#4-6

駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。

覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。

前殿崔巍兮和氏玲瓏。

炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。

閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

 

 

(下し文)

蛟龍【こうりゅう】東厓に連蜷【れんげん】として,白虎 昆侖に敦圉【とんぎょ】たり。

樛流【きゅうりゅう】を高光に覽て,方皇【ほうこう】を西清に溶んにす。

前殿 崔巍【さいぎ】として和氏玲瓏【れいろう】たり。

浮柱【ふちゅう】の飛榱【ひすい】を炕げ,神 莫莫として傾を扶く。

閌【こう】閬閬【ろうろう】として其れ寥廓【りょうかく】たり,紫宮【しきゅう】の崢嶸【そうこう】たるに似たる。

 

 

(現代語訳)

また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。

さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっている

大きな彷徨観がそびえている。中央の正殿は険しくそびえ、宝玉に明るく輝いている。

梁の上の柱から、たるきが高く組み上げられ、その屋根は、神秘的な存在に支えられて、倒れないでいるようだ。

その高人にして空間の広いことは、紫徴宮の幽邃さを思わせる。

 

 

(訳注) (13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。

また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。

・蜷 「なにかを巻きつけようとする生き物」とか、「渦巻きの形をしている生き物」

・敦圉 いきまく。

 

覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。

さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっているし、 大きな彷徨観がそびえている。

・樛 木の枝がまがる。水の流れがうねる。

 

前殿崔巍兮和氏玲瓏。

中央の正殿は険しくそびえ、宝玉に明るく輝いている。

・玲瓏 1 玉などが透き通るように美しいさま。また、玉のように輝くさま。2 玉などの触れ合って美しく鳴るさま。

 

炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。

梁の上の柱から、たるきが高く組み上げられ、その屋根は、神秘的な存在に支えられて、倒れないでいるようだ。

 

閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

その高人にして空間の広いことは、紫徴宮の幽邃さを思わせる。

・閬閬 門が高い。明らかで大きい。広々としている。仙人の棲む場所の形容に使われる語。

・寥廓 広々として大きいさま。空虚で広いさま。

・崢嶸 1 山や谷のけわしさ。2 人生のけわしさ。
花蕊夫人006 

揚雄 《甘泉賦 》(12)#4-4 文選 賦<108-#11>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩865 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2873

揚雄 《甘泉賦 (12)  鬼神すらも頂上へ登りつめることはできず、その長い道のりの半ばで墜落してしまうであろう。この高楼に登ると日月より高い空に出て浮き橋を渡り、細かなもやに身を浮かべて、人をなでることができる。


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朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html   
謝靈運詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。   
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。   
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html   
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー 
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html   
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html   
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。   
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。   
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 


揚雄 《甘泉賦
(12)4-4 文選 賦<108-#119分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩865 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2873

 

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(9)
#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。

甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。

仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。

首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

 

 (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。

欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。

翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵

青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。

黄金の人物像が、勇壮な様で鐘の否を捧げ持ち、その重なり合うさまは、竜の鱗のようである。

揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

その輝きは燃えたつようであり、巨人な炎が勢いよく吹き出しているかと思われる。

 

(11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。

天帝の住む県圃の山が配置されたようであり、神の中でも最も尊い泰一神の住む紫微宮にも見まごうはかりだ。

洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。

大きな優れた建物がひとつ抜きん出てそびえ、高く輝く北極星に届くほどである。

列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭

天空に連なる星座はようやくそのひさしをかすめ、日月もやっとその屋根を越える。

雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

雷鳴は、遥か下の岩盤のすみで小さな音になっていき、電光も、低い垣根の辺りでひらめくばかりである。

 

(12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。

鬼神すらも頂上へ登りつめることはできず、その長い道のりの半ばで墜落してしまうであろう。

歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。

この高楼に登ると日月より高い空に出て浮き橋を渡り、細かなもやに身を浮かべて、人をなでることができる。

左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。

左には欃槍星、右には玄冥神が見え、天の赤い門を前にして、正門を後ろにする。

陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

建物の影は、遠く西海と幽都にまで伸び、甘い酒の泉が、こんこんと湧き出して川となっているのが見える。 

 

(12)#4-4

鬼魅【きみ】も自ら逮【およ】ぶこと能わず,長途に半ばして下り顚【お】つ。

倒景【とうけい】を【へ】て飛梁【ひりょう】を【わた】り,蔑蠓【べつもう】に浮びて天を撇【はら】う。

欃槍【ざんそう】を左にして玄冥をに右し,熛闕【ひょうけつ】を前にして應門を後ろにす。

西海と幽都とを陰とし,涌醴【ようれい】として以て川を生【な】す。

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『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

 

 

 

(下し文) (12)#4-4

鬼魅【きみ】も自ら逮【およ】ぶこと能わず,長途に半ばして下り顚【お】つ。

倒景【とうけい】を【へ】て飛梁【ひりょう】を【わた】り,蔑蠓【べつもう】に浮びて天を撇【はら】う。

欃槍【ざんそう】を左にして玄冥をに右し,熛闕【ひょうけつ】を前にして應門を後ろにす。

西海と幽都とを陰とし,涌醴【ようれい】として以て川を生【な】す。

 

 

(現代語訳)

鬼神すらも頂上へ登りつめることはできず、その長い道のりの半ばで墜落してしまうであろう。

この高楼に登ると日月より高い空に出て浮き橋を渡り、細かなもやに身を浮かべて、人をなでることができる。

左には欃槍星、右には玄冥神が見え、天の赤い門を前にして、正門を後ろにする。

建物の影は、遠く西海と幽都にまで伸び、甘い酒の泉が、こんこんと湧き出して川となっているのが見える。

 

 

(訳注)(12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。

鬼神すらも頂上へ登りつめることはできず、その長い道のりの半ばで墜落してしまうであろう。

・鬼魅 鬼とばけもの。妖怪変化(ようかいへんげ)。鬼は精霊、魅は魑魅魍魎のたぐい。

 

歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。

この高楼に登ると日月より高い空に出て浮き橋を渡り、細かなもやに身を浮かべて、人をなでることができる。

歷倒景 景色を圧倒し替え経る。ここでは高楼に上って視界が広がっている様子をいう。

・蠓 チョウバエ。

 

左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。

左には欃槍星、右には玄冥神が見え、天の赤い門を前にして、正門を後ろにする。

・欃槍 欃槍星は彗星の別名。

熛闕 天の赤い門。

 

陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

建物の影は、遠く西海と幽都にまで伸び、甘い酒の泉が、こんこんと湧き出して川となっているのが見える。

・西海 西の地の果ての海。

・幽都 暗く陰鬱な死者の世界で、炎帝(えんてい)の子孫で土地神である后土(こうど)が支配しているという。后土には土伯(どはく)という配下がおり、幽都の門を監視している。
岳陽楼00 

揚雄 《甘泉賦 》(11)#4-3 文選 賦<108-#10>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩864 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2868

揚雄 《甘泉賦 (11)4-3 天帝の住む県圃の山が配置されたようであり、神の中でも最も尊い泰一神の住む紫微宮にも見まごうはかりだ。

 

2013年8月22日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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揚雄 《甘泉賦 》(11)#4-3 文選 賦<108-#10>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩864 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2868
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。   
孟郊詩 
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李商隠詩 
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揚雄 《甘泉賦 (11)4-3 文選 賦<108-#109分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩864 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2868

 

 

(9)#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。

甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。

仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。

首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

 

 (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。

欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。

翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵

青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。

黄金の人物像が、勇壮な様で鐘の否を捧げ持ち、その重なり合うさまは、竜の鱗のようである。

揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

その輝きは燃えたつようであり、巨人な炎が勢いよく吹き出しているかと思われる。

 

(11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。

天帝の住む県圃の山が配置されたようであり、神の中でも最も尊い泰一神の住む紫微宮にも見まごうはかりだ。

洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。

大きな優れた建物がひとつ抜きん出てそびえ、高く輝く北極星に届くほどである。

列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭

天空に連なる星座はようやくそのひさしをかすめ、日月もやっとその屋根を越える。

雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

雷鳴は、遥か下の岩盤のすみで小さな音になっていき、電光も、低い垣根の辺りでひらめくばかりである。

 

(11)#4-3

帝居の縣圃に配し,泰壹【たいいつ】の威神に象【かたど】る。

洪臺【こうだい】崛【くつ】として其れ獨り出でて,北極の嶟嶟【しゅんしゅん】たるに【いた】る

列宿【れつしゅつ】【すなわ】ち上榮を施き,日月纔【わずか】に柍桭

雷は巖突に鬱律【うつりつ】として,電は牆藩【しょうばん】に倐忽【しゅくこつ】たり

 岳陽楼00

 













 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

 

 

 

(下し文)(11)#4-3

帝居の縣圃に配し,泰壹【たいいつ】の威神に象【かたど】る。

洪臺【こうだい】崛【くつ】として其れ獨り出でて,北極の嶟嶟【しゅんしゅん】たるに【いた】る。

列宿【れつしゅつ】迺【すなわ】ち上榮を施き,日月纔【わずか】に柍桭を經る。

雷は巖突に鬱律【うつりつ】として,電は牆藩【しょうばん】に倐忽【しゅくこつ】たり。

 

 

(現代語訳)

天帝の住む県圃の山が配置されたようであり、神の中でも最も尊い泰一神の住む紫微宮にも見まごうはかりだ。

大きな優れた建物がひとつ抜きん出てそびえ、高く輝く北極星に届くほどである。

天空に連なる星座はようやくそのひさしをかすめ、日月もやっとその屋根を越える。

雷鳴は、遥か下の岩盤のすみで小さな音になっていき、電光も、低い垣根の辺りでひらめくばかりである。

 

 

(訳注)

(11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。

天帝の住む県圃の山が配置されたようであり、神の中でも最も尊い泰一神の住む紫微宮にも見まごうはかりだ。

・泰一神 古くは「太一」「泰一」と記されている。史記封禅書によると、泰一・天一・地一は、古代における最高の三神である。漢の武帝は長安の郊外に泰一壇を造って三神を祭ったという。天一は陽神、地一は陰神であり、泰一は陰陽二神が分かれてくる根源の神であるから、三神の中でも最も尊い。

 

洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。

大きな優れた建物がひとつ抜きん出てそびえ、高く輝く北極星に届くほどである。

・洪台 大きな優れた建物。(朝廷、中央官庁)1 おおみず。「洪水・洪積層」2 広く大きい。「洪恩・洪業・洪大・洪図」

・崛 (1) (山などが)にょっきり聳える,(平地から急に)高く盛上る.(2) (おこ),立上る新制度正在崛起新しい体制が興りつつある.

・嶟 そばだつ.

 

列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭

天空に連なる星座はようやくそのひさしをかすめ、日月もやっとその屋根を越える。

・列宿 天空に連なる星座。

柍桭 中国の高楼建築の屋根の勾配のそりあがったもの。

 

雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

雷鳴は、遥か下の岩盤のすみで小さな音になっていき、電光も、低い垣根の辺りでひらめくばかりである。

・牆藩 垣根の内側領地。1 垣根と壁。囲い。2 隔てるもの。へだて。

kaminari000 

 

揚雄 《甘泉賦 》(10)#4-2 文選 賦<108-#9>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩863 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2863

揚雄 《甘泉賦 (10) 欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

 

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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

 (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。

欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。

翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵

青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。

黄金の人物像が、勇壮な様で鐘の否を捧げ持ち、その重なり合うさまは、竜の鱗のようである。

揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

その輝きは燃えたつようであり、巨人な炎が勢いよく吹き出しているかと思われる。

 (11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭。雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

(12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

(13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。前殿崔巍兮和氏玲瓏。炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

(14)#4-6

駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

 

(9)#4-1

是に於いて大廈【たいか】雲のごとく譎【あや】しく波のごとく詭【あや】しく,嶊【さいすい】として觀を成す。

仰ぎて首を撟げて以て高く視れば,目は冥眴【べんけん】して見ること亡し。

正に瀏濫【りゅうらん】以て弘惝【こうしょう】なり,東西の漫漫たるを指す。

【いたずら】に徊徊として以て徨徨たり,魂は眇眇【びょうびょう】として昏亂す。

 

(10)#4-2

軨軒【れいけん】に據りて周流すれば,忽ち軮圠【おうあつ】として垠【かぎ】り亡し。

玉樹の青蔥【せいそう】たるを翠にし,馬犀【ばさい】の瞵【りんびん】たるを璧にす。

金人【きんじん】仡仡【きつきつ】として其れ鍾虡【しょうきょ】を承【う】け,嵌巖【かんがん】巖として其れ龍鱗のごとし。

光曜【こうよう】の燎燭【りょうしょく】たるを揚げ,景炎の炘炘たるを垂る。

DCF00199 












 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵。金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

 

 

(下し文) (10)#4-2

軨軒【れいけん】に據りて周流すれば,忽ち軮圠【おうあつ】として垠【かぎ】り亡し。

玉樹の青蔥【せいそう】たるを翠にし,馬犀【ばさい】の瞵【りんびん】たるを璧にす。

金人【きんじん】仡仡【きつきつ】として其れ鍾虡【しょうきょ】を承【う】け,嵌巖【かんがん】巖として其れ龍鱗のごとし。

光曜【こうよう】の燎燭【りょうしょく】たるを揚げ,景炎の炘炘たるを垂る。

 

 

(現代語訳)

欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。

青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

黄金の人物像が、勇壮な様で鐘の否を捧げ持ち、その重なり合うさまは、竜の鱗のようである。

その輝きは燃えたつようであり、巨人な炎が勢いよく吹き出しているかと思われる。

 

 

(訳注) (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。

欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。

・軨軒 渡り廊下の欄干。

・軮 車の中心で軋む音がする。・圠 かすか。

・垠 ちのはて。きわみ。

 

翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵

青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

・蔥 たまねぎ。

・瞵 目を見開いて見つめる,目を凝らして見つめる.

 まがたま。璧玉

 

金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。

黄金の人物像が、勇壮な様で鐘の否を捧げ持ち、その重なり合うさまは、竜の鱗のようである。

・仡仡 ①勇ましい.②高大なさま.

・鍾虡 鐘つき台

 

揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

その輝きは燃えたつようであり、巨人な炎が勢いよく吹き出しているかと思われる。

・燎燭 かがり火の炎が燃え輝くようす。

・景炎 巨人な炎

・炘炘 熱気が盛んである.熱気が噴き出す様子。
 DCF00118

揚雄 《甘泉賦 》(9)#4-1 文選 賦<108-(9)#4-1>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩862 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2858

揚雄 《甘泉賦 (9) 甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

 

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揚雄 《甘泉賦 (9)4-1 文選 賦<108-(9)4-19分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩862 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2858

 

 

(9)#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。

甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。

仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。

首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

 (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵。金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

(11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭。雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

(12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

(13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。前殿崔巍兮和氏玲瓏。炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

(14)#4-6

駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

 

(9)#4-1

是に於いて大廈【たいか】雲のごとく譎【あや】しく波のごとく詭【あや】しく,嶊【さいすい】として觀を成す。

仰ぎて首を撟げて以て高く視れば,目は冥眴【べんけん】して見ること亡し。

正に瀏濫【りゅうらん】以て弘惝【こうしょう】なり,東西の漫漫たるを指す。

【いたずら】に徊徊として以て徨徨たり,魂は眇眇【びょうびょう】として昏亂す。

sunrise001 





 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (9)#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。

仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

 

  

kokage01

(下し文) (9)#4-1

是に於いて大廈【たいか】雲のごとく譎【あや】しく波のごとく詭【あや】しく,嶊【さいすい】として觀を成す。

仰ぎて首を撟げて以て高く視れば,目は冥眴【べんけん】して見ること亡し。

正に瀏濫【りゅうらん】以て弘惝【こうしょう】なり,東西の漫漫たるを指す。

【いたずら】に徊徊として以て徨徨たり,魂は眇眇【びょうびょう】として昏亂す。

 

 

(現代語訳)

甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。

首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

 

(訳注)(9)#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。

甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。

大廈 甘泉宮の大屋根。

・譎波詭 波のごとく、奇怪な形をしている。

・嶊 嶊:やまのようなもの。:たかいこと。

・成觀 楼観が造られている

 

仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。

首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

 

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

・瀏濫 水が深くみなぎるさま。また、そのような所。

 うつとりする、 うっとりする。

 

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

・徊徊 徘徊ばかりする。

・徨徨 彷徨。さまよう、さすらう。

眇眇 1 小さいさま。取るに足りないさま。2 「渺渺(びょうびょう)」に同じ。

揚雄 《甘泉賦 》(8)#3-2 文選 賦<108-(8)#3-2>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩861 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2853

揚雄 《甘泉賦 (8)#3-2 棕櫚やはっかも群生し、散らばってどこまでも茂っている。丘陵は険しくそびえそれがどこまでも続いて、そこに深く切り立った岩場の谷がある。

 

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謝靈運詩 
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孟郊詩 
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李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

揚雄 《甘泉賦 (8)#3-2 文選 賦<108-(8)#3-29分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩861 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2853

 

 

(7)#3-1

是時未轃夫甘泉也,迺望通天之繹繹。

甘泉官にはまだ到着しないが、早くも高大な通天台の姿が見えてくる。

下陰潛以慘廩兮,上洪紛而相錯。

その下の方は薄暗くて、さむざむとしているが、上の方は壮大で複雑な姿をしている。

直嶢嶢以造天兮,厥高慶而不可虖疆度。

まっすぐにそびえて天に達しており、その高さは測り知ることができない。

平原唐其壇曼兮,列新雉於林薄。

平原の広い道を通って行くと、こぶしが林間にまばらに並んで植えている。

 (8)#3-2

攢幷閭與茇兮,紛被麗其亡鄂。

棕櫚やはっかも群生し、散らばってどこまでも茂っている。

崇丘陵之駊騀兮,深溝嶔巖而為谷。

丘陵は険しくそびえそれがどこまでも続いて、そこに深く切り立った岩場の谷がある。

𨓹𨓹離宮般以相燭兮,封巒石關施靡乎延屬。

その辺りには、あちこちに離宮が立ち並び、それでもって輝きを競っており、封巒観・石関観などが、長く延び、つながっている。

 

甘泉賦(7)#3-1

是の時 未だ夫の甘泉に轃【いた】らずなり,迺【すなわ】ち通天の繹繹【えきえき】たるを望む。

下は陰潛【いんせん】以て慘廩【さんりん】たり,上は洪紛【こうふん】として相錯【あいまじ】わる。

直ちに嶢嶢【ぎょうぎょう】として以て天に造【いた】り,厥の高きこと慶【まこと】に虖疆【きわ】め度【はか】る可からず。

平原 唐【みち】其れ壇曼【たんまん】として,新雉【しんち】を林薄【りんぱく】に列ぬ。

(8)#3-2

幷閭【へいりょ】と茇【ばつかつ】とを攢【あつ】め,紛として被麗【ひり】として其れ鄂【かぎ】り

丘陵の駊騀【はが】たるを崇くし,深溝【しんこう】嶔巖【かんがん】として谷を為す。

𨓹𨓹【おうおう】にして離宮ありて、般【つら】なり以って相い燭【て】らし,封巒【ほうらん】石關ありて、施靡【いび】として延屬【えんぞく】す。

宮島(8) 










(8)
『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (8)#3-2

攢幷閭與茇兮,紛被麗其亡鄂。

崇丘陵之駊騀兮,深溝嶔巖而為谷。

𨓹𨓹離宮般以相燭兮,封巒石關施靡乎延屬。

 

 

 (下し文) (8)#3-2

幷閭【へいりょ】と茇【ばつかつ】とを攢【あつ】め,紛として被麗【ひり】として其れ鄂【かぎ】り亡し。

丘陵の駊騀【はが】たるを崇くし,深溝【しんこう】嶔巖【かんがん】として谷を為す。

𨓹𨓹【おうおう】にして離宮ありて、般【つら】なり以って相い燭【て】らし,封巒【ほうらん】石關ありて、施靡【いび】として延屬【えんぞく】す。

 

 

(現代語訳)

棕櫚やはっかも群生し、散らばってどこまでも茂っている。

丘陵は険しくそびえそれがどこまでも続いて、そこに深く切り立った岩場の谷がある。

その辺りには、あちこちに離宮が立ち並び、それでもって輝きを競っており、封巒観・石関観などが、長く延び、つながっている。

 

 

(訳注) (8)#3-2

攢幷閭與茇兮,紛被麗其亡鄂。

棕櫚やはっかも群生し、散らばってどこまでも茂っている。

幷閭 椶櫚。

 はっか。

 

崇丘陵之駊騀兮,深溝嶔巖而為谷。

丘陵は険しくそびえそれがどこまでも続いて、そこに深く切り立った岩場の谷がある。

駊騀 とっきがどこまでもつづく

 

𨓹𨓹離宮般以相燭兮,封巒石關施靡乎延屬。

その辺りには、あちこちに離宮が立ち並び、それでもって輝きを競っており、封巒観・石関観などが、長く延び、つながっている。

𨓹𨓹 あちこち。
botan00 

揚雄 《甘泉賦 》(7)#3-1 文選 賦<108-(7)#3-1>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩860 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2848

揚雄 《甘泉賦 (7)#3-1 甘泉官にはまだ到着しないが、早くも高大な通天台の姿が見えてくる。その下の方は薄暗くて、さむざむとしているが、上の方は壮大で複雑な姿をしている。

 

2013年8月18日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150


 

 

揚雄 《甘泉賦 (7)#3-1 文選 賦<108-(7)#3-19分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩860 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2848

 

 

(7)#3-1

是時未轃夫甘泉也,迺望通天之繹繹。

甘泉官にはまだ到着しないが、早くも高大な通天台の姿が見えてくる。

下陰潛以慘廩兮,上洪紛而相錯。

その下の方は薄暗くて、さむざむとしているが、上の方は壮大で複雑な姿をしている。

嶢嶢以造天兮,厥高慶而不可虖疆度。

まっすぐにそびえて天に達しており、その高さは測り知ることができない。

平原唐其壇曼兮,列新雉於林薄。

平原の広い道を通って行くと、こぶしが林間にまばらに並んで植えている。

 (8)#3-2

攢幷閭與茇兮,紛被麗其亡鄂。崇丘陵之駊騀兮,深溝嶔巖而為谷。𨓹𨓹離宮般以相燭兮,封巒石關施靡乎延屬。

 

甘泉賦(7)#3-1

是の時 未だ夫の甘泉に轃【いた】らずなり,迺【すなわ】ち通天の繹繹【えきえき】たるを望む。

下は陰潛【いんせん】以て慘廩【さんりん】たり,上は洪紛【こうふん】として相錯【あいまじ】わる。

直ちに嶢嶢【ぎょうぎょう】として以て天に造【いた】り,厥の高きこと慶【まこと】に虖疆【きわ】め度【はか】る可からず。

平原 唐【みち】其れ壇曼【たんまん】として,新雉【しんち】を林薄【りんぱく】に列ぬ。

DCF00011 














 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文)

是時未轃夫甘泉也,迺望通天之繹繹。

下陰潛以慘廩兮,上洪紛而相錯。

直嶢嶢以造天兮,厥高慶而不可虖疆度。

平原唐其壇曼兮,列新雉於林薄。

 

(下し文)

是の時 未だ夫の甘泉に轃【いた】らずなり,迺【すなわ】ち通天の繹繹【えきえき】たるを望む。

下は陰潛【いんせん】以て慘廩【さんりん】たり,上は洪紛【こうふん】として相錯【あいまじ】わる。

直ちに嶢嶢【ぎょうぎょう】として以て天に造【いた】り,厥の高きこと慶【まこと】に虖疆【きわ】め度【はか】る可からず。

平原 唐【みち】其れ壇曼【たんまん】として,新雉【しんち】を林薄【りんぱく】に列ぬ。

 

 

(現代語訳)

甘泉官にはまだ到着しないが、早くも高大な通天台の姿が見えてくる。

その下の方は薄暗くて、さむざむとしているが、上の方は壮大で複雑な姿をしている。

まっすぐにそびえて天に達しており、その高さは測り知ることができない。

平原の広い道を通って行くと、こぶしが林間にまばらに並んで植えている。

 

 

(訳注)

是時未轃夫甘泉也,迺望通天之繹繹。

甘泉官にはまだ到着しないが、早くも高大な通天台の姿が見えてくる。

・甘泉/甘泉宮 中国,秦の始皇帝が前220年に首都咸陽(かんよう)の北西の甘泉山(陝西省淳化県)に築いた離宮の林光宮に始まる。漢の武帝が建元年間(140‐前135)に高光宮,迎風館,通天台などを増築し,周囲19(7.7km)12宮,11台などを甘泉宮と総称した。別に山谷に沿って雲陽に至る周囲540(219km)の甘泉苑を設け,仙人,石闕(せきけつ),封巒(ほうらん),鳷鵲(しじやく)諸観など宮殿台閣100ヵ所以上があった。

 

下陰潛以慘廩兮,上洪紛而相錯。

その下の方は薄暗くて、さむざむとしているが、上の方は壮大で複雑な姿をしている。

・陰潛 かげにひそんでいる。薄暗い。

・慘廩 ひさんでおそろしい。さむざむとしている。

 

直嶢嶢以造天兮,厥高慶而不可虖疆度。

まっすぐにそびえて天に達しており、その高さは測り知ることができない。

・嶢嶢 急峻に聳えている。

 

平原唐其壇曼兮,列新雉於林薄。

平原の広い道を通って行くと、こぶしが林間にまばらに並んで植えている。

 

揚雄 《甘泉賦 》 文選 賦<108-(6)#2-2>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩859 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2843

揚雄 《甘泉賦  星を描いた旗の尾は、雷のようにひらめき、供の中にはすべて、かわせみの羽で飾った車の幌と、鸞を象った旗が立っている。天子の陣営には万騎が集まり、玉飾りの車千台が並ぶ。行列はさまざまな大音響をたてて進み、電光よりも、疾風よりも速やかである。
 

2013年8月17日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html  
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女性詩人 
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孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。  
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

 

揚雄 《甘泉賦 》 文選 賦<108-(6)2-29分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩859 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2843

 

 

(5)#2-1

於是乘輿迺登夫鳳皇兮而翳華芝,駟蒼螭兮六素虯。

そこで天子は、かの鳳凰の飾りの車に乗りこまれ、その姿は華もようのかさに隠れた。それを円頭の青い螭と六頭の白い虬が中を引いている。

蠖略蕤綏,灕虖纚。

身を尺取虫のようにうねらせて進み、翼を下に垂らしている。

帥爾陰閉,霅然陽開。

急に闇に隠れたかと思うと、突然光の中に現れるのである。

騰清霄而軼浮景兮,夫何旟旐郅偈之旖柅也!

それから天空に飛び上がって輝く雲の間をすり抜けて行く。それにしても、高く掲げられた旗竿が、何と柔らかく揺れていることか。

 (6)#2-2

流星旄以電燭兮,咸翠蓋而鸞旗。

星を描いた旗の尾は、雷のようにひらめき、供の中にはすべて、かわせみの羽で飾った車の幌と、鸞を象った旗が立っている。

敦萬騎於中營兮,方玉車之千乘。

天子の陣営には万騎が集まり、玉飾りの車千台が並ぶ。

隱以陸離兮,輕先疾雷而馺遺風。

行列はさまざまな大音響をたてて進み、電光よりも、疾風よりも速やかである。

陵高衍之嵱嵷,超紆譎之清澄。

そして、起伏の多い台地を越え、曲がりくねった澄んだ川をも越えて行く。

登椽欒而天門兮,馳閶闔而入凌兢。

橡欒山に登って大の門にいたり、人界に踏み入ると、寒さに震える場所である。

 

(5)#2-1

是に於いて乘輿【じょうよ】迺【すなわ】ち夫【か】の鳳皇に登りて華芝【かし】に翳【かく】る,蒼螭【そうち】を駟にし 素虯【そきゅう】を六にす。

蠖略【わくりゃく】蕤綏【ずいすい】,灕虖【りこ】【しんし】たり

帥爾【そつじ】として陰閉し,霅然【そうぜん】として陽開す。

清霄に騰りて 浮景を軼【す】ぐ,夫れ何ぞ旟旐【よちょう】の郅偈【しつけい】の旖柅【いじ】たる

(6)#2-2

星旄を流して以て電のごとく燭【ひらめ】き,咸【みな】翠蓋【すいがい】にして鸞旗【らんき】なり。

萬騎を中營に敦【つら】ね,玉車の千乘を方【なら】ぶ。

隱【せいほういん】として以て陸離たり,輕きこと疾雷に先だちて遺風より馺【はや】し。

高衍【こうえん】の嵱嵷【ようしょう】たるを陵ぎ,紆譎【うけつ】の清澄らるを超ゆ。

椽欒【てんらん】にりて天門に【いた】り,閶闔【しょうこう】に馳せて凌兢【りょうきょう】に入る。

 

 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

王屋山01(本文) (6)#2-2

流星旄以電燭兮,咸翠蓋而鸞旗。

敦萬騎於中營兮,方玉車之千乘。

隱以陸離兮,輕先疾雷而馺遺風。

陵高衍之嵱嵷,超紆譎之清澄。

登椽欒而天門兮,馳閶闔而入凌兢。

 

 

(下し文)(6)#2-2

星旄を流して以て電のごとく燭【ひらめ】き,咸【みな】翠蓋【すいがい】にして鸞旗【らんき】なり。

萬騎を中營に敦【つら】ね,玉車の千乘を方【なら】ぶ。

隱【せいほういん】として以て陸離たり,輕きこと疾雷に先だちて遺風より馺【はや】し。

高衍【こうえん】の嵱嵷【ようしょう】たるを陵ぎ,紆譎【うけつ】の清澄らるを超ゆ。

椽欒【てんらん】にりて天門に【いた】り,閶闔【しょうこう】に馳せて凌兢【りょうきょう】に入る。

 

 

(現代語訳)

星を描いた旗の尾は、雷のようにひらめき、供の中にはすべて、かわせみの羽で飾った車の幌と、鸞を象った旗が立っている。

天子の陣営には万騎が集まり、玉飾りの車千台が並ぶ。

行列はさまざまな大音響をたてて進み、電光よりも、疾風よりも速やかである。

そして、起伏の多い台地を越え、曲がりくねった澄んだ川をも越えて行く。

橡欒山に登って大の門にいたり、人界に踏み入ると、寒さに震える場所である。

 

 

(訳注) (6)#2-2

流星旄以電燭兮,咸翠蓋而鸞旗。

星を描いた旗の尾は、雷のようにひらめき、供の中にはすべて、かわせみの羽で飾った車の幌と、鸞を象った旗が立っている。

・翠蓋 翡翠で飾られた車の幌。

 

敦萬騎於中營兮,方玉車之千乘。

天子の陣営には万騎が集まり、玉飾りの車千台が並ぶ。

 

隱以陸離兮,輕先疾雷而馺遺風。

行列はさまざまな大音響をたてて進み、電光よりも、疾風よりも速やかである。

 

陵高衍之嵱嵷,超紆譎之清澄。

そして、起伏の多い台地を越え、曲がりくねった澄んだ川をも越えて行く。

 

登椽欒而天門兮,馳閶闔而入凌兢。

橡欒山に登って大の門にいたり、人界に踏み入ると、寒さに震える場所である。

・椽欒 橡欒山。

閶闔 天界の門。閶闔門は蘇州城(呉城)の西北門で、「閶闔門」(しょうこうもん)が正式の名。この門は運河を舟で来た人が蘇州に入る場合の正門で、城楼から城内を見わたすと、眼下に蘇州一の賑やかな街並みが見下ろせる。門外は渡津になっており、運河を航行してきた舟がひしめき合って停泊する。呉の都の門。

李白『梁甫吟』「倏爍晦冥起風雨。閶闔九門不可通。」(倏燦(しゅくしゃく) 晦冥(かいめい) 風雨を起す、閶闔(しょうこう)の九門 通ず可からず。)
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揚雄 《甘泉賦 》 文選 賦<108-(5)#2-1>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩858 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2838

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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。  
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。  
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。  
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

 

揚雄 《甘泉賦 》 文選 賦<108-(5)2-19分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩858 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2838

 

 

(5)#2-1

於是乘輿迺登夫鳳皇兮而翳華芝,駟蒼螭兮六素虯。

そこで天子は、かの鳳凰の飾りの車に乗りこまれ、その姿は華もようのかさに隠れた。それを円頭の青い螭と六頭の白い虬が中を引いている。

蠖略蕤綏,灕虖纚。

身を尺取虫のようにうねらせて進み、翼を下に垂らしている。

帥爾陰閉,霅然陽開。

急に闇に隠れたかと思うと、突然光の中に現れるのである。

騰清霄而軼浮景兮,夫何旟旐郅偈之旖柅也!

それから天空に飛び上がって輝く雲の間をすり抜けて行く。それにしても、高く掲げられた旗竿が、何と柔らかく揺れていることか。

 (6)#2-2

流星旄以電燭兮,咸翠蓋而鸞旗。

敦萬騎於中營兮,方玉車之千乘。

隱以陸離兮,輕先疾雷而馺遺風。

陵高衍之嵱嵷,超紆譎之清澄。

登椽欒而天門兮,馳閶闔而入凌兢。

菖蒲03

(5)#2-1

是に於いて乘輿【じょうよ】迺【すなわ】ち夫【か】の鳳皇に登りて華芝【かし】に翳【かく】る,蒼螭【そうち】を駟にし 素虯【そきゅう】を六にす。

蠖略【わくりゃく】蕤綏【ずいすい】,灕虖【りこ】【しんし】たり

帥爾【そつじ】として陰閉し,霅然【そうぜん】として陽開す。

清霄に騰りて 浮景を軼【す】ぐ,夫れ何ぞ旟旐【よちょう】の郅偈【しつけい】の旖柅【いじ】たる

 

 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (5)#2-1

於是乘輿迺登夫鳳皇兮而翳華芝,駟蒼螭兮六素虯。

蠖略蕤綏,灕虖纚。

帥爾陰閉,霅然陽開。

騰清霄而軼浮景兮,夫何旟旐郅偈之旖柅也!

 

 

(下し文)(5)#2-1

是に於いて乘輿【じょうよ】迺【すなわ】ち夫【か】の鳳皇に登りて華芝【かし】に翳【かく】る,蒼螭【そうち】を駟にし 素虯【そきゅう】を六にす。

蠖略【わくりゃく】蕤綏【ずいすい】,灕虖【りこ】【しんし】たり

帥爾【そつじ】として陰閉し,霅然【そうぜん】として陽開す。

清霄に騰りて 浮景を軼【す】ぐ,夫れ何ぞ旟旐【よちょう】の郅偈【しつけい】の旖柅【いじ】たる

 

 

(現代語訳)

そこで天子は、かの鳳凰の飾りの車に乗りこまれ、その姿は華もようのかさに隠れた。それを円頭の青い螭と六頭の白い虬が中を引いている。

身を尺取虫のようにうねらせて進み、翼を下に垂らしている。

急に闇に隠れたかと思うと、突然光の中に現れるのである。

それから天空に飛び上がって輝く雲の間をすり抜けて行く。それにしても、高く掲げられた旗竿が、何と柔らかく揺れていることか。

 

 

(訳注) (5)#2-1

於是乘輿迺登夫鳳皇兮而翳華芝,駟蒼螭兮六素虯。

そこで天子は、かの鳳凰の飾りの車に乗りこまれ、その姿は華もようのかさに隠れた。それを円頭の青い螭と六頭の白い虬が中を引いている。

 

蠖略蕤綏,灕虖纚。

身を尺取虫のようにうねらせて進み、翼を下に垂らしている。

 しゃくとりむし。

 草木の花が垂れ下がるさま。やわらかいさま。

 

帥爾陰閉,霅然陽開。

急に闇に隠れたかと思うと、突然光の中に現れるのである。

 

騰清霄而軼浮景兮,夫何旟旐郅偈之旖柅也!

それから天空に飛び上がって輝く雲の間をすり抜けて行く。それにしても、高く掲げられた旗竿が、何と柔らかく揺れていることか。

旟旐 はたざお。

・郅偈 たかくかかげる。

旖柅 やわらかくゆれるさま。
終南山03 

揚雄 《甘泉賦 》 文選 賦<108-(4)#1-3>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩857 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2833

揚雄 《甘泉賦  彼らはそろって一かたまりとなり、混じり合っては、つむじ風や雲のように疾走し、それから勢いのあまり、半ば散りかける。列をなして並べば、鱗が重なり合ったようである。

 

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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。  
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。  
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。  
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150


 

 

揚雄 《甘泉賦 》 文選 賦<108-(4)#1-39分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩857 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2833

 

(2)#1-1

惟漢十世,將郊上玄,

菖蒲03漢の十世の成帝におかれては、まずもって大神を祭ることをされた。

定泰畤,雍神休,尊明號,

それで泰畤を復興され、神より幸いをさずかることで、自らの名を高められんとされたのだ。

同符三皇,錄功五帝,

古代三皇に肩を並べられ、五帝の業績を兼ね備えんとされたのである。

卹胤錫羨,拓迹開統。

また、多くの子孫にめぐまれて、血統を長く伝えようとされたのである。

於是迺命羣僚,歷吉日,

こうしたことにおいて、成帝は、百官に命じられ、吉日を選ばせられた。
協靈辰,星陳而天行。

人日のように良い時間に祭祀が行われるようにされ甘泉宮に出発する際、公卿百官は天の星々のごとく並び進んだのである。

 

(3)1-2

詔招搖與泰陰兮,伏鉤陳使當兵。

招揺星と大陰星には詔により、鉤陳の星座たちに警護にあたらせた。

屬堪輿以壁壘兮,梢夔魖而抶獝狂。

堪輿神には防塁・城壁を守らせ、夔・魖・獝狂の悪鬼たちを打ち払わせた。

八神奔而警蹕兮,振殷轔而軍裝。

八方の神々、八将神は先払いに走りまわって防御し、勢いも盛んに、軍の装備を完璧にし、進んで行く。

蚩尤之倫,帶干將而秉玉戚兮,飛蒙茸而走陸梁。

蚩尤の仲間たちは名剣を腰につけ、玉のまさかりを手に持って、入り乱れながら飛んだり走ったりして行く。

 (4)1-3

齊總總以撙撙其相膠轕兮,猋駭雲迅奮以方攘。

彼らはそろって一かたまりとなり、混じり合っては、つむじ風や雲のように疾走し、それから勢いのあまり、半ば散りかける。
駢羅列布,鱗以雜沓兮,

列をなして並べば、鱗が重なり合ったようである。

虒參差,魚頡而鳥

そして、ふぞろいになった時は、魚や鳥の群れが上り下りするようだ。

翕赫霍,霧集而蒙合兮,

一斉にさっと集まると、霧がかたまったように見える。

半散昭爛,粲以成章。

それが半ばばらばらになって輝く姿は、鮮やかなあや紋様となる。

 

(4)1-3

齊しく總總として以て撙撙【そんそん】たり、其れ相い膠轕【こうかつ】として, 猋【つむじ】のごとく駭【おどろ】き雲のごとく迅【と】く、奮いて以て方攘【ほうじょう】たり。

駢羅【へんら】列布【れつふ】して,鱗【うろこ】のごとく以て雜沓【ざつとう】し,

柴虒【しち】參差【しんさ】として,魚のごとく頡【あがり】鳥のごとく【くだ】る

翕赫【きゅうかく】【こつかく】として,霧のごとく集り 蒙【きり】のごとく合いて,

半散【はんさん】昭爛【しょうらん】して,粲として以て章を成す。

 珠櫻001










 

 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (4)1-3

齊總總以撙撙其相膠轕兮,猋駭雲迅奮以方攘。

駢羅列布,鱗以雜沓兮,

柴虒參差,魚頡而鳥

翕赫霍,霧集而蒙合兮,

半散昭爛,粲以成章。

 

 

(下し文) (4)1-3

齊しく總總として以て撙撙【そんそん】たり、其れ相い膠轕【こうかつ】として, 猋【つむじ】のごとく駭【おどろ】き雲のごとく迅【と】く、奮いて以て方攘【ほうじょう】たり。

駢羅【へんら】列布【れつふ】して,鱗【うろこ】のごとく以て雜沓【ざつとう】し,

柴虒【しち】參差【しんさ】として,魚のごとく頡【あがり】鳥のごとく【くだ】る

翕赫【きゅうかく】【こつかく】として,霧のごとく集り 蒙【きり】のごとく合いて,

半散【はんさん】昭爛【しょうらん】して,粲として以て章を成す。

 

 

(現代語訳)

彼らはそろって一かたまりとなり、混じり合っては、つむじ風や雲のように疾走し、それから勢いのあまり、半ば散りかける。

列をなして並べば、鱗が重なり合ったようである。

そして、ふぞろいになった時は、魚や鳥の群れが上り下りするようだ。

一斉にさっと集まると、霧がかたまったように見える。

それが半ばばらばらになって輝く姿は、鮮やかなあや紋様となる。moon2011

 

 




(
訳注) (4)1-3

齊總總以撙撙其相膠轕兮,猋駭雲迅奮以方攘。

彼らはそろって一かたまりとなり、混じり合っては、つむじ風や雲のように疾走し、それから勢いのあまり、半ば散りかける。

總總 おおくあつまる。

撙撙 つつましくへりくだる。おさえる。次第に一緒になって抑える。

・膠轕 膠:くっつく。ねばりつき。轕:かしましい。

・猋駭雲迅奮 つむじ風や雲のように疾走し

・方攘 四方にはらう払いのける。払い除く

 

駢羅列布,鱗以雜沓兮,

列をなして並べば、鱗が重なり合ったようである。

・駢羅 れつをなしてならぶ。

・列布 れつをなしていまいの布ようにならぶ。

 

 

柴虒參差,魚頡而鳥

そして、ふぞろいになった時は、魚や鳥の群れが上り下りするようだ。

・虒 虎の皮を剝ぐであり、剝がれた虎の皮はぺたんこになって生きていた頃の勢いを失いますので、はぐ、弱まるという意味を持つようになった

 まっすぐな首筋。とびあがる。

 

翕赫霍,霧集而蒙合兮,

一斉にさっと集まると、霧がかたまったように見える。

・翕 合わせる、やわらぎ、集める、一斉に起こる、一致する、縮める、閉じる、収める、火で炙る。

 まだよくみえない。よあけまえ。

  (1) さっと,いきなり.(2) (漢方で)下痢・嘔吐・腹痛を伴う胃腸痛の総称.霍然 huoran[]《書》(病が)さっと消える,

 

半散昭爛,粲以成章。

それが半ばばらばらになって輝く姿は、鮮やかなあや紋様となる。

粲以成章 鮮やかなあや紋様となる。
泰山の道観

揚雄 《甘泉賦 》 文選 賦<108-(3)#1-2>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩856 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2828

揚雄 《甘泉賦 (3) 招揺星と大陰星には詔により、鉤陳の星座たちに警護にあたらせた。堪輿神には防塁・城壁を守らせ、夔・魖・獝狂の悪鬼たちを打ち払わせた。

 

2013年8月14日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

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(2)#1-1

惟漢十世,將郊上玄,

漢の十世の成帝におかれては、まずもって大神を祭ることをされた。

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それで泰畤を復興され、神より幸いをさずかることで、自らの名を高められんとされたのだ。

同符三皇,錄功五帝,

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協靈辰,星陳而天行。

人日のように良い時間に祭祀が行われるようにされ甘泉宮に出発する際、公卿百官は天の星々のごとく並び進んだのである。

 

曙001(3)1-2

詔招搖與泰陰兮,伏鉤陳使當兵。

招揺星と大陰星には詔により、鉤陳の星座たちに警護にあたらせた。

屬堪輿以壁壘兮,梢夔魖而抶獝狂。

堪輿神には防塁・城壁を守らせ、夔・魖・獝狂の悪鬼たちを打ち払わせた。

神奔而警蹕兮,振殷轔而軍裝。

八方の神々、八将神は先払いに走りまわって防御し、勢いも盛んに、軍の装備を完璧にし、進んで行く。

蚩尤之倫,帶干將而秉玉戚兮,飛蒙茸而走陸梁。

蚩尤の仲間たちは名剣を腰につけ、玉のまさかりを手に持って、入り乱れながら飛んだり走ったりして行く。

 (4)1-3

齊總總以撙撙其相膠轕兮,猋駭雲迅奮以方攘。駢羅列布,鱗以雜沓兮,柴虒參差,魚頡而鳥。翕赫霍,霧集而蒙合兮,半散昭爛,粲以成章。

 

(3)1-2

招搖【しょうよう】と泰陰【たいいん】とに詔し,鉤陳【こうちん】に伏せて兵を當【つかさど】ら使む。

堪輿【かんよ】に屬するに壁壘【へきるい】を以て,夔魖【ききょ】を梢【う】ちて獝狂【きつきょう】を【抶う】たしむ。

八神 奔りて 警蹕【けいひつ】し,振いて殷轔【いんりん】として軍裝す。

蚩尤【しゆう】が倫【ともがら】,干將【かんしょう】を帶【は】いて玉戚【ぎょくせき】を秉り,飛ぶは蒙茸【もうじょう】として走るは陸梁たり。

 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文)

詔招搖與泰陰兮,伏鉤陳使當兵。屬堪輿以壁壘兮,梢夔魖而抶獝狂。八神奔而警蹕兮,振殷轔而軍裝。蚩尤之倫,帶干將而秉玉戚兮,飛蒙茸而走陸梁。

 

 

(下し文)

招搖【しょうよう】と泰陰【たいいん】とに詔し,鉤陳【こうちん】に伏せて兵を當【つかさど】ら使む。

堪輿【かんよ】に屬するに壁壘【へきるい】を以て,夔魖【ききょ】を梢【う】ちて獝狂【きつきょう】を【抶う】たしむ。

八神 奔りて 警蹕【けいひつ】し,振いて殷轔【いんりん】として軍裝す。

蚩尤【しゆう】が倫【ともがら】,干將【かんしょう】を帶【は】いて玉戚【ぎょくせき】を秉り,飛ぶは蒙茸【もうじょう】として走るは陸梁たり。

 

 

(現代語訳)

招揺星と大陰星には詔により、鉤陳の星座たちに警護にあたらせた。

堪輿神には防塁・城壁を守らせ、夔・魖・獝狂の悪鬼たちを打ち払わせた。

八方の神々、八将神は先払いに走りまわって防御し、勢いも盛んに、軍の装備を完璧にし、進んで行く。

蚩尤の仲間たちは名剣を腰につけ、玉のまさかりを手に持って、入り乱れながら飛んだり走ったりして行く。

 

(訳注)(3)1-2

詔招搖與泰陰兮,伏鉤陳使當兵。

招揺星と大陰星には詔により、鉤陳の星座たちに警護にあたらせた。

・招搖 (氐宿)北斗七星。

・泰陰 大陰星 暦注の八将神の一。土星の精で、太歳神の皇妃という。この神の方角に向かって嫁取り・出産することを忌む。

<八将神>

太歳(たいさい)

十二支の方位に居する。木曜星(歳星〈さいしょう〉)の神格。移転普請は吉。訴訟、伐木は凶。

大将軍(たいしょうぐん、だいしょうぐん)

金曜星(太白)の神格。3年同じ方位に留まるため三年塞がりといい万事に大凶。

太陰(たいおん)

土曜星(塡星〈ちんしょう〉)の神格。縁談出産は凶。

歳刑(さいぎょう、さいけい)

水曜星(辰星〈しんしょう〉)の神格。耕作は凶。

歳破(さいは)

土曜星(塡星)の神格。移転旅行は凶。

歳殺(さいさつ、さいせつ)

金曜星(太白)または火曜星(熒惑星〈けいこくしょう〉)の神格。縁談に凶だが仏事には吉。

黄幡(おうばん)

羅睺(らごう)星の神格。武芸に吉。移転普請は凶。

豹尾(ひょうび)

計都星の神格。豹のように猛々しく、家畜を求めるに凶。大小便も凶。

 

屬堪輿以壁壘兮,梢夔魖而抶獝狂。

堪輿神には防塁・城壁を守らせ、夔・魖・獝狂の悪鬼たちを打ち払わせた。

・堪輿 「堪」は天、「輿」は地を意味しており、「堪輿」で天地全体を意味する。中国では風水や地理と同義。

 

八神奔而警蹕兮,振殷轔而軍裝。

八方の神々、八将神は先払いに走りまわって防御し、勢いも盛んに、軍の装備を完璧にし、進んで行く。

・八神 八将神(前に述べる)

 

蚩尤之倫,帶干將而秉玉戚兮,飛蒙茸而走陸梁。

蚩尤の仲間たちは名剣を腰につけ、玉のまさかりを手に持って、入り乱れながら飛んだり走ったりして行く。

・蚩尤 古代中国神話に登場する神であり、三皇五帝のうちの一人、炎帝神農氏の子孫とされている。兵器の発明者とされ、霧をあやつる力があったとも言われている。路史によると、羌が姓とされる。
華山000 

揚雄 《甘泉賦》 文選 賦<108-(2)#1-1>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩855 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2823

揚雄 《甘泉賦》 漢の十世の成帝におかれては、まずもって大神を祭ることをされた。それで泰畤を復興され、神より幸いをさずかることで、自らの名を高められんとされたのだ。古代三皇に肩を並べられ、五帝の業績を兼ね備えんとされたのである。

 

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揚雄 《甘泉賦》 文選 賦<108-(2)#1-19分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩855 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2823

 

甘泉賦 幷序

作者:揚雄 西漢《昭明文選》

 

 

(1) 甘泉賦 序

孝成帝時,客有薦雄文似相如者。上方郊祀甘泉泰畤、汾陰后土,以求繼嗣,召雄待詔承明之庭。正月,從上甘泉還,奏甘泉賦以風。其辭曰:

 

(2)#1-1

惟漢十世,將郊上玄,定泰畤,雍神休,尊明號,同符三皇,錄功五帝,卹胤錫羨,拓迹開統。於是迺命羣僚,歷吉日,協靈辰,星陳而天行。

(3)1-2

詔招搖與泰陰兮,伏鉤陳使當兵。屬堪輿以壁壘兮,梢夔魖而抶獝狂。八神奔而警蹕兮,振殷轔而軍裝。蚩尤之倫,帶干將而秉玉戚兮,飛蒙茸而走陸梁。

(4)1-3

齊總總以撙撙其相膠轕兮,猋駭雲迅奮以方攘。駢羅列布,鱗以雜沓兮,柴虒參差,魚頡而鳥。翕赫霍,霧集而蒙合兮,半散昭爛,粲以成章。

(5)#2-1

於是乘輿迺登夫鳳皇兮而翳華芝,駟蒼螭兮六素虯。蠖略蕤綏,灕虖纚。帥爾陰閉,霅然陽開。騰清霄而軼浮景兮,夫何旟旐郅偈之旖柅也!流星旄以電燭兮,咸翠蓋而鸞旗。

(6)#2-2

敦萬騎於中營兮,方玉車之千乘。聲隱以陸離兮,輕先疾雷而馺遺風。陵高衍之嵱嵷,超紆譎之清澄。登椽欒而天門兮,馳閶闔而入凌兢。

(7)#3-1

是時未轃夫甘泉也,迺望通天之繹繹。下陰潛以慘廩兮,上洪紛而相錯。直嶢嶢以造天兮,厥高慶而不可虖疆度。平原唐其壇曼兮,列新雉於林薄。

(8)#3-2

攢幷閭與茇兮,紛被麗其亡鄂。崇丘陵之駊騀兮,深溝嶔巖而為谷。𨓹𨓹離宮般以相燭兮,封巒石關施靡乎延屬。

(9)#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

(10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵。金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

(11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭。雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

(12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

(13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。前殿崔巍兮和氏玲瓏。炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

(14)#4-6

駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

(15)#5-1

回猋肆其碭駭兮,桂椒而鬱杼楊。

香芬茀以窮隆兮,擊薄櫨而將榮。

肸以根兮,聲隱而歷鍾。

排玉而颺金鋪兮,發蘭惠與𦲄藭。

(16)#5-2

帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。

陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。

棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。

雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。

(17)#6-1

於是事變物化,目駭耳回,蓋天子穆然,

珍臺閒館,琁題玉英,蜎蠖濩之中。

惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,

感動天地,逆釐三神者。

(18)#6-2

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,函甘棠之惠,挾東征之意,相與齊乎陽靈之宮。靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。

(19)#6-3

集虖禮神之囿,登虖頌祇之堂。建光燿之長兮,昭華覆之威威。攀琁璣而下視兮,行遊目虖三危。陳衆車於東阬兮,肆玉釱而下馳。

(20)#6-4

漂龍淵而還九垠兮,窺地底而上回。風傱傱而扶轄兮,鸞鳳紛其御蕤。梁弱水之濎濙兮,躡不周之逶蛇。想西王母欣然而上壽兮,屏玉女而卻虙妃。

(21)#6-5

玉女亡所眺其清矑兮,虙妃曾不得施其蛾眉。方擥道德之精剛兮,眸神明與之為資。

 

(22)#7-1

於是欽柴宗祈,燎熏皇天,招繇泰壹。舉洪頤,樹靈旗,樵蒸焜上,配藜四施。東燭滄海,西燿流沙,北幽都,南煬丹厓。

(23)#7-2

玄瓚觩秬鬯泔淡,肸嚮豐融,懿懿芬芬。炎感黃龍兮,熛訛碩麟。選巫咸兮叫帝閽,開天庭兮延羣神。儐暗藹兮降清壇,瑞穰穰兮委如山。

(24)#8

於是事畢功弘,回車而歸。度三巒兮偈棠黎。天閫決兮地垠開,八荒協兮萬國諧。登長平兮雷鼓磕,天聲起兮勇士厲。雲飛揚兮雨滂沛,于胥德兮麗萬世。

 

(25)#9-1

亂曰:崇崇圜丘,隆隱天兮。

登降峛崺,單垣兮。

增宮差,駢嵯峨兮。

嶙峋,洞無厓兮。

上天之縡,杳旭卉兮。

(26)#9-2

聖皇穆穆,信厥對兮。

徠祇郊禋,神所依兮,

俳佪招搖,靈𨒈兮。

煇光眩燿,隆厥福兮。

子子孫孫,長亡極兮。

 

 

甘泉賦 幷序

(ならびに序)
孝成帝時,客有薦雄文似相如者。

孝成皇帝の時代である。ある上京してきた人物が、私、揚雄の文章が、司馬相如に似ているとして帝に推薦してくれた。

上方郊祀甘泉泰畤、汾陰后土,

そんな時に帝は、甘泉の泰畤と汾陰の后土で、天地の神を祀られた。

以求繼嗣,召雄待詔承明之庭。

世継ぎを得ようとされていた。私、揚雄は帝に召され、承明盧でお言葉を持つ身分となった。

正月,從上甘泉還,

正月になって、帝に随従いして甘泉宮に詣で、都に帰った。

奏甘泉賦以風。其辭曰:

それから「甘泉の賦」を奏上し、それとなくお諌めをした。その文章は以下のように申し述べたのもである。

 

(2)#1-1

惟漢十世,將郊上玄,

漢の十世の成帝におかれては、まずもって大神を祭ることをされた。

定泰畤,雍神休,尊明號,

それで泰畤を復興され、神より幸いをさずかることで、自らの名を高められんとされたのだ。

同符三皇,錄功五帝,

古代三皇に肩を並べられ、五帝の業績を兼ね備えんとされたのである。

卹胤錫羨,拓迹開統。

また、多くの子孫にめぐまれて、血統を長く伝えようとされたのである。

於是迺命羣僚,歷吉日,

こうしたことにおいて、成帝は、百官に命じられ、吉日を選ばせられた。

協靈辰,星陳而天行。

人日のように良い時間に祭祀が行われるようにされ甘泉宮に出発する際、公卿百官は天の星々のごとく並び進んだのである。
 

惟れ漢の十世,將に上玄を郊して,

泰畤【たいじ】を定め,神休に雍【たす】けられて,明號【めいごう】を尊くし,

符を三皇に同じくして,功を五帝に錄【す】べ,

胤【あとつぎ】を卹【うれ】え羨【ゆた】かなるを錫【たまわ】り,迹を拓き統を開かんとす。

是れに於いて迺【すなわ】ち羣僚【ぐんりょう】に命じ,吉日を歷【えら】び,

靈辰【れいしん】に協【かな】わしむ,星のごとく陳【つら】なりて天のごとく行【めぐ】る。

 幻日環01









『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (2)#1-1

惟漢十世,將郊上玄,

定泰畤,雍神休,尊明號,

同符三皇,錄功五帝,

卹胤錫羨,拓迹開統。

於是迺命羣僚,歷吉日,

協靈辰,星陳而天行。

 

 

(下し文) (2)#1-1

惟れ漢の十世,將に上玄を郊して,

泰畤【たいじ】を定め,神休に雍【たす】けられて,明號【めいごう】を尊くし,

符を三皇に同じくして,功を五帝に錄【す】べ,

胤【あとつぎ】を卹【うれ】え羨【ゆた】かなるを錫【たまわ】り,迹を拓き統を開かんとす。

是れに於いて迺【すなわ】ち羣僚【ぐんりょう】に命じ,吉日を歷【えら】び,

靈辰【れいしん】に協【かな】わしむ,星のごとく陳【つら】なりて天のごとく行【めぐ】る。

 

 

(現代語訳)

漢の十世の成帝におかれては、まずもって大神を祭ることをされた。

それで泰畤を復興され、神より幸いをさずかることで、自らの名を高められんとされたのだ。

古代三皇に肩を並べられ、五帝の業績を兼ね備えんとされたのである。

また、多くの子孫にめぐまれて、血統を長く伝えようとされたのである。

こうしたことにおいて、成帝は、百官に命じられ、吉日を選ばせられた。
人日のように良い時間に祭祀が行われるようにされ甘泉宮に出発する際、公卿百官は天の星々のごとく並び進んだのである。

 

 

(訳注) (2)#1-1

惟漢十世,將郊上玄,

漢の十世の成帝におかれては、まずもって大神を祭ることをされた。

・漢の十世皇帝 成帝皇太子時代の元帝と王政君の間に生まれる。この時期、元帝は父宣帝の不興を買い廃嫡の瀬戸際であったが、後嗣である成帝が生まれたため廃嫡は沙汰止みとなる。宣帝は後嗣誕生を喜び、成帝に「太孫」(皇太孫という程度の意)という字を与えた。

元帝の崩御にともない即位、宣帝以来中書を担当し政治に多大な影響を及ぼしてきた宦官勢力の弱体化には成功したが、それに代わり外戚勢力、殊に生母・孝元皇太后(王政君)の実家・王氏一族が深く朝政に関与し、後の王莽による簒奪の要因となっている。

 

定泰畤,雍神休,尊明號,

それで泰畤を復興され、神より幸いをさずかることで、自らの名を高められんとされたのだ。

・泰畤 前112(元鼎5)には,雲陽(陝西省淳化県)に置かれた甘泉宮の南に泰畤(たいじ)とよばれる太一祠壇が設けられた。

 

同符三皇,錄功五帝,

古代三皇に肩を並べられ、五帝の業績を兼ね備えんとされたのである。

・三皇五帝 中国の神話伝説時代の帝王。現在ではこれらは実在の人物とは考えられていない。三皇は神、五帝は聖人としての性格を持つとされた。伝説では、最初の世襲王朝夏の以前の時代とされる。三皇を伏羲、女媧、神農とする。「五帝」は史記では黄帝・顓頊・嚳・尭・舜、『三統経』では嚳・尭・舜・禹・湯などのようである。
 

卹胤錫羨,拓迹開統。

また、多くの子孫にめぐまれて、血統を長く伝えようとされたのである。

・卹胤 血統がつづくこと。・卹 憂う、慎む、恵む、少ないという意味がある。また侐と通じて、静か、という意味がある。

・錫羨 錫は単体は銀白色の金属光沢を有し、延性・展性に富むことから、役職につくこと、子孫繁栄などの意味に用いられる。

 

於是迺命羣僚,歷吉日,

こうしたことにおいて、成帝は、百官に命じられ、吉日を選ばせられた。

・羣僚 朝廷の百官。

 

協靈辰,星陳而天行。

人日のように良い時間に祭祀が行われるようにされ甘泉宮に出発する際、公卿百官は天の星々のごとく並び進んだのである。

・靈辰 人日の異称(五節句の一。陰暦正月七日のこと。七種粥(ななくさがゆ)を祝う風習がある。人の日。[季]新年。)
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揚雄 《甘泉賦 序》 文選  詩<107>Ⅱ李白に影響を与えた詩854 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2818

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孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。  
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150


 

 

揚雄 《甘泉賦 序》 文選  詩<107>Ⅱ李白に影響を与えた詩854 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2818

 

 

甘泉賦 幷序

作者:揚雄 西漢《昭明文選》

 

孝成帝時,客有薦雄文似相如者。上方郊祀甘泉泰畤、汾陰后土,以求繼嗣,召雄待詔承明之庭。正月,從上甘泉還,奏甘泉賦以風。其辭曰:

 

惟漢十世,將郊上玄,定泰畤,雍神休,尊明號,同符三皇,錄功五帝,卹胤錫羨,拓迹開統。於是迺命羣僚,歷吉日,協靈辰,星陳而天行。

 

詔招搖與泰陰兮,伏鉤陳使當兵。屬堪輿以壁壘兮,梢夔魖而抶獝狂。八神奔而警蹕兮,振殷轔而軍裝。蚩尤之倫,帶干將而秉玉戚兮,飛蒙茸而走陸梁。齊總總以撙撙其相膠轕兮,猋駭雲迅奮以方攘。駢羅列布,鱗以雜沓兮,柴虒參差,魚頡而鳥。翕赫霍,霧集而蒙合兮,半散昭爛,粲以成章。

 

於是乘輿迺登夫鳳皇兮而翳華芝,駟蒼螭兮六素虯。蠖略蕤綏,灕虖纚。帥爾陰閉,霅然陽開。騰清霄而軼浮景兮,夫何旟旐郅偈之旖柅也!流星旄以電燭兮,咸翠蓋而鸞旗。敦萬騎於中營兮,方玉車之千乘。聲隱以陸離兮,輕先疾雷而馺遺風。陵高衍之嵱嵷,超紆譎之清澄。登椽欒而天門兮,馳閶闔而入凌兢。

 

是時未轃夫甘泉也,迺望通天之繹繹。下陰潛以慘廩兮,上洪紛而相錯。直嶢嶢以造天兮,厥高慶而不可虖疆度。平原唐其壇曼兮,列新雉於林薄。攢幷閭與茇兮,紛被麗其亡鄂。崇丘陵之駊騀兮,深溝嶔巖而為谷。𨓹𨓹離宮般以相燭兮,封巒石關施靡乎延屬。

 

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵。金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭。雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。

 

歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。陰西海與幽都兮,涌醴以生川。蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。前殿崔巍兮和氏玲瓏。炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

 

回猋肆其碭駭兮,桂椒而鬱杼楊。香芬茀以窮隆兮,擊薄櫨而將榮。薌肸以根兮,聲隱而歷鍾。排玉而颺金鋪兮,發蘭惠與𦲄藭。帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。般棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。於是事變物化,目駭耳回,蓋天子穆然,珍臺閒館,琁題玉英,蜎蠖濩之中。惟夫所以澄心清魂,儲精垂思,感動天地,逆釐三神者。

 

 

迺搜逑索偶,皋伊之徒冠倫魁能,函甘棠之惠,挾東征之意,相與齊乎陽靈之宮。靡薜荔而為席兮,折瓊枝以為芳。噏清雲之流瑕兮,飲若木之露英。集虖禮神之囿,登虖頌祇之堂。建光燿之長兮,昭華覆之威威。攀琁璣而下視兮,行遊目虖三危。陳衆車於東阬兮,肆玉釱而下馳。漂龍淵而還九垠兮,窺地底而上回。風傱傱而扶轄兮,鸞鳳紛其御蕤。梁弱水之濎濙兮,躡不周之逶蛇。想西王母欣然而上壽兮,屏玉女而卻虙妃。玉女亡所眺其清矑兮,虙妃曾不得施其蛾眉。方擥道德之精剛兮,眸神明與之為資。

 

於是欽柴宗祈,燎熏皇天,招繇泰壹。舉洪頤,樹靈旗,樵蒸焜上,配藜四施。東燭滄海,西燿流沙,北幽都,南煬丹厓。玄瓚觩秬鬯泔淡,肸嚮豐融,懿懿芬芬。炎感黃龍兮,熛訛碩麟。選巫咸兮叫帝閽,開天庭兮延羣神。儐暗藹兮降清壇,瑞穰穰兮委如山。

 

於是事畢功弘,回車而歸。度三巒兮偈棠黎。天閫決兮地垠開,八荒協兮萬國諧。登長平兮雷鼓磕,天聲起兮勇士厲。雲飛揚兮雨滂沛,于胥德兮麗萬世。

 

亂曰:崇崇圜丘,隆隱天兮。登降峛崺,單垣兮。增宮差,駢嵯峨兮。岭嶙峋,洞無厓兮。上天之縡,杳旭卉兮。聖皇穆穆,信厥對兮。徠祇郊禋,神所依兮,俳佪招搖,靈𨒈兮。煇光眩燿,隆厥福兮。子子孫孫,長亡極兮。

 

 

甘泉賦 幷序

(ならびに序)

孝成帝時,客有薦雄文似相如者。

孝成皇帝の時代である。ある上京してきた人物が、私、揚雄の文章が、司馬相如に似ているとして帝に推薦してくれた。

上方郊祀甘泉泰畤、汾陰后土,

そんな時に帝は、甘泉の泰畤と汾陰の后土で、天地の神を祀られた。

以求繼嗣,召雄待詔承明之庭。

 世継ぎを得ようとされていた。私、揚雄は帝に召され、承明盧でお言葉を持つ身分となった。

正月,從上甘泉還,

正月になって、帝に随従いして甘泉宮に詣で、都に帰った。

奏甘泉賦以風。其辭曰:

それから「甘泉の賦」を奏上し、それとなくお諌めをした。その文章は以下のように申し述べたのもである。

 

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『甘泉賦 幷序』 現代語訳と訳註

(本文)

孝成帝時,客有薦雄文似相如者。上方郊祀甘泉泰畤、汾陰后土,以求繼嗣,召雄待詔承明之庭。正月,從上甘泉還,奏甘泉賦以風。其辭曰:

 

 

(下し文)

甘泉の賦 幷びに序

孝成帝の時,客 雄の文 相如に似たりと薦むる者有り。

上方に甘泉の泰畤、汾陰の后土を郊祀す。

以て繼嗣を求めんとし,雄を召して詔を承明の庭に待たしむ。

正月,從いて甘泉に上り還える,

甘泉の賦を奏して以て風す。其の辭に曰く:

 

 

(現代語訳)

(ならびに序)

孝成皇帝の時代である。ある上京してきた人物が、私、揚雄の文章が、司馬相如に似ているとして帝に推薦してくれた。

そんな時に帝は、甘泉の泰畤と汾陰の后土で、天地の神を祀られた。

世継ぎを得ようとされていた。私、揚雄は帝に召され、承明盧でお言葉を持つ身分となった。

正月になって、帝に随従いして甘泉宮に詣で、都に帰った。

それから「甘泉の賦」を奏上し、それとなくお諌めをした。その文章は以下のように申し述べたのもである。

 

 

(訳注)

甘泉賦 幷序

(ならびに序)

・揚 (よう ゆう、紀元前53年(宣帝の甘露元年) - 18年(王莽の天鳳五年))は、中国前漢時代末期の文人、学者。現在の四川省に当たる蜀郡成都の人。字は子雲。また楊雄とも表記する。蜀の地に在った若いころは、郷土の先輩司馬相如の影響から辞賦作りに没頭していたが、30歳を過ぎたとき上京する。前漢最末期の都長安で、何とか伝手を頼って官途にありつくと、同僚に王莽、劉歆らの顔があった。郷里では博覧強記を誇った揚雄も、京洛の地で自らの夜郎自大ぶりを悟り、成帝の勅許を得て3年間勉学のために休職すると、その成果を踏まえ「甘泉賦」「長揚賦」「羽猟賦」などを次々とものし、辞賦作家としての名声をほしいままにした。

 

孝成帝時,客有薦雄文似相如者。

孝成皇帝の時代である。ある上京してきた人物が、私、揚雄の文章が、司馬相如に似ているとして帝に推薦してくれた。

・孝成帝 成帝(せいてい)は、前漢の第11代皇帝。

皇太子時代の元帝と王政君の間に生まれる。この時期、元帝は父宣帝の不興を買い廃嫡の瀬戸際であったが、後嗣である成帝が生まれたため廃嫡は沙汰止みとなる。宣帝は後嗣誕生を喜び、成帝に「太孫」(皇太孫という程度の意)という字を与えた。

元帝の崩御にともない即位、宣帝以来中書を担当し政治に多大な影響を及ぼしてきた宦官勢力の弱体化には成功したが、それに代わり外戚勢力、殊に生母・孝元皇太后(王政君)の実家・王氏一族が深く朝政に関与し、後の王莽による簒奪の要因となっている。

 

上方郊祀甘泉泰畤、汾陰后土,

そんな時に帝は、甘泉の泰畤と汾陰の后土で、天地の神を祀られた。

・甘泉/甘泉宮 中国,秦の始皇帝が前220年に首都咸陽(かんよう)の北西の甘泉山(陝西省淳化県)に築いた離宮の林光宮に始まる。漢の武帝が建元年間(140‐前135)に高光宮,迎風館,通天台などを増築し,周囲19(7.7km)12宮,11台などを甘泉宮と総称した。別に山谷に沿って雲陽に至る周囲540(219km)の甘泉苑を設け,仙人,石闕(せきけつ),封巒(ほうらん),鳷鵲(しじやく)諸観など宮殿台閣100ヵ所以上があった。

・泰畤 前112(元鼎5)には,雲陽(陝西省淳化県)に置かれた甘泉宮の南に泰畤(たいじ)とよばれる太一祠壇が設けられた。泰畤は紫色で3層,八角形をなし,補佐神の青,赤,黄,白,黒の五帝の壇が環状にとりかこみ,太一神の祭はもっぱらここで行われるようになった。

・汾陰后土 中国で大地をまつるやしろをいう。后土は皇天に対する語で,地祇(ちぎ),皇地祇ともいう。天と地のまつり(郊祀(こうし))と祖先のまつり(宗廟(そうびよう))とは旧体制の中国において最重要の国家祭祀であった。后土のまつりも古代から行われたが,長らく欠けたままになっていたので,漢の武帝は山西省の汾陰(ふんいん)に后土祠を建てて復活させた。これ以後,場所や祭祀儀礼に異同はあるものの,歴代の皇帝によって執行されるようになった。

 

以求繼嗣,召雄待詔承明之庭。

世継ぎを得ようとされていた。私、揚雄は帝に召され、承明盧でお言葉を持つ身分となった。

・承明盧 

 

正月,從上甘泉還,

正月になって、帝に随従いして甘泉宮に詣で、都に帰った。

 

奏甘泉賦以風。其辭曰:

それから「甘泉の賦」を奏上し、それとなくお諌めをした。その文章は以下のように申し述べたのもである。
4岳陽樓詩人003 

李陵 《與蘇武詩三首 其三》 古詩源 文選  詩<106>Ⅱ李白に影響を与えた詩853 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2813

李陵 《與蘇武詩三首 其三》 君と手をたずさえて橋の上に立った。旅姿の君よ、この日暮れどこへ行こうというのか。二人でともに小道のほとりを行きつ戻りつ、名残り惜しさに、いとまをつけることばも出ない。

 

2013年8月11日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
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孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150


 

李陵 《與蘇武詩三首 其三》 古詩源 文選  詩<106>Ⅱ李白に影響を与えた詩853 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2813

 

 

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攜手上河梁,游子暮何之。

徘徊蹊路側,悢悢不得辭。

行人難久留,各言長相思。

安知非日月,弦望自有時。

努力崇明德,皓首以為期。

君と手をたずさえて橋の上に立った。旅姿の君よ、この日暮れどこへ行こうというのか。

二人でともに小道のほとりを行きつ戻りつ、名残り惜しさに、いとまをつけることばも出ない。

さりとて旅立つ君ゆえ、長くとどまることもかなわない。お互いにいつまでも忘れないといいかわすののだ。

人生の離合は日月の循環と同じではなかろうか。月は満ちたりかけたりし、ときには日と月とがあい望むこともあるように、われらもまたあい会うときがないとは限らないのだ。

どうか明徳を高めていただきたい。白髪になっても必ず再会することを約しましょう。

 

手を携えて河梁に上る、遊子暮に何くにか之く。

蹊路の側 に徘徊して、悢悢【りょりょう】として辞する能わず。

行人久しく留まり難し、各々言う長く相い思うと。

安んぞ日月に非るを知らんや、弦望自ら時有る。

努力して明徳を崇くせよ、皓首以て期と爲さん。

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『與蘇武詩三首 其三』 現代語訳と訳註

(本文)

攜手上河梁,游子暮何之。

徘徊蹊路側,悢悢不得辭。

行人難久留,各言長相思。

安知非日月,弦望自有時。

努力崇明德,皓首以為期。

 

 

(下し文)

手を携えて河梁に上る、遊子暮に何くにか之く。

蹊路の側 に徘徊して、悢悢【りょりょう】として辞する能わず。

行人久しく留まり難し、各々言う長く相い思うと。

安んぞ日月に非るを知らんや、弦望自ら時有る。

努力して明徳を崇くせよ、皓首以て期と爲さん。

 

 

(現代語訳)

君と手をたずさえて橋の上に立った。旅姿の君よ、この日暮れどこへ行こうというのか。

二人でともに小道のほとりを行きつ戻りつ、名残り惜しさに、いとまをつけることばも出ない。

さりとて旅立つ君ゆえ、長くとどまることもかなわない。お互いにいつまでも忘れないといいかわすののだ。

人生の離合は日月の循環と同じではなかろうか。月は満ちたりかけたりし、ときには日と月とがあい望むこともあるように、われらもまたあい会うときがないとは限らないのだ。

どうか明徳を高めていただきたい。白髪になっても必ず再会することを約しましょう。

 

 

(訳注)

攜手上河梁,游子暮何之。

君と手をたずさえて橋の上に立った。旅姿の君よ、この日暮れどこへ行こうというのか。

・河梁 河の橋。橋のたもとで人を見送るのが常であった。

 

徘徊蹊路側,悢悢不得辭。

二人でともに小道のほとりを行きつ戻りつ、名残り惜しさに、いとまをつけることばも出ない。

・蹊路 径路、こみち。

・悢悢 悲しみかえり去るざま。文選呂尚の註には「相恋の情、別を為す能はざるなり」とある。

 

行人難久留,各言長相思。

さりとて旅立つ君ゆえ、長くとどまることもかなわない。お互いにいつまでも忘れないといいかわすだけなのだ。

 

安知非日月,弦望自有時。

人生の離合は日月の循環と同じではなかろうか。月は満ちたりかけたりし、ときには日と月とがあい望むこともあるように、われらもまたあい会うときがないとは限らないのだ。

・安知非日月 どうして日月でないという理があろうか。それに違いないの意。人生の離合は日月の循環と同じではなかろうか。

・弦望 弦は半月(上弦:7日・下弦:20日)、望は満月の名。新月から上弦の月までは希望を著し、望月すなわち十五夜には月は東に出で、日は西にあって遙かに相望むとある。下弦の月は別れ、日月相望む如く、日と月は希望をあらわし、必ずわれらにも再会の期あるべきを予定した語となる。

 

努力崇明德,皓首以為期。

どうか明徳を高めていただきたい。白髪になっても必ず再会することを約しましょう。

・皓首 白髪の頭.老年。

denen01255 

 

 

 

蘇武與李陵詩

(偽作)

         ()

        骨肉緣枝葉,結交亦相因。

        四海皆兄弟,誰為行路人。

        況我連枝樹,與子同一身。

        昔為鴛與鴦,今為參與商。

        昔者長相近,邈若胡與秦。

        惟念當離別,恩情日以新。

        鹿鳴思野草,可以嘉賓。

        我有一(缶尊)酒,欲以贈遠人。

        願子留斟酌,敘此平生親。

 

 

 

         ()

        結發為夫妻,恩愛兩不疑。

        在今夕,燕婉及良時。

        徵夫懷遠路,起視夜何其。

        參辰皆已沒,去去從此辭。

        行役在戰場,相見未有期。

        握手一長嘆,淚為生別滋。

        努力愛春華,莫忘歡樂時。

        生當複來歸,死當長相思。

 

 

 

         ()

        黃鵠一遠別,千裡顧徘徊。

        胡馬失其群,思心常依依。

        何況雙飛龍,羽翼臨當乖。

        幸有弦歌曲,可以中懷。

        請為游子吟,泠泠一何悲。

        絲竹厲清聲,慷慨有余哀。

        長歌正激烈,中心愴以摧。

        欲展清商曲,念子不能歸。

        俯仰傷心,淚下不可揮。

        願為雙黃鵠,送子俱遠飛。

 

 

 

         ()

        燭燭晨明月,馥馥秋蘭芳。

        芳馨良夜發,隨風聞我堂。

        徵夫懷遠路,游子戀故

        寒冬十二月,晨起踐嚴霜。

        俯觀江漢流,仰視浮雲翔。

        良友遠別離,各在天一方。

        山海隔中州,相去悠且長。

        嘉會難再遇,歡樂殊未央。

        願君崇令德,隨時愛景光。

 

 

 

        李陵與蘇武詩

 

         ()

        良時不再至,離別在須臾。

        屏營衢路側,執手野躑躕。

        仰視浮雲馳,奄忽互相逾。

        風波一失所,各在天一隅。

        長當從此別,且複立斯須。

        欲因晨風發,送子以賤軀。

 

 

 

         ()

        嘉會難再遇,三載為千秋。

        臨河濯長纓,念子悵悠悠。

        遠望悲風至,對酒不能酬。

        行人懷往路,何以慰我愁。

        獨有盈觴酒,與子結綢繆。

 

 

 

         ()

        攜手上河梁,游子暮何之。

        徘徊蹊路側,悢悢不得辭。

        行人難久留,各言長相思。

        安知非日月,弦望自有時。

        努力崇明德,皓首以為期

李陵 《與蘇武詩三首 其二》 古詩源 文選  詩<105>Ⅱ李白に影響を与えた詩852 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2808

李陵 《與蘇武詩三首 其二》 二人での楽しい会合は、再度出逢うことは、困難なことであろう。 そしてそれは三年が千年を過ぎたほどに思えるものなのだ。いま君を送って黄河にのぞみ、涙にぬれた冠の紐を洗って、いさぎよく別れようとするが、君を思う心の悲しみは流れる水のように果てしない。

 

2013年8月10日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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李商隠詩 
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李陵 《與蘇武詩三首 其二》 古詩源 文選  詩<
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前漢 李陵

與蘇武詩 其二

(別れに際して蘇武に与える詩 其の二)

嘉會難再遇,三載爲千秋。

二人での楽しい会合は、再度出逢うことは、困難なことであろう。 そしてそれは三年が千年を過ぎたほどに思えるものなのだ。
臨河濯長纓,念子悵悠悠。

いま君を送って黄河にのぞみ、涙にぬれた冠の紐を洗って、いさぎよく別れようとするが、君を思う心の悲しみは流れる水のように果てしない。
minamo008遠望悲風至,對酒不能酬。

立って遠く眺めると秋風がもの悲しくおとずれる。送別の酒宴にのぞんでも、君に潤をすすめる元気も出ない。
行人懷往路,何以慰我愁。

旅立つ君も行く手のことが気にかかるというもので、どうやってわたしの愁いを慰めるということができるというのか。
獨有盈觴酒,與子結綢繆。

ただここに盃を満たした酒かある。せめてはこれを飲んでつきぬ交情を結びかわそう。 

 

蘇武に與【あた】うる詩  其の二

嘉會 再び遇ひ難く,三載は千秋と爲る。

河に臨みて長纓【ちょうえい】を 濯【あら】い,子【し】を 念【おも】いて悵として悠悠たり。

遠望すれば悲風至り,酒に對して酬いる能【あた】はず。

行人往路を懷い,何を以てか我が愁いを慰めん。

獨り觴【しょう】に 盈【み】つるの酒有りて,子【し】と綢繆【ちょうびょう】を結ばん。

 

 

『與蘇武詩 其二』 現代語訳と訳註

(本文)

與蘇武詩 其二

嘉會難再遇,三載爲千秋。

臨河濯長纓,念子悵悠悠。

遠望悲風至,對酒不能酬。

行人懷往路,何以慰我愁。

獨有盈觴酒,與子結綢繆。

 

 

(下し文)

蘇武に與【あた】うる詩  其の二

嘉會 再び遇ひ難く,三載は千秋と爲る。

河に臨みて長纓【ちょうえい】を 濯【あら】い,子【し】を 念【おも】いて悵として悠悠たり。

遠望すれば悲風至り,酒に對して酬いる能【あた】はず。

行人往路を懷い,何を以てか我が愁いを慰めん。

獨り觴【しょう】に 盈【み】つるの酒有りて,子【し】と綢繆【ちょうびょう】を結ばん。

 

 

(現代語訳)

(別れに際して蘇武に与える詩 其の二)

二人での楽しい会合は、再度出逢うことは、困難なことであろう。 そしてそれは三年が千年を過ぎたほどに思えるものなのだ。

いま君を送って黄河にのぞみ、涙にぬれた冠の紐を洗って、いさぎよく別れようとするが、君を思う心の悲しみは流れる水のように果てしない。

立って遠く眺めると秋風がもの悲しくおとずれる。送別の酒宴にのぞんでも、君に潤をすすめる元気も出ない。

旅立つ君も行く手のことが気にかかるというもので、どうやってわたしの愁いを慰めるということができるというのか。

ただここに盃を満たした酒かある。せめてはこれを飲んでつきぬ交情を結びかわそう。 

 

 

(訳注)

與蘇武詩 其二

(別れに際して蘇武に与える詩 其の二)

・與蘇武詩:『文選』第二十九巻に李少卿(李陵)として『与蘇武詩三首』の其一として載っている。『古詩源』卷二「漢詩」の中にもある。この作品は後人の偽作といわれる。

 

嘉會難再遇,三載爲千秋。

二人での楽しい会合は、再度出逢うことは、困難なことであろう。 そしてそれは三年が千年を過ぎたほどに思えるものなのだ。

・嘉會:楽しい宴会。すばらしい会。盛会。また、すばらしい出逢い。『與蘇武詩・其一』の「良時不再至」の「良時」と対になっていよう。 

・嘉:好い。すばらしい。 

・難:むつかしい。困難である。ここは「不再遇」としたいところを婉曲に「難再遇」としているので、実際は否定に近い働きをしている。 

・再遇:もう一度出逢うこと。再会すること。

(別れてしまうと)三年が千年に感じられる。 

・三載:三年。 

・爲:…になる。…である。 

・千秋:千年。「載」≒「年」≒「秋」≒「歳」。

 

臨河濯長纓,念子悵悠悠。

いま君を送って黄河にのぞみ、涙にぬれた冠の紐を洗って、いさぎよく別れようとするが、君を思う心の悲しみは流れる水のように果てしない。

・臨河:黄河にのぞむ。

・纓:冠のひも。官吏、仕官することを表す。また、「請纓」の意では、捕虜にした匈奴を縛る縄。出征の意になる。

・濯:洗う。洗濯をする。 

・長纓:冠のひも。官吏の大切な物、の意で使われている。『孟子』の『孺子歌』「滄浪之水淸兮,可以濯我纓,滄浪之水濁兮,可以濯我足。」や、『楚辞』の『漁父』「屈原既放, 游於江潭,行吟澤畔,顏色憔悴,形容枯槁。…屈原曰: 「吾聞之:新沐者必彈冠,新浴者必振衣。安能以身之察察,受物之者乎?寧赴湘流,葬於江魚之腹中,安能以皓皓之白,而蒙世俗之塵埃乎?」 漁父莞爾而笑,鼓枻而去。乃歌曰: 「滄浪之水淸兮,可以濯我纓,滄浪之水濁兮,可以濯我足。」遂去,不復與言。」に、その義は同じ。

・念子:あなたを思う。 ・念:心に鞏く思う。 ・子:あなた。ここでは、蘇武のことになる。

・悵:悼(いた)む。うらむ。うれえなげく。 

・悠悠:遠くはるかなさま。限りないさま。また、ゆったりと落ち着いたさま。

 

遠望悲風至,對酒不能酬。

立って遠く眺めると秋風がもの悲しくおとずれる。送別の酒宴にのぞんでも、君に潤をすすめる元気も出ない。

・遠望:遠くの方を眺めやる。ここでは、漢土の方を望むことになる。 

・悲風:悲しげな風。運命の風でもあるといえよう。 

・至:物事や場所に着く。達する。いたる。

・對酒:酒に向かって。酒の壷を前にして。 

・不能:…ができない。 

・酬:すすめる。主人が客に酒をすすめる。むくいる。応(こた)える。

 

行人懷往路,何以慰我愁。

旅立つ君も行く手のことが気にかかるというもので、どうやってわたしの愁いを慰めるということができるというのか。

・行人:旅人。旅立つ蘇武のことになる。 

・懷:胸の内で思う。 

・往路:行く手の道筋。李陵自身が、漢土から匈奴の地・胡地を目指しての出征の時のことになる。

・何以:どのようにして。どうして。何ゆえ。何を以て。 

・慰:なぐさめる。心が霽る。

・我愁:わたしの愁い。わたしの心の中の悲しさ。故国へ帰れないで胡地に独り留まることの愁い。

 

獨有盈觴酒,與子結綢繆。

ただここに盃を満たした酒かある。せめてはこれを飲んでつきぬ交情を結びかわそう。 

・獨有:ただ…だけがある。 (せめて、酒の酔いの中で、)あなたと心の中では、縺(もつ)れ纏(まつ)わって、絡(から)みついていたい。 

・盈觴酒:いっぱいに満たされた酒。 

・盈:(空っぽだった杯に酒を注がれて)満ち(た)。盛る。だんだん満ちる。みたす。 

・觴:(古代の)さかづき。

・與:…と。 

・結:むすぶ。ゆう。つなぐ。つなぎあわせる。 

・綢繆:縺(もつ)れあう。纏(まつ)わる。絡(から)みつく。感情が絡(から)みあって、細やかなこと。情緒が深く離れがたいこと。纏綿としていること。
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李陵 《與蘇武詩三首 其一》#2 古詩源 文選  詩<104ー#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩851 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2803

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李陵 《與蘇武詩三首 其一》#2 古詩源 文選  詩<104ー#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩851 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2803

前漢・李陵 與蘇武詩 三首其一

 

 

與蘇武詩   其一#1

(別れに際して蘇武に与える詩 其の一)

良時不再至,離別在須臾。

今別れたら再会の楽しいときは二度とこないのに、離別のときはたちまち迫ってくる。

屏營衢路側,執手野踟蹰。

分かれ路に立ってはためらい、手を取り合っては野道に立ち止まる。

仰視浮雲馳,奄忽互相踰。

仰ぎ見る空には、浮き雲が浮かびとびかい、先になり、あとになりしてたちまち遠ざかってゆく。

 

#2

風波一失所,各在天一隅。

風に吹かれ一たびその場所をうしなってしまい、すると、連れそう雲もおのおの天の一方に隔てられてしまう。

長當從此別,且復立斯須。

われらもまたこれと同じように、長くここから別れ去ることになるのだ。名残りを惜しみ、またもやそこに立ちどまる。

欲因晨風發,送子以賤躯。

ああ、せめてこの朝風の吹いてくるときに、この身を載せて、君を送って何処までもお供をしたいのだ。

 

蘇武に與うる詩 其の一

良時 再びは至らず,離別 須臾【しゅゆ】に在り。

衢路【くろ】の側に屏營【へいえい】し,手を執【と】りて野に踟蹰【ちちう】す。

仰【あお】いで浮雲の馳【は】するを視【み】るに,奄忽【えんこつ】として互【たが】ひに 相い踰【こ】ゆ。

 

#2
風波に一たび所を失へば,各ゝ【おのおの】天の一隅に在り。

長く當【まさ】に此れ從り 別るべくも,且(しばら)く復た立ちて 斯須【ししゅ】す。

晨風の發するに因って,子を送るに賤躯【せんく】を 以てせんと欲っす。

 

 

『與蘇武詩 其一』現代語訳と訳註

(本文)#2

風波一失所,各在天一隅。

長當從此別,且復立斯須。

欲因晨風發,送子以賤躯。

 

 

(下し文)

(蘇武に與うる詩 其の一)

風波に一たび所を失へば,各ゝ【おのおの】天の一隅に在り。

長く當【まさ】に此れ從り 別るべくも,且(しばら)く復た立ちて 斯須【ししゅ】す。

晨風の發するに因って,子を送るに賤躯【せんく】を 以てせんと欲っす。

 

鷹将

 

(現代語訳)

風に吹かれ一たびその場所をうしなってしまい、すると、連れそう雲もおのおの天の一方に隔てられてしまう。

われらもまたこれと同じように、長くここから別れ去ることになるのだ。名残りを惜しみ、またもやそこに立ちどまる。

ああ、せめてこの朝風の吹いてくるときに、この身を載せて、君を送って何処までもお供をしたいのだ。

 

 

(訳注)

與蘇武詩   其一

(別れに際して蘇武に与える詩 其の一)

・與蘇武詩:『文選』第二十九巻に李少卿(李陵)として『与蘇武詩三首』の其一として載っている。『古詩源』卷二「漢詩」の中にもある。この作品は後人の偽作といわれる。

・李陵:前漢の名将。字は少卿。騎都尉として、匈奴の征討をし、五千で以て八万の単于軍とよく奮戦した。簡潔に「以少撃衆,歩兵五千人渉單于庭」と表されている。孤軍の歩兵のため、武運が尽き、匈奴に降りた。単于は、李陵を壮として、単于の女(むすめ)を妻として与え、右校王に取り立てた。(『漢書・…・李陵列傳』) 彼はその地で二十余年を過ごし、そこで歿した。蘇武とともにこの時代を彩る人物。李陵、蘇武は、ともに漢の武帝の対匈奴積極攻略策で犠牲となったと謂える人物。二人は、漢の地、胡の地双方を通じての知己で、古来、両者を比して論じられる。一方の蘇武は、匈奴に使いしたが拘留されて十九年匈奴の地にさまよった。しかしながら節を持して、屈服しなかった。

 

 

良時不再至,離別在須臾。

今別れたら再会の楽しいときは二度とこないのに、離別のときはたちまち迫ってくる。

・良時:すばらしい時。蘇武と共に過ごす時、この餞別の宴のことになる。通常は女性と閨を共にすることを云う。

・不再:二度とは…ない。一度目はあったが、二度目はないこと。 

・至:来る。いたる。

・離別:別離。 

・在:…にある。 

・須臾:しばらく。しばし。ゆるゆる。ここでは、短時間で、まもなく、の意になる。

 

屏營衢路側,執手野踟蹰。

分かれ路に立ってはためらい、手を取り合っては野道に立ち止まる。

・屏營:不安に思ってさまようさま。彷徨する。おそれる。ためらう。 

・衢路:分かれ道。岐路。李陵と蘇武の人生の分かれ道。 

・側:かたわら。そば。わき。

・執手:手をとる。「携手」は男女間の情愛を形で表すときに使い、女性との別れの詩にふさわしいもの。 

・野:町はずれ。郊野。前出「衢路」は、大路であって、「野」は町はずれ、また、町外れにある野道。

・踟蹰 ものが行き悩むさま。ためらう。躊躇する。

 

仰視浮雲馳,奄忽互相踰。

仰ぎ見る空には、浮き雲が浮かびとびかい、先になり、あとになりしてたちまち遠ざかってゆく。

・仰視:仰ぎ見る。 

・浮雲:はぐれ雲。浮かんでいる雲。あてどなく空に浮かぶ雲。あてどなく流離う旅人のことでもあり、匈奴の地に留め置かれた蘇武と李陵のことをもいう。 

・馳:はせる。かける。ゆく。雲が流れることだが、雲が別れ別れになって流れていくことであって、やがて来る別離を暗示するもの。

・奄忽:たちまち。にわかに。『古詩十九首之十一』に「廻車駕言邁,悠悠渉長道。四顧何茫茫,東風搖百草。所遇無故物,焉得不速老。盛衰各有時,立身苦不早。人生非金石,豈能長壽考。奄忽隨物化,榮名以爲寶。」と使われている。

古詩十九首之十一 漢の無名氏(11) 漢詩<98>Ⅱ李白に影響を与えた詩530 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1407

 

風波一失所,各在天一隅。

風に吹かれ一たびその場所をうしなってしまい、すると、連れそう雲もおのおの天の一方に隔てられてしまう。

・互相:たがいに。相互に。 

・踰:こえる。こす。すぎる。とびこす。蘇武が李陵を越えて帰国することも暗示している。

 

・風波:吹き寄せる風。世の中の風の動き。黄河の最北、陰山山脈あたりの湿地帯を意味する。 

・一:ひとたび。 

・失所:居る所をうしなう。

・各在:おのおの…にある(いる)。それぞれが別々にいる。 

・天一隅:天の(反対側の)片隅。

 

長當從此別,且復立斯須。

われらもまたこれと同じように、長くここから別れ去ることになるのだ。名残りを惜しみ、またもやそこに立ちどまる。

・長:ずっと。ながく。 

・當:まさに…べし。…当然………ことになるだろう。 

・從此:これより。今より。 

・別:別れる。

・且:しばし。しばらくの間。短時間を指す。 

・復:また。 

・立:馬より下り立つ。立ち止まる。 

・斯須:「須臾」に同じ。しばらく。しばし。ゆるゆる。ここでは、ゆるゆる、の意になる」。

 

欲因晨風發,送子以賤躯。

ああ、せめてこの朝風の吹いてくるときに、この身を載せて、君を送って何処までもお供をしたいのだ。

・欲因:…によって…したい。ここでは、気後れして「屏營」「斯須」いた李陵の気持ちを促す働きをしている。

・晨風:朝風。また、鳥の名で、ハヤブサ、鷹の仲間。 

・晨:朝。 

・發:起こる。(風が)吹いてくる。

・送:見送る。送別する。おくる。 

・子:あなた。貴男。 

・以:…で。(賎しい身)で。 

・賤躯:いやしい身。ここでは、敵・匈奴の地に住み続ける李陵が、へりくだって自分のことを指していったことば。もっとも漢代の詩の『虞美人歌』には「漢兵已略地,四方楚歌聲。大王意氣盡,賤妾何聊生。」とあり、本来は女性の自称。

虞美人歌  秦末・虞美 詩<118>古代 女性詩 555 漢文委員会kanbuniinkai頌之の漢詩ブログ1482

李陵 《與蘇武詩三首 其一》#1 古詩源 文選  詩<104>Ⅱ李白に影響を与えた詩850 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2798

李陵 《與蘇武詩三首 其一》#1 今別れたら再会の楽しいときは二度とこないのに、離別のときはたちまち迫ってくる。分かれ路に立ってはためらい、手を取り合っては野道に立ち止まる。


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李商隠詩 
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李陵 《與蘇武詩三首 其一》#1 古詩源 文選  詩<104>Ⅱ李白に影響を与えた詩850 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2798

 

前漢・李陵 與蘇武詩 三首其一

 

 

與蘇武詩   其一

(別れに際して蘇武に与える詩 其の一)

良時不再至,離別在須臾。

今別れたら再会の楽しいときは二度とこないのに、離別のときはたちまち迫ってくる。

屏營衢路側,執手野踟蹰。

分かれ路に立ってはためらい、手を取り合っては野道に立ち止まる。

仰視浮雲馳,奄忽互相踰。

仰ぎ見る空には、浮き雲が浮かびとびかい、先になり、あとになりしてたちまち遠ざかってゆく。

#2

風波一失所,各在天一隅。

長當從此別,且復立斯須。

欲因晨風發,送子以賤躯。

 

蘇武に與うる詩 其の一

良時 再びは至らず,離別 須臾【しゅゆ】に在り。

衢路【くろ】の側に屏營【へいえい】し,手を執【と】りて野に踟蹰【ちちう】す。

仰【あお】いで浮雲の馳【は】するを視【み】るに,奄忽【えんこつ】として互【たが】ひに 相い踰【こ】ゆ。

風波に一たび所を失へば,各ゝ【おのおの】天の一隅に在り。

長く當【まさ】に此れ從り 別るべくも,且(しばら)く復た立ちて 斯須【ししゅ】す。

晨風の發するに因って,子を送るに賤躯【せんく】を 以てせんと欲っす。

 

 

『與蘇武詩 其一』現代語訳と訳註

曙001(本文)

良時不再至,離別在須臾。

屏營衢路側,執手野踟蹰。

仰視浮雲馳,奄忽互相踰。

 

 

(下し文)

蘇武に與うる詩 其の一

良時 再びは至らず,離別 須臾【しゅゆ】に在り。

衢路【くろ】の側に屏營【へいえい】し,手を執【と】りて野に踟蹰【ちちう】す。

仰【あお】いで浮雲の馳【は】するを視【み】るに,奄忽【えんこつ】として互【たが】ひに 相い踰【こ】ゆ。

 

 

(現代語訳)

(別れに際して蘇武に与える詩 其の一)

今別れたら再会の楽しいときは二度とこないのに、離別のときはたちまち迫ってくる。

分かれ路に立ってはためらい、手を取り合っては野道に立ち止まる。

仰ぎ見る空には、浮き雲が浮かびとびかい、先になり、あとになりしてたちまち遠ざかってゆく。

 

 

(訳注)

與蘇武詩   其一

(別れに際して蘇武に与える詩 其の一)

・與蘇武詩:『文選』第二十九巻に李少卿(李陵)として『与蘇武詩三首』の其一として載っている。『古詩源』卷二「漢詩」の中にもある。この作品は後人の偽作といわれる。

・李陵:前漢の名将。字は少卿。騎都尉として、匈奴の征討をし、五千で以て八万の単于軍とよく奮戦した。簡潔に「以少撃衆,歩兵五千人渉單于庭」と表されている。孤軍の歩兵のため、武運が尽き、匈奴に降りた。単于は、李陵を壮として、単于の女(むすめ)を妻として与え、右校王に取り立てた。(『漢書・…・李陵列傳』) 彼はその地で二十余年を過ごし、そこで歿した。蘇武とともにこの時代を彩る人物。李陵、蘇武は、ともに漢の武帝の対匈奴積極攻略策で犠牲となったと謂える人物。二人は、漢の地、胡の地双方を通じての知己で、古来、両者を比して論じられる。一方の蘇武は、匈奴に使いしたが拘留されて十九年匈奴の地にさまよった。しかしながら節を持して、屈服しなかった。

 

 

良時不再至,離別在須臾。

今別れたら再会の楽しいときは二度とこないのに、離別のときはたちまち迫ってくる。

・良時:すばらしい時。蘇武と共に過ごす時、この餞別の宴のことになる。通常は女性と閨を共にすることを云う。

・不再:二度とは…ない。一度目はあったが、二度目はないこと。 

・至:来る。いたる。

・離別:別離。 

・在:…にある。 

・須臾:しばらく。しばし。ゆるゆる。ここでは、短時間で、まもなく、の意になる。

 

屏營衢路側,執手野踟蹰。

分かれ路に立ってはためらい、手を取り合っては野道に立ち止まる。

・屏營:不安に思ってさまようさま。彷徨する。おそれる。ためらう。 

・衢路:分かれ道。岐路。李陵と蘇武の人生の分かれ道。 

・側:かたわら。そば。わき。

・執手:手をとる。「携手」は男女間の情愛を形で表すときに使い、女性との別れの詩にふさわしいもの。 

・野:町はずれ。郊野。前出「衢路」は、大路であって、「野」は町はずれ、また、町外れにある野道。

・踟蹰 ものが行き悩むさま。ためらう。躊躇する。

 

仰視浮雲馳,奄忽互相踰。

仰ぎ見る空には、浮き雲が浮かびとびかい、先になり、あとになりしてたちまち遠ざかってゆく。

・仰視:仰ぎ見る。 

・浮雲:はぐれ雲。浮かんでいる雲。あてどなく空に浮かぶ雲。あてどなく流離う旅人のことでもあり、匈奴の地に留め置かれた蘇武と李陵のことをもいう。 

・馳:はせる。かける。ゆく。雲が流れることだが、雲が別れ別れになって流れていくことであって、やがて来る別離を暗示するもの。

・奄忽:たちまち。にわかに。『古詩十九首之十一』に「廻車駕言邁,悠悠渉長道。四顧何茫茫,東風搖百草。所遇無故物,焉得不速老。盛衰各有時,立身苦不早。人生非金石,豈能長壽考。奄忽隨物化,榮名以爲寶。」と使われている。

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孟郊詩 
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李商隠詩 
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蘇武 《詩四首 其四》#2 古詩源  詩<103-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩849 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2793

 

 

詩四首 其四

燭燭晨明月,馥馥秋蘭芳。

夜中蝋燭を焚き続けて過ごしたが見上げると十六夜の別れ月が夜明けの空に見ある、かぐわしい蘭の香りにつつまれる。

芬馨良夜發,隨風聞我堂。

その名残月と芳香はこの二人で過ごした夜に発して、ゆるやかな風にのってわが奥座敷へと漂って芳香をはこんで別離の情を一層深くする。

征夫懷遠路,遊子戀故

旅立つ人というものは、往くての長い道中を思い、異郷に留まる遊子というものは故郷を恋いしたうものである。

寒冬十二月,晨起踐嚴霜。

そうこうしていて寒冬十二月になった、朝早く起きて出て見れば、ひどい霜が足にあたる。

#2

俯觀江漢流,仰視浮雲翔。

俯しては江漢の水の流れ去るを見て、仰いでは浮雲の飛びゆくを眺めるのである。

良友遠別離,各在天一方。

良友と遠く離れて、各々が天の一方に住む身となるのである、この江水浮雲に異なるものではないであろう。

山海隔中州,相去悠且長。

海山は遠く都を隔ているし、友との別れは果てしもなく長いのである。

嘉會難再遇,歡樂殊未央。

思えば、再会の日は期し難い。別れに際して歓楽は尽きないが、出発は迫っている。

願君崇令德,隨時愛景光。

願わくは、君よ善徳を積み、常々光陰を惜しんで自愛されることを祈っているのである。

 

燭燭たり農の明月、説法として秋蘭芳し、

券馨良夜に毒し、凪に随って我が堂に聞ゆ。

征夫遠路を懐ひ、遊子故郷を鯉ふ)

塞多い二月、鳥に起きて厳霜を践む。

#2

俯して江漢の流るるを観、仰いで浮雲の翔るを視る。

良友遠く離別し、各【おのお】の天の一方に在り。

山海中州を隔て、相去ること悠【はるか】にして且つ長し。

嘉會【かかい】再び遇ひ難く、歓楽殊【こと】に末だ央【つ】きず。

願はくば君 令 徳を崇くし、時に随ひて景光を愛せよ。

 nat0002
















 

『詩四首 其四』#2 現代語訳と訳註

(本文)

俯觀江漢流,仰視浮雲翔。

良友遠別離,各在天一方。

山海隔中州,相去悠且長。

嘉會難再遇,歡樂殊未央。

願君崇令德,隨時愛景光。

 

 

(下し文)

俯して江漢の流るるを観、仰いで浮雲の翔るを視る。

良友遠く離別し、各【おのお】の天の一方に在り。

山海中州を隔て、相去ること悠【はるか】にして且つ長し。

嘉會【かかい】再び遇ひ難く、歓楽殊【こと】に末だ央【つ】きず。

願はくば君 令 徳を崇くし、時に随ひて景光を愛せよ。

 

 

(現代語訳)

俯しては江漢の水の流れ去るを見て、仰いでは浮雲の飛びゆくを眺めるのである。

良友と遠く離れて、各々が天の一方に住む身となるのである、この江水浮雲に異なるものではないであろう。

海山は遠く都を隔ているし、友との別れは果てしもなく長いのである。

思えば、再会の日は期し難い。別れに際して歓楽は尽きないが、出発は迫っている。

願わくは、君よ善徳を積み、常々光陰を惜しんで自愛されることを祈っているのである。

 

 

(訳注) #2

俯觀江漢流,仰視浮雲翔。

俯しては江漢の水の流れ去るを見て、仰いでは浮雲の飛びゆくを眺めるのである。

 

良友遠別離,各在天一方。

良友と遠く離れて、各々が天の一方に住む身となるのである、この江水浮雲に異なるものではないであろう。

 

山海隔中州,相去悠且長。

海山は遠く都を隔ているし、友との別れは果てしもなく長いのである。

〇中州 帝都をさす。

 

嘉會難再遇,歡樂殊未央。

思えば、再会の日は期し難い。別れに際して歓楽は尽きないが、出発は迫っている。

〇嘉会難再遇 李陵の詩に同じ句がある。『與蘇武詩二首』「嘉會難再遇、三載爲千秋。」(嘉會 再び遇い難く、三載 千秋と爲らん。)

李陵 《與蘇武詩二首 其二》#1 古詩源 文選  詩<106>Ⅱ李白に影響を与えた詩852 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2808

 

願君崇令德,隨時愛景光。

願わくは、君よ善徳を積み、常々光陰を惜しんで自愛されることを祈っているのである。

〇令徳 善徳。
大鷹01 

蘇武 《詩四首 其四》#1 古詩源  詩<103-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩848 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2788

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詩四首 其四

燭燭晨明月,馥馥秋蘭芳。

夜中蝋燭を焚き続けて過ごしたが見上げると十六夜の別れ月が夜明けの空に見ある、かぐわしい蘭の香りにつつまれる。

芬馨良夜發,隨風聞我堂。

その名残月と芳香はこの二人で過ごした夜に発して、ゆるやかな風にのってわが奥座敷へと漂って芳香をはこんで別離の情を一層深くする。

征夫懷遠路,遊子戀故

旅立つ人というものは、往くての長い道中を思い、異郷に留まる遊子というものは故郷を恋いしたうものである。

寒冬十二月,晨起踐嚴霜。

そうこうしていて寒冬十二月になった、朝早く起きて出て見れば、ひどい霜が足にあたる。

#2

俯觀江漢流,仰視浮雲翔。

良友遠別離,各在天一方。

山海隔中州,相去悠且長。

嘉會難再遇,歡樂殊未央。

願君崇令德,隨時愛景光。

 

燭燭たり農の明月、説法として秋蘭芳し、

券馨良夜に毒し、凪に随って我が堂に聞ゆ。

征夫遠路を懐ひ、遊子故郷を鯉ふ)

塞多い二月、鳥に起きて厳霜を践む。

#2

俯して江漢の流るるを観、仰いで浮雲の翔るを視る。

良友遠く離別し、各【おのお】の天の一方に在り。

山海中州を隔て、相去ること悠【はるか】にして且つ長し。

嘉會【かかい】再び遇ひ難く、歓楽殊【こと】に末だ央【つ】きず。

願はくば君 令 徳を崇くし、時に随ひて景光を愛せよ。

 

 

『詩四首 其四』 現代語訳と訳註

60moon(本文)

燭燭晨明月,馥馥秋蘭芳。

芬馨良夜發,隨風聞我堂。

征夫懷遠路,遊子戀故

寒冬十二月,晨起踐嚴霜。

 

(下し文) (詩四首 其の四)

燭燭たり農の明月、説法として秋蘭芳し、

券馨良夜に毒し、凪に随って我が堂に聞ゆ。

征夫遠路を懐ひ、遊子故郷を鯉ふ)

塞多い二月、鳥に起きて厳霜を践む。

 

(現代語訳)

夜中蝋燭を焚き続けて過ごしたが見上げると十六夜の別れ月が夜明けの空に見ある、かぐわしい蘭の香りにつつまれる。

その名残月と芳香はこの二人で過ごした夜に発して、ゆるやかな風にのってわが奥座敷へと漂って芳香をはこんで別離の情を一層深くする。

旅立つ人というものは、往くての長い道中を思い、異郷に留まる遊子というものは故郷を恋いしたうものである。

そうこうしていて寒冬十二月になった、朝早く起きて出て見れば、ひどい霜が足にあたる。

 

 

(訳注)

詩四首 其四

 

燭燭晨明月,馥馥秋蘭芳。

夜中蝋燭を焚き続けて過ごしたが見上げると十六夜の別れ月が夜明けの空に見ある、かぐわしい蘭の香りにつつまれる。

○燭燭 光明のさま。

○晨明月 明月が明け方まで残るというと陰暦9月の16日から20日の名残月(別れ月)ということになる。

〇馥馥 芳ばしいこと。

〇我蘭芳 「秋蘭芳」に作るテクストもある。

 

芬馨良夜發,隨風聞我堂。

その名残月と芳香はこの二人で過ごした夜に発して、ゆるやかな風にのってわが奥座敷へと漂って芳香をはこんで別離の情を一層深くする。

〇芬馨 芳香に同じ。男女の性交の際の汗臭さを消す芳香を焚く臭い。

○良夜 男女の睦まじい混じり合いの夜。二人で過ごした夜。

〇聞我堂 「聞」は香気の伝わり及ぶこと、我々の奥座敷にまで芳香が漂い匂って来る。

 

征夫懷遠路,遊子戀故

旅立つ人というものは、往くての長い道中を思い、異郷に留まる遊子というものは故郷を恋いしたうものである。

 

寒冬十二月,晨起踐嚴霜。

そうこうしていて寒冬十二月になった、朝早く起きて出て見れば、ひどい霜が足にあたる。
 


幻日環01














「名月」から導かれる月について

泠色 冷は9月 初は8/3,9/3である。澄むがあるので8月初めではなく、9/3と考える。9月は別れの月でもある。明月は8月15日の満月を云う。

三日月01

 

月は三夜五夜と日々明るくなり、十五夜には満月になる、四夜五夜と蟾蜍に喰われ兔もいなくなり、二十日夜になると欠け月になる。

 

陰暦十六夜の月。満月の翌晩は月の出がやや遅くなるのを、月がためらっていると見立てたもの。《季 秋》

陰暦二〇日の月。特に陰暦八月についていう。更け待ち月。[季]秋。

 

 

・月 雁声が聞こえる時の「月」とは、秋の月のことになる。月について、今夜は十二夜、満月には帰ってきてくれるという希望を持った意味となる。ちなみに十三夜は初恋。二十日は名残月、別れの月。閨情詩はそれぞれ別の意味を含んでいるので併せて考えると味わいが深くなる。)

 

・殘月 十五夜までにはなく陰暦十六日以降、一般的には二十日頃の夜明けに残る月を云う。このような月を詩に詠うは芸妓との別れる場合、人目を忍んで逢瀬を重ねた男女の別れを云う。

 

・初月 初月(はつづき、しょげつ). 三日月。陰暦3日(ごろ)の、月で最初に見え始める月。特に、陰暦8月の初月。唐朝の中興も未だ力微に、群盗の勢いなお盛んなることを暗示する。杜甫は同谷を出発したのは11月の終わりで成都に着いたのは1220日を過ぎているはずである。したがってこの詩の「初月」はこの夜、昇った月ではない。秦州における杜甫の五言律詩『初月』「光細弦欲上,影斜輪未安。微升古塞外,已隱暮雲端。河漢不oborotsuki02h改色,關山空自寒。庭前有白露,暗滿菊花團。」秦州抒情詩(8)  初月 杜甫 <293>に“「八月三日の月」初月、三日月は、その光が細くこの日その弦形の尖端をうわむきにしている、しかしその影の部分は半円形の底辺のあたりはおちつかぬさまだ。三日月の影の部分が広がって満月になるエネルギー、そのことは自分の夢、希望を満たすことであり、それが自分とその家族の安寧、安定、おちつきにつながる輪、満月の満足までにはなっていない。”この『初月』に基づいている。

 

立秋(りっしゅう)は、二十四節気の第13七月節(旧暦6月後半 - 7月前半)。初めて秋の気配が現れてくる頃とされる。このころは涼しい、清という季語である。

・処暑(しょしょ)は、二十四節気の第14七月中(通常旧暦7月内)。

・白露(はくろ)は、二十四節気の第15八月節(旧暦7月後半 - 8月前半)。大気が冷えてきて、露ができ始めるころ。『暦便覧』では、「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と説明している。

・秋分(しゅうぶん)は、二十四節気の第16。八月中(旧暦8月内)。

・寒露(かんろ)は、二十四節気の第17九月節(旧暦8月後半 - 9月前半)。露が冷気によって凍りそうになるころ。雁などの冬鳥が渡ってきて、菊が咲き始め、蟋蟀(こおろぎ)などが鳴き止むころ。

・霜降(そうこう)は、二十四節気の第18九月中(通常旧暦9月内)。露が冷気によって霜となって降り始めるころ。『暦便覧』では「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と説明している。

楓や蔦が紅葉し始めるころ。この日から立冬までの間に吹く寒い北風を木枯らしと呼ぶ。

・立冬(りっとう)は、二十四節気の第19十月節(旧暦9月後半 - 10月前半)。初めて冬の気配が現われてくる日。『暦便覧』では、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明している。

秋分と冬至の中間で、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から立春の前日までが冬となる

蘇武 《詩四首 其三》#2 古詩源  詩<102-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩847 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2783

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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
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李商隠詩 
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蘇武 《詩四首 其三》#2 古詩源  詩<102-2>Ⅱ李白に影響を与えた詩847 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2783

 

 

詩四首 其三

(詩四首 其の三)

結發爲夫妻,恩愛兩不疑。

成人となり、そなたと夫妻となって以来、互いに愛し愛され、疑う心はまったくない。 

在今夕,嬿婉及良時。

今日まで暮らしてきたが、喜び楽しみも今宵限りだ。せめてまたなきこの一夜を空しくせず、むつみあうて過ごそう。

征夫懷往路,起視夜何其?

わたしは旅立つ人となり、行く先遠い路のりを思い、起きあがって窓外の夜に見入るのである。

參辰皆已沒,去去從此辭。

夜空の參星や辰星などの星影は、すっかり無くなってしまって暁になりかけている。妻に別れの言葉を告げ、妻の元からどんどん去って行くのである。

 

行役在戰場,相見未有期。

わが身は役目で戦場に赴くことであるから、再び会えることはもとよりその時期というのは難いのだ。

握手一長歎,淚爲生別滋。

かく言うて、去りぎわに妻の手を握り、一たび嘆息をもらした、生き別れのために、悲しみの涙はしきりに流れる。

努力愛春華,莫忘歡樂時。

つとめて人生の華やいだ時期を大切にして、生きていってほしい。夫婦で楽しく過ごしたあの時期を忘れないでほしい。

生當複來歸,死當長相思。

幸いに命があったらまたかならず帰って來ようし、運わるく死ぬこともあり、だから必ずいつまでも思いあうことにしよう。

 

 

其三

詩四首  其の三

結髮  夫妻と爲【な】り,恩愛  兩【ふた】つながら 疑はず。

歡娯  今夕に在り,嬿【えんゑん】 良時に 及ぶ。

征夫  往路を 懷い,起ちて 夜の 何其【いかん】を 視る。

參辰  皆な 已に沒す,去り去りて 此れ從【よ】り 辭せん。

#2

行役して 戰場に 在らば,相ひ見ること  未だ 期 有らず。

手を握り  一たび長歎すれば ,涙は 生別の 爲に 滋【しげ】し。

努力して  春華を 愛し,歡樂の時を  忘るる莫れ。

生きては 當【まさ】に  復た 來り歸るべく,死しては 當【まさ】に 長【とこし】へに 相ひ思ふべし。

 幻日環01









 


『詩四首 其三』#2 現代語訳と訳註

(本文)

行役在戰場,相見未有期。

握手一長歎,淚爲生別滋。

努力愛春華,莫忘歡樂時。

生當複來歸,死當長相思。

 

 

(下し文) #2

行役して 戰場に 在らば,相ひ見ること  未だ 期 有らず。

手を握り  一たび長歎すれば ,涙は 生別の 爲に 滋【しげ】し。

努力して  春華を 愛し,歡樂の時を  忘るる莫れ。

生きては 當【まさ】に  復た 來り歸るべく,死しては 當【まさ】に 長【とこし】へに 相ひ思ふべし。

 

 

 

(現代語訳)

わが身は役目で戦場に赴くことであるから、再び会えることはもとよりその時期というのは難いのだ。

かく言うて、去りぎわに妻の手を握り、一たび嘆息をもらした、生き別れのために、悲しみの涙はしきりに流れる。

つとめて人生の華やいだ時期を大切にして、生きていってほしい。夫婦で楽しく過ごしたあの時期を忘れないでほしい。

幸いに命があったらまたかならず帰って來ようし、運わるく死ぬこともあり、だから必ずいつまでも思いあうことにしよう。

 

 

(訳注)

行役在戰場,相見未有期。

わが身は役目で戦場に赴くことであるから、再び会えることはもとよりその時期というのは難いのだ。

・行役:軍役。出征。

・相見:まみえる。会う。 

・未有期:期しがたい。会う時期がまだない。会う時期が来るかどうかまだ分からない。

 

握手一長歎,淚爲生別滋。

かく言うて、去りぎわに妻の手を握り、一たび嘆息をもらした、生き別れのために、悲しみの涙はしきりに流れる。

・握手:手をにぎる。 

・長歎:長歎息をする。

・爲:…のために。 

・生別:生き別れ。親子、夫婦などが生きながら長く別れること。親子のものは『詩經』で、夫婦や男女間のものは婉約詞に多く歌われている。 

・滋:多い。たくさん。しげし。

 

努力愛春華,莫忘歡樂時。

つとめて人生の華やいだ時期を大切にして、生きていってほしい。夫婦で楽しく過ごしたあの時期を忘れないでほしい。

・努力:つとめて。がんばって。 

・愛春華:青春の華やかなときを大切にして。すばらしい年代を大事にして。

・莫忘:忘れないでほしい。

・歡樂時:夫婦で楽しく過ごしたあの時期を。

 

生當複來歸,死當長相思。

幸いに命があったらまたかならず帰って來ようし、運わるく死ぬこともあり、だから必ずいつまでも思いあうことにしよう。

・生當:生きていたら当然のことながら。 

・死當:死んだら当然のことながら。 

・長:いつまでも。とこしなへに 

・相思:異性を思う。

 大鷹01

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謝靈運詩 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。 
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html 
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー 
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孟浩然の詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


蘇武 《詩四首 其三》#1 古詩源  詩<
102-1>Ⅱ李白に影響を与えた詩846 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2778

 

 

詩四首 其三

(詩四首 其の三)

結發爲夫妻,恩愛兩不疑。

成人となり、そなたと夫妻となって以来、互いに愛し愛され、疑う心はまったくない。 

在今夕,嬿婉及良時。

今日まで暮らしてきたが、喜び楽しみも今宵限りだ。せめてまたなきこの一夜を空しくせず、むつみあうて過ごそう。

征夫懷往路,起視夜何其?

わたしは旅立つ人となり、行く先遠い路のりを思い、起きあがって窓外の夜に見入るのである。

參辰皆已沒,去去從此辭。

夜空の參星や辰星などの星影は、すっかり無くなってしまって暁になりかけている。妻に別れの言葉を告げ、妻の元からどんどん去って行くのである。

 

行役在戰場,相見未有期。

握手一長歎,淚爲生別滋。

努力愛春華,莫忘歡樂時。

生當複來歸,死當長相思。

満月003 

 

其三

詩四首  其の三

結髮  夫妻と爲【な】り,恩愛  兩【ふた】つながら 疑はず。

歡娯  今夕に在り,嬿【えんゑん】 良時に 及ぶ。

征夫  往路を 懷い,起ちて 夜の 何其【いかん】を 視る。

參辰  皆な 已に沒す,去り去りて 此れ從【よ】り 辭せん。

#2

行役して 戰場に 在らば,相ひ見ること  未だ 期 有らず。

手を握り  一たび長歎すれば ,涙は 生別の 爲に 滋【しげ】し。

努力して  春華を 愛し,歡樂の時を  忘るる莫れ。

生きては 當【まさ】に  復た 來り歸るべく,死しては 當【まさ】に 長【とこし】へに 相ひ思ふべし。

 

 

『詩四首 其三』 現代語訳と訳註

(本文)

結發爲夫妻,恩愛兩不疑。

在今夕,嬿婉及良時。

征夫懷往路,起視夜何其?

參辰皆已沒,去去從此辭。

 

 

(下し文)

結髮  夫妻と爲(な)り,恩愛  兩(ふた)つながら 疑はず。

歡娯  今夕に 在り,婉(えんゑん)  良時に 及ぶ。

征夫  往路を 懷(おも)ひ,起ちて 夜の 何其(いかん)を 視(み)る。

參辰  皆な 已(すで)に沒す,去り去りて 此れ從(よ)り 辭せん。

 

 

(現代語訳)

(詩四首 其の三)

成人となり、そなたと夫妻となって以来、互いに愛し愛され、疑う心はまったくない。 

今日まで暮らしてきたが、喜び楽しみも今宵限りだ。せめてまたなきこの一夜を空しくせず、むつみあうて過ごそう。

わたしは旅立つ人となり、行く先遠い路のりを思い、起きあがって窓外の夜に見入るのである。

夜空の參星や辰星などの星影は、すっかり無くなってしまって暁になりかけている。妻に別れの言葉を告げ、妻の元からどんどん去って行くのである。

 

 

(訳注)

詩四首其三

『文選』巻二十九詩己 雜詩上には、蘇子卿として一連の作が録されている。『古詩源』巻二「漢詩」に、『玉臺新詠』巻一にも『留別妻一首』として採録されている。この作は、蘇武が匈奴に使いする出立の前夜、妻に贈った生別の詩になる。

 

結髮爲夫妻、恩愛兩不疑。

成人となり、そなたと夫妻となって以来、互いに愛し愛され、疑う心はまったくない。  

・結髮:成人となること。髪を結う。男子は二十、女子は十五になれば髪を結び、男子は冠をつけ、女子は辞(琶をさす。 

・爲夫妻:夫婦となる。『玉臺新詠』では「爲夫婦」とする。

・恩愛:恩と愛。いつくしみ。夫婦などの情愛。 

・兩:「恩」と「愛」のどちらも。恩愛を強いて「恩」と「愛」とに分ければ、「恩」は精神的ないたみ閔れむ気持ちで、「愛」は、かわいがる思い。また、「恩」は夫が施して妻が受けるものであり、「愛」は妻が還すべきことである。 

・不疑:疑わない。

 

在今夕,嬿婉及良時。

今日まで暮らしてきたが、喜び楽しみも今宵限りだ。せめてまたなきこの一夜を空しくせず、むつみあうて過ごそう。

・歡娯:たのしみごと。歓楽。 ・在:…の時に。 ・今夕:今宵。今晩。こよい。

嬿:すなおなさま。しとやかで美しいさま。=燕婉。ここでは、夫婦がうち解けて睦みあうさまになる。 

・及:(時間が)ふさわしい。 

・良時:満足いく充分な時間。幸福の時。二人共にいられる時をさす。

 

征夫懷往路、起視夜何其。

わたしは旅立つ人となり、行く先遠い路のりを思い、起きあがって窓外の夜に見入るのである。

・征夫:旅立つ人。出征する人。旅行に行く人。ここでは、蘇武自身のことになる。 ・懷:心に思いいだく。 

・往路:(目的地までの)行き道の行程。

夜何其:『詩經』小雅『庭燎』に「夜如何其。夜未央,庭燎之光。君子至止,鸞聲將將。」と「夜如何其」を繰り返して歌うのに基づく。 

・起視:起きあがって(夜が明けたかどうかを)見る。 

・何其:どうであるか。「夜如何其」のことで、「其」は語調を整えるための助辞。

 

參辰皆已沒、去去從此辭。

夜空の參星や辰星などの星影は、すっかり無くなってしまって暁になりかけている。妻に別れの言葉を告げ、妻の元からどんどん去って行くのである。

・參辰:參星と辰星。參星は西空に、辰星は東の空に現れる星。 

・已:とっくに。 

・沒:沈んだ。時計がない時代の、明け方の時刻の判断でもあろう。

・去去:去って行って、もっと去っていって。動作が重複して行われるさま。言葉のリズム感と同時に別離のさまの強調でもある。それらが複合して使われている。現代語の用法とは異なる。『古詩十九首之一』の「行行重行行,與君生別離。相去萬餘里,各在天一涯。道路阻且長,會面安可知。胡馬依北風,越鳥巣南枝。」は、この詩句から生まれたのかも知れない。また、陶潜の「去去欲何之,南山有舊宅。」もここから来たか。  

・從此:この家庭から。この妻の元から。 

・辭:別れの言葉を言う。別れる。辞去する。

蘇武 《詩四首 其二》#2 古詩源  詩<101-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩845 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2773

蘇武 《詩四首 其二》#2この清調悲痛の曲に続いて奏でようと思うのだが、共に帰ることのできない君の身ことばかりを思うのである。

 


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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
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孟郊詩 
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蘇武 《詩四首 其二》#2 古詩源  詩<101-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩845 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2773

 

 

詩四首 其二 #1

(詩四首 其の二 李陵に別れをのべる)

一遠別,千裏顧徘徊。

秋になり、黄鵠が遠く南へ別れるときは、千里先に飛ぶけれど後をかえりみ徘徊するものだ。

胡馬失其群,思心常依依。

俊敏なえびすの馬であっても其のなかまを離れうしなうと、妻子友人を思うていつも心に恋い慕うというというものだ。

何況雙飛龍,羽翼臨當乖。

まして君とわれとは、連れ添うて飛ぶ龍のような身であったのに、今や互いに翼を分かって別れねばならないこととなっては、一層たえ難いのだ。

幸有弦歌曲,可以中懷。

せめてものこととして、弦歌の曲を奏して心中の悲しみを慰めようとするのだ。

請爲遊子吟,泠泠一何悲。

異郷の空の下、故郷を思う曲を歌うことを希って歌うとわしてもらうと、たかくすみきった声は何と悲しさがこみ上げてくるのだ。

#2

絲竹厲清聲,慷慨有余哀。

絃楽器と管楽器の調べは清らかな響きを高めて、それが心の嘆きをさらにかきたて、悲しみはつきない。

長歌正激烈,中心以摧。

長い歌曲がいよいよ激しく鳴り響く、そうなれば、哀痛にたえることはできず、心も砕けるばかりである。

欲展清商曲,念子不得歸。

この清調悲痛の曲に続いて奏でようと思うのだが、共に帰ることのできない君の身ことばかりを思うのである。

俯仰傷心,淚下不可揮。

うつむいたり、あおむいたり、心のうちは痛み、傷ついてばかりで、涙はしきりに下って拭うこともおぼつかないのだ。

願爲雙黃,送子俱遠飛。

できることなら、二羽の黄鵠となりたいのだ。そうすれば君と連れ添って相い共にどこまでも飛んでゆくことができるというものだ。 

詩四首 其二

【こうかく】一たび遠く別れ,千裏にして顧みて徘徊す。

胡馬 其の群を失い,思心 常に依依たり。

何んぞ況んや雙飛の龍,羽翼 當に乖【そむ】くべきに臨むをや。

幸に 弦歌の曲有り,以って中懷を【さと】す可し

請うて 遊子の吟を爲せば,泠泠として一に何ぞ悲しき。

#2

絲竹 清聲を厲【はげ】しくし,慷慨【こうがい】余 哀 有り。

長歌 正に激烈,中心 愴【そう】として以て摧【くだ】く。

清商の曲を展ぜんと欲して,子の不歸る得ざるを念う。

俯仰【ふぎょう】心を傷ましめ,淚下りて揮う可からず。

願わくば雙の黃りて,子を送りて俱に遠く飛ばんことを。

 
花蕊夫人006

 









『詩四首 其二』 現代語訳と訳註

 (本文)

絲竹厲清聲,慷慨有余哀。

長歌正激烈,中心以摧。

欲展清商曲,念子不得歸。

俯仰傷心,淚下不可揮。

願爲雙黃,送子俱遠飛。

 

 

(下し文)

絲竹 清聲を厲【はげ】しくし,慷慨【こうがい】余 哀 有り。

長歌 正に激烈,中心 愴【そう】として以て摧【くだ】く。

清商の曲を展ぜんと欲して,子の不歸る得ざるを念う。

俯仰【ふぎょう】心を傷ましめ,淚下りて揮う可からず。

願わくば雙の黃りて,子を送りて俱に遠く飛ばんことを。

 

 

(現代語訳)#2

絃楽器と管楽器の調べは清らかな響きを高めて、それが心の嘆きをさらにかきたて、悲しみはつきない。

長い歌曲がいよいよ激しく鳴り響く、そうなれば、哀痛にたえることはできず、心も砕けるばかりである。

この清調悲痛の曲に続いて奏でようと思うのだが、共に帰ることのできない君の身ことばかりを思うのである。

うつむいたり、あおむいたり、心のうちは痛み、傷ついてばかりで、涙はしきりに下って拭うこともおぼつかないのだ。

できることなら、二羽の黄鵠となりたいのだ。そうすれば君と連れ添って相い共にどこまでも飛んでゆくことができるというものだ。

 

 

(訳注)

絲竹厲清聲,慷慨有余哀。

絃楽器と管楽器の調べは清らかな響きを高めて、それが心の嘆きをさらにかきたて、悲しみはつきない。

・糸竹:絃楽器と管楽器。楽器。音楽の意。「糸管」ともする。同義。

 

歌正激烈,中心愴以摧。

長い歌曲がいよいよ激しく鳴り響く、そうなれば、哀痛にたえることはできず、心も砕けるばかりである。

・愴 傷むの意。

 

欲展清商曲,念子不得歸。

この清調悲痛の曲に続いて奏でようと思うのだが、共に帰ることのできない君の身ことばかりを思うのである。

・展 歌曲を展開する。

・清商曲 「商」は五音の一で、その調は悲哀である。声のすんで調の悲しい曲。杜甫『秋笛』「清商欲盡奏,奏苦血沾衣。他日傷心極,徵人白骨歸。相逢恐恨過,故作發聲微。不見秋雲動,悲風稍稍飛。」

秦州抒情詩(19) 秋笛 杜甫 <304> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1379 杜甫詩 700- 424

清苦にして哀愁のある音調。 ・商 秋、秋風。西の方角。星座のこと。五音階。「宮・商・角・徴・羽」隋・唐は中国史上で最も強大・安定し、音楽・絵画・書・舞踊・建築などが発展した。 音楽は「宮廷音楽(七部伎=清商伎・国伎・亀慈伎・安国伎・天竺伎・高麗伎・文康伎)」と 「民間音楽(山歌・小曲、器楽=琵琶・笙・笛などの演奏)」に二分される。

曹丕(曹子桓/魏文帝)詩 『燕歌行』「援琴鳴絃發清商、短歌微吟不能長。」 

 

俯仰傷心,淚下不可揮。

うつむいたり、あおむいたり、心のうちは痛み、傷ついてばかりで、涙はしきりに下って拭うこともおぼつかないのだ。

俯仰 「僻仰」に同じ。うつむいたり、あおむい

たりする。

 

願爲雙黃,送子俱遠飛。

できることなら、二羽の黄鵠となりたいのだ。そうすれば君と連れ添って相い共にどこまでも飛んでゆくことができるというものだ。
 大鷹01

蘇武 《詩四首 其二》#1 古詩源  詩<101-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩844 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2768

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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。 
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー
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孟浩然の詩 
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
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孟郊詩 
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詩四首 其二 #1

(詩四首 其の二 李陵に別れをのべる)

一遠別,千裏顧徘徊。

秋になり、黄鵠が遠く南へ別れるときは、千里先に飛ぶけれど後をかえりみ徘徊するものだ。

胡馬失其群,思心常依依。

俊敏なえびすの馬であっても其のなかまを離れうしなうと、妻子友人を思うていつも心に恋い慕うというというものだ。

何況雙飛龍,羽翼臨當乖。

まして君とわれとは、連れ添うて飛ぶ龍のような身であったのに、今や互いに翼を分かって別れねばならないこととなっては、一層たえ難いのだ。

幸有弦歌曲,可以中懷。

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#2

絲竹厲清聲,慷慨有余哀。

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詩四首 其二

【こうかく】一たび遠く別れ,千裏にして顧みて徘徊す。

胡馬 其の群を失い,思心 常に依依たり。

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幸に 弦歌の曲有り,以って中懷を【さと】す可し

請うて 遊子の吟を爲せば,泠泠として一に何ぞ悲しき。

#2

絲竹 清聲を厲【はげ】しくし,慷慨【こうがい】余 哀 有り。

長歌 正に激烈,中心 愴【そう】として以て摧【くだ】く。

清商の曲を展ぜんと欲して,子の不歸る得ざるを念う。

俯仰【ふぎょう】心を傷ましめ,淚下りて揮う可からず。

願わくば雙の黃りて,子を送りて俱に遠く飛ばんことを。


oushokun04

 

『詩四首 其二』 現代語訳と訳註

(本文)

詩四首 其二

一遠別,千裏顧徘徊。

胡馬失其群,思心常依依。

何況雙飛龍,羽翼臨當乖。

幸有弦歌曲,可以中懷。

請爲遊子吟,泠泠一何悲。

 

 

(下し文)

詩四首 其二

一遠別,千裏顧徘徊。

胡馬失其群,思心常依依。

何況雙飛龍,羽翼臨當乖。

幸有弦歌曲,可以中懷。

請爲遊子吟,泠泠一何悲。

 

 

(現代語訳)

(詩四首 其の二 李陵に別れをのべる)

秋になり、黄鵠が遠く南へ別れるときは、千里先に飛ぶけれど後をかえりみ徘徊するものだ。

俊敏なえびすの馬であっても其のなかまを離れうしなうと、妻子友人を思うていつも心に恋い慕うというというものだ。

まして君とわれとは、連れ添うて飛ぶ龍のような身であったのに、今や互いに翼を分かって別れねばならないこととなっては、一層たえ難いのだ。

せめてものこととして、弦歌の曲を奏して心中の悲しみを慰めようとするのだ。

異郷の空の下、故郷を思う曲を歌うことを希って歌うとわしてもらうと、たかくすみきった声は何と悲しさがこみ上げてくるのだ。

 

 

(訳注)

詩四首 其二

(詩四首 其の二 李陵に別れをのべる)

第二首は匈奴から漢に帰る時に李陵に別れをのべる。

四首共に、蘇武が作った惜別の詩であるという。第一首は、匈奴に使する時に兄弟に別れ、第二首は匈奴から漢に帰る時に李陵に別れ、第三首は匈奴に使する時に妻に別れ、第四首は同じく友に別れる詩と伝えられている。

・蘇武(前142一前60年)字は子卿。前100年天漢元年で匈奴に使いし、拘留されて十九年間ったが、屈しなかった。後昭帝の時、匈奴と和親が爲り、始めて帰国し、典属国に拝せられた。この四首の詩はいずれも絶妙の傑作で、文選巻二九に載せてあるが、これを蘇武の作とするには古来異説があり、後人の擬作とするのが定説に近いとされる。

 

一遠別,千裏顧徘徊。

秋になり、黄鵠が遠く南へ別れるときは、千里先に飛ぶけれど後をかえりみ徘徊するものだ。

・黄鵠 黄色みを帯びた白鳥。渡り鳥で、秋には南方に帰っていく。 鶴は、雁に似てそれより大きく、飛ぶこと甚だ高く、俗に天鵝という。その一種で蒼黄色のものを黄鵠といい、仙人が乗るという。烏孫公主(劉細君)『悲愁歌』「吾家嫁我兮天一方。遠託異國兮烏孫王。穹盧爲室兮氈爲牆,以肉爲食兮酪爲漿。居常土思兮心内傷,願爲黄鵠兮歸故鄕。」

悲愁歌 烏公主(劉細君) <108>玉台新詠集 女性詩 542 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1443

 

胡馬失其群,思心常依依。

俊敏なえびすの馬であっても其のなかまを離れうしなうと、妻子友人を思うていつも心に恋い慕うというというものだ。

・胡馬 北方の遊牧・騎馬民族の胡地に産する馬。『古詩十九 第一首』「行行重行行、與君生別離。相去萬餘里、各在天一涯。道路阻且長、會面安可知。胡馬依北風、越鳥巣南枝。相去日已遠、衣帯日已緩。浮雲蔽白日、遊子不顧返。思君令人老、歳月忽已晩。棄捐勿復道、努力加餐飯。」
(胡馬北風に依り、越鳥南枝に巣くう。)と見える。
古詩十九首 (1) 漢詩<88

・依依 離れるに忍び難い意。思い慕うさま。

『秋胡詩』 顔延之(延年) (7)  

高節難久淹,朅來⑼空複辭。遲遲前途盡,依依造門基。上堂拜嘉慶,入室問何之。日暮行采歸,物色桑時。美人望昏至,慚歎前相持。

秋胡詩 (7) 顔延之(延年) 詩<9>Ⅱ李白に影響を与えた詩478 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1251

晩唐・温庭筠の『渭上題三首』之三に「煙水何曾息世機,暫時相向亦依依。所嗟白首磻谿叟,一下漁舟更不歸。」

 

何況雙飛龍,羽翼臨當乖。

まして君とわれとは、連れ添うて飛ぶ龍のような身であったのに、今や互いに翼を分かって別れねばならないこととなっては、一層たえ難いのだ。

 

幸有弦歌曲,可以中懷。

せめてものこととして、弦歌の曲を奏して心中の悲しみを慰めようとするのだ。

中懐 心のうち。

 

請爲遊子吟,泠泠一何悲。

異郷の空の下、故郷を思う曲を歌うことを希って歌うとわしてもらうと、たかくすみきった声は何と悲しさがこみ上げてくるのだ。

冷冷 音声の清らかなさま。

遊子吟 遊子故郷富心うの歌。楚の遊子龍丘高の作る「楚引」を以てこれにあてている。

終南山03 

蘇武 《詩四首 其一》#2 古詩源  詩<100-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩843 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2763

蘇武 《詩四首 其一》#2昔はいつも離れずに相親しんだのに、今は北の胡と西の秦の如く、はるかに隔たることとなった。いよいよ別れるにあたっては、愛情の日々に深まるのを覚えるのみである。

 

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蘇武 《詩四首 其一》#2 古詩源  詩<
100-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩843 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2763

 

 

四首共に、蘇武が作った惜別の詩であるという。第一首は、旬奴に使する時に兄弟に別れ、第二首は旬奴から漢に帰る時に李陵に別れ、第三百は何奴に使する時に妻に別れ、第四首は同じく友に別れる詩と伝えられている。

 

詩四首 其一 #1

(其の一)

骨肉緣枝葉,結交亦相因。

兄弟というものは同じ根から出た枝や葉と同じ関係にあり、交際を結ぶ朋友もまた互いに頼り合うものである。

四海皆兄弟,誰爲行路人。

孔子も「四海の内は皆兄弟」だといったのであるから、誰でも路傍の人と見なすことはできない。

況我連枝樹,與子同一身。

まして、私と君とは枝を連ねた樹の如き肉親の関係にあるのだから、なおさらである。

昔爲鴛和鴦,今爲參與辰。

昔は鴛と鴦とのようによりそうて暮らしたのに、今は東西相いに隔たる参星と辰星との如く、遠ざかることとなった。

#2

昔者長相近,邈若胡與秦。

昔はいつも離れずに相親しんだのに、今は北の胡と西の秦の如く、はるかに隔たることとなった。

惟念當乖離,恩情日以新。

いよいよ別れるにあたっては、愛情の日々に深まるのを覚えるのみである。

鹿鳴思野草,可以嘉賓。

詩経に、鹿が鳴いて野の草を求めるのを聞いて賓客との宴会を思う詩があるが、そのようにここで君を嘉賓に見なして惜別の宴を張ろう。

我有一樽酒,欲以贈遠人。

幸い私にはここに一大盃の酒がある。これをば遠く旅立つ君に贈ろうと思う。
願子留斟酌,敘此平生親。

ついては、君よ、どうぞ、しばらく留まってこの酒を酌みかわし、平素の親しみを心ゆくまで叙べてほしい。 

#1

骨肉 枝葉に縁り、交りを結ぶも亦た相い因る。

四海 皆兄弟、誰か行路の人と爲さん。

況んや我は連枝の樹、子と同じく一身なるをや。

昔は鴛と鴦と爲り、今は参と辰と爲る。

#2

昔者は常に相い近づききしに、邈として胡と奉との若し。

惟だ念う乖離【かひん】するに當りて、恩情 日に以て新なるを。

鹿鳴きて野草を思う,以って嘉賓【かひん】【たと】う

我一樽の酒に有り,以って遠人に贈らんと欲っす。

願わくば子留りて斟酌【しんしゃく】し,此の平生の親を敘せよ。

 

 

『詩四首 其一』 現代語訳と訳註

 

曙001

(本文) #2

昔者長相近,邈若胡與秦。

惟念當乖離,恩情日以新。

鹿鳴思野草,可以嘉賓。

我有一樽酒,欲以贈遠人。

願子留斟酌,敘此平生親。

 

 

(下し文) #2

昔者は常に相い近づききしに、邈として胡と奉との若し。

惟だ念う乖離【かひん】するに當りて、恩情 日に以て新なるを。

鹿鳴きて野草を思う,以って嘉賓【かひん】【たと】う

我一樽の酒に有り,以って遠人に贈らんと欲っす。

願わくば子留りて斟酌【しんしゃく】し,此の平生の親を敘せよ。

 

 

(現代語訳)

昔はいつも離れずに相親しんだのに、今は北の胡と西の秦の如く、はるかに隔たることとなった。

いよいよ別れるにあたっては、愛情の日々に深まるのを覚えるのみである。

詩経に、鹿が鳴いて野の草を求めるのを聞いて賓客との宴会を思う詩があるが、そのようにここで君を嘉賓に見なして惜別の宴を張ろう。

幸い私にはここに一大盃の酒がある。これをば遠く旅立つ君に贈ろうと思う。

ついては、君よ、どうぞ、しばらく留まってこの酒を酌みかわし、平素の親しみを心ゆくまで叙べてほしい。 

 

(訳注) #2

昔者長相近,邈若胡與秦。

昔はいつも離れずに相親しんだのに、今は北の胡と西の秦の如く、はるかに隔たることとなった。

○邈 遠くはるかなさま。

○胡・秦 胡は北方の蛮族。秦は西方の国。相隔たって遠い。

 

惟念當乖離,恩情日以新。

いよいよ別れるにあたっては、愛情の日々に深まるのを覚えるのみである。

 

鹿鳴思野草,可以嘉賓。

詩経に、鹿が鳴いて野の草を求めるのを聞いて賓客との宴会を思う詩があるが、そのようにここで君を嘉賓に見なして惜別の宴を張ろう。

○鹿鳴思野草 毛詩、小雅、鹿鳴篇は、羣臣嘉賓を会して宴する歌。「呦呦として鹿鳴き、野の苹を食む。我に嘉賓有り、瑟を鼓し笙を吹く」とある。鹿が鳴いて野の草を食む如く、われらも嘉賓を会して宴を開き樂しもうとの意である。

 

我有一樽酒,欲以贈遠人。

幸い私にはここに一大盃の酒がある。これをば遠く旅立つ君に贈ろうと思う。

 

願子留斟酌,敘此平生親。

ついては、君よ、どうぞ、しばらく留まってこの酒を酌みかわし、平素の親しみを心ゆくまで叙べてほしい。

○掛酌 酒を酌んで飲むこと。

 幻日環01

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